閃の軌跡Ⅲ ―偽りの仮面―   作:アルカンシェル

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110話 帝都ヘイムダルⅧ

 

 

 

「うわあああああああっ!」

 

 煙幕の黒煙が充満する広間でその悲鳴が響き渡る。

 

「シャーリィ!?」

 

 その声の主の悲鳴を想像すらしたことなかったセドリックは耳を疑いながら、目の前の戦術殻を切り伏せる。

 

「みんな伏せろっ!」

 

 セドリックは叫ぶと騎士剣に風の力を付与する。

 

「リヴァルトッ!」

 

 風が剣を中心に吹き荒れ、黒煙を一気に押し流す。

 その風力に取り囲んでいた戦術殻の集団もまた吹き飛ばされて、壁に激突する。

 

「っ……」

 

 しかしその中で一人だけ、セドリックが起こした強風に煽られながらもその場に留まる戦術殻がいた。

 

「まさかシャーリィ。君が……」

 

 いくら視界を塞がれた乱戦で、彼女の武器である“テスタ・ロッサ”が使い辛い場面だったかもしれない。

 だがそれを差し引いても、彼女が後れを取るとは思っていなかったセドリックは目の前の光景に呆然となる。

 

「――――っ」

 

 “テスタ・ロッサ”が導力エンジンを唸らせ、刀身の細かな刃が凶悪な音を立てて回転する。

 

「あ……」

 

「殿下っ!」

 

 躊躇なく降られるチェーンソーの刃を二人の間に割り込んだクルトの双剣が受け止める。

 

「くっ……」

 

 女の細腕から繰り出されたとは思えない力にクルトは苦悶の声を漏らす。

 チェーンソーの刃が火花を散らして双剣を削る。

 

「――このっ!」

 

 導力スーツの力を使っても力比べは不利と悟ったクルトは前蹴りでシャーリィを突き放す。

 

「こんなことならリィンの忠告を聞いておくべきだったな」

 

 クルトは削られた刀身を破棄して、導力剣を駆動させて新しい刀身を作り出して構える。

 

「ぐああああっ!」

 

「きゃあああっ!」

 

 仕切り直したところで、いくつもの悲鳴が広間に響く。

 

「フリッツ!? エイダ!?」

 

「いやああああっ!」

 

「ミュゼッ!?」

 

 Ⅰ組の生徒たちの悲鳴に混ざったミュゼの声にリィンが振り返る。

 広間の至る所で分散された仲間たちが戦術殻に取りつかれていく。

 

「くっ……」

 

「援護します」

 

 アルティナの声を背後にリィンは駆け出す。

 リィンはもがき苦しむミュゼに一直線に走り、それを邪魔しようとする戦術殻はアルティナの魔導杖による砲撃に弾かれる。

 

「っ――」

 

 肉薄したリィンはミュゼの頭にある戦術殻だけを狙って太刀を横薙ぎに振り――ミュゼは仰け反るようにしてその一閃を躱した。

 

「なっ!?」

 

 そのまま重力を感じさせない動きでミュゼはバク転をして、彼女のつま先が下からリィンの腕を蹴り上げて太刀が飛ぶ。

 

「ミュゼッ!?」

 

 ミュゼにはない体術にリィンは驚くのも束の間、ミュゼは一回転して危なげなく足から着地すると魔導騎銃をリィンに向けて引き金を引いた。

 

「っ――」

 

 咄嗟にリィンはその場に屈み、導力の弾丸はリィンの肩を掠める。

 回避と同時に溜めた足でリィンはミュゼにもう一度接近して手を伸ばし――

 

「ロード・ガラクシア・ルージュ」

 

 リィンを無数の魔導騎銃が取り囲むように現れ、一斉に銃撃が始まる。

 

「くっ……」

 

 急停止から後ろへ跳躍。

 それを追うように頭上から紅い弾丸の雨が降り注ぎ、地面に着弾することなく折れ曲がってリィンを追い駆ける。

 

「ちっ……」

 

