地球さんはLevel Upしました~ありふれてない天職で世界最強~   作:大筒木朱菜

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はい、皆さん。おはこんばんにちは、大筒木朱菜です。

今話の前半部分は旧19話を改訂したもので、後半部分は新規となっています。

どうぞお楽しみください。








※注意事項
・原作設定と異なる点が多々ございますが、原作の平行世界と割り切って読んで頂けると幸いです。
・本作主人公の錬成魔法は地球さんがレベルアップすると同時に合成強化技能(スキル)と統合され、効果範囲が鉱物系だけでなく物質系全般にまで広がっています。
・本作では原作と異なり、侵入者の可否に関係なく基本的には最初から転移渦の色でダンジョン難易度が固定されています。
なので、主人公が最初に入ったダンジョンは原作風見ダンジョンとほぼ同じとなっているので、その点をご了承ください。
・本作では原作と異なり、無限鳥居ダンジョンの難易度が若干上昇。1つ目の山から魔物が5体以上の編隊で出現することがあります。
・本作で登場するダンジョン宝箱のレア度判別は、普通の木箱=N(ノーマル)。銅色宝箱=R(レア)。銀色宝箱=SR(スーパーレア)。金色宝箱=SSR(スペシャルスーパーレア)。緑、青、赤等の色付き宝箱=UR(ウルトラレア)。虹色宝箱=SE(シークレットレア)になっています。
・無限鳥居ダンジョンの妖精の宿の滞在時間を24時間から48時間に変更。
・本作オリジナルのダンジョン地図が妖精の宿で販売。
・無限鳥居ダンジョン2つ目の山の難易度上昇。(魔物の出現数的な意味で)


第11話

 

 

 

【視点:命子】

 

 

 

………やらかした。やらかしちゃったよ!3人にそれぞれの主武装と防具の強化しておいたことを伝え忘れていたから、ささらと紫蓮ちゃんが滅竜武装の攻撃力に驚いて、杵ウサギの接近に気付けずに棒立ちになっちゃったよ。

 

ルルが警告した上、私が駄目元で投擲技の〝雹〟を使って杵ウサギの杵を弾き飛ばしたから、2人も返り討ちにすることができたけど、これは強化の件を事前にしていなかった私のミスだ。

 

私はささらと紫蓮ちゃんに視線を向けることができず、前世で両親に説教されたことを思い出しながら2人に近付くと、勢いよく頭を下げた。

 

 

「2人とも、ごめん!!」

「命子さん、申し訳ありませんわ!!」

「めーちゃん、ごめんなさい!!」

「「「……………………え?」」」

 

 

私が謝罪の言葉を口にすると、何故かささらと紫蓮ちゃんも謝って来た。2人には謝罪する様な落ち度は無かった筈。

 

 

「………えっと。私は昨日の深夜帯にドロップアイテムを使って全員分の武器と防具を強化したんだけど、そのことを皆に伝え忘れてた。

事前に伝えていたら、2人とも滅竜武装の攻撃力に驚くことなく、魔物が近くにいる状態で棒立ちすることも無かったと思うんだ。

謝って許されることではないと思うけど、謝らせて欲しい。2人とも、ごめんなさい」

「め、命子さん!?頭を上げて下さい!滅竜武装の攻撃力が上がっていることに驚かされたのは確かですが、魔物を前にして隙を晒したのは私達の不手際。命子さんが責任を感じることなんて一切ありませんわ」

「ささらさんの言う通り。隙を見せた私達に非があって、めーちゃんは何も悪くない」

「でも、私が―――」

「いいえ、私達が―――」

 

 

私に問題があったと伝えると、自分達が悪いと言い募るささらと紫蓮ちゃん。そんな問答を続けていると―――

 

 

「3人とも、魔物がリポップするまで10分切ってるデス。反省なら妖精の宿でもできるデスから、貴重な待ち時間は別なことに使った方がいいと思うデスよ」

 

 

ルルから至極真っ当なことを言われ、私達は謝り合戦を休戦することにした。

 

 

「………ルルの言う通りだね。堂々巡りになりそうな謝罪合戦は一時休戦しよう」

「………はい」

「ん」

「で、レベリングを始めてまだ1回しか戦ってないけど、さっきの戦闘で得られた情報を皆で話し合って整理したいから、魔物の感知範囲外ギリギリの所まで後退しよう」

 

 

先程の戦闘で得られた情報の意見交換を提案すると、3人ともが了承してくれたので、私達は松地図で判明している魔物の出現しない現時点での安全地帯(セーフゾーン)まで後退した。

 

時間帯毎に魔物の出現場所が変化する可能性―――少なくとも昼間と夜で変化するので、急な変化にも対応できる様に、地面に広げた松地図から目を離さない状態で意見交換を始める。

 

 

「私の記憶が正しければ、投擲攻撃のダメージは魔物だけでなく、地上の生物にも通らない的なことが、ニュースで公表されていたと思うんだけど、もしかして記憶違いだったりする?」

