吾輩はホロライブのパーフェクトスタッフである   作:ジョ力

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最近追ってた小説が消えてしまった悲しみ。オロロロン!!
涙がちょちょぎれる。
でも悲しみの中で気がついたら小説完成してた。ワァイ
次はちょっとした外伝的なサマー的なあれで書いてます


26 skmtと風呂

 

 

 

吾輩はパーフェクトスタッフである。

 

本日はホロメンが考案した企画を形にするために他のスタッフさんと打ち合わせである。

といってもほぼやるべき事は決まっておりスケジュールに合わせて必要な物を用意するだけなのだ。

 

「では後でスプレッドシートにまとめておくので、準備ができたものからチェックを入れてって貰えれば」

 

そうAちゃんが締めくくり打ち合わせが終わった。

軽く息を吐きつつブラックコーヒーを一口飲む。ただの缶コーヒーではあるが苦味が少し疲れた脳と眠気をリセットしてくれる。この仕事が一段落した後の開放感がたまらない。

 

「うぎゃああああああ!!」

 

気分良くコーヒーを飲んでいるとどこからか響いてくる断末魔。少しくぐもった様な声ではあったが、誰の声だろうか?

 

「また何かあったんですかね?」

 

Aちゃんが疲れたような声を出しながら廊下を覗いている。

仕方ない。この気風がホロライブなのだ。

とりあえずこのまま放置すると事態がとんでもねぇ事になってる事が多いので見に行くとしよう。

楽観視して職員が全員ゾンビになってたなんて事件が起きてるかもしれない。

 

「よろしくお願いします」

 

“はい〜”

 

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とりあえずアテもなく廊下を歩いていると亡霊のように歩いている船長を発見した。あわやゾンビかもしれないと思い身構えてしまった。

 

「あ?あぁモブさんか」

 

吾輩を視認しても変わらずゆらゆらフラフラと足取りが覚束ない歩き方をしている赤い亡霊。腰でもやったのだろうか?

 

「ちっげぇわ!!実はですね…ッウ!!どうやらマリンはここまでのようです。せめて最後にホロメン全員とイチャイチャしたかった…ガクッ」

 

マリン船長 は 力尽きた▼

 

せめて情報を伝えてから力尽きて欲しいものだ。更に言えば最後の割にどこまでも強欲である。

流石にこのまま廊下に放置するのは風邪を引いてしまうかもしれないので仮眠室に放り込むとしよう。

ホロメンとイチャイチャする夢でも見るといいだろう。

 

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船長を仮眠室に放り、疲労感の割にまるで進展がないことに軽くげんなりしているとドタドタと足音が聞こえてくるではないか。

 

ガチャーン!!

 

「やだああああああ!!!」

 

扉を壊す勢いで開けて入ってくる侵入者は何者かと睨みつけるとシャチのような見た目のフードが目についた。

ルビーのような輝きを持つ目が涙目で揺れているが急に吾輩の姿を捕捉してくる。

 

「助けてモッピーー!!」

 

ギュン!!という効果音が聞こえてくるような速さで吾輩に突進してくる沙花叉さん。これは厄介そうだと再認識しながら吾輩は壁に打ち付けられた。

 

 

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打ちつけた背中の痛みに耐えながら腹にへばりつく沙花叉さんを引き剥がす。

モッピーはやめてくれたまえ。

 

「良いじゃんモッピーねね先輩も言ってたじゃん!それより聞いてよ!!チビ総帥とルイ姉があぁあああ!!」

 

どうやらラプラスさんとルイさんとの間で何かあったらしい。と思っていると沙花叉さんのフードを掴む手が見える。

 

「沙花叉を確保してくれてありがとうございますモブさん」

 

掴んだ手の主はルイさんのようだ。目が鷹のように鋭くなっていることからただならぬ気配を感じる。

 

「ほら沙花叉行くよ」

 

「やだあぁあああ!!」

 

引っ張るルイさんになんとか抵抗するシャチはあろうことか吾輩の腕と腰ベルトを掴んだ。HA☆NA☆SE!!

