吾輩はホロライブのパーフェクトスタッフである   作:ジョ力

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でーす。
夜空メルのことを岸田メルと言って知り合いを大混乱させたのは私です。悲しいね。二重の意味で。


35 悪魔的発想のtw様でーす!!!

 

 

吾輩はパーフェクトスタッフである。

 

本日の打合せが終わり少し仮眠をしようと見慣れ過ぎた作業部屋に戻ってきたのだが、なにやら部屋の雰囲気がどんよりしている。このどんより源を探すために部屋を見渡したらなんとソファから負のオーラがモファ…と擬音がなりそうな程吹き出しているではないか。

しかし吾輩はパーフェクトスタッフ。危険物には触れない事を信条にしているので断腸の思いでスルーし仮眠室へ。

 

「じー」

 

仮眠室のドアを開けると後ろから穴が空くのではないかというレベルの熱視線を感じた。流石の吾輩でも動きが止まってしまった。

 

「じーーー」

 

見てますよという声でアピールされると非常に心苦しいものがある。だがこの後また作業が残っているから体力は回復させたい。後ろ髪引かれる思いで仮眠室に入った。

 

「どーしてモブさんは落ち込んでる女の子がいるのに無視するんどぅああーい!」

 

次の瞬間後ろから叫びながら悪質なタックルで吾輩を吹き飛ばす不届き者が現れた。仕方ないので不届き者は誰なのか確認したら紫の髪にツーサイド。角の生えた黒い帽子からトワさんと判明。

 

「おーい女の子が落ち込んでるんだから話くらい聞いてくれぇ!」

 

そういうのはマネさん達に聞いてもらったほうが親身になってくれるのではないだろうか。力尽きている吾輩が聞いても聞くだけになるだけだ。

 

「マネちゃんも忙しそうで聞いてくれる雰囲気じゃないんだああぁあ!!」

 

トワさんはうつ伏せに倒れている吾輩の首を一気に引き上げるキャメルクラッチをしながら叫んでいる。ぐおおお首もげる。床を叩いてギブアップの意思を見せる。

 

「あぁ。今日のトワはヘラ様なんだーやることなすこと全部うまくいかなーいつらーい」

 

急に力尽きたのか横にデロンと倒れ込んできた。どうやらヘラってるらしい。実にめんど、いや痛ましい。

とりあえず何があったか聞こう。

 

「朝は目覚ましちゃんと鳴らなかったし、スマホの充電はできてなかった。なんなら予備バッテリーは壊れた」

 

喋り始めるとどんよりした空気が吹き出始めた。そして中々に聞いてて悲しい出来事である。

 

「電車は遅れるし昼ご飯行こうとしたら混み混みで食べる暇もなかったし」

 

「しまいには悪魔っぽくないって言われるし。ああぁぁあ」

 

トワさんは横たわりながら溶けてしまった。最後のはトワさんの性格のせいではなかろうか。心優しいから仕方ないね。

とにかくこのまま液状化してしまったまま放置するのは可哀想である。吾輩の糖分補給用に持っていた氷砂糖をトワさんだった何かに放り投げた。

 

「カラコロ。ん?甘っ。なにこれ」

 

氷砂糖である。最近の子は食べないか。後味がサッパリする優しい甘みとゆっくりと溶けるから脳に良いのだ。

 

「あー。昔食べたような。も一個頂戴!」

 

ようやく人の形を取り戻したのかトワさんは起き上がり手を伸ばしてくる。やはり甘味は気分転換に良いようだ。2、3個渡しておいた。

 

「んむんむ」

 

さて、トワさんは口をモゴモゴさせ静かになった。落ち着いたようなので吾輩は休みたいのだが問題ないだろうか。

 

「ノーン!!悪魔的な事しに行く!!」

 

吾輩が寝たいと言ってるのに邪魔したのは悪魔的と違うのか?素朴な疑問をぶつけてみた。

 

「それはゴメン。でも違う」

 

違うらしい。仮眠室の奥の方でなにやらもそりと動いた。

 

「もっとこうブワーッてなるような発想で行かなければならない!!」

 

「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛」

 

「ひょわーーー!?!?!?」

 

奥から幽霊のようにゆらゆらと近づいてきた癒月さん。奇声を出しながらトワさんにひっ付いた。柔らかそうなお山が形を変えている。ウラヤマ

 

「トワ様の声が夢の中まで響いてきたわよ」

 

「あー!!ちょこてんてー!!悪魔じゃん!!」

 

「はいそうですよー。で、モブ様と何話してたの?」

 

「かくかくしかじかで悪魔的なことがしたい」

 

「なるほど。トワ様は優しいからなー」

 

キャッキャウフフとトワさんと癒月がてぇてぇ空間を作り出しているので吾輩はもう必要ないだろう。ソロリソロリと二人の横を通り過ぎて仮眠用ベッドに辿り着いた。

では、おやすみ。

そして布団に潜った瞬間に布団を捲られた。

 

「モブさんholoXのアジトに行くよ!!トワの悪魔的所業を見せてやる!!」

 

ドウシテジャマスルノ!!

