吾輩はホロライブのパーフェクトスタッフである   作:ジョ力

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仕事は忙しいのは仕方ないとして、何故こうも毎日毎日仕事が増えるのか永遠の謎である。

次は海外の方にしよう。今の所サメちゃんか森さんが完成度50%くらい。どちらから完成させようかな。
そしてどんどん増えるホッシマチさんの小ネタ。繋げれば小説1話分くらいになりそう。


25 rn姫拾った

 

 

 

吾輩はパーフェクトスタッフである。

 

本日はライブ会場に荷物を運び入れる仕事である。大量のグッズが詰め込まれたダンボールを何往復も運ぶから腰を傷めないようにしなければ。

 

しかし目的の倉庫まで遠い。台車を借りてくるべきであったと後悔。

などと考えていると廊下に何か落ちてるものを発見した。

 

「…………」

 

近くで確認するとどこかで見たようなピンク色の髪をした姫だ。かなりお高そうな姫様らしい服を着ている。大方長い廊下で体力が力尽きてダウンしたのだろう。

助けたい気持ちはマウンテンマウンテンなのだが両手が塞がっている。ここは断腸の思いで見捨てるとしよう。

 

「そこは普通助けろよ〜オイ」

 

物言わぬ死体だと思ったらゾンビの類だったらしい。美しい姫の亡骸を跨いだ瞬間足にへばりつかれてしまった。

 

“何をするんですか。危ないじゃないですか”

 

「ルーナを無視するとは良い度胸なのらぁ〜というか普通人が倒れてたら助けろぉ!」

 

道理だ。しかし見ての通り両手が塞がっていて姫様を助けることができぬの。と御託を並べてる間に振り払おうとしたのだが、意外と力強く掴まれて抜け出せない。

 

「うー…ルーナは姫だぞぉ!たすけろぉ…」

 

唸るゾンビ姫に絡まれて余計な時間と体力を使っている。吾輩が悪役なら“離れろこの死に損ないが!!”と口汚く罵り踏み付けることができるのだが、パーフェクトなスタッフはそうもいかない。

 

「早くするのらぁ〜」

 

どうしたものかと対策を考えていたらゾンビ姫が太腿まで侵食してきていた。これはしばらく待っていれば勝手に立ち上がるのではないか?とまるで子鹿が立ち上がるのを見守る親鹿の気持ちで眺めた。

 

「はぁ…はぁ…その目なに?」

 

“暖かい目ですが”

 

目と目があった瞬間ジト目をなされた姫。このド〇えもんの暖かい目が分からぬのか。

 

「知ってるけど気持ちわるいのら」

 

失敬な!!

いくら姫とはいえ言ってはならぬことがある!!

他愛のない言い合いをしていると姫様が完全に立ち上がった。立った!姫が立った!!

 

「でももう歩く気ないのら」

 

急に力を失ったかのように倒れ込んできた姫様を咄嗟に肩で受け止めた。

のだがそのまま姫様は膝から崩れ落ちて地面と一体化をなさった。

 

「ぷへぇ…ちからつきたぜ」

 

力尽きたらしい。やり遂げたような顔をしている。どうにかこの両手のダンボールと姫様を同時に搬入する方法はないだろうか。いろいろ試してみるか。

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

そのいち

姫様をお姫様抱っこしその上にダンボールを乗せる。

これで行ってみよう。

 

「…………不覚にもお姫様抱っこはキュンとしたのら」

 

ではこの状態から姫様にこのダンボールを持ち上げてもらう。

 

「ん゛!!ピクリとも…」

 

姫様は手を伸ばしてダンボールを持ち上げようとしたが、少しも動かなかった。非力!!

 

「だめなのら〜」

 

 

 

そのに

ダンボールの上に姫様を乗せる

 

「もうすでに無理がある。このダンボールの中身はなんなのら?」

 

ペシペシとダンボールを叩く姫様。側面にグッズと書いてあるため4期生のマスコット人形やグッズが入っている。

ファンの皆さまが欲しがるぺぇマウスパッド等もあったはずだ。

 

「流石にそれ入ったダンボールの上に乗る勇気はねぇのら」

 

確かにグッズがぺしゃんこになったら駄目か。だがしかしある意味プレミアをつけれそうな気もしなくはないが。

 

「は?」

 

そのは?は怖いからやめてください。

 

 

そのさん

姫様を肩に装着し、ダンボールを両手持ち

 

姫様をまず肩にお布団を干すように乗せます。ダンボールを両手に持ちます。完成!

