吾輩はホロライブのパーフェクトスタッフである   作:ジョ力

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一度完成させたけどなんか違うと思ってイチから作り直しました。ギリギリ見せても良いはずだという満足出来るラインにようやく達成。海外勢は喋り方が難しい。
キャラが違うと思っても許して…



18 死神と失せ物

 

 

吾輩はパーフェクトスタッフである。

 

 

皆様はお元気でしょうか。吾輩は今英語圏の何処かにいますが元気です。不慮の事故(魔法)でファンタジーな場所に飛ばされ、更に理解できない力で戻ってきたら外国でした。

現在は一伊那尓栖さんの家に居候させてもらっています。

 

『意外とモブさんは料理ができる。…本当に意外だ。美味しい』

 

と朝食の鮭おにぎりとお味噌汁を寝ぼけ眼でモソモソ食べてる家主様。

どこから生えてるのか分からないタコの触手がご機嫌そうに揺れている。あの触手を見ていると不思議と精神にダメージを受けるような気がするのは何故だろうか。

 

 

『今日は何か予定はあったっけ?』

 

“特にスケジュールは入ってないですね。配信も明日の予定なので一日フリーです”

 

『じゃあ私はゆっくり調べ物しておこうかな』

 

そう言って家主様はスマホを弄り始めた。

皆様お気づきだろうか。

吾輩見事に家政婦おじさんになっているのである。当然といえば当然だが、仕事用のパソコンは無く辛うじて使えるのはスマホのみ。

連絡は出来るが、作業はイナニスさんのPCを借りないと出来ないという悲しい状況なのだ。

ちなみにお金は我が社の社長がなんとか工面してくれたのでなんとか人としての体裁は保てている。

 

『ん?』

 

少しは遠い目をしながらPCをお借りしてサムネの素材を作っていると何やらイナニスさんがスマホから目を離して吾輩の後ろを見ている。え、怖い。

恐る恐る振り向くと。

 

『………』

 

赤い目を光らせた黒服の女性がこちらを見下ろしているではないですか。

 

“ひょわああぁあ!!?”

 

『ああぁああ!?!?』

 

『カリオペじゃない。いらっしゃい』

 

驚いた吾輩の声に驚いた森さんと最初から気づいていたイナニスという不思議な状況になってしまった。

 

 

 

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『何しに来たか忘れたわ』

 

『キアラの事言えないね』

 

その後森さんはなにか用事があってここに来たらしいが記憶無いなったと。なんか申し訳ない。しかしすぐ後ろに黒ずくめで赤目の人がいれば叫んでしまうのは仕方ないと言い訳をさせてもらう。

 

『あぁ。それはこちらに非があったから良いんだけど。イナになにか手伝って貰おうと思ってたはずなのよね』

 

『ふーん?ならここに全ての要望に応えられるパーフェクトな人がいるよ』

 

『…確かにスタッフさんがここにいたわ。え、なんで?』

 

二人してこちらに期待の目を向けてくる。

はいパーフェクトスタッフです。森さんは前に会ってますね。お久しぶりです。

しかし目的の分からない物を達成するのはいくら吾輩といえど難しいのだが。

 

『きっと森の家に行ったら思い出すんじゃない?』

 

『確かにじゃ早速行きましょう』

 

森さんにガシッと腕を掴まれる。我が社のタレントである人達を助ける分には問題ないが、イナニスさんの昼御飯を作ってないので少し待ってほしいと告げる。

 

『ハァ?ちょっとイナ!あなたスタッフさんをヘルパーさんと勘違いしてない?』

 

『我が家に居候させてるから多少は良いじゃない。それにいつもの流れならそんなに時間掛からないから行ってきて良いよ』

 

“いつもの感じ?”

 

『許可取れたから行くわよ!』

 

徒歩で行ける距離なのかと聞こうとした瞬間、森さんの手元からボワァと聞き覚えのない音と共に黒いモヤが出現した。ファンタジー!!吾輩は叫びながら消えた。

 

『いてらー』

 

スマホを見ながら触手を振っているイナニスさんが見えたような気がした。

 

 

 

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急に視界が明るくなり目を瞬かせていると多数グッズがお部屋に散乱しているが、概ね片付いてる部屋に吾輩はいた。

付近を見回すと音楽系の雑誌や譜面らしきものも積み上げられている。

 

『思い…だした!』

 

妙に気合の入った声が横から聞こえたので目線を向けると森さんの赤い目がこちらを捉えていた。妙に圧が感じられ怖いのだが。

 

『財布』

 

“はい?”