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

“寝ている人を叩き起こす所業は実に悪魔的だと思うのですが”

 

「まーまー。最後まで付き合ってってってってーばー!!」

 

癒月さんと何を話ししたのかトワさんは随分とテンション高くなっている。この人のテンションの上がり下がり凄いなと思わされることは度々あるが、まさか吾輩に害が発生するとは夢にも思わなかった。

等と考えているとholoXのアジトについた。何やら騒々しい声が聞こえてくるな。

 

「あー!!シオン先輩好きンチュジュルルルル!!」

 

「ぎゃーー!?シオンの帽子がぁああ!!」

 

「うぉい!!この頭ピンクシャチ離れろお!!」

 

「どーなってんのこれ?」

 

惨状を確認したら見なかったことにして帰りたくなってきた。紫幼女の帽子を啜ってるシャチにそれを止めようとしている紫総帥。吾輩は回れ右して帰ろうとしたのだが腰ベルトをガッチリ掴まれて逃げられなかった。

チラとベルトを掴んでるトワさんを見ると顔がドン引きの表情で成り行きを見ていた。帰ろうじゃないか。また後日悪魔的なことをすればいいじゃないか。

 

「いや、そーだけど思い立ったが吉日?とか言うじゃん!」

 

「ワ゜ッ!!トワ様ー!!!」

 

「げっ」

 

トワさんが大きな声出したからまた獣が増えてしまった。飛び込んでくるラプラスさんにトワさんは捕獲されてしまった。これもてぇてぇというものだろうか。

 

「たすけてー」

 

「あートワ様!トワ様!!なにしにきたのー!!」

 

ラプラスさんに抱きつかれて引き剥がそうとしているトワさんを眺めていると助けを乞う声が聞こえてくる。しかし吾輩としてはそのまま拘束されててくれれば戻れるのではという心の中の悪魔が囁いてきてしまっている。争う天使がいないので帰ろうと意思を決めた所で

 

「なにごと?うるさいなー。ってこれどーゆう状況?」

 

奥からブーブー文句を言いながらこよりさんが顔を出してきた。お疲れさまです。かくかくしかじかで来ました。

 

「態々ラプラスのいるアジトに来るなんてこうなるの分かりきってたよねー。あ、そういえばモブさんに頼まれてたどんな汚れも綺麗になるブラシなら出来たよ!持ってく?」

 

“おぉ助かります。持っていきます”

 

「分かった!持ってくるね!!」

 

「「何の話ー?」」

 

こよりさんが去っていくのを眺めていると後ろから紫幼女が背中に寄生した悪魔が現れた。どうやら話の内容が気になったらしい。

前にスタジオで何かが溢れたのか分からないが、落ちないシミが確認されたのだ。なのでこよりさんに性能の良い。ブラシを注文していたのだ。しかも長めの取っ手付き。これなら屈まなくて良いので足腰にも優しい。

 

「ほーん。どんな汚れも綺麗になるかぁ」

 

「そのブラシ使えば吾輩の部屋も綺麗になるかな」

 

「いや、ラプラスの部屋はまず臭いから焼き払ったほうが早い。はいモブさんこれー」

 

「博士!?」

 

戻ってきたこよりさんとラプラスさんは何か汚部屋の話でもしているのだろう。綺麗好きな吾輩には耐えられぬ事だ。さて、掃除でもしに行くか。

 

「待たれーい!」

 

早速性能を試そうとウキウキ気分で戻ろうとした吾輩の邪魔をするトワさん。ブラシを叫びながら毟り取って行った。不届き者め!!

 

「天啓がおりた!!」

 

悪魔はブラシを持って一気に走っていく。吾輩も後を追うが向かう先は紫ポッターと帽子を口に含み啜る音を放出してる化け物のいる場所だ。一体何をする気だろう。

 

「てやー!!!」

 

ゾリッ

 

「ズゾゾゾング!?痛っ…え?」

 

「え?」

 

ゾリゾリ

 

「痛い痛い痛い!!?!?」

 

なんということでしょう。トワさんは先程から帽子啜る化け物にブラシを擦り付けているではないか。ゾリゾリと強めに擦っている。実に痛そうだ。

 

「シオン先輩助けれてさかまた綺麗にできて一石二鳥じゃない?」

 

「いたたたたた!!!」

 

なるほど悪魔的な発想である。倒れて丸まっている女性にブラシでゴシゴシするのは実に悪魔的な光景だ。確かあのブラシには汚れを検知してその部分を集中して洗剤を照射する機能があるとかなんとか。少しずつ沙花叉さんが泡に飲まれていく様が見える。

 

「モブさんこれ洗って」

 

トワさんの悪魔的な光景を見ていると横からべちょべちょに濡れた帽子を渡してくるシオンさん。

吾輩としては非常に嫌なので、他の物は無いのかと聞いてみる。

 