 

「うぐぐぐぐ!ぜーったい離さない!!」

 

まるで少女の力とは思えないほど力だ。まるで万力に挟まれているかのようなパワー。吾輩の力ではびくともしないのはどういうことか。だが吾輩はパーフェクトスタッフ。力押しには話術で対抗するのだ。

 

“まず何があったか教えてください。現状がわかりません”

 

「沙花叉がお風呂に入らなかったので、代わりに事務所のシャワーを浴びさせようとしてる」

 

とはルイさんの談。噂には聞いていたがマジで入ってないらしい。

 

“風呂くらい入れば良いのでは?”

 

「それが出来れば苦労はしない!!」

 

“お金ないんですか?”

 

「お金はあればあるだけ良いけどそうじゃない!!」

 

“じゃあシャワーくらい入れば良いではないですか”

 

「めんどい!!」

 

“ルイさんこれ持ってって”

 

「おらいくぞ沙花叉」

 

「やあああだあああ!!」

 

なんという無駄な問答だったことか。良い加減離してもらいたいものだ。吾輩にはこれから叫び声の原因を探さねばならぬというのに。

 

「せい!」

 

吾輩が気を抜いた瞬間に沙花叉さんは足を伸ばし吾輩の膝をカックンした。そのまま力任せに引っ張られ吾輩は沙花叉さんにだいしゅきホールドされた。色々と柔らかさを感じられてとてもグッド。

 

「!?」

 

「さぁルイ姉!モッピーがどうなっても良いのかぁ!!」

 

とんだ茶番である。いくらなんでも身長が150cmもない少女に抱きつかれた程度少し力めば抜け出せる。

やはり少し汗臭さを感じる為、シャワーくらいは入ったほうが良い。心を鬼にして沙花叉さんを引き剥がすことにしよう。

 

グッグッ

 

妙だな。力を込めたいが腕に力が入らない。よく見るとしっかり腕と太ももを抑え込まれているようだ。

少し抵抗しようとしたからかギリッと鯖折りされてるような痛みが走る。馬鹿な腕の上からこのダメージだとカハッ!

 

「モッピーは沙花叉が掃除屋だってこと忘れてないかなぁ?そこそこの力はあるってぇ分からない…かな!!」

 

“ぐ、ぐはぁ!!最近ただのぐーたらりんだったと思ってたからすっかり忘れていた。そういえばそんな設定があった気が!!!”

 

「オマエコノヤロー!!」

 

“あおおえ”ベキボキ

 

「わあぁあ!モブさーん!!?」

 

 

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鷹サイド

 

モブさんの体に二つ折り機能がついてしまったがなんとか沙花叉の捕獲は成功した。

沙花叉は檻の中に放り込んだ所で問題発生。

 

「わぁああ!!モブさーん!!」

 

こよの声が聞こえてきたから何事かと思い確認するとモブさんの口から魂的なsomethingが見えてる!!?

霊的なsomethingは何やらサヨナラサヨナラと呟いて天に昇ろうとしている。待って待って!!

 

「凄いまずいよこれぇ!!」

 

私とこよは口から出る魂的な物を掴んで押し込む。これ掴めるんだと初めて知った。しばらく口を塞いでるとモブさんの体が痙攣し始めた。

 

「どう?魂的なやつは無事に入ってったけど」

 

「い、生きてると思う。二つ折り機能もなんとか直したし」

 

ずのー!のおかげでどうやらモブさんの身体は直ったらしい。そのうち目を覚ます所だとの事。不安だけど。

一段落しタカ。なんて思ってると扉の開く音がした。

 

「どうも~モブさんがとんでもないことになったって聞いて来たよー!」

 

「あー!シオン先輩いらっしゃ~い」ガチャガチャ

 

シオン先輩に沙花叉が反応して檻の中で暴れてる。良かった檻に入れといて。

いくら推しでも少し(?)暴走しがちな沙花叉だから迷惑かける可能性があるのは困る。前科もあるし。

 

「えぇ。なんで檻の中に入ってんの?」

 

「あぁ近付かないでくださいね。沙花叉を後でシャワーに入れるために捕獲してるんで」

 

「シオン先輩と一緒なら…入れるかも…でもなぁ」

 

「なんで一緒に入るって話でも渋られんの?まぁ入んないけど」

 

一丁前に迷ったような顔する沙花叉に引き攣った顔のシオン先輩。この人がこうも押し負けてるのは珍しい。

 

「モブさんならここだよ」

 

「あれ?思ったより何ともないじゃん」

 

「こよが直したからね!」

 

