吾輩はホロライブのパーフェクトスタッフである   作:ジョ力

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気がつけばモブも設定ではみこちより少し前に入社しているので古参も古参。なんか感慨深いですね。
これからも頑張って働いてね

ところでこの小説も2022年から始まってるので3年も続いてるんですって(他人事)。皆さんの評価やコメントにいつも感謝感謝です!
ちなみに小説のネタは切れてますアヒャヒャヒャ


63 ついにベテランパーフェクトスタッフの称号を手に入れた

 

吾輩はパーフェクトスタッフである。

 

本日の仕事は気が乗らないのでお休み。吾輩は作業室に置いてあるソファに横たわった。

 

「そんな訳ない!!ほらホントーに申し訳ないですけど引き継ぎの資料作ったので見てくださいね!あと他のスタッフさん達がモブさんの指示を待ってます!!」

 

吾輩がぐにょぐにょと身体を溶かしていると戦友である春先のどかさんが吠えていた。もう4年もこの戦場に一緒に立ち続けていたのかと感慨深い気持ちになった。

 

「懐かしんでる場合じゃないと思います!あと数日しかないから私も引き継ぎとか色々テンパってるのでモブさんお願いだから再起動してください!!」

 

半泣きののどかさんをぼんやり眺めているのは流石に罪悪感が湧いてきたので前もって考えていた指示を後輩達に出した。これでしばらくは問題ないだろう。吾輩は心を落ち着けるために少し目を瞑った。

 

「じゅ、重症だ」

 

「お労しやモブさん。昔っからホロライブにいるパーフェクトスタッフがこんな姿になるなんて。今まで見たことないくらいダメージを受けているよオヨヨヨ」

 

「あれ?フブキさん!?」

 

「せめて今からのどかさんの服を綺麗に剥いでショーケースに飾るからね。ミオも手伝って」

 

「おう。ゴメンね…のどかさん。今はモブさんを回復させないとダメなんだ」

 

「フブキさん!ミオさん!?ちょっとなんですかそのモンスターなハンターでしか見ないような太刀はやめてー剥ぎ取る気ですか!!せめてあと数日なんだから待っアー!!」

 

とても騒々しい。これぞホロライブだと流そうとしたが、ドッタンバッタンと事務所が壊れてしまいそうな音が聞こえてきたので目を開ける。

そこには討伐され床に倒れ伏すのどかさんと剥ぎ取りをしようとするフブキさんとミオさんの姿が。

 

“なーにやってらっしゃるんだ貴方達!?”

 

「あ、復活した」

 

「良かった良かった!!」

 

フブキさんとミオさんの首根っこを引っ掴みのどかさんを解放する。のどかさんは床にフブミオと書き記し事切れていた。一足遅かったようだ。

 

「ウチたちはモブさんの事を思ってかくかくしかじか!!」

 

「そうだそうだー白上達はモブさんのご乱心を諌めるためにやってるんだー!!」

 

吾輩が取り乱していたのは申し訳なく思うが、貴方達も大概乱心ではある。寂しいのは吾輩も同じなので分かるが、討ち取ってしまってどうするのだ。そう告げると2人はショボーンと項垂れた。

 

「勝手に終わらせないでー」

 

2人がニャーだとかワ…ワァ等と嘆いている声と共に亡者の声も聞こえてくる。どうやら吾輩も精神的に参っているのは変わらないらしい。やはり休息が必要だ。

 

「おバカな事言ってないで早く仕事に戻ってください!フブキさんもミオさんも!!」

 

「「“はい!!”」」

 

亡者の大喝に吾輩達三人は蜘蛛の子散らすように各々の作業に戻った。フブミオコンビはスタジオなので別の部屋だが、吾輩の職場はここなので後ろからじっとりとした視線を感じる。何故仕事でこんなに監視されなければならないのかと思いながらも溜まった業務を片付ける作業に戻るのであった。

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

“ウオオ…成し遂げたぞ!!”

