女らんまと攻略する異世界地下迷宮   作:RNOVEL

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10.100人の美女よりも

 オレのせいで?残り1匹のはぐれメタルを逃してしまったオレとらんまは回復の泉の先の階段を降りた。階段がいつもよりも長い。景色も洞窟というよりも遺跡のような石畳のフロアを進んだ。

 

 第43層目となる遺跡風ダンジョンの先には、まるで「この世」ではないような薄暗い空が広がっている。遺跡のような通路を進む。

 地下迷宮の最深部、そこは地底湖に浮かぶ宮殿の廃墟、いや……宮殿を作っている途中なのだろうか。扉を出たところから円形の宮殿までは、光るモザイク石で飾られた道で繋がれている。宮殿に石の円柱は立っているけど。屋根はまだできていないようだ。

 

「作りがだいぶ変わったな、そろそろ、最終地点ってとこか。ボスモンスター出るかもしれないから、注意して進むぞ。らんま」

「へへっ、ようやくお出ましか。腕が鳴るぜ」

 

 らんまがパンパンっと腕を叩きながら、オレの横を歩く。

 

「ずいぶんと綺麗な最深部だな」

「どっから光きてるんだろ?」

 

 らんまが湖や滝を見回しながら不思議そうに聞いてきた。

 

「水そのものが、光ってるみたいだな」

 

 オレたちはモザイク石で飾られた道に恐る恐る踏み出した。それを待っていたかのように水が輝きを増す、遠くに円形の宮殿がハッキリと見えてきた。

 

 

 先へ進むと、水に囲まれた円形のフィールドに4人の女性冒険者がいた。身なりから察するに、女戦士、女僧侶、女魔法使い、女盗賊。オレたちよりも先に到着し、すでにボスを討伐してしまったのだろうか。ガルザスたちよりも、さらに先行パーティがいたとは。

 

「んふふふ、あーら、こんにちは。どうやら、私たちのほうが先に着いてしまったようね」

「ふふ、可愛い顔の戦士さん、それとも勇者さんかしら?」

 

 防具や衣服にも、まったく汚れのない女パーティの4人組。横でらんまが悔しそうにしている。

 

「ちっきしょー、先を越されたか……」

 

「こんにちは、どうも。ここでダンジョンは終わりですか?」

 

 見回したところ、円形のフィールドの先には階段らしきモノは見当たらない。

 

「いえ、この先には、まだ、倒すべき憎っくきヤツがいるわ。ふふ……」

 

 大きなとんがり帽子を深くかぶった女魔法使いがオレに言い寄ってきた。

 

「良かったら、倒すのを手伝ってくれない?」

 

 オレはしばし、考える。

 

「まぁ、共闘なら、オレたちは構わないですけど……」

 

「おい、達也! こいつら怪しすぎるぞ。オレは反対だ」

 

 この中では一番、清楚そうな女僧侶がオレに訴えかけてくる。

 

「次の相手は2人組で行きましょう? 私たち4人じゃ手こずりそうなんです。ぜひお願いします」

 

 女僧侶がオレに腕を絡ませると、続いて、らんまと似たような赤いビキニアーマーを着た女戦士も腕を絡ませてきた。

 

「そそ、一緒に戦いましょうよ……それでモンスターを倒した後は……おたのしみタイム」

 

 突如、4人の美女に逆ナンされるというモテ期が到来なしたオレ。4人の女性パーティは、どの人も美人でスタイルが良い。セクシーで巨乳な女戦士、ツンデレっぽい女魔法使い、清楚だけどスタイル抜群な女僧侶。姉御肌な女盗賊。

 

「そう、モンスターを倒した後は好きな子を選んでいいのよ?」

 

「えっ……」

 

 正直、顔がのぼせ上がり、ドギマギしてしまうオレ。男の性か、どの子が一番、好みか見定めしてしまった。

 

「選べないんだったら、4人全員でも……んふふふ♪」

 

 リーダー格らしき女魔法使いがさらに誘惑の声を甘く強めた。

 

「ちょっと、オマエら、達也から離れろよ」

 

 らんまがドンっと女パーティらをオレから引き離した。

 

「ちょっと痛いわねー」

「なによ、チンクシャ。この勇者達也は私たちと今から行くのよ」

「そうそう、あんたはここで追放よ。なによ、その髪型。ダッサイわねえぇ」

 

「な、なんだとぉお?!」

 

 再び、オレにすり寄ってくる女4人組。オレは腕を左右に持たれ、囲まれる。いつのまにか、女魔法使いが縦長のゲートを開いた。禍々しく黒と紫が滲んだゲート。

 

「ささ、早く行くわよ。この先に憎っくき二人がいるから、一緒に倒して♡」

 

「で、でも……」

 

「お願いします! 私たちと一緒にゲートの先にいる二人組モンスターを倒してください」

「ほらほら、はやくぅ。倒した後は4人同時でもいいんだからさ、ほらほらー」

 

 姉御肌な雰囲気の女盗賊がオレの背中を押す。

 

「おい、達也……オレを残していくのかよ」

 

「悪いな、らんま。ちょっとモンスター倒してくるからさ」

 

 心配そうに見つめるらんま。オレはアイコンタンクトを送った後にゲートへと足を踏み入れていく。

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