こよとシオン先輩が喋り始めてるが気が付かないほうが良いこともある。こよ。貴方直したと言ったけどさっき治療のためと手にドリルとペンチ持ってたわよね。なかなか人に使うことはないんじゃないかな。

 

「……」

 

「シオン先輩どーしたんですかー?」

 

「なんか寝顔が安らかでムカつく」

 

お労しやモブさん。確かに( ˘ω˘)スヤァみたいな顔してるけどそこまで言われる必要はないんじゃ…なんならさっきまで危険極まりない状態だったわけで。

 

「あっ」

 

何か面白いことを思いついた様な顔をしたシオン先輩。すぐに悪巧みをした顔へ切り替わった。おや?なにか不吉な予感がする。たぶん私に害はないのでしょうけども。

 

「沙花叉一緒にシャワー入ろーー!」

 

「ほえぇえええ!!?」

 

なんだと?

 

 

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「前に事務所に凄いシャワー室出来たって聞いたけどぱっと見普通だね。完全個室って感じ。少しだけ広く作られてるのは良いかもだけど」

 

「フッフッフ。なんとこのシャワーこのholoXのずのーが作らせていただきました!ものぐさたすけーる君です!!」

 

「こよりがぁ?あーハイハイなるほどね」

 

拍子抜けしたという反応をしたシオン先輩がこよの発明品だと聞いて全てを理解した顔をしている。まぁそんな反応するよね。

 

「なんとこのシャワーは服のまま入っていただければ身体も服もすぐに綺麗になる優れもの!!疲れた!面倒!!全てこれで解決できるのだー!!」

 

「はぁん」

 

「よーし!シオン先輩一緒に入りましょー!!」

 

熱弁するずのー!の話を聞き流すシオン先輩。

肩を組みに行った沙花叉の方をチラ見してすぐに視線を違う所に向けていた。なんだろう。先程から本当に僅かだけど違和感を感じるのは。

 

「じゃ、一緒に入ろっか」

 

「はい!!」

 

シオン先輩は沙花叉の手を取り、シャワー室の中に入っていく。

そのまま外から扉を閉めるシオン先輩。

え…シオン先輩!?今シャワー室の中に入っていったはずなのに。

 

「よし!」

 

シオン先輩は背で扉を押さえつけガッツポーズをしている。

 

「え?あれ、も、モブさん!?あれーー!?シオン先輩!?」

 

ドンドンとシャワー室の中から扉を叩く音が聞こえる。

なるほどね。流石は魔法使い。どこかのタイミングでモブさんと入れ替わったのか魔法って凄いなぁ。

 

「沙花叉ー!別に『シオンは』一緒に入るって言ってないよー?」

 

「詐欺だー!!!」

 

流石のメスガキっぷりに流石の私も驚きを隠せない。ところでモブさんが可哀想だとは思いませんか?

 

「んーん。全然」

 

あっそう。

モブさん強く生きてくれ。女性のマシンボイスで洗浄開始というアナウンスが聞こえてからお祈りを始めるのであった。

 

鷹サイド終了

 

 

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「ねぇえええええ!!」

 

耳に響く沙花叉さんの声で吾輩が目を覚ますとそこは密室だった。何事だ。

ゆっくりと立ち上がると頭上から洗浄開始というマシンボイスが聞こえたではないか。洗浄?

 

「あっ」

 

“お?”

 

カシュカシュと音がしたと思ったら壁から小さいホース出てきてこちらを向いているではないか。

振り向くと沙花叉さんがいる。周りを見るとズラッと全てのホースがこちらを向いている。まるで全方向から銃口を向けられているかのような気分だ。

 

「シオンセンパーイ!!!」

 

またあのペタンコポッターの仕業か!思わず叫びそうになった瞬間悪寒が走った。直感的に上を向くと大量のぬるま湯が滝のように降り注いできた。

 

「びゃああああ!!」

 

“ゴボボボボボ”

 

何故吾輩が急に滝行をさせられなければならないのか。これが分からない。目も開けられぬ程の水圧で死ぬかと思ったが数秒で水が止まったから助かった。

 

「メソメソヒドイヨーメソメソ」

 

後ろからメソメソと泣いてる声が聞こえる。今すぐに話を聞きたいのだが、この地獄がまだ続くような気がする。

先になんとかこの部屋から出ねばと動こうとした瞬間。ベシャリと全身に何かが纏わりついた。

 

「ぎゃー!!なにこれぇ…って泡?」

 

確かに泡である。とてもきめ細かい泡で汚れもよく落ちそうだ。いや待てよ?

