吾輩はホロライブのパーフェクトスタッフである   作:ジョ力

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間に合わなくてクルシミマス!
次はお正月を書くぞ!!ぎえー!!


49 クリスマスが今年もやってきてしまったようだな!

 

 

吾輩はパーフェクトスタッフである。

 

世間一般ではクリスマス。しかし吾輩はいつも通り仕事だ。

今回は仕事が詰まりすぎてクリスマスツリーすら立てる暇がなかった。せめて気分だけでも味わうために後でぽこべぇにでも頼んで立ててもらうか。

 

『むむ…ここはクリスマスの飾り付けが一切されてない。寂しい』

 

何やら背後に気配を感じた。何奴と勢い良く振り向くもそこには何もいなかった。

 

『こっちこっち。下見て』

 

声が下から聞こえるので視線を下ろすと茶色いフクロウが一匹こちらを見ていた。Hi。と片翼を持ち上げて挨拶してくる。はて、誰のペットだろうか。

 

『オーゥ…まさかパーフェクトスタッフともあろうモブさんが気づかないなんて』

 

何かショックを受けたような素振りを見せたフクロウは一瞬で見覚えのある少女の姿に変わっていた。

 

『これなら分かる?』

 

薄い茶色の髪とフクロウの羽のような髪飾りに冬寒そうなマントのようなローブ。名画伯のムメイさんではないですか。

過去に数回しか一緒に仕事してないため分からなかった。

 

『1時間ほど前に挨拶してたのに気づかれてなくて私は悲しいよ。クリスマスの飾り付けもされてない事務所で死んだ目で働くパーフェクトスタッフを見て二重の意味で悲しい』

 

しょぼーんとした表情でうなだれるムメイさん。どうやら吾輩が集中してる最中に挨拶に来てたらしい。反射的に挨拶を返しているのでムメイさんだとまるで気付かなかった。申し訳ないと謝る。

 

『構わないよ。一緒にツリー立てよう。そして後でパラパラのチャーハン作って』

 

クリスマスという一大イベントすら忘れて仕事してるのはよくないと言う文明の守護者。まぁ根を詰め過ぎてたことは認める。しかしチャーハンはなにゆえ?

 

『悲しい事に文明が発展しすぎて今日日お金が大事。少しでも浮かせないと一瞬で溶けちゃう。あとはモブさんが前にイナにご飯作ってたと聞いて気になった』

 

あまり欲を前面に出さないムメイさんでも豊かな生活をするためにはマネーが必要らしい。悲しいな。

どうやら前に海外にふっ飛ばされた時の話を聞いていたようだ。吾輩も最近ござるイーツ(holoxからのお裾分け)や外食に頼り気味なので自炊(社内)するほうが良いだろう。

 

『というわけでそこで寝てたぽこべぇに聞いて持ってきたツリーと飾り。ピッカピカにしよう』

 

気がつくとムメイさんの頭の上にツリー組み立てセット一式が乗っている。行動が早い。いそいそと箱からツリーを引っ張り出している姿を見ると流石にツリーを立てるかという気分になる。この気持ちが萎えてしまわないうちに組んでしまおう。

 

『ではモブさんには骨組みをお願い』

 

“了解しました”

 

 

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『うーん青いライトが多い。彩りが足りないからベリー飾ろうかな』

 

吾輩がツリーを立て、飾り付けをムメイさんに任せているわけだ。しかし彼女のセンスはやはり凄いとしか言いようがない。何故か可愛いクリスマスツリーの飾り付けだけで不気味な顔のような見た目である。暗闇で光らせると尚の事目立つ。

 

『悪くない』

 

文明の守護者は腕組みしながら満足気に頷いていることからこれで良いようだ。吾輩には分からない世界である。

なんとなく誰かに感想を聞きたかったが先程まで寝てたぽこべぇもどこかに捌けていった。野生の勘によるものか嫌な予感を嗅ぎつけて去っていったのかもしれない。

 

『ん』

 

吾輩がそんな事を考えているとムメイさんがこちらに青い星の飾りをこちらに向けていた。頂点に取り付ける飾りだ。吾輩に取り付けろというのか。

 

『んーん。私を持ち上げて。身長が少し届かないの』

 

どうやら自分で完成させたいから吾輩にlift up!をお求めのようだ。ところでムメイさんはフクロウなら飛べるのではないか?純粋な疑問を聞いてみた。

 

『飛べるけど腕を翼にしないと。足で持つなんてそんなマナー違反できない。そもそも空中でホバリングしながら飾りを取り付けるのは非常に難しいミッションなんだよ』

 