 迫る紅い弾丸をリィンは太刀の代わりに鞘を持って迎撃し切り払う。

 

「ミュゼッ!」

 

 リィンの呼びかけに彼女は答える事無く、円を描くように横に駆け――両手に魔導騎銃を握ると二丁拳銃のように連射する。

 弾速の遅い誘導弾に弾速の速い直線弾が混じる。

 

「しま――」

 

「ゼロ・フィールド」

 

 降り注ぐ弾丸の雨がアルティナが展開した障壁に阻まれる。

 

「ガトリングモード……アブソリュート・ゼロ」

 

 氷の弾丸がミュゼに降り注ぐ。

 

「――っ!!」

 

 ミュゼは魔導騎銃を捨てて駆け出し氷の雨から脇目も降らずに逃げる。

 地面を疾走して、重力を感じさせない動きでそのまま壁を走り、氷の弾丸がミュゼの軌跡をなぞるように氷の道を作る。

 そして、ミュゼは壁を大きく蹴ってリィン達の頭上へ飛ぶ。

 

「来て――ケストレル」

 

 光が解放され、リィン達の頭上に大の字に手足を伸ばした機甲兵が現れる。

 

「なっ!?」

 

「上からケストレルが降って来るっ! 総員退避っ!」

 

 咄嗟にリィンは叫ぶ。

 

「え……?」

 

「何だ!? はあっ!?」

 

 シャーリィと相対していたセドリックとクルトが――

 Ⅰ組と相対していたアッシュとクロウ達が――

 リィンの言葉に上を見上げて絶句し、地下道の広間に機甲兵のボディプレスが炸裂した。

 

 

 

 

「おらあっ!」

 

 アガットの重剣が刃を受け止める。

 

「うおおおおおおおおおっ!」

 

 体当たりするように咥えた刃を振り抜いたのは戦術殻を纏った犬型魔獣。

 アガットは力任せに重剣を振り抜いて刃、犬の体ごと吹き飛ばす。

 

「くっ――」

 

 一体が吹き飛ばされたところに別の犬がアガットに襲い掛かる。

 

「アガット君、危ないっ!」

 

 オリビエの抜き撃つクイックドロウがアガットに飛び掛かった犬型魔獣を撃ち落とす。

 

「ふっ! 決まった」

 

「言ってる場合か! 気を抜くなっ!」

 

 調子に乗るオリビエをアガットは一喝する。

 

「はあっ!」

 

「落ちなさいっ!」

 

「ふふ、殲滅してあげる」

 

「いっけええっ!」

 

 ジンの拳が、シェラザードの鞭が、レンの大鎌が、アネラスの太刀が戦術殻で武装した魔獣たちを殲滅する。

 限界を超えたのか魔獣はセピスの塵に還り、戦術殻は弾き飛ばされて――なだれ込んできた新たな魔獣に憑りついて復帰する。

 

「そんなまた新手!?」

 

「怯むなっ!」

 

 アネラスがもらした弱気をジンが強い言葉でかき消す。

 

「確かに脅威だが、連携を保っていけば対処は出来る!」

 

 背中合わせに円陣を維持しながらジンは襲い掛かって来る犬型魔獣を拳と蹴りで迎撃する。

 

「ははっ! これをリルティナ君だけで操っているのだとしたら、笑い事じゃないね」

 

 円陣の更に中央でクレアと背中合わせに導力銃を撃ち続けるオリビエは苦笑いを浮かべる。

 

「くっ……」

 

 無駄口を叩かず、クレアは淡々と導力銃を撃つが、その命中率はオリビエのそれよりも悪い。

 

「ちょっと《氷の乙女》! シャンとしなさい!」

 

「っ! ――すいませんっ!」

 

 シェラザードの批難にクレアは焦りが含んだ返事を叫ぶ。

 オリビエが一発で確実に急所を捉えて怯ませているに対して、クレアは五発を連射してようやく怯ませることができた。

 現役の軍人が皇族より劣っている。

 オリビエに銃の才能がある事を差し引いても、普段のクレアならば彼らの足手纏いになることはなかっただろう。

 