 

「…動く度にお腹に響くのら」

 

だが確実に進んでいる。落ちそうなら姫様がダンボールの上に上半身を少し乗せる。完璧!

 

「…乗り心地悪りーのら」

 

重心はほぼ吾輩の肩に乗っているため、多少ダンボールに重さをかけても派手に潰れることはない。パーフェクト!

 

「…気に入らねーのら」

 

 

その後ネチネチ文句を言われ続けたが問題なく倉庫に辿り着いた。

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

よっこいしょ。掛け声と共にダンボールと姫を下ろす。さてもう何回か往復せねば。

 

「っておいここ倉庫じゃねぇか〜」

 

“そうですが?”

 

「ルーナは控室に行きたいのら〜」

 

控室!確かここからすぐの場所だったはずだ。確かここから右に出て2部屋通り過ぎた所に青い扉が控室だ。

その旨を地面に寝転んでいる姫に告げる。

 

「もう動けないのら」

 

さっきまで駄々こねてたのに急にスンッと真顔で動きを止めた姫。お労しや…じゃあ吾輩は荷物運んでくるのでゆっくりしていってね!

 

「おーい!!」

 

首だけをゆっくりこっちに向けて来て抗議の声を向けてくる。しかし吾輩としてはここで少し休んでから自力で控室に行ってもらいたいのだ。

 

「こちとらアイドルやぞ〜労ってくれてもいいのら〜」

 

確かに[芸人(アイドル)]として労るのは良いが、皆に成長してほしいという吾輩のささやかな願いが通じてほしい所だ。別に面倒だと思ったわけではなく。

真のスタッフは目線だけで意図を通じさせるものである。フィフティ・フィフティの意味を持つ暖かい目を姫に送ろう。

 

「なんかさっきより邪念を感じるような目になったのら…」

 

鋭い。存外観察眼も鋭いようだ。

 

「まぁ分かったのら。自力で控室に行くとするのらぁ」

 

ムクリと身体を起こす姫様。おぉ、お分かり頂けたようだ。

 

「ルーナイトォー」

 

パンパンと手を叩くとドアからガチャガチャと音を立てながら薄いピンク甲冑の騎士達が入ってくるではないか。どこから湧いて出たのだ。

 

「ルーナを控室まで連れて行くのらー!」

 

了解と言わんばかりに騎士達が頷くと姫を運ぼうとしている。自力で行くとは何だったのか。

 

「ルーナイトはルーナの手足でもあるのだからルーナの自力みたいなものなのら」

 

騎士たちも頷いていることからその通りだと思っているのだろう。吾輩としてはこのまま姫が控室に行くのは問題ないが、スバルさんが少し前に

 

「ルーナはおばあちゃんみたいな体力してるからよくダンスレッスン中に力尽きてるんよな」

 

と言っていた事を思い出した。ここは心を鬼にして少しは運動させねばならないと吾輩は決意した。

 

“まぁ待ちなさい”

 

「どうしたのら?」

 

“そこのルーナイト様方に聞きたいのですが、このまま姫を控室に連れていけば姫は喜ぶでしょう。しかし彼女の為にはなりませんよ”

 

「おいモブさん何言ってるのら!」

 

姫を背負って動こうとしたルーナイトがピタリと足を止めた。姫はなにか嫌な予感がしたのか引き攣った表情でこちらを睨みつけてくる。ここから吾輩のパーフェクトな説得術を披露してやろう。

 

“彼女は前から体力面に多少問題があると話がありまして、吾輩も心苦しいのですがここは少し運動をさせねば彼女のためにもなりません”

 

「ぬぐぅ…や、ヤバい。も、モブさんやめれー!!」

 

ザワザワとルーナイト達が相談を始めている。心が揺れているのだろう。まだだ、まだ笑うな。ここで最後の一言でトドメにしよう。

 

“それに運動させたほうが面白い姿が見れますよ”

 

「それが本音かー!!!!」

 

確かにと言わんばかりにルーナイトの方が姫を地面に置いた。

説得完了!所詮騎士とて人。面白いものを見たいという気持ちはあるのだ。

そそくさと廊下に出ていくルーナイト達。残ったのは放心したような顔で固まった姫と暖かい目をした吾輩。

さぁ頑張りたまえ。

 