 

『この前イナと遊んでから財布なくしたわ。どこかに落としたかもしれないから行った場所をイナに聞こうとしたんだ』

 

急に無表情になったと思ったら『ちょっと待ってて』と呟きスマホで電話をかけ始める森さん。さっきのファンタジー転移をしないのかと思いながら、どうしたものかと周囲を見渡す。

 

衣装ケースから海外らしいTシャツやジーパンがはみ出ているのは捜し物で漁ったからだろう。下着類もチラホラ見えるので目のやり場に困る。机の上に乗ってる雑誌でも確認するか。最新の流行を見るのもパーフェクトスタッフたる所以である。

 

雑誌を手に取りぺらりと捲るとハガキがポロッと床に落ちてしまった。この手のアンケートハガキでたまに捲り辛い雑誌があるとイラッとするものだ。

落ちたハガキを拾おうと下に手を伸ばすとお菓子が入ったカゴがあった。

机の下にこうして置いておくとすぐ食べられて便利だと配信で言ってる人がいたな。…何やら財布のように見えるのが混ざっているが。

 

『あぁクソッやはり警察に連絡しなきゃ駄目か』

 

丁度通話から戻ってきた森さんと目が合った。お菓子ケースを指差してみる。

 

『…………ん!?』

 

気付いたらしい。スタスタとお菓子ケースから財布を掴んだ。

 

『ありがとうモブさん。あなたはパーフェクトスタッフだわ!』

 

とても良い笑顔でこちらにお礼を言う死神様。

どういたしまして。ところで死神はお財布をお菓子にするので?

 

『なワケないでしょう。多分イナと遊んだときに買い込んだお菓子を袋に入れたんだけど、そのまま財布も入れてしまったんだわ』

 

“まぁ見つかって良かったです。では戻して頂けると。出来れば日本に”

 

『折角だから他にも無くした物を探してもらおうかしら』

 

“なんと!?”

 

どうやらまだ無くした物があるらしい。腕を組み少し考えたような動きを見せる森さん。

 

『前に遊びに行ったときに消えた替えの下着…は流石に不味いから前にマネージャーから渡された記入用紙を探してほしいの。期日近いのよね』

 

予備の下着くらいは自分で探してもろて。大抵は後日探してみると持って行ったカバンの底や袋の中ににあったりするものだ。記入用紙はまた貰えば良いのでは?

 

『前にカバンは確認したんだけど見つからなくて。記入用紙はかなりちゃんと書いてたんだけどまた書くのが面倒だわ』

 

そう言いながらカバンを漁り始める死神様。ちゃんと底まで確認するんですよ。

 

『母親か!分かってる!!』

 

念押しされて苛立ったのか声を荒げる死神様。さて、割とおっちょこちょいな性格を加味してあり得る可能性はなんだろうか。間違えてゴミ箱にシュート超エキサイティング!はあり得るだろうか。

 

『最近紙を捨てた記憶はないわね。ゴミ箱は最初に確認したし、なんなら机の上に置きっぱだったと…あっ』

 

聞き取りを続けているとカバンを漁ってる死神様は動きを止めた。そしてゆっくりとカバンの中から同じ色の袋を取り出していた。底で袋の色が同化していて気づかなかったパターンか。

 

『………』

 

苦虫を噛み潰したような顔して袋から下着を取り出している死神様。このことから察するに身近な所にあるのだろう。例えば付箋代わりに雑誌に挟んだとか。何かの下敷きになっているとか。机周りを探して見るとしよう。

 

 

 

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『それで。探しものは見つかった?』

 

『えぇ。まぁ…ね』

 

その後探しものは問題なく見つかり、ファンタジーゲートで戻って来れた。イナニスさんの家に。日本に戻してくれればよかったのに。

 

『モブさんおつかれ。カリオペはいつもこんな感じだから。基本的にしっかりしてる風だけど見た目だけ』

 

『イナ!!』

 

『おぉ。怖い怖い』

 

日本の皆様。まだ帰るのは先になりそうである。でもグローバル社会って凄いぞ。なんせパソコンがネットに繋がってさえいればメールで仕事が届くのだから。通知音がずっと鳴り響くのは日本でも外国でも同じだったのだ。

 

『お昼はなに〜?森は食べてく?』

 

『え?いいの?』

 

昼はとりあえず和食である。お味噌汁は外せないのだ。お米に鯖を塩焼きにして上に大根おろしでも乗せるとしよう。勝ったなガハハ!!