 ――ねえ、一番悪いのは本当は誰?――

 

 こんな鉄火場だというのにクレアはあの晩餐会の日から聞こえ始めた幻聴を聞く。

 

 ――うるさい、黙って――

 

 子供だった頃の自分の声に集中力をかき乱されながら、クレアはがむしゃらに銃を連射する。

 

 ――そんなに“力”を使うことが怖いの?――

 

 己が囁く力とは《統合的共感覚》。

 全体と部分を瞬時に把握して答えを導き出す“力”。

 その“力”を使えば確かに魔獣たちの切りのない大群が集まるこの広間から逃げ出すことはできるかもしれない。

 しかし――

 

 ――そんなだからアームブラストに出し抜かれたのよ――

 

 内なる自分の声にクレアは唇を噛む。

 二年前の内戦の切っ掛けとなった《C》ことクロウ・アームブラスト。

 “力”を利用すれば《C》とクロウを結び付けることは難なくできたはず。

 しかしクレアがその答えに辿り着けたのは全てが手遅れになってから。

 

 ――そんなに怖い? 違う真実に気付いてしまうことが?――

 

「っ!」

 

「はあ……仕方がないわね」

 

 クレアの葛藤を背中で感じていたレンはため息を吐く。

 

「戦力を集中させて西側の通路を突破するわ!」

 

「よし来たっ!」

 

「行くぜっ!」

 

 具体的な指示にジンとアガットが守勢から攻勢へと切り替えて魔獣戦術殻に群れに突撃する。

 アガットが切り込み、ジンが蹴散らす。

 シェラザードとレンが導力魔法で援護をしながら、オリビエとクレアが銃撃を続け、アネラスが殿を務める。

 一同は確実に進み、広間から通路へと逃げ込む。

 

「アイヴィネイル」

 

 地の導力魔法をレンが駆動し、植物の蔓が通路を塞ぐ。

 

「これで後方の追撃はしばらく防げるはずよ」

 

「それじゃあレンちゃんたちは少し休んでいて」

 

 アネラスはそう言うとアガットとジンの戦列に加わり、前からに絞られた戦術殻たちを迎撃をする。

 

「…………ふう」

 

 アネラスの提案を受け入れてオリビエは顎の汗を拭い、導力銃や《ARCUS》に導力を補充するアイテムを使う。

 

「あんまり休んでいる暇はなさそうね」

 

 シェラザードも水薬を飲みつつ、背後の蔓を叩く打撃音に警戒心を募らせる。

 

「戦況は落ち着いたけど、退路は見ての通り……

 《人形遣い》の呼び名は伊達じゃないみたいね」

 

 圧倒的な物量による消耗戦を強いて来た敵にレンは肩を竦める。

 

「申し訳ありません。本来なら私がもっとちゃんとしなければいけないのに……」

 

 オリビエがいる事もあり、彼の護衛としてこのチームにクレアは同行している。

 本来ならエレボニアの軍人として、協力者の遊撃士たちを指揮しなければならないはずなのにクレアの采配は精細さを掻いて窮地に陥ってしまった。

 

「ふ、気にすることないさクレア君。そういう日もあるさ」

 

 落ち込むクレアに対してオリビエはおどけて見せる。

 しかし守るべき皇族に励まされるという状態がさらにクレアを落ち込ませる。

 

「サラからはもっと冷静沈着な機械みたいな女って聞いていたけどね」

 

 前情報とは食い違うクレアにシェラザードは首を傾げる。

 

「…………そんなに怖いのかしら?」

 

「っ――!?」

 

 おもむろに口を開いたレンの言葉が内なる自分と重なってクレアは息を呑む。

 

「な、何のことですか……?」

 

「お姉さんの“力”についてはレンは少しは知っているわ……

 その“力”を使えば、もっと早くあの包囲網を突破できたと思うけど、違うかしら?」

 