「そのニュースなら私も見ましたので、命子さんの記憶違いではありませんわ。しかも、ただのニュース報道ではなく、防衛省が記者会見で公表していました。

恐らく、短期間で最低でも100回は検証を行った上での公表でしょうから、少なくとも報道された時点ではダンジョンや地上に関係なく、全生物が投擲攻撃を無効化できていたと考えるべきですわね」

ニャウ(うん)!私もそのニュースは見たデス。投擲だけでなく、銃火器による射撃も魔物と動物は無効化できるって報道されていたデスよ」

「多分、物理遠距離攻撃無効化能力は単発発動技能(アクティブスキル)じゃなくて、永続発動技能(パッシブスキル)の類だと思う」

 

 

紫蓮ちゃんが物理遠距離攻撃無効化能力の系統をゲーム用語で表現すると、ゲームに詳しく無いささらに対して、ルルがゲーム用語を簡潔に説明し、意見交換が脱線しない様にフォローしてくれた。

 

 

「………少なくとも魔物の射撃無効化は永続発動技能(パッシブスキル)と考えるべきだね。防衛省の公式発表である以上、銃撃の検証は正面からの面制圧射撃だけでなく、死角射撃や長距離狙撃も行ってる筈。

もし、死角射撃や長距離狙撃が魔物に有効だったら、初心者用の風見ダンジョンしかなかった風見町に自衛官や警察官用のダンジョン研修所を作る意味がない」

「……確かに、命子さんの言う通りですわ。限定的とはいえ、魔物に対して射撃が有効な場合、風見町に研修所を作るより、自衛隊や警察がそれぞれの訓練施設で死角射撃と狙撃訓練を行えばいいだけですもの」

「動物が射撃無効化できるっていう情報に関しても、自衛隊と猟友会が協力して、熊や猪を相手に検証した可能性があるから、ほぼ確定情報と考えていいね。

というか、風見ダンジョンみたいな屋内型ダンジョンと違って、動物への検証は木が乱立した山の中だったとしても、屋外だから死角射撃や超長距離射撃の情報収集がし易かっただろうし」

「…………けど、公表された情報が正しかった場合、さっきの戦闘では明らかにおかしな現象が発生している」

 

 

紫蓮ちゃんの言う通り、物理遠距離攻撃無効化能力が永続発動技能(パッシブスキル)なら起こる筈がない現象が起こった。

 

 

「……うん。物理遠距離攻撃を無効化できる筈の杵ウサギが、どういう訳か投石の衝撃で杵を弾き飛ばされていた」

「ですわね」

ニャウ(うん)

 

 

物理遠距離攻撃完全(・ ・)無効化能力じゃなくて、ただの物理遠距離攻撃無効化能力だから、考えようによってはあり得ない現象だと断じることもできない。

 

礼子さんから得られた情報でも、投擲物が人体に与える威力を激減させ、ダメージが無いというものだった。

 

この情報で最も重要な部分はダメージが0であっても、威力は激減されるだけであって0ではないという点だ。つまり、ダメージ=外傷で威力=衝撃と考えられなくもない。

 

そして、衝撃が0ではない以上、「家庭教師ヒット○ンREBORN」に登場した鮫衝撃(アタッコ・ディ・スクアーロ)の様に神経を一時的に麻痺させ、武器を手放させることができるかもしれない。

 

もしくは、ただ単純に――――

 

 

「……物理遠距離攻撃無効化能力による防御対象は生物の体に限定され、装備品――武器や防具は対象外っていうパターンかな?」

「命子さん、それは一体どういう……?」

「物理遠距離攻撃無効化能力を生物が新しく獲得した皮膚で例えると分かり易いかな?」

「新しい皮膚、デスか?」

「うん。地球さんがレベルアップする前の生物―――少なくとも人間の皮膚は、大まかに分けて皮下組織・真皮・表皮の3層で構成されていたけど、レベルアップして以降は表皮の外側に物理遠距離攻撃を無効化する防皮とでもいう4層目の皮膚層が形成された感じ?」

「………つまり、装備品は体と一体化している訳ではないから、その防皮に覆われていないということ?

だから、さっきの杵ウサギの杵には物理遠距離攻撃無効化能力の効果が現れず、投擲攻撃でも弾き飛ばすことができたと?」

「少なくとも、そう考えると杵ウサギの杵を弾き飛ばせたことにも納得できるんじゃない?

ただ、この予想が正しければ、物理遠距離攻撃無効化能力の恩恵を得られるのは、体だけということになる。

その場合、人間や市松人形みたいな衣服着用型の魔物は、装備している防具の性能を上回る物理遠距離攻撃を受けると、体は無傷でも防具が損傷してしまう可能性もあるということになる」

 

 

今の所、魔物が放って来る遠距離攻撃は魔法限定だけど、これからは物理遠距離攻撃で防具の耐久値を削って来る可能性も考慮する必要がある。

 

 

「………羊谷命子のセット系技能(スキル)に投擲攻撃を有効にできる類の技能(スキル)が含まれている可能性は?」

「私の保有するセット系技能(スキル)は近距離物理戦闘職が1つと職人系魔法職が1つ、特殊系魔法職が2つ、特化型魔法戦闘職が1つだから、遠距離物理戦闘職は含まれてないよ。

あと、昨日ウインドウステータスを見せた時、固有技能(スキル)にも投擲系は無かったでしょう?」

「……………規格外(チート)技能(スキル)に驚いて、細分までじっくり見て無かったから、詳しくは覚えてない」

「私も技能(スキル)の数に驚いて、詳しくは覚えてないデス」

 

 

紫蓮ちゃん、ルル。皆に嫌われることを覚悟して見せたステータスを覚えてないとか、2人とも酷くないですかね?