 

「……はい。お疲れ様でした本日中に片付ける必要があるものは完了です」

 

あれからのどかさんも自分の作業がある為監視から離れ、吾輩も黙々と作業していていたおかげか『本日の』仕事は完了である。後は明日また考えようと椅子に深く座り込んだ。

 

「ところで…皆さんから私宛にプレゼントあるのが既に見えちゃってるんですけど」

 

「“………”」

 

のどかさんの一言で吾輩は無言で目線をずらし部屋の隅に置いてある段ボールへ目を向けた。当初はスタッフやホロメン一同で記念の品を少しと色紙に一言コメント集め、花束渡そうという流れだった筈なのだ。しかし、派手好きホロライブや良心の押し売りが発生しあれやこれやと増えていきプレゼントボックスから段ボールへと詰め替えられた。そして現在段ボールから【のどかさん今までありがとう】の横断幕がはみ出てしまっている。

 

「サプライズ前にもう色々わかってしまっている私はどうすれば…」

 

どこか苦笑いで段ボールを注視しているのどかさん。吾輩はそれでも新鮮なリアクションを期待していると告げた。

初見プレイなのに機材トラブルで撮影されておらず、もう一度最初からプレイして新鮮なリアクションを演技する配信者のような反応を期待していると。

 

「生々しい…そしてそれを私に求めるんですか!?ただのスタッフですよ!?」

 

泣きそうな顔で悲鳴を上げるスタッフがいるが、仕方ないのだ。お礼の品はこちらで用意するからと告知して集金していたのに次から次へと増えていったのだから。彼女の人徳である。喜ぶが良い。

 

「最近何か欲しいものはあるかとか色んなホロメンに聞かれるのはそういうのもあったんですね。皆さんの優しさが今牙をむいて私に襲いかかってきてるんですけど」

 

「そして我等がholoxが開発した家事を手伝ってくれるロボもプレゼントだ!!作ったのは博士だけどな!!」

 

「え?」

 

ウゴゴゴと謎の声を漏らしているのどかさんに同情しているとダクトが開きラプラスさんが這い出てきた。またプレゼントが増えている。これでまた持って帰るのが大変になったな。

 

「あ、やっべ」

 

「ちょっと!持って帰るってこの段ボールからはみ出た物までですか!?全部納めたら段ボール2個分になる物を持って帰るの流石にやですよ!?」

 

道理である。ついでにラプラスさんがヤバいと言って頭を抱えている姿が見られるのでどうしたのか聞いてみる。

なんとなく予想はつくが、家事手伝いロボットのサイズはいかほどか。

 

「吾輩よりは大きいな」

 

「もー!!!」

 

「牛かな」

 

のどかさんの退職の日に段ボール2個分とラプラスさんより大きいロボットを持って帰るようにと告げるのがホロライブ。サプライズが成功しても失敗してものどかさんの肉体と精神にダメージを与えられる二段構えだ。

 

「こよりさんにお願いして荷物持ってくれるロボットか何か作ってもらおうかな」

 

「博士ならなんか作ってくれんじゃね?いやー吾輩もそこまで頭回らなかった。罵ってくれても良いぞ」

 

「ちょっとこよりさんに連絡するのでモブさんこれどうにかしてくださいよ!?」

 

「あはぁ!!今の目結構良かっアダダダ片方だけ角を持つなモブ!!首があぁあ!!」

 

のどかさんはこよりさんに荷物を持ち運べるロボットを要請するようだ。もういっそ郵送してしまったほうが良い気がしてきた。そしてこの総帥の皮を被った変態はどう片付けるべきか思案の為所である。前より欲望に忠実になりおってからに。吾輩はラプラスさんの角を引っ掴み作業室を出た。

 

「ついにモブまでこんな扱いをイダダダダ!?足が浮いてる首がもげるせめて両角持ってくれー!!」

 

ドMの人は無敵だと聞いていたがそうではないらしい。ラプラスさんの両角を渋々持つ。前から怪しげな気持ち悪さは漏れ出ていたが最近はフルオープンアタックし過ぎである。少しは落ち着いてほしいものだ。

 