「それは……」

 

 やはり内なる自分と同じ指摘をされてクレアは口ごもる。

 

「…………はあ……なんだか昔のレンを見ているみたいでいたたまれないわね」

 

 肩身を小さくするクレアにレンはため息を吐く。

 真実と向き合うことを怖がり、その場から一歩も動けなくなる。

 そんな経験を経たレンはクレアに何と言葉を掛ければいいのか考える。

 

「お姉さんがどんな“欺瞞”を抱えているかレンは知らないけど……

 その“欺瞞”にちゃんと向き合わないとどこにも行けないんじゃないかしら?」

 

「…………私の“欺瞞”……」

 

 それを口に出してしまえば、優秀なクレアの頭は煩雑としていた思考をまとめてしまう。

 

「私は……クロウ・アームブラストに似ている……」

 

「ん? それはどういう意味だい?」

 

 クレアの呟きの意味が分からず、オリビエは聞き返す。

 

「いえ、違いますね……クロウさんではなく私に似ているのは――」

 

 オリビエの問いにクレアは迷いながら口を開いて――

 

「我が剣は無敵なり、なんちゃって」

 

 アネラスの戦闘が終わった言葉にクレアは口を噤んだ。

 

「お疲れ様」

 

「ああ……しかし妙だな」

 

 シェラザードに労われたアガットは顔をしかめ、ジンは頷く。

 

「あれだけの魔獣を嗾けておいて、この通路だけが手薄だった」

 

「ええ、おそらくレン達を誘導しているみたいね」

 

 ジンの懸念をレンが肯定する。

 

「教授はどうしても《OZミラージュ》とレンたちを戦わせたいみたいね」

 

「その事だけど、《教授》は本当に“グノーシス”を帝都にばら撒くつもりなのかな?」

 

 オリビエは思いついた疑問を口にする。

 

「確かに《教授》は悪辣な人間だが、目的もなく無差別なテロを行うほど見境のない人間ではなかったと思うのだけど」

 

「逆に言えば、目的と理由があればどこまでやれてしまう人よ」

 

 オリビエの疑問にレンは素っ気なく返す。

 

「なんだかご立腹のようだね」

 

 その素っ気なさにレン・ブライトではなく《殲滅天使》をオリビエ達は思い出す。

 

「当然よ……

 あの子たちが“彼”を利用するのはとりあえず許して上げてもいいわ……

 でも、《教授》が“彼”を利用しようとしているのは許せないわ」

 

「確かに……それにこのゲームはもしかすると……」

 

「今更教授に協力するなんて、レーヴェ達は何を考えているのかしら?」

 

「やはりレン君は彼らが自分の意志で《教授》に協力していると考えているのかい?」

 

「いくら《人形遣い》の性能がデタラメだからって、これだけであの三人を封じられるとは思えないわ……

 でもレーヴェはともかく、他の二人をどうやって説得したのかしら?」

 

「うだうだ考えてねえで、さっさと進むぞ」

 

 熟考し始めるレンにアガットが声を上げる。

 

「まずは《OZミラージュ》をぶっ壊す。そして《教授》を締め上げて何をしようとしていたか洗いざらい吐かせれば良い……

 ここで考え込んでいても仕方ねえだろ」

 

「ふ……アガット君の言う通りだね」

 

 真っ直ぐなアガットの言葉にオリビエは頷く。

 休憩は十分。

 誘導され、罠が待ち受けているとしてもここで退く理由はない。

 

「それじゃあ、みんな……あれ?」

 

 一同を見回してアネラスが号令を上げようとした言葉を止める。

 

「あの……クレアさんはどこに?」

 

「え……?」

 

 一同はアネラスの言葉に一斉に振り返る。

 導力魔法で塞いだ通路。

 そこにはいたはずのクレアの姿はどこにもなかった。

 

「…………これは……」

 

 オリビエは彼女が立っていた場所に落ちているカードを見つけて、手に取る。

 

「…………どうやら彼女は《怪盗B》に盗まれてしまったようだ」

 