 

まぁ、私が2人と同じ立場だったら、1度しか見てないステータスを丸暗記できてる自信は無いかもしれないけど。

 

 

「命子さんの技能(スキル)は確か、固有技能(スキル)が【錬成師セット】【滅竜魔導士セット】【鬼狩りセット】【神代魔法師セット】【概念魔法師セット】【大魔導書師セット】【雷装術】【爪撃術】【歩法(極)】【視力】【感知術(極)】【隠密術(極)】【能力強化術】【防御術】【耐性(極)】【豪腕】【見取り稽古】【胃酸強化】【先読術】【威圧】【念話】【追跡】【言語理解】、職業技能(ジョブスキル)が【物理戦闘技能適性(極)】【魔法全属性適性(極)】だった筈ですわ」

「「「……………」」」

 

 

………一度しか見せてないのに、ささらは丸暗記してた。もしかして、ささらって完全記憶能力者なの?

 

 

「さ、ささらって凄いね。1度しか見せてないのに完璧に記憶してるじゃん」

「私、昔から印象的なことを記憶に残し易い性質みたいですの」

 

 

完全記憶能力の下位互換みたいな記憶能力ってこと?どちらにしても凄いと思う。

 

 

「何はともあれ、ささらの覚えていた内容に間違いはないよ」

「……断言するということは、羊谷命子も技能(スキル)内容を暗記してる?」

「いや、自分の持ってる技能(スキル)内容くらい、ある程度は覚えていて当然じゃない?

ちなみに風見ダンジョンで魔導書を装備して操作したら、技能(スキル)項目に魔導書系技能(スキル)が追加されたんだよね。

その一件以降、1日の終わりには新しい技能(スキル)が増えてないか、ステータスを確認する様にしてるよ」

「毎日確認してるデスか?昨日も確認したんデスか?」

「3人が瞑想しながら呼吸術の鍛錬をしている間に確認したよ」

 

 

正確には3人が瞑想&鍛錬中だけでなく、夜遊びから帰って来た後にも確認してるけど、別に嘘を吐いた訳でも無いし、訂正する必要は無いよね。

 

 

「もし、命子さんの技能(スキル)項目に投擲系技能(スキル)が追加されていたら、さっきの戦闘で技能(スキル)が追加されたと考えるのが自然でしょうか?」

「魔導書系技能(スキル)が追加された時のことを考えると、少なくともそれが自然だと私は思ってる。

というか、よくよく考えると3人のステータスの技能(スキル)項目に似た様な現象が起きてるよね?」

「………?」

「私達のステータスにも、ですか?」

「そんな現象、起こってたデスか?」

 

 

……え?3人ともマジで身に覚えがないの?少なくともささらと紫蓮ちゃんは、時雨の変型&色変わりだけじゃ信じられなくて、ステータスで文字化けが解消されたのを目視確認してたよね?

 

もしかして、あの技能(スキル)が文字化け状態で最初から存在していたと勘違いしてる?

 

 

「………この無限鳥居を探索し始めた直後は固有技能(スキル)の項目に呼吸術が無かったでしょ?」

「「「……………あー」」」

「……言われてみたら、地球さんがレベルアップした時点で我が得た技能(スキル)生産魔法だけだった」

ニャウ(うん)。私も最初は見習い忍法だけだったデス。最初は文字化けしてたデスけど、一応呼吸術が加わったのはジョブ選択を終えた後デスね」

「確かに、命子さんが魔導書系技能(スキル)を獲得した経緯と同じで、私達も全集中の呼吸に近しい呼吸を意識してできるようになったからこそ、呼吸術技能(スキル)として獲得したと言えますわね」

 

 

まさか、3人ともが呼吸術技能(スキル)化した経緯を忘れているとは思わなかったよ。

 

 

「………何はともあれ、ステータスチェックをしておいても損は無さそうだね。投擲系技能(スキル)が新しく追加されていたら、ささら達も試してみることで技能(スキル)獲得の条件が分かるかもしれないし。

ところで、時雨を可変させられたルルはステータスチェックしなくていいの?念願の呼吸術技能(スキル)化できてると思うんだけど」

にゃーん(きゃー)!メーコの言う通りデス!!技能(スキル)の確認デス!!」

 

 

私がステータスチェックのことを口にすると、ルルは急にワタワタしながらステータスを開き始めた。これは呼吸術技能(スキル)化を普通に忘れてたな。

 