腕を翼のように動かして語ってくれるムメイさん。やはりホバリングという技術は凄まじい物なのだと理解した。学びを得た報酬としてムメイさんを持ち上げてクリスマスツリーの天辺に近づけた。

 

『おー…もう少し右に。オーケー。よしよしこれで完成。青い星がクリスマスツリーの頂点に取り付けれたということはすいせい先輩が頂点を取れますようにという願掛けなのです』

 

なんて恐ろしい事を考えるのだ。ムメイさんはきっとどデカいステージでアイドルしてる星街さんを思い描いているのだろう。

しかし吾輩はピラミッドの頂点に座る星街さんが吾輩達下民が石を運ぶのを眺めたまにムチでシバく姿が思い描かれた。ヒィィ

 

『そろそろ下ろして貰っても良いかな?手がそんなに震えてる。ありがとう。なんなら顔色も悪い』

 

首がぐるりんとこちらに向いて心配そうに声をかけてくる。そういえばフクロウだからこんな芸当もできるのだ。更に手が一瞬震えてしまった。

しかしながら手の震えはこれから来る未来に怯えてるだけだ。ムメイさんは羽のように軽かったので気にしないでもらえればと伝えた。

 

『急に未来に怯えるなんて変なこと言うねモブさんは』

 

床に下ろすとムメイさんの首がまたぐるりんと前を向いた。吾輩の見間違いでなければこれで360度くらい回ってる気がするのだが首どうなってるのだろう。

 

『急な熱視線!?どうしたの?』

 

今度は先とは逆側から回ってきた首。なるほど。流石にロボ子さんの身体や腕のようにグルングルン回るわけではないようだ。でないと皮が絞った雑巾みたいに捻じれてしまうからね。吾輩は一つ謎が解けて満足気に頷いた。

 

『なんか満足そうにしてるのは良いんだけど釈然としない何かを感じる』

 

ジト目でこちらを見あげてくるムメイさん。

別にいかがわしい事を考えていたわけでなく純粋な好奇心で考察をしていたのだ。

それはさておき、クリスマスツリー(不気味)は完成したのだ。吾輩はそろそろ仕事に戻ろうと思う。

 

『んー…はっ!そういえばここの地下にholoxのアジトがあるんだった。つまり、おいしいご飯を食べれる?』

 

吾輩が仕事に戻ると告げると、何か考え込んでいるムメイさんは突如holoxのアジトに物乞いに行く発想をしていた。

勝手に増築されたアジトなのだが、料理の美味しいルイさんやいろはさんがいるので吾輩にもメリットがあるから何も言えていない実情がある。

 

『きっとクリスマスだから色々あるよ!ちょっと言ってくる。モブさんは炒飯作っておいてね!』

 

目の前でポヒュと気の抜けたような音がしたと思ったらフクロウが炒飯を所望していた。ホーホーと鳴くわけでもなく普通に嘴が動いてムメイさんの綺麗な声が聞こえてくるのは違和感がある。

そしてルイさんいろはさんが居るのに吾輩の炒飯いるのだろうか?というかクリスマスに炒飯ってどうなのだろう。

 

『モブさんの手料理を食べてみないと。なんなら食べ比べをしてあげる』

 

“やめてもらえません?”

 

『文明の守護者である私の採点は厳しい』

 

“別段料理人目指してるわけでもないただの男飯なんだから採点は緩めてもらわないと”

 

『フフフ。イナが絶賛していたという点でそりゃもうハードルが上がりきってるよ。楽しみだね』

 

フフフフと意味深に笑いながら飛び去っていくフクロウ。夕飯までには時間がある。吾輩の分含めて2人分の炒飯作るだけならそこまで時間は掛からないだろう。今のうちにガッツリ仕事を片付けてしまおう。

 

 

 

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その後気合いで仕事を妥協して終われるラインまで片付け、2人分炒飯を作ったところ問題発生。

 

「おいおいモブー!クリスマスに炒飯かよぉー!どれどれムグムグ。あ、ウマーイ!!」

 

おいなんだこの野生の紫ディアブロスは。野生にしてはぬくぬくと過ごしてやがるので違うか。

人様が作った炒飯を凄い勢いで食い尽くしていく姿に吾輩が呆然としていると

 

「ご馳走様でした。70点!!」

 

勝手に食べ尽くしたうえ、点数をつけるとは許すまじ。思わずキサマァと叫びラプラスさんの角を掴み持ち上げた。

 

「なんだよーぅ!離せよー!ちょっと吾輩的には胡椒が辛かったんだよー!!」

 