 

 

 

 

「せいっ!」

 

「はあああああっ!」

 

 襲い掛かって来る《ハーキュリーズ》に青い髪の黒騎士が大剣を大上段に振り下ろす。

 

「蒼裂斬っ!」

 

「蒼裂斬」

 

 青の黒騎士の剣技と同じ技を戦術殻が纏った《ハーキュリーズ》が繰り出し、打ち合う。

 

「くっ……」

 

 青の黒騎士は互角の打ち合いに仮面の下で顔を歪めて後ろに飛ぶ。

 

「くらえっ!」

 

 ガイウスは青の黒騎士と同じように後ろに弾かれて態勢を乱す《ハーキュリーズ》に風を纏った一突きを放つ。

 

「コールドネイル」

 

 そこに別の《ハーキュリーズ》が割り込むと冷気を纏わせた一突きを放つ。

 

「っ――」

 

 風と冷気が相殺し合い、十字槍と槍が交差して穂先で競り合う。

 

「はっ!」

 

 ガイウスは刃を外して薙ぎ払う。

 

「ん……」

 

 回転させた槍の石突が十字槍の切っ先を叩いて軌道を逸らし、その反動を利用して槍が薙ぎ払われる。

 ガイウスは柄で薙ぎ払いを受け止め連続突きを放てば、《ハーキュリーズ》もまた連続突きで応じる。

 

「はあっ!」

 

 ガイウスの背を蹴って、青の黒騎士は大きく跳び上がり大剣を振り下ろす。

 

「――ん」

 

 先程の《ハーキュリーズ》が大剣を振り上げる。

 

「二人とも、離れてください」

 

 エマの叫び、それに従って青の黒騎士とガイウスは左右に分かれて射線を開ける。

 

「メガリス・ウォール」

 

 赤の黒騎士が地の導力魔法を駆動し、巨大な石柱を作り出して撃ち放つ。

 

「エアリアル・ダスト」

 

 魔導杖を構えた《ハーキュリーズ》は風の導力魔法を駆動して、風の刃の竜巻が石柱を刻む。

 

「ゼルエル・カノン」

 

「ダイヤモンド・ノヴァ」

 

 エマの火の導力魔法と四人目の《ハーキュリーズ》が水の導力魔法を同時に繰り出して、相殺し合う。

 

「これは……千日手だね」

 

 アンゼリカは一進一退の攻防に顔をしかめながら、自分と向き合っている《ハーキュリーズ》を油断なく見据える。

 拳を構える自分に対して、相手の《ハーキュリーズ》も無手。

 

「アルゼイド流にシュライデン流……無手の君は泰斗ではないようだが、どこの流派かな?」

 

「…………」

 

 アンゼリカの問いに《ハーキュリーズ》は答えない。

 

「やれやれ……」

 

 アンゼリカは肩を竦め――彼女のすぐ横で唐突に鋼が打ち合う火花が散った。

 その火花はアンゼリカの周囲にとどまらず、広間を移動しながら何度も激しく打ち合い、十合を超えたところで空気からにじみ出るように銀の黒騎士と《ハーキュリーズ》が現れる。

 

「フィー君も手こずっているようだね」

 

「フィーじゃないし」

 

 アンゼリカの横に着地した銀の黒騎士はそう言いながら双銃剣を構える。

 

「やれやれ……困った子猫ちゃんだ」

 

 銀の黒騎士の素っ気ない返事にアンゼリカは肩を竦めながらも目の前の《ハーキュリーズ》から目を背けない。

 地下道に入って自分たちの前に現れたのは六人の《ハーキュリーズ》。

 決して圧倒的な力があるわけではないが、《ARCUS》の戦術リンクに匹敵する高度な連携に押し切れないでいた。

 

「さて……もうそろそろ十分経つが……」

 

 アンゼリカはおもむろに呟くと、そのタイミングで《ハーキュリーズ》たちは一斉に相対者から距離を取る。

 