 

 

※ウインドウステータス

流ルル(15歳)

 

ジョブ

見習いNINJA

 

レベル

7

 

カルマ

+1916

 

魔力量

273/273(装備品補正+250)

 

スキル

【見習いNINPO】【全集中の呼吸(音/小)】

 

ジョブスキル

【斬撃速度上昇(小)】【刺突速度上昇(小)】【抜刀速度上昇(小)】【連撃時 物攻上昇(小)】【二刀小太刀(脇差、短剣可)装備時 物攻減少無効】【毒耐性(微)】【麻痺耐性(微)】

 

称号

【地球さんを祝福した者】

 

 

 

「……やったデス!私もシャーラやシレンと同じになったデス!!」

「おめでとうございます、ルルさん」

「おめでとう」

 

 

呼吸術技能(スキル)化に大喜びするルルと、そんなルルに対して軽く拍手をしながら祝福の言葉を贈るささらと紫蓮ちゃん。

 

 

「ささらと紫蓮ちゃん以外の柱稽古参加者でも呼吸術技能(スキル)化に成功した人はまだ居ないから、暫定ではあるけどルルは世界で4番目に呼吸術技能(スキル)化に成功した人類ということになるね」

「………ということは、ささらさんは世界で2番目に呼吸術技能(スキル)化に成功した人類?」

「そういう紫蓮さんは3番目の人類ということになりますわ」

「まぁ、暫定的なものだけどね。もしかしたら、私みたいに最初から技能(スキル)として保有してる人がいるかもしれないし」

 

 

私はそう言いながら宝物庫から柄頭が鎖で繋がった納刀状態の連鎖型滅竜刀を取り出した。

 

 

「何はともあれ、ルル。全集中の呼吸技能(スキル)化、おめでとう。次の戦闘からは灰王の剣や時雨じゃなくて、こっちの滅竜刀を使って」

 

 

私は事前に強化しておいた滅竜刀真打・爆雷を手渡すと同時に、ルルが装備していた灰王の剣と時雨を宝物庫に収納する。

 

 

メルシシルー(ありがとう)、メーコ!」

 

 

ルルが鞘に納まった爆雷を2本とも左腰に差し、2本同時に鞘から抜き放つとその刀身が橙色(だいだいいろ)へと変化した。

 

 

「………まぁ、予想通りの色に変化したね」

「予想通り?」

「滅竜刀は最初に鞘から抜いた全集中の呼吸を使い手によって、刀身の色が変化する色変わり刀。

一度色が変わった刀は、他の使い手が手にしても刀身の色は変化しない」

「……確かに、私がルルさんの滅竜刀を触っても、刀身の色は橙色のままですわ」

「そして、滅竜刀の刀身の色は所持者の適性呼吸を判別できる。例えば、ささらの桜色なら(はな)の呼吸、紫蓮ちゃんの灰色なら(いわ)の呼吸

で、ルルの橙色は(おと)の呼吸の適性を現していることになる。ちなみに複数の呼吸術の適性がある場合、刀身が複数色のマーブル模様やダマスカス模様みたいに変色する」

 

 

私が滅竜刀の色変わりの特性を説明すると、ささらが頬に人差指を添えながら思案顔になり始めた。

 

 

「………命子さんは複数の呼吸術を使いこなせるのに、刀身が赤だった気がするのですが?」

 

 

本当、ささらは色々とよく見てるなぁ。人間観察が趣味って訳じゃ無いと思うけど、観察力や洞察力が元から高いのかな?

 

 

「私の滅竜刀の刀身は17色のダマスカス模様だよ。戦闘中は嚇刀状態だから、刀身が赤に変わるけど」

「嚇刀?」

「滅竜刀は強い圧力と熱が加えられると、刀身が一時的に赤色へと変化するんだよ。ぶっちゃけると熱=体温で、圧力=握力だね。

全集中の呼吸で血流を早めると、体温が急激に上がって筋力が上昇するから、全集中の呼吸を極めれば最終的に至れる技術でもある」

全集中の呼吸を極めなければ修得できない技術ですの?」

「中途半端な全集中の呼吸で使おうとしてもできるものじゃないし、無理に使おうとしたら死ぬ可能性がある」

 

 

私が死ぬ可能性があると伝えると、3人とも息を呑み、額に冷や汗を浮かべ始めた。

 

 

「し、死ぬ可能性があるデスか?」

全集中の呼吸を極めて、完全に適合した人間じゃないと、滅竜刀を嚇刀にできたとしても、嚇刀にできた瞬間に死ぬか、運が良くても寿命が減っちゃう感じかな。

だって、心拍数を200以上にした上で体温は39℃以上、握力は最低でもリンゴを握り潰せる70kg以上を維持し続けないといけないからね」

「「「!!!?」」」

「ちなみに私は生まれた時から平熱が39℃以上で、握力に関しても200kgまで測定できる機械でエラーが発生するから、ゴリラ並と考えた方がいいかな」

「…………確かに、今の私達が心拍数200以上、体温39℃以上で、70kg以上の握力を維持し続けるとなると、体が耐えられるとは思えませんわね」

「まぁ、地球さんがレベルアップして呼吸術技能(スキル)化したことを考えると、【全集中の呼吸(○/極)】に至った人間は、心拍数と体温の急激な上昇に耐えられる体へと強制的に進化させられる可能性が高いだろうから、技能向上(スキルアップ)次第ではささら達も普通に使えるようになると思うよ」