「ない。その帽子シオンのお気に入りだから洗って。べちょべちょだけど」

 

シオンさんは恨めしげに泡の塊を見ている。

しかし見れば見るほどべちょべちょである。シャチ汁が染みついているが綺麗になるだろうか。手揉み洗いはしたくないので洗濯機でオシャレ着洗いでもしてみるか。

 

「あれーー!!?」

 

「…なんかトワちゃんがなんか騒いでるよ?」

 

吾輩が何事かと思いトワさんに近づくと

 

「さかまた綺麗にし過ぎて消えちゃったかも!!」

 

そんな事も言いながらトワさんはブラシで泡を掻き分けている。吾輩のパーフェクトアイを持ってしてもあの泡の中に人が入っているようには見えない。あの風呂に入らないとかいう小汚い娘が跡形もなく綺麗にするとは恐ろしいブラシである。これならあの落ちないシミとも戦えるだろう。

 

「さかまたー!!!!」

 

何やらトワさんが泡に飛びついているが、ふと思った。このべちょべちょの帽子もこのブラシでキレイになるのではないか?

 

「ちょっとモブさん今あんた何考えた?」

 

あれほどキレイサッパリするならこの帽子も綺麗になるのではと思ったのだが、とシオンさんに呟きつつ落ちてるブラシを手に取ろうとした。

瞬間、吾輩のパーフェクト直感により危という文字が脳内に響き渡った。咄嗟にブラシと帽子を放り捨て後ろに飛び退いた。

 

「チッ外したか」

 

どこからかベチョという音が響き、先程吾輩の居た場所に手刀を突き刺している沙花叉さん。実に不届きである。

 

「さかまた!?」

 

「トワ様が急にあんな悪魔みたいな事するわけない!!絶対にモブさんの差し金だろ!!◯してやる!!!」

 

「トワ悪魔なんだけど!?」

 

沙花叉さんは急に地団駄踏み始め、何やら今回の出来事の黒幕は吾輩だと騒ぎ始めた。失礼なことである。吾輩は今回ただ付き添いしているだけだと「おい」いうのに?

 

「あっ」

 

誰が呟いたか気の抜けたような声と後ろから随分とドスのきいた声が聞こえたので振り向いてみる。

 

「何か言うことあるよね?」

 

満面の笑みでこちらを見ているシオンさんがいた。一つ問題があるとすれば何故か顔がべちょべちょに濡れており、足元にはくたびれた帽子が落ちていた。なるほど。つまりは先程咄嗟に投げ捨てたときに勢い余ってぶつけてしまったのか。

 

「えーと。えいっ」

 

トワさんがブラシをシオンさんに向けた。プシャーっとシオンさんの顔面が泡まみれになった。素晴らしい汚れへの感知力。そしてトワさん実に悪魔的な対応だ。吾輩は即座に回れ右して走り出した。

 

「◯ね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後のことは覚えてないが、吾輩は全身包帯グルグル巻きで仮眠室に横になっていた。隣のベッドでお菓子をつまんでいた癒月さん曰く全治一週間ほどだそう。トワさんは魔界にリスポーンしたらしい。

holoXのアジトは半壊したそうな。

 

魔法って怖いね。吾輩はそれだけ呟くと意識を失った。




モブ
今回久し振りに消し飛ばされた。けど耐久値高くなってた為生き延びた。
高性能ブラシは探したけど見つからなくて悲しんだ。
帽子はオシャレ着洗いした。その後紫魔法使いに何故か他の衣装も洗わされた。召使のようにこき使われたとかなんとか。

トワ
「たっはー!!最後のは選択肢ミスったかー!!」
至近距離でブラシごと消し飛ばされた。でも悪魔はリスポーンするので問題なし!!
悪魔的な事が出来たかはさておき気分転換にはなった。誰かに不運が移ったのかもしれない。

ちょこ
「ん?何この魔力と揺れ。下から?まさかねー」
寝てたら起こされた。
悪魔的な事がしたいと聞いたので地下のholoXアジトに人が集まってるから悪魔的なイタズラでもして気分転換しに行ったらどうかと教えた。悪魔的な被害が起きた。

ラプラス
「トワ様いくらなんでもそれは!!?」
シオン砲になんとか耐えた。でもアジトは耐えられなかった。泣いた。

こより
「ふぁ?」
ゲームでもするこよー!!なんて笑ってたら真横にビームが通っていった。あと少しズレていたらジュッてなってた。折角良い発明したのにこんな仕打ち酷すぎるとさめざめと泣いた。

沙花叉
「沙花叉悪くないじゃーん!!きゃああああ!!?」
消し飛んだ。泡に飲まれていく最中に咄嗟に天井に離脱するという離れ業をしたが範囲攻撃ビームは避けられなかった。

シオン
「ふぅキレイサッパリ。おっ?モブ生きてんじゃん。帽子綺麗に洗っといてね」
モブを暫く召使のようにした。ご満悦。
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