「申し訳ねぇ…それさっきルイ姉にも言われた。でもここが吾輩にとっての桃源郷で耳が幸せになれるん?ふむ。モブもう少し吾輩を降ろしてくれ。おー悪くない。その塵芥を見下ろす目アリかもしギャッ」

 

ラプラスの言われるままに少し動いたが時間の無駄だったらしい。吾輩までターゲットにされてはかなわぬ。AZki様にそういう役目は任せよう。ラプラスさんを高い高いと上に放り投げて天井に刺さっていただいた。後でいろはさんあたりに回収してもらえば良いだろう。

 

「おいなんだこれは!!ぐっ…抜けねぇ!!」

 

ひとまずいろはさんにメッセージで送っておく。事の成り行きを軽く説明し、ラプラスさんは天井に刺さってもらってるので回収してほしいと送信。

さて帰るかと思いスマホをしまうと同時にスマホが震えた。確認するといろはさんから「やだ」の二文字。

やだマジかと頭を抱えていると作業室の扉が開いた音が聞こえた。

 

「こよりさんが運搬ロボットを貸してくれるそうです!フフフ…ホロライブに入って色んな状況に対応できるようになりましたよ私は!成長している…そう簡単にへこたれないですよ」

 

ドヤ顔で語るのどかさん。素晴らしい適応力と成長だ。そのまま自力で解決出来る所まで到達すればどこでも生きていけるだろう。これからも是非頑張って活躍していってほしい。

 

「モブさんも頑張ってくださいね!裏方でパーフェクトスタッフ頑張ってるんだなと思ってホロライブの活躍を見てますから!!」

 

のどかさんとガッシリ握手をした。のどかさんのこれからを祈りつつ、折角なので久し振りに夕飯でも奢ろう。

 

「良いんですか!ありがとうございます!!前にぼたんさんが言ってたお店に行ってみたかったんですよね」

 

「おいモブ!吾輩はー?二人で自分達の世界に入るなー!!吾輩もラーメン食べる!!」

 

のどかさんとアハハウフフと笑っているとドオン!!と何かの粉砕音が聞こえた。振り向くと先程ラプラスさんが刺さっていた天井が随分と風通しの良さげな穴が空いているではないか。夕飯後も残業確定だ。

 

「あちゃー」

 

「ラーメンラーメン!!モブ奢って!!」

 

前に青さんが言っていたが、ホロライブは実に桁外れなポテンシャルを秘めたバケモノが多い。重々承知していたはずなのに全く御し切れない。しかしパーフェクトスタッフにもなると流石に慣れるというもの。最早溜息も出ない。

はしゃぎたてるポテンシャルは魔王級の小娘を抑えつつ、のどかさんにラーメン屋に行こうと告げその場を後にしたのだった。

 

 




モブ
“吾輩はこれでもかなーり長く在籍しておるのだ。とてもベテラン”
単純計算で7年くらい。ホロライブにおいて結構古参。
実はスタッフの中では結構良い地位にいる。他のスタッフやマネージャー等からも信頼されている。最近ホロメンの性格に毒されて衝動的に動いたり、壊れたりするのが玉に瑕だとかなんとか。
この後いろはから天井直しの仕事を引き継いでから帰った。

のどか
「Aちゃん先輩から聞いてましたよ。そこまで心配してないですけど、たまにモブさん壊れるのがなぁ。怖いなぁ」
お疲れ様でした。今後の活躍にご期待しております。
ついに看板スタッフさんが居なくなるという事態に作者の足りない想像力に致命的な被害をもたらしそう。

ラプラス
「え?モブそんなに昔から居たの!?凄いベテランじゃん」
モブがホロライブどころかVTuber黎明期といわれるくらい昔っから居た事に少しビビった。先輩方の昔話や苦労話を聞けてニッコリ。帰ってからholox面々に話して羨ましがられた。

いろは
「ふぇあ!?そうなの!?モブさんもレジェンド枠だったでござるか!!」
後程渋々ラプラスを回収しに行ったが天井に穴が空いていてしばらく放心。とりあえず天井を直していたらモブ達が帰ってきてラプラスを怒った。
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