「「「……………」」」

 

 

私が私的な考察を口にすると、ささら達は無言のまま少し間を置き、意識表明のような頷きをしていた。

 

さて。ルルのステータス確認もできたし、今度は私のステータスを確認しよう。

 

 

 

※ウインドウステータス

羊谷命子(15歳)

 

ジョブ

大魔導剣聖

 

レベル

*#&%

 

カルマ

+3500

 

魔力量

22970/22970

 

スキル

【錬成師セット】【滅竜魔導士セット】【鬼狩りセット(+投擲術)】【神代魔法師セット】【概念魔法師セット】【大魔導書師セット】【雷装術】【爪撃術】【歩法(極)】【視力】【感知術(極)】【隠密術(極)】【能力強化術】【防御術】【耐性(極)】【豪腕】【見取り稽古】【胃酸強化】【先読術】【威圧】【念話】【追跡】【言語理解】

 

ジョブスキル

【物理戦闘技能適性(極)】【魔法全属性適性(極)】

 

称号

【バネ風船スレイヤー】

【魔本スレイヤー】

【地球さんを大いに祝福した者】

 

 

 

技能(スキル)一覧の【鬼狩りセット】に赤文字で投擲術が追加されていますわ」

「………それ以外はささらさんの言ってた通りの技能(スキル)内容」

「シャーラの記憶力は凄いデスね」

 

 

私の後ろからステータスを覗き込む3人。私も3人のステータスを見てるから、個人情報とか言う気は元から無いけど、ステータスの覗き見とか下手したらカルマ値が下がるかもしれないのに、怖い物知らずだと思う。

 

 

「赤文字で新規追加されているってことは、さっきの戦闘で投擲技能(スキル)の追加条件を達成したってことだね」

「………ということは、投擲で魔物の武器を弾き飛ばすことが投擲技能(スキル)の獲得条件?」

「それと同時に魔物の武器は物理遠距離攻撃無効化能力の対象外で、技能(スキル)無しでの投擲でも弾き飛ばせる、という証明にもなったのでは?」

「魔物と技能(スキル)の情報を得られたから、イッチョーニセキ?イッチョーイッセキ?デスね」

「……ルル。それを言うなら、一石二鳥ね」

 

 

何はともあれルルの言う通り、魔物と技能(スキル)の情報を同時に得られたのは、マジで一石二鳥だ。投擲技能(スキル)で物理遠距離攻撃による援護もできるようになった訳だからね。

 

ちなみに、【投擲術】での攻撃は物理遠距離攻撃無効化能力―――というか、対物理遠距離攻撃無効化障壁?を無効化――というか、障壁貫通ができるから、投擲で魔物にダメージを与えられる様になる。

 

投擲技能(スキル)の獲得条件を考察し終えた後、私達は全員が投擲技能(スキル)を獲得すべきかについても話し合った。

 

結果だけ述べるなら、3人の投擲技能(スキル)の獲得は見送り。理由はピンポイントで魔物の武器を弾き飛ばすとか、容易くできる芸当ではないという考えに至ったからだ。

 

まぁ、野球やソフトボールのエースピッチャーなら1回で成功するかもしれないけど、それ以外の人間は成功するまで何度失敗を繰り返すことになるか分からないしね。

 

何度繰り返すかも分からない失敗に時間を費やすくらいなら、現時点で保有している技能(スキル)の錬度を上げることに時間を割いた方が、無限鳥居の攻略時間も短縮できるだろうし。

 

そんな訳で、私達は改めてレベリングに理想的な狩場へと戻り、魔物との戦闘を再開することにした。

 

―――のだけど、技能(スキル)考察会議を行っている間に再出現していた魔物編成に変化があった為、物陰から少しだけ観察することになった。

 

再出現していた魔物の編成は、杵ウサギ3体、市松人形2体までは同じ。ただ、6体目が魔本ではなく――――

 

 

「……魔本の代わりに初見の魔物がいる」

「立ち上がったレッサーパンダ?フォー太デスか?」

「フォー太って、よく知ってたね?あのレッサーパンダが有名になったのって、私達が生まれる前か直後くらいだったと思うけど?」

「パパが1~2年前にフォー太が亡くなったwebニュースを見て、悲しそうにしてたんデス。その時に私もフォーチューブでフォー太の動画を見たデスよ」

「あー……。確かにフォー太が亡くなったニュースには、私のお母さんも悲しそうにしてた」

「我の母も泣いてた。あと、我もフォー太の動画を見たことがある」

「…………あの、皆さん?あの魔物はレッサーパンダではなく、狸では?」

 

 