「うぐぐ…ふざけんなよ〜」

 

渋々といった顔で歩き始める姫。このまま仕事に戻ってもいいが、この状況を作った吾輩が最後まで付き合うべきだろう。

 

「…………ピッ」

 

廊下に出た姫は変な声を漏らして固まった。何事かと思い廊下を覗き込むとあら不思議。ルーナイトの皆さまが一列に並んでいるではありませんか。まるで道しるべのように控室まで並んでいるのだろう。全員が暖かい目で。

 

「ムカチュクー!!」

 

先程のノロノロ歩きと違い、ギャース!と叫び走り始めた。

素晴らしい流石はルーナイト。負けず嫌いな姫の使い方を理解している。

これが長く見守って?きた者達の姿か。

吾輩は感動しながら姫の後を追い掛けた。

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

「ヒィ…ヘェ…」

 

視界の端で暖かい目をしているルーナイト達を尻目に控室前まで走ってきた。ずっとこっちを見てくる姿はまるでホラーゲームのようだ。

 

「も、モブさん扉…開けといて…」

 

息も絶え絶えといった姿で支援要請をしてくる姫。完走まで少しだが、後押しするくらいは良いだろうと思い、控室の扉を開けた。

 

「ちょっとかなたー?流石にはしたないんじゃない?それはー!」

 

「あっつー…あ、ルーナ?何で一番最初に来てたはずなのに来るの遅いのー?」

 

「( ˘ω˘)スヤァ」

 

扇風機の前でスカートを捲りあげている天使に机でスマホを弄っている悪魔。そして椅子を3つ並べて寝ている羊。

思いっきり天音さんのスカートの中身が見えてしまっている。

まだ誰も吾輩が居るということに気付いてないようだ。

そっと姫と入れ替われば問題ないと思い吾輩は引き返した。

 

「モブさん…水!水ぅ!!」

 

あらやだ。振り向くと大声で水を求める姫がひっついて来るではないか。シャツに汗なのか不愉快な湿り気が感じられ実に悲しい。

 

「うぷ」

 

吐きそうになっているのはこちらである。今ので確実に吾輩の存在を認知されてしまったであろう。

 

恐る恐る振り向くと

 

「ア゛ア゛アアァ゛アア゛!!」

 

凄まじい速さで小さいお手々を視認できたと思ったら吾輩は倒れていた。ぬわー!!ば、馬鹿な早すぎる。

 

「ぐえー!」

 

「うおお!!忘れろおおぉ!!」

 

どうやら吾輩が倒れた時に姫が巻き込まれたらしい。後ろにベッタリと濡れた感触がある。

視界が何故か真っ暗で激痛!!を感じる為、吾輩は頭を掴まれているのだろう。なんとか手首らしいところを掴み抵抗を試みるが…駄目っ…!

少しは押し返せるが全く顔から手が離れる気配がない。

 

「しぬのら」

 

吾輩も合流出来そうである。

 

「破ア!!」グキャ

 

アッ…吾輩の頭部が粉砕されたのか不明だが、消えゆく意識の中で悪魔の笑い声とガチャガチャと鎧を鳴らす音だけが鳴り響いていた。

ちなみに天音さんの下着の色は白だったことをここに記しておく。ガクッ

 

 

 




モブ 
気絶はしたが頭部を破壊されなかった。白という単語と荷物を倉庫に運んでた記憶だけが残っていた。
思い出そうとすると頭に痛みが走るのは記憶のせいか物理的なものかは分からない。


その後なんとか天使とルーナイトに引っ張り出され救出。天使に全力で引っ張られた際に腕が握りつぶされるかと思ったとのこと。
「筋肉ちゅー(痛)で動けねぇのら」

悪魔
モブが相変わらずで笑った。回収された姫を寝かせるために羊を椅子から蹴り落とした。倒れてたモブさんの横にはお供えのジュースを置いた。心は天使。

天使
辱めを受けた。記憶消去技術(物理)を体得。バーンナッコォからの掴み技に繋がる地獄の様な技。
姫をルーナイトと一緒に助けた。姫の腕は壊れかけた。やはりこの世のものは弱すぎる。


寝てたら椅子から蹴り落とされた。わためは悪くないよねぇ!?

ルーナイト達
姫を助けたし面白いものを見れた。人は天使に勝てない事も知った。天使のあまりに素早いつかみ技に姫を助けるのが遅れたことが悔やみ
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