吾輩に持ち上げられ足をプラプラさせて抗議するラプラスさん。少し辛かったという点で30点マイナスはデカすぎる。というかもう残った炒飯1人分はムメイさんに渡すとして吾輩の夕飯はどうしろというのだ。

 

「holoxのオカンである幹部がモブの分も作るって言ってたから来ればいんじゃね?そういえばそろそろ呼んでこいとか言われてたわー」

 

それは先に言いなさい。流石ルイさんだ。吾輩はこれで救われたよ。

 

「んじゃ行こー。はよ降ろせはよはよ!」

 

このまま角掴んでルイさん突き出してやろうかな。

 

 

 

 

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「吾輩を小間使いのように使うなんて!!」

 

holoxのアジトに着くと後ろから吾輩が持たせた炒飯を持ちながらキャンキャンと不平不満を漏らし始めた。

無論勝手に吾輩の炒飯を貪り食った罰である。この程度で済ませるあたりに温情だろう。

 

「えーん幹部ー!」

 

「何やらかしたラプラス」

 

「あーん!!」

 

holoxのアジトに足を踏み入れると早速ラプラスさんはルイさんに泣かされていた。これが信用度の差だ。

泣き崩れるラプラスさんから炒飯を回収し付近を散策するといろはさんと椅子に座って待っているムメイさんを発見したので炒飯を届ける。

 

「おぉ!これがパーフェクトスタッフの料理」

 

「おぉ。モブさんの料理あまり見ないからレアでござるな。ムメイ殿一口頂戴」

 

「いいよ」

 

二人で仲睦まじく食べてるところは素晴らしいのだがそれが吾輩の炒飯なのがどうにも心が落ち着かない。そんなに不味くはないと思うが所詮男飯。舌が肥えてる彼女達が満足するかは話が別である。

 

「おぉ。胡椒が効いてるね。ちゃんとパラパラだし美味しい」

 

「なんか油を感じて中華!!って感じでござるな。ちゃんと美味しいご飯作れるじゃん!!忙しいのは分かるけどちゃんと生活してもろて」

 

好評なようで何よりだ。ムメイさんもいろはさんもパクパク食べているの事でようやく胸を撫でおろす。心も落ち着いたので吾輩もルイさんたちが作った夕飯でも頂こう。

としたのだが、

 

「私もモブさんの炒飯が食べてみたいでーす」

 

後ろで手を挙げてるルイさんがおりました。おっと流れが変わったな。

 

「え、なにモブさんご飯作れるの!?こよもー!!」

 

「さかまたも食べてみたーい!美味しくなかったら文句言うね!」

 

今吾輩は苦汁をなめたような顔をしているのが分かる。シレッと彼女達のクリスマスパーティーをすみっコぐらししながら夕飯を頂こうと思っていただけに彼女達の要請を拒否するのは良心が傷んだ。

材料はあるのかルイさんに確認しようとすると吾輩の裾が引っ張られる感じがした。

 

「おかわり」

 

空っぽの皿をこちらに見せつけて更に要求してくるムメイさん。

…ハーイ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後大きなフライパンをガシャガシャ振りながら追加の炒飯を作るパーフェクトスタッフがいたそうな。

おわり




モブ
クリスマスパーティーのあと仕事する気だったが、残念ながら片付けも手伝ったためそのまま仮眠室で寝た。
料理スキルがそこはかとなく上がった。

ムメイ
「パラパラ、アツアツ、味も良い。100点」
米や炒飯が好きらしい。ご馳走食べたし非常に満足。
クリスマスは良い文明。首をくりんくりん回して喜んだ。

紫ディアブロス
モブの炒飯を貪り食ったあげく伝言も忘れかけた。
holox全員にモブが炒飯を作っていて美味しかったと伝えた極悪人。
クリスマスパーティに出てたハンバーグは自力で作ったとこれ見よがしにモブにプッシュした。

ルイ
「パラパラ炒飯にする為に卵とご飯を混ぜず、一度先に卵に軽く火を通してから混ぜる方法で作っていて良いと思います。全体的にしっかり水分も飛んでいて胡椒の風味がアクセントになって美味しい。100点」
料理教室の先生かな。

いろは
「自炊してちゃんとご飯食べてえらい。100点!」
料理の味の評価ではない

こより
「んー!美味しい!ちょっと胡椒多くてピリ辛だけどこよは良いと思います!マヨネーズ入れると味がまろやかになるよ!!90点!!」

沙花叉
「え、美味しい。しっかりパラパラだし…、ふーん。やるじゃん。ま、負けてないもん!!60点!!!」
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