私と紫蓮ちゃん、ルルがフォー太のことで少しだけしんみりしていると、ささらがレッサーパンダの魔物ではなく狸の魔物だと指摘してきた。

 

言われてみれば、動画で見たことがあるフォー太の顔は目の上に麻呂眉みたいな白い模様があったけど、あの魔物は目の周りに黒い模様があるだけで、麻呂眉模様がない。

 

 

「………立ち狸は初見の魔物だから、杵ウサギや市松人形の時みたいに今回は私が相手するけど、その前に3人には考えて欲しいことがあるんだ」

「「「?」」」

「立ち狸の戦闘スタイルがどんなものなのか、を」

「戦闘スタイル、ですか?」

 

 

千備一使(せんびいっし)。某科学技術局の初代局長が言っていた言葉を元に、私が勝手に造りだした四文字熟語。

 

見敵必殺(サーチ&デストロイ)が基本の遭遇戦ではなく、安全圏から初見の魔物を確認できるのなら、その外見から戦闘スタイルを事前考察することで戦闘を優位に進めることができるようになる。

 

私はささら達にそのことを軽く説明し終えた後、改めて立ち狸の戦闘スタイルの考察する為に必要な情報を口にした。

 

 

「私達がこの無限鳥居に取り込まれた直後、陣形(フォーメーション)の話をしたのは覚えてる?」

「……………覚えてる。全部で4種類」

「……最前衛(フロントアタッカー)前衛(ガードウイング)

「……中衛(センターガード)後衛(フルバック)デス」

 

 

私の問いかけに対して、4人は無限鳥居に取り込まれた直後の遣り取りを思い返し、少しの間を置いて紫蓮ちゃんが最初に口を開いたかと思えば、ささらとルルも紫蓮ちゃんに続く様に口を開いた。

 

 

最前衛(フロントアタッカー)は敵陣に斬り込んだり、最前線の防衛線を維持する存在。攻撃特化型や防御特化型でも務められるけど、攻防両立型に務めて貰うのが理想的な配置。

RPGジョブで例えると戦士(ファイター)剣士(セイバー)騎士(ナイト)といった近接物理戦闘職の役目だね」

「………私達の一党(パーティ)で例えるとシャーラとシレンの役目デスか?」

 

 

ルルの質問に対して、私は頷きながら答える。

 

 

「基本的にはルルの言う通り、ささらと紫蓮ちゃんの役目だけど、2人は部分的に他の配置と兼任してることがあったりするかな。

……2つ目の前衛(ガードウイング)は一撃離脱戦を得意とする存在。どんな位置からでも攻撃や援護を可能とし、速度が優れてないと務められない配置。

RPGジョブで例えると、基本的には武闘家(グラップラー)槍士(ランサー)盗賊(シーフ)暗殺者(アサシン)、忍者といった回避能力の高い戦闘職の役目になる」

「私達で例えるとルルさんですわね。けれど、槍士(ランサー)?に近しい戦い方をする棍術士の紫蓮さんも該当するのでしょうか?」

 

 

ルルの時と同じく、ささらの質問に対しても私は頷きながら答えた。

 

 

「通常状態のルルの3分の2くらいの速さを身に付けられたら、紫蓮ちゃんも兼任できる配置だよ。

……3つ目の後衛(フルバック)は、魔法や技能(スキル)で素早く仲間の回復や能力向上、敵の能力低下を行う存在。基本的に接敵することが許されないサポート限定要員の配置。

RPGジョブで例えると、聖職者(クレリック)司祭(プリースト)司教(ビショップ)呪術師(ソーサラー)といった後方支援の役目。

現状、私達の一党(パーティ)には専属の担当者が居ないけど、回復だけなら再生魔法を使える私が兼任する役割だね。

そして、最後が中衛(センターガード)一党(パーティ)の中央で誰よりも早く中・長距離戦を制する遠隔攻撃に優れた存在。他のポジションに的確な指示を出せる戦術指揮能力も求められる指揮官の配置。

RPGジョブで例えると、基本的には魔法使い(メイジ)魔術師(ウィザード)魔導師(キャスター)の役目になるけど、遠隔物理戦闘職なら弓士(アーチャー)狩人(ハンター)の役目になることもある。

遠隔魔法攻撃を行うという点では私の役目だけど、私抜きの場合は魔導書持ちの紫蓮ちゃんが兼任できる様になる必要がある役目で、戦術指揮官という意味ではささらも該当する役目だね」

「………何気に我の兼任する役目が多い」

 

 

紫蓮ちゃんはいつも通りの眠たそうな半目顔だけど、長い付き合いなら分かる凄く嫌そうな顔で言ってきた。

 

 