「待てっ!」

 

 青の黒騎士が追い駆けるが、《ハーキュリーズ》はこれまでと同じように姿を消して――

 

「それはもう何度も見ているっ!」

 

 青の黒騎士は匂いを頼りに消えた《ハーキュリーズ》を追い駆けて、大剣を一閃する。

 甲高い鋼同士がぶつかり合う音が広間に響き渡り、青の黒騎士は大剣越しに感じた手応えに会心を確信する。

 重い一撃を受けた《ハーキュリーズ》はステルスを維持することができずに姿を現すが、脇目も振らずにその場から逃げ出した。

 それに続く気配を音だけで感じながら、一同は静寂となった広間で息を吐く。

 

「随分と手強い相手だね」

 

「そうですね……こちらの戦闘パターンを全て知られる見透かされている……そんな感じでした」

 

 アンゼリカの呟きにガイウスが応える。

 

「ラウラ君のアルゼイド流は帝国では有名な流派の一つだからね……

 《人形遣い》君が扱えてもおかしくはない。ガイウス君が相手をしていたのは《シュライデン流》だろうね」

 

「先程のラウラの一撃でようやく拮抗は崩せそうですね」

 

「二人とも、私は、ラウラ・S・アルゼイドではない」

 

 青の黒騎士は声を強張らせながら、自分はラウラではないと主張する。

 

「三人とも、聞きたいことがあります」

 

 そんな誤魔化しを許さないと語気を強めてエマは三人の黒騎士達と向き合う。

 

「貴女達は何故、イシュメルガに従っているんですか?

 あの存在がどういうものなのか、貴女達も晩餐会で聞いていたはずなのに」

 

「…………いや、私たちは私たちなりの考えで“リィン・イシュメルガ”に協力している」

 

 青の黒騎士はエマの問いに首を振って応える。

 

「どうして……まさかその仮面に洗脳されているんですか?」

 

「違うよ。この仮面は僕たちに《鬼の力》の恩恵をくれる補助の役目をしてくれているだけで、洗脳みたいな意思を捻じ曲げる機能はないよ」

 

 そう言って赤の黒騎士――エリオットは目元を隠していた仮面をあっさりと外して見せた。

 

「おや、随分とあっさりと外すんだね……裏切り防止に爆発するとかはないのかい?」

 

「イシュメルガはそこまでわたしたちに気を掛けてないよ」

 

 銀の黒騎士――フィーも仮面を外しながらアンゼリカに応える。

 

「それなら余計に何故、三人は“リィン・イシュメルガ”に協力しようだなんて考えているんだ?」

 

 洗脳も暗示もないのなら、何故三人は黒騎士としてイシュメルガの味方をしているのかガイウスは尋ねる。

 

「それは…………まだ私にも分からない」

 

 仮面を外した青の黒騎士――ラウラは迷いの表情で気まずそうに俯く。

 

「分からないって……イシュメルガは“彼”を――」

 

「それは分かっている……

 だから私たちも獅子身中の虫になるつもりで“リィン・イシュメルガ”の誘いに乗った」

 

「最悪はそれこそ洗脳されるかと思ったけど、別にそういう強制や暗示はなかったよ」

 

 ラウラの言葉にエリオットが補足する。

 

「イシュメルガにとって私たちを黒騎士にしたのは暇つぶしの戯れくらいの意味しかないと思う……

 アルベリヒの方は違うみたいだけど」

 

「聞いたところによれば、イシュメルガはフィー達を起動者の予備として使い捨てにするつもりだと聞いているが?」

 

「それくらいのリスクは良いんじゃない?

