吾輩はホロライブのパーフェクトスタッフである   作:ジョ力

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この作品で3話完結長編を作ることになるとは。
まぁ仕方ないね!!
海外勢編を進めたいのでぼちぼちキアラさんの分完成させたいところ。
でも着実にフワモコのネタもたまりつつある。
ムメイさんも確実に文字数を伸ばしつつある。
移ろいゆく我が心を許し給え。


38 AZKiちどうでしょう!?地獄のサイコロの旅 その2

 

 

吾輩はパーフェクトスタッフである。

 

本日もとてもお日柄も良く絶好のサイコロ日和である。

現在我々は沖縄から東京に無事戻ってきたわけだ。

飛行機の中で語る話題がなく、AZKi様とAちゃんは結局吾輩にも話しかけてくるから思ったより撮影ができなかったのが残念である。

 

「さあ。1日かけて戻ってきたわけですが!!分かってますかAZKiさん!!私達は北海道に行きたいんです!!」

 

「分かってますぅ!!私だって行きたいよ!!」

 

「じゃあどーして博多、鹿児島、沖縄なんですか!!なんとか東京まで戻ってきましたけど1ミリも北上してないんですよ!!!」

 

「うぇーん!!」

 

ワッ泣いちゃった。まぁそんな茶番はさておき次の目的地である。吾輩はソっと目的地の書いたホワイドボードを押し付ける。

 

「ヒィン…カメラさんも容赦無い!えーと。今回は」

 

1一発でゴールバーチャル北海道

2ちょっと北上バーチャル埼玉

3もうちょっと北上バーチャル栃木

4ボッチな高原だぞ塩尻(バーチャル長野)

5諦めて食い倒れようバーチャル大阪

6さあ戻ろう博多

 

AZKi様がホワイドボードを投げて逃げようとしたがAちゃんに取り押さえられた。

 

「もう!!もう!!!」

 

「諦めてサイコロを投げてくださいAZKiさん!!あと50時間切ってるんですよ!!」

 

正確には残り43時間20分である。なんだかんだ到着してから撮影場所探し、目的地の確認等と地味に時間が掛かっている。このままAZKi様の御乱心を撮影し続けるのも面白いが、やはり企画は進行させるべきだろう。

Aちゃんサイコロを振るのだ。

 

「私ですか!?!?」

 

「そうだそうだー!!せめて一回は振れ振れー!!」

 

分かりやすく狼狽するAちゃんに急に元気になったAZKi様。

自分に責任がないと思うと人はこうまで変われるのだ。お目々キラッキラである。でも運が悪いともう一度地獄を見ることになるのだが吾輩は何も言うまい。

 

「えー…でもこのまま時間過ぎるのも困るし。やりますか。何が出るかな!それー!!!」

 

出目は3

 

「「やったー!!初めての北上だー!!」」

 

何だつまらぬと思いつつカメラ撮影を続ける。吾輩的には長野県の高原を見たかったのに。AZKi様とAちゃんは抱き合いながら喜んでいるが、移動手段は2時間くらいバスである。

 

「この際少しでも北海道に近付いてるんで良いです」

 

確かに二日目にしてようやくの北上。また華麗に舞戻る可能性もあるが、概ね良いのではないだろうか。

 

「このままずっとAちゃんがサイコロ転がすから大丈夫だよ」

 

「AZKiさん?」

 

AZKi様がただ着いてくるだけの企画発案者に成り下がろうとしているがそうはさせぬ。次は何が何でもサイコロを振らせる。

 

「ハイAZKiガンバリマス」

 

一瞬で目が死んで項垂れちゃった。

 

 

 

━━━━━━━━━━ 栃木 ━━━━━━━━━━

 

 

「さあやってきました。栃木!!もう既にお尻に痛みが感じ始めてますがまだ行けそうです!!ちなみにまだいけるって思うときは休んだ方が良いらしいですよ?」

 

AZKi様がウインクしながら何かを言っているがサイコロを渡す。Aちゃんにはホワイドボードを書いてもらっているのでカメラを向けた。

 

「はい今回はこんな感じです!ちょっと時間が半端だから少し変化球も入れてみましたよ」

 

1、2 無限大の可能性バーチャル東京に戻る またバス2時間

3、4 予算的に助かるバーチャル宮城 レンタカー3時間

5、6 少し休憩鬼怒川温泉 これもレンタカー

 

「車しかない!!けど5、6良いなぁ。お風呂入りたい」

 

6個中2個が微妙に進むというのも問題な気がするが、どれも悪くない選択肢な気がする。無限大な東京はさておき、宮城もまた選択肢を増やす点では悪くない。鬼怒川温泉は有名どころで観光としても良い。なるほどそういうのもあるのか。

 

「何が出るかな!何が出るかな!!そりゃー!!」

 

吾輩がAちゃんの選択肢に感心しているとサイコロを勢い良く放っているAZKi様の姿が。さぁ気になる出目は!!