沙花叉さん、洗浄、泡。

なんとなく察してしまった。これはまさかシャワー室なのかと閃いた瞬間にチュドンと勢いよくホースからぬるま湯が吹き出てくるではないか。

 

“ぬわーボボボボ!!”

 

「だあぁあああ!!?」

 

まるで水圧を間違えているとしか思えないほどの威力。それは氾濫する川を全身堰き止めているかのような感覚だ。

その破壊力ある水も数秒で止まりマシンボイスで急速乾燥と聞こえた。

 

「うっ…うぅ。沙花叉は汚されてしまいました」

 

シャワー浴びたなら綺麗になっているだろう。服着たままだが。ボソリと呟くとドライヤーをかけられているかの様な温風がふいてきた。ようやくこの拷問も終わりらしい。

 

「こんなんじゃ服ビショビショのままなんだけど!!」

 

おやまた悪寒が。咄嗟に逃げようとしたが遅かったらしい

ボッ!!

 

「うぎゃあああああ!!?」

 

吾輩が最後に聞いたのはその叫び声と音である。

身体が浮く感覚、凄まじい熱風と共に沙花叉さんの後頭部が吾輩の顔面にぶつかってきた所までは覚えている。

 

目が覚めたら仮眠室に居たのだが、最後の叫び声は聞き覚えがあったような気がする。なんだったろうか。

ダメージが蓄積した肉体に喝を入れながら周囲を確認する。隣のベッドには船長が寝ており魘されているように見える。

 

「シャワーが…シャワーがぁあ」

 

点と点が繋がるとはまさにこの事だ。船長はあのシャワー室の第1犠牲者で、吾輩達が聞いたのは船長の叫び声だったのだろう。で、次の実験台は沙花叉さんだったのだが、何故か吾輩も巻き込まれたといったところか。

 

なるほどこれで謎は解けた。なんとか震える手でAちゃんに報告をする。後は任せるとしよう。フッ…成果を上げる吾輩はやはり…パーフェクト…ガクッ

 

 




モブ
今回事件の解決のために頑張ったが仕事は進んでない。
シャワータイム後、身体が二つ折りにされる夢を見たような気がしたとかなんとか。

幽霊船長
第1犠牲者。どこかのずのー!!が新しいシャワー室は服を着たままでも綺麗さっぱり出来ると言われて試した。
その後は仮眠室に安置された。

Aちゃん
その後違法シャワー室は使用禁止にした。
「なるほどそんなことが。で、モブさん仕事は?」

沙花叉クロヱ
シャワーも嫌になった。最後の熱風で吹き飛ばされモブさんの顔面を粉砕した。
その後は部屋の隅でメソメソしてたとかなんとか。
「シオンセンパーイ!!酷いよー!!」

ラプラス・ダークネス
今回名前だけ出演。沙花叉が逃走した際に探しに向かったが見つからず。戻ってきたらシャワー室から断末魔が聞こえて驚いた。

ずのー!!
モブを直した。…本当に?
良かれと思って開発したシャワー室の開発は凍結した。
「えーん!!こよの発明品にKEEP OUTのテープ貼られたー!!」

鷹嶺ルイ
実はシャワー室がそんな破壊力を持つことを知らなかった。シャワー室で倒れてるモブを担いで仮眠室に運んだ。
「お労しやモブさん。ゆっくり休んでくれ。」

紫咲シオン
「シオン何もしてないけど!?」
今回に限っては冤罪。でもない。

どこかのねねち
モブのことをモッピーと呼ぶ原点。
その内理由が明かされるかもしれないし作者が忘れるかもしれない

ものぐさたすけーる君。
拷問式シャワー室。38℃くらいのぬるま湯が出て身体を濡らす、泡を吹き掛ける、洗い流し、乾燥を全てしてくれる。服が傷むとかそんな事は考えてない出力で洗ってくれる。
どんなに対象が逃げようとしても絶対に洗ってくれる。
対象が動けなくなっても洗ってくれる。
Aちゃん指示により開発は凍結となった。
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