「まぁ、飽く迄もそれぞれの戦闘スタイルで担当できそうな配置を挙げただけだから、今言った役目を全て兼任する必要なんて無いんだけどね。

閑話休題。今まで遭遇した魔物を4つの配置に分類した場合、3人ならどういった感じで分類する?」

「………バネ風船は武器を持たない近接物理戦闘型の武闘家(グラップラー)に該当する。けど―――」

「移動速度は今まで遭遇した魔物の中で最も遅いので、速度が命の前衛(ガードウイング)は務まりませんわ。

最前衛(フロントアタッカー)を務める無手の戦士(ファイター)か、鈍足の武闘家(グラップラー)と考えるのが妥当ですわね」

「杵ウサギは完全に最前衛(フロントアタッカー)戦士(ファイター)デスね。市松人形はバネ風船や杵ウサギより移動速度が速いデスけど、最前衛(フロントアタッカー)デスか?」

「市松人形の移動速度は成人男性の早歩き程度ですから、前衛(ガードウイング)ではなく最前衛(フロントアタッカー)と考えるのが妥当ですわ。職業は――――」

剣士(セイバー)一択。…………戦術指揮をしているとは思えないけど、攻撃魔法を仕掛けてくる魔本は中衛(センターガード)魔法使い(メイジ)

「ですわね」

ニャウ(うん)!」

 

 

今まで遭遇した魔物の戦闘スタイルから配置と戦闘ジョブを結論付けていく3人。これなら初見の立ち狸の戦闘スタイル考察もまともにできるかな?

 

 

「それじゃあ、あの立ち狸の戦闘スタイルはどんなものだと思う?」

「…………手持ち武器はないけど、移動速度が分からない。近接物理戦闘型の場合、バネ風船と同じ最前衛(フロントアタッカー)を務める無手の戦士(ファイター)か、鈍足の武闘家(グラップラー)の可能性もあるけど、前衛(ガードウイング)を務める純粋な武闘家(グラップラー)も想定できる」

「近接物理戦闘型では無かった場合、魔本と同じ中衛(センターガード)魔法使い(メイジ)と今まで遭遇していない後衛(フルバック)聖職者(クレリック)呪術師(ソーサラー)の可能性も考えられますわ」

 

 

紫蓮ちゃんとささらが立ち狸の戦闘スタイルについて考察する中、頬に人差指を添えながら考え事をしていたルルが口を開いた。

 

 

「メーコ」

「何?」

「世界最古のゲーム機RPGが何か分かるデスか?」

「エノックスが仁典堂のファミコン用ソフトとして発売したドラグーンクエストだと思うけど?」

「そのドラクエに登場するジョブに僧侶があるデスよね?」

「あるよ」

「ドラクエの僧侶は回復とバフだけでなく、デバフと自衛用の攻撃魔法が使える聖職者(クレリック)呪術師(ソーサラー)を組み合わせたような職業だったはずデス。

立ち狸が後衛(フルバック)だった場合、僧侶みたいに回復とバフ、デバフ、自衛攻撃魔法の全てを扱える可能性はあると思うデスか?」

 

 

ルルの質問に対して私は即答することなく、少しだけ考えてみる。まずは妖精の宿で購入した松地図から得られた無限鳥居ダンジョンの情報を整理しよう。

 

この無限鳥居ダンジョンには山が5つ存在し、5つ目の山の先にボス部屋に相当する場所―――ボス広場が存在する。

 

しかも、ボス広場へと繋がる直通ルート以外に、裏ボス広場へと繋がる別ルートも存在する。

 

迷宮型ダンジョンのボス部屋と裏ボス部屋を一纏めで1層と考えた場合、無限鳥居ダンジョンは6層構造に相当するダンジョンということになる。

 

ダンジョンボスなら弱体化してる日中でも物理攻撃、魔法攻撃、回復、バフ、デバフの全てを使ってくる可能性はあると思う。

 

けど、2つ目の山の表中腹(?)―――迷宮型ダンジョンの2層目の序盤に相当する場所で、ダンジョンボスの特性を8割も再現した下位互換の魔物が出現するとか、流石にあり得ない気もする。

 

 

「…………その可能性は0ではないけど、かなり0に近い数字だと思うよ」

「どうしてデスか?」

「だって、ここは5つある山の内の2つ目の表中腹。迷宮型ダンジョンで例えるの2層目の序盤に相当するんだよ?

ダンジョンボスが日中の弱体化した状態でも物理攻撃、魔法攻撃、回復、バフ、デバフの全てを備えてると想定して、そのダンジョンボスの特性を8割再現した下位互換が夜でもない日中の2層序盤に出現すると思う?

それに自分を祝福した存在に魔力を10ポイントもプレゼントする地球さんが、ボス広場を含めた全6層構成のダンジョンの2層目序盤で魔物の難易度を急上昇させるとは思えないんだよね」

「……………確かに、地球さんはダンジョンのことを地球上の全生物を強化する為の装置だと言っていましたわ」

「分かり易くトレーニングジムの道具で例えるならダンジョン=電動ランニングマシンって感じだと思う。

もし、あの立ち狸が8割再現ボスの下位互換だった場合、時速2~3kmに設定していたランニングマシンが、何の前触れもなく時速8kmに加速した様なものだと思うよ」

「それは返品待ったなしの欠陥マシン」

 

 