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

「温泉行きたかったぁ」

 

レンタカーを借りたわけだが、そういえば運転はどうするのだろうか。吾輩はカメラマンをしているのだが、Aちゃんが撮影役になるのか?

 

「私が先に助っ人を依頼しておきました!!ミオさんでーす!!」

 

「にゃっはろーさくらみこだよー!!」

 

「あれ?みこち?」

 

「え゛!?」

 

「ミオちゃん来る予定だったけど急な打ち合わせが入ったとかで代わりに来ちゃったぁ〜」

 

レンタカーから出てくるのはミオさんかと思ったらみこさんであった。手を振りながら出てきたみこさんを見て焦った声を出すAちゃんの反応を見る限り、どうやら想定外の事態らしい。

 

「さあ!!エリートなみこの運転をお見せするにぇ!!乗って乗って!!」

 

みこさんはむふーと鼻息荒く胸を張っている。少し心配もあるが吾輩は助手席に乗りカメラを後ろに向ける。

渋々といった表情で後部座席に乗るAちゃんとAZKi様。

二人共まるでこれから死地に赴くかのような表情である。

 

「で、お客さんどこにいくのぉ?」

 

「バーチャル宮城までお願いします」

 

「おー任せろぉ!!カーナビがあるからみこちゃんでも安心!!」

 

AZKi様とみこさんの会話を撮影していると、そろそろ出発の流れなのでカメラをしまい座り直す。

みこさんや少々待っておくれ。シートベルト着用するからね。

 

「いくでー!!」

 

待っヴオオオーンキキーパリンドサッ

ほんの1秒間を音声を文字化するとこんな感じであった。

 

「び、びっくりしたにぇ!?」

 

「みこちアクセル全開やめてよ!?レースじゃないんだから!!」

 

「あの、私の見間違いじゃなければ前の席にいたモブさんがフロントガラス突き破ってすっ飛んでいったのが見えたような」

 

「「え!?」」

 

車内から焦る声が聞こえるが、地面のコンクリートの冷たさのおかげか吾輩の頭はクールである。あれほど見事な急発進、急ブレーキを見せつけてくれるとは。もはや呆れを通り越して笑いがこみ上げてくる。シートベルトの大事さが良く理解できた。

 

「ピエッ!?わ、笑ってる…」

 

「おっスマホのケース無傷。…うん。カメラレンズも無事ですね」

 

「Aちゃん!?カメラより先にモブさんを心配しよう!?」

 

「え?あぁ。ヤ◯チャみたいな倒れ方してますけど笑ってるから大丈夫でしょ」

 

「だってポーンって飛んでったよ!?」

 

一頻り笑っていると何やら怯えるみこさんに慌てるAZKi様が可哀想にみえた。ムクリと起き上がり問題ないと告げる。時間もないので車に戻ってさっさと次の目的地に行きましょうと提言した。

 

「えぇ…」

 

AZKi様が吾輩を見る目が化け物を見るような目になっているが慣れたものだ。

運転席に戻ろうとするみこさんの首根っこを掴み後部席に押し込む。

運転席には吾輩が乗った。仏ではないので3度も許容は出来ない。2度目で仏様になる可能性があるのだ。

フロントガラスが無くなって素晴らしいオープンカーになったレンタカーにため息を漏らしつつ吾輩は車を走らせ始めた。

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

「みこちって本当に運転免許持ってるの?」

 

「馬鹿にするなぁ!!ちゃんと試験官さんから許可得て貰ったにぇ!!!」

 

「じゃあなんであんな事になるんですか。ビュービュー風が入り込んできて寒いんですけど」

 

「えーだって。だってぇ!!」

 

AZKi様が、みこさんに疑問を呈しAちゃんが不満を露にしている。ミラーで後方確認すると真ん中の席に乗っているみこさんはビャッと涙を流していた。吾輩としてもそこはハッキリさせておきたい。どうなのか。

 

「試験官さんも言ってたもん!!みこちゃんは100回やっても結果は変わらないからこの免許を持っていけって!!歩いて帰るように言われたけど」

 

世の中聞かなきゃよかったと思うこともある。吾輩は運転に集中するとしよう。後ろからギャーギャー騷ぐ声が聞こえてくるが、頭が痛くなる真実が語られる気がするのだ。

 

 

━━━━━━━━━━宮 城━━━━━━━━━━

 

 

