・思い出
・ほむほむの本心
・神に誓って
チート
ワルプルギスの夜は私の手によって単独で攻略された。
時間にしてみれば、五分もかかっていないだろう。
だがその存在は、今なお見滝原市の上空に残り続けている。
何故こんなことになってしまったのか。
それは私のチート能力をもってしても、ワルプルギスの夜を倒せなかったからだ。
やはりあれほど強大だと、魔法少女の力でなければ撃破は難しいらしく、効果の範囲にも限界があるらしい。
だからワルプルギスの夜をベールで包むように、空間をピンポイントで時間停止させた。
ワルプルギスの夜が浮かび続ける光景は、ハッキリ言って不気味だ。
今すぐにでも動き出しそうな迫力がある。
その力を利用しようとする者も、今後現れるかもしれない。私が死んだらどうなるのかも分からない。
それでもし、時間停止が解除されるのだとしたら……。それまでに解決策を見出す必要がある。
大丈夫だ。まだ時間はある。
それに、途中で何かあれば、私自身が時間遡行すればいい。
そう。暁美ほむらがしてきたように。
「三人とも、おはよう」
「……おはよう」
挨拶をしてきたのは、二人で一緒に登校してきたマミさんと眼鏡をかけた三つ編みのほむほむだ。
ワルプルギスの夜を問題なく倒した後、皆でマミさんの部屋に集合。そこでマミさんの提案によって、彼女と同じく一人暮らしをしていたほむほむが同居する流れとなった。
今ではすっかりと
でもそのせいもあってか、最近学校でのマミさんの念話が増えたんだよね。
私、まどか、さやか、ほむほむは同じ教室なのに、マミさんだけ学年も違うしハブられてるから……。
まぁ、お昼とかは五人で一緒に食べてるけどね。ほんと、ちょっと前までワルプルギスの夜にビクビクしていたのが嘘のようだ。
因みにだが、まどかとさやかは魔法少女になっていない。
まどかはワルプルギスの夜を倒す役目を失ったし、この世界のさやかは上条恭介に恋愛感情を抱いていないからだ。
それに私の能力で、恭介の手はリハビリを続ければ治る程度まで回復させてあるので、さやかが彼のために願いを使うこともないだろう。
そしてほむほむに関しては、もう魔法少女ではない。
ワルプルギスの夜を攻略した後、私は自分の能力について彼女達に打ち明け、提案した。私の能力があればキュゥべえとの契約を破棄し、魔法少女を今ここで止めることも可能だろうと。
もちろんやるとしても初めての試みのため、何か問題が起こる可能性もあると説明した。
けれど、ほむほむは魔法少女を止めることを望んだ。
結果ソウルジェムは消え、魔法少女の能力も彼女は失った。
その証拠に、魔法で取り戻していた視力も元に戻ったみたいだしね。
念話は問題なくできるし、キュゥべえも見えるようなので、元の魔法少女の素質を持つほむほむに戻ったのだろう。
何も知らないキュゥべえは「訳が分からないよ」と不思議そうにしていた。
キュゥべえからしてみたら、契約した覚えのない魔法少女が突然現れ、今度は魔法少女としての能力を突然失った訳だしね。確かに訳が分からないだろう。
マミさんに関しては、まだ魔法少女を続けていくらしい。
自分が今こうしていられるのもキュゥべえのお陰であるから、やれるところまではやってみるのだとか。
ワルプルギスの夜を攻略して、いよいよここからは私も全く知らない未知の領域だ。
けれども、これからの生活が楽しみで仕方がない。
だって私には、信頼できる仲間がいるから。
……ところで、魔法少女って何歳まで魔法少女と名乗れるのかな?
【後書き】
ここまで読んで下さりありがとうございます。
これにて本作は完結です。
最初はギャグ路線で行こうかなっと思ったけれど、あまり原作キャラを崩したくなかったのもあって、後半はシリアスな展開になっちゃいました。
ちょっとでも面白いと思って頂けたなら幸いです。
そして、佐倉杏子ファンの方には申し訳ない。上手いこと彼女を登場させるタイミングがなく、会話の中で出る程度で終わってしまいました。
一話二千文字にも満たない文章量でしたが、どうでしたかね?
私としてはテンポよく書けるし、主人公の会話文的なのもまとめて地の文にぶちこんだので、結構書きやすかったです。
心残りがあるとしたら、私にまどマギの知識がほとんどないことですね。劇場版やマギレコなども全く内容を知らないです。
なので本当はここから更に話を発展させて、神浜市とかに繋げて、主人公を関わらせていきたかったんですよね。
けど、私は十年以上前にまどマギのアニメを一回見たきりで、本作もその時の記憶とネットで調べた情報のみで書き上げたので、至らぬ点があったら申し訳ないです。
ではまた、別の作品で会ったらよろしくです。
最後によろしければ、評価・お気に入り・感想など、お待ちしてます。