紫蓮ちゃんのツッコミに対して私だけでなく、ささらとルルまで何度も頷いて同意する。

 

 

「それに日中に出るボスなら時雨以上、滅竜武装の影打以下の武装でも斃せるって、猫店長が言ってたでしょ?」

「……………そういえば、防具さえ整えれば昨日の私達でも倒せるって言ってたデスね」

「まぁ、初見の相手だから私も参戦して、立ち狸のヘイトを買いながら特性を見極めるのが一番だね」

 

 

市松人形(小)と初めて遭遇した時みたいに、私が初見の立ち狸を斃す案を提示すると、ささら達はそれを了承する様に無言で頷いた。

 

ささら達が全集中の呼吸を整え、戦闘準備が完了すると私達は物陰から飛び出す。すると、魔物達は即座に反応し、私達の方へと向き直って来た。

 

移動速度はそれほど速くないのに、戦闘開始時の反応が割と早いのが魔物の特性な気がする。

 

移動型の魔物相手なら、死角からの襲撃で先制攻撃が可能なのかもしれないけど、常駐型の魔物相手に後方襲撃(バックアタック)なんかの先制攻撃をできたことが、今の所一度も無いしね。

 

魔物側で真っ先に行動を起こしたのは立ち狸だった。信楽焼の狸の置物みたいに膨れたお腹をポンポンポコポン、ポンポンポコポンと叩き始める。

 

攻撃魔法、強化魔法、弱体化魔法。物理攻撃以外の可能性を考慮しながら、立ち狸を含めた魔物の行動に全員で警戒する。

 

すると、魔物全体が赤く光り始め、立ち狸以外の移動速度が早歩きから小走りレベルまで上昇した。

 

 

「強化魔法!速力だけでなく、攻撃力や反応速度も上昇してる可能性あり!要警戒!!」

「「「了解!!」」」

 

 

夜だけでなく昼間の魔物にも言えることだけど、彼我兵力差や死亡することとか関係なく突撃して来るから、速力が強化されるだけでも十二分に脅威と言える。

 

 

「ヒュゥゥゥゥ………。全集中、水龍型(ミズチノカタ) 四式〝流流舞い〟!」

 

 

取り敢えず、先行して来た3体の杵ウサギの首を斬り落とし、私はささらが相対そうとする市松人形(小)に向かって三属性の魔導書から水弾、雷槍、氷槍による援護攻撃を行い、コンボが繋がったのを確認しながら私は立ち狸に向かって駆け出す。

 

 

「ニンニン!」

「ッ!!」

 

 

視界の端にはルルがもう1体の市松人形(小)に水芸を当て、紫蓮ちゃんとルルによる時間差攻撃でコンボが繋がった瞬間が確認できた。

 

全集中・常中の私が本気を出せば、一瞬の内に立ち狸との間合いを詰め、その首を斬り落とすことができる。

 

けど、私は立ち狸の手の内を見極める為、一般的な女子高生の全力疾走の速力で駆けると、立ち狸は陽気に腹をポンポンポコポン、ポンポンポコポンと叩き、尻尾の先から3つの光弾を出現させた。

 

光弾は数瞬だけその場に滞空したかと思えば、魔本の魔法攻撃と同等の速度で私に向かって放たれた。

 

向かってくる光弾に対し、私は三属性の魔導書から水弾、炎弾、氷弾をぶつかるようには放つと、魔導書の魔法攻撃が勝ったのか、光弾を打ち破り、立ち狸へと着弾。

 

立ち狸はドロップアイテムである狸の毛皮と魔石を残して消えてしまった。魔導書の魔法攻撃も加減しておけば良かった。

 

次に立ち狸と遭遇する時は、力加減をした峰打ちで瞬殺しない様に心掛けながら、手の内を見極められる様に立ち回ろう。

 

そんなことを考えながら、ささら達の方へと振り返ると、2体の市松人形(小)の首がささらとルルによって斬り落とされ、ドロップアイテムを残して消滅する所だった。

 

ダンジョンに入った直後の3人だったら罪悪感で顔を歪めていたかもしれないけど、2泊3日のダンジョン生活で精神面が強化されたのか、3人は一端の武芸者の顔をする様になった。

 

私みたい転生特典で精神強化された訳でもないのに、ほんの3日で急激に精神的な成長を果たした3人に対して、私は素直に尊敬の念を抱かずにはいられなかった。

 




アンケート内容
①【無限鳥居でのささら達のレベリング手段】(戦力表~鬼滅流術技設定―複合派生型―で実施中)
・最後まで地道な魔物との戦闘で得られる経験値
・妖精の店での宿泊3日目の夜に昇華魔法と変成魔法で強制レベルアップ



②無限鳥居ダンジョンボスはどれ?(プロローグ~11話で実施中)
・八岐大蛇幻影体・弱(戦闘能力値:2250?)←3つ首
・八岐大蛇幻影体・狂(戦闘能力値:4250?)←8つ首

無限鳥居ダンジョンボスはどれ?

  • 八岐大蛇幻影体・弱
  • 八岐大蛇幻影体・狂
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