「さぁ着きました。バーチャル宮城ー!!残り時間はー?」

 

「あと37時間といったところですね」

 

「にぇ。2日ないにぇ。」

 

カメラを構え大きく伸びしている三人を映す。ほらさっさとサイコロを振りなさい。そんな思いを乗せつつホワイドボードを向ける。

 

「ドンドンペースが早くなってる!?えーと。今回の行き先は」

 

1、2 無限大の可能性東京に戻る レンタカー同じやつ

3、4 新幹線は良いぞ本島最北端までだ!青森

5、6 バスでさくらんぼ食べにいこう山形

 

「わぁ!?まだレンタカー返しに行ってないと思ったら戻るとか書いてる!?」

 

「みこもまだ着いてかないとだめ?」

 

「今回はゴール直通無いようですが、さぁAZKiさんサイコロを!!」

 

「う、うぅ」

 

AZKi様はサイコロとホワイドボードを見比べながら震えてしまっている。吾輩としてはかなり優しい選択肢にしたのだ。なんせ戻るとしても東京までなのだから。これで東京出したら南好きのAZKi様と呼んでやろう。

 

「やだー!!!」

 

魂を吐き出す勢いでサイコロを転がすAZKi様。

サイコロはみこさんの近くで止まった。みこさんはジィっとサイコロの出目を見て、Aちゃんを見て、カメラ目線になった。

 

「レンタカーみこが運転しちゃダメ?」

 

黙って後ろに座ってろ。とAちゃんに拒否されてる横でAZKi様が崩れ落ちた。カメラをゆっくり上に向けると実に良い天気である。サイコロの神も微笑んでいるのだ。これは良い編集ができそうだと吾輩もほくそ笑んだ。

 

 

━━━━━━━━━━東 京━━━━━━━━━━

 

 

「ずんだ餅たくさん買っちゃったぁ。後でホロメンにあげるにぇ!えへえへ」

 

帰ってきた。宮城観光を15分で済ませ、往復で12時間の旅であった。レンタカー会社にオープンカーにしてしまった弁償をするという予想外の出費になったがみこさんはご満悦である。

AZKi様とAちゃんは車内で遠い目をしていた。

じゃあサイコロ振ろうか。

 

1今度こそ一発でゴール!バーチャル北海道

2北上しようねバーチャル新潟

3一度仕切り直そう帰って寝る 一泊

4気分を変えて四国だバーチャル高知

5食い倒れようバーチャル大阪

6さあ行くぞバーチャル博多

 

「わぁ四方八方に散らばってる!?」

 

「やはり無限の可能性か…て休んでる暇ないんですよ!?分かってますかカメラマンこら!!」

 

何やらAZKi様とAちゃんがゾンビのように掴みかかってくるが疲労のせいか動きが遅い。サッと避けつつサイコロを押し付けた。南好きのAZKi様は崩れ落ちた。その拍子にコロリンとサイコロくんが4の目を出した。高知か。

 

「ま、待って!!私まだ振ってなかった!!?」

 

「そ、そうですよカメラマンさん!!今のはノーカウントでしょ!!」

 

「み、みこ帰るね!!ありがとー!!」

 

吾輩の肩を掴み涙目で抗議してくるAZKi様とAちゃん。そしてお土産抱えて逃げるみこさんをカメラに映す。今回彼女は大量に土産を買い込んで居たので見逃してやろう。

しかしAZKi様はダメだ。残念だがサイコロに従ってもらう。移動はバスなので今から予約する旨を告げた。

 

「バスで海を超えるんですか!?」

 

「Aちゃん。一応鳴門自動車道とか瀬戸内とか道路はつながってるらしいよ?」

 

青い顔でAちゃんに教えているAZKi様。さすがの知識量といったところである。

というわけで移動時間は12時間程。着いたらタイムリミットまで18時間になっていると思われるので覚悟をしておいてもらいたいものだ。

 

「またバス…かあ。なんとかならない?」

 

AZKi様が上目遣いでお願いしてくるが耐えれば良いじゃない。君が始めた物語(企画)だろうと突っぱねる。吾輩も一緒に耐えてあげることしか出来ないのだ。高知には土佐料理といわれる旬の素材を大量に豪快に使った大盛り料理があるとか何とか。それを食べに行こうじゃないか。

 

「そんな優しい風に言ったって着いたらサイコロ振らせるじゃん!!私そんなに観光出来てない!!ゲスしてないもん!!」

 

ピーチクパーチク鳴いているアイドルがいるので先程宮城で買ったずんだ餅を喰らえ。

 

「モゴモゴ」

 

大人しくなったAZKi様を米俵持ちして黙りっぱなしのAちゃんを確認すると何やらスマホでタプタプしていた。遺書でも書いているのだろうか?