 

『意外と家庭的!』

 

森さんが心底驚いたような声を出している。失礼な!!

ホロメンはUber に頼る人が多いから分からないでもないが、料理ができる人は結構いるのだ。美味しいかさておき。

その昔どこかのなんちゃってメイドが作った料理を試食した際にお腹を痛めた事があったのを思いだした。

なんとなくお腹を抑えてしまった。

 

『最近は男性も料理が上手い人が増えてって驚きが隠せない。時代が変わりつつあるのね』

 

『日本は昔男性は厨房に入らないとかって話があったような?なんだっけ』

 

それは確か中国古典からの派生形で、徳の高い人は厨房で家畜を処理してるのを見ると情が湧いて料理が食べられなくなる。という話が日本では武士道で捻れていった説らしい。

使用人がするようなことを武士がするものではないとかなんとか。

 

『へぇー』

 

なんか急に郷愁の念に駆られた。

たった数日しか経ってないがやはり生まれた国というものは良いものだ。カエシテ

 

『ノスタルジーな気持ちのところ申し訳ないけど私は連れていけないわ』

 

森さんにハッキリと断られてしまった。ちなみに理由などはお教えいただいても?

 

『死神のゲートは国境を跨げない。お仕事以外の時はちゃんとお金を払って陸路なり空路なりで行かないとぶっ〇される』

 

そのお仕事はホロライブの仕事のことではないのだろう。

何故そこだけファンタジーじゃないんだ。やはり信用できるのは金なのか!

 

『ごめん』

 

謝る森さんだが別にすぐに帰れないというだけでその内戻れるのだ。これも経験と思って楽しむことにする。

 

『まぁ私はすぐに返さないぜへへへ』

 

ワザとらしい笑い方をしながら後ろからにゅるんと触手で拘束してくるイナニスさん。触手が体中に巻き付いてくるではないか。料理ができないのでやめてもらえると。

 

『こんなに優秀なヘルパーさんを手放すなんてとんでもない!』

 

珍しく大きい声を出しているイナさんだが違います吾輩はパーフェクトスタッフです。

そして触手が服の中に入ってきてるので本当にやめてもらえると!!

 

『ねぇイナ?なんか触手がモブさんの服の中に入ってきてとんでもないことになってるわ』

 

『お?ほぉーん…なるほど。なるほど?』

 

好奇の目でこちらを見てくる二人。何だその目は!!

 

『タコが人を襲うエチ絵が日本にはあるらしいね』

 

『らしいわね』

 

“あの?”

 

『まぁ折角なのでそれも経験と思って』

 

ふ、ふざけるな!!吾輩はそんな経験はしたくなアッー!!

 

 

 

 

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なんとか色々失う前に森さんが開放してくれた。突然現れた大鎌で無双乱舞みたいな事をしていた。

あんな使いにくそうな武器?農具?なのに凄まじい腕前だった。

 

イナニスさんには少し意趣返しも込めて切られたタコ足触手でたこ焼きを作ったが美味しそうに食べていた。共食いだ!!

 

 




モブ 
パーフェクトヘルパー料理スキルはそこそこ高めなのが発覚。今回色々見つけたのに失うところだった。

タコ妖怪 
最近ヘルパー拾った。パソコンを貸すだけで色々家事をやってくれるので手放す気はないらしい。触手はイイゾ。

死神 
今回ようやくモブとちゃんと関わった。職場に住む妖精という噂だったがヘルパーさんと認識した。失せ物見つかりご飯も食べれるからちょくちょく現れるようになったとか。
大鎌って武器としては使い勝手悪そうですね。

どこかのメイドの料理
そこそこ美味しくないらしい。何故だろう。
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