 

「違うわ!!のどかさん大丈夫かなって思って連絡してたの!!」

 

なるほど。確かにのどかさんは今吾輩達の仕事も肩代わりしているのだった。それでのどかさんはなんと?

 

「そろそろ苦しいって言ってました」

 

知ってた。流石に彼女だけでは荷が重すぎてペチャンコになって潰れるのではないかと考えていたのだ。ともすれば早く帰りたいところだ。そういう願いを込めて担いでいるAZKiを揺すってみる。

 

「ワタシ、モクテキチ、イケナイ」

 

ジト目で口をカクカクさせて喋るAZKi様はまるで萎れたタオルであった。とてもアイドルには見えないお姿である。もう一つずんだ餅を押し込んでおく。甘いものは気分転換になるからね。

 

「モゴモゴ」

 

「なに遊んでるんですか。サッサと次の高知でしたっけ?行きますよ!」

 

「場所がわかるのに行けないってもどかしいね」

 

Aちゃんに急かされたので歩き始める。担がれたAZKi様がポソリと漏らした言葉から非常に疲れ果てた感情が込められていた。後悔してるのだろうか?気になったので聞いてみた。

 

「…してない」

 

吾輩の純粋な興味を持った目を向けると目を逸らされた。どうやら少し後悔しているようだ。

 

「してなーい!楽しんでるもん!!ほら笑顔!!」

 

ペカーっとこれ見よがしな笑顔を向けてくれて非常に可愛いのは分かるが、残念ながら現在撮影していないので視聴者には伝わらないだろう。

ちなみにここしばらくで撮影されたAZKi様の表情といえば、移動中の眠そうに船を漕いでる姿か乗り物から降りた後に気怠げにお尻叩いてたりストレッチしてる姿である。

 

「ちょっと!?そんな所まで撮ってたの!?うあ゛ぁ゛やだー!!」

 

だが吾輩達は一切ヤラセなし。純度100%AZKi様をリスナー諸君にお送りするのだ。

 

「せめてアイドルとしての一面の部分ももう少し撮ってよ!!今すぐ!!」

 

例えAZKi様のお願いといえど流石に今からバス停まで移動のことを考えると撮影する時間は無いのだ。

 

「じゃあバス停の前で撮って」

 

妙に意固地になってしまったAZKi様にハイハイと窘めつつ吾輩はAちゃんに着いていく。はてさて吾輩達は無事目的地の北海道にたどり着けるのだろうか。

高知に着くと残り18時間。高知から北海道を飛行機なら5時間程らしいので余裕で到着できるが大分厳しい戦いが近づいてきている。頑張れAZKi様フレフレAZKi様!!

 

「モブさん応援してくれてるようだけど!!心の中でもう一度九州あたり行ったら面白いなって思ってるの分かるからね!!?」

 

吾輩は何も言えなかった。何故なら応援3割、期待7割なのだ。今後どうなるかはサイコロの神のみが知るといったところである。

 

 

その3に続く




モブ
サイコロの神に心を売った人。
ホロメンを尊敬する気持ちと面白い動画にする為にはホロメンに苦しんでもらわないといけないという葛藤を常にしているとか。
でも今は仕事場が崩壊してないかとのどかさんが力尽きないないかが心配。
流石に今回は事故吹っ飛びと運転で疲労が溜まった。

AZKi
モブが自分の事を様付けしてるのは尊敬してくれてるのかと思っていたが、今回の米俵抱っことで違うと確信。モブの心が読めなくなったしモブの耐久値に引いた。
疲労度は大分限界だが今回の企画は後悔はしてない(自己申告)

Aちゃん
モブの耐久値は信用している。多分隕石くらい直撃しても大丈夫だろうと思ってる。
体はもう普通に限界。帰ってベッドで寝たい。
この企画始まってから終始後悔してる。

みこ
エリート運転手の腕を見せつけた。
車はオープンカーに変貌する。
モブの耐久値は信頼してるが倒れ込んでいたときに笑い始めたから頭を打った可能性があり怖かった。
往復12時間は腰が少し疲れたがお土産たくさんでニッコニコ。スタコラサッサと事務所にお土産配りに行った。

そろそろ苦しいのどかさん
先輩であるAちゃんに連絡して今どこにいるか聞いたら東京と言われてびっくり。いっそ手伝いに来てくれれば良いのにと思ってしまうのは内緒。
まだ彼女は沖縄から戻って来た後の強行軍行程を知らなかったから仕方ないのだ。
今から四国に行きまーすという文章で宇宙猫みたいな顔した。
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