 わたしたちはセドリックやリィンがいなかったら、《騎神》にとっては一般人と変わらない……

 関わりようのない部外者だったんだから」

 

 ガイウスの問いにフィーは割り切った答えを返す。

 気楽な態度を取っているフィーがいる一方で、ラウラは真剣な顔で口を開いた。

 

「私はあの晩餐会の話を聞いて分からなくなってしまった……

 イシュメルガは“悪”なのか?」

 

「ラウラ君……?」

 

 悩むラウラの言葉にアンゼリカはその意図が分からず訝しむ。

 

「もちろんイシュメルガが長い帝国の歴史の中で暗躍し、多くの悲劇を生み出してきた存在なのは分かってる……

 しかし、それはイシュメルガを呪った二つの眷属の“願い”に突き動かされているだけだとしたら……

 それはイシュメルガが生み出している“贄”と何が違うというのだ?」

 

「ラウラさん、それは……」

 

「なあエマ……

 イシュメルガを倒したら本当に全てが良くなるのか?」

 

「ラウラさん……?」

 

「全ての元凶がイシュメルガのせいだと言うなら、イシュメルガを倒した先には愚行を行う帝国人はいなくなるのか?

 二年前の内戦は起こらなかったのか?」

 

「それは……」

 

 ラウラの問いにアンゼリカは口ごもる。

 

「私の罪は私のものだ。イシュメルガに背中を押されたからではない……

 しかしこういう考えを持っているのは私だけなのか?」

 

「……難しい話だね」

 

 ラウラの訴えにアンゼリカは天を仰いで考え込む。

 

「全ての愚行をイシュメルガのせいにしてしまえば帝国人は哀れな被害者でいられるかもしれない……

 しかしそれを認めてしまえば、私たちは至宝を争わせた御先祖様たちと何が違うのだろうね?」

 

「イシュメルガは“命”が尊いものだと知らないみたいなんだ」

 

 アンゼリカの呟きへの答えではなく、エリオットもまた“彼”と接して感じた感想を語る。

 

「“命”も“文化”も“人の営み”も……

 人の汚い部分を見続けてきたイシュメルガにとっては、人を騙すための“欺瞞”にしか見えていない……

 だから僕たちがどれだけ会話を試みてもイシュメルガには響いたりしない……

 でも、それでも“彼”の真似をしているからなのかな? 少しづつ話ができるようになっているんだ」

 

 エリオットの言葉にフィーは頷く。

 

「そだね……わたしたちが勧誘されたばかりの頃のイシュメルガだったら……

 オズボーン宰相に言われたからって、顔見せでも晩餐会に出たりはしなかったはずだよ」

 

「イシュメルガに変化が起きているんですか?」

 

「うん、だから僕たちはもう少しイシュメルガの傍で彼を見極めようと考えているんだ」

 

「いいのかエリオット?

 それはきっと何よりも困難な道になるはずだ」

 

「うん……分かってる……でも……」

 

「おっと……みんなどうやら子猫ちゃんが我慢できないようだ」

 

 ふいにアンゼリカが会話を遮って、《ハーキュリーズ》が消えた通路へと向き直る。

 

「………………」

 

 通路から半身と顔を出して様子を窺っていた《ハーキュリーズ》は、一同に見つかると顔を引っ込めた。

 たたたと。

 遠ざかっていく足音が地下道に響く。

 

「えっと……」

 

「どうやら早く来いと言っているみたいだね」

 

 大の大人の幼子のような行動にアンゼリカは笑う。

 

「ラウラ君たちの意思や行動が縛られていないのなら、別の場所で話は改めるとして今は進むとしよう」

 

「……ああ、そうだな」

 

 ラウラは仮面を付け直すと、先程までの弱気な態度はどこに行ったのか、凛々しい剣士となって背筋を伸ばす。

 

「おおよその戦力は見切った……次は――」

 

 青の黒騎士は大剣を空間にしまうと代わりにランスを取り出した。

 

「私たちを誘導しているようだが、人を“人形”のように操って戦わせるなど言語道断!

 さっさと《OZミラージュ》を倒して、元凶の《人形遣い》を倒しにゆくぞ!」

 

「あ、待ってくださいラウラさん」

 

 駆け出した青の黒騎士を慌ててエマが追い駆けた。

 

「やれやれ……落ち込んだり元気になったり、大変だね」

 

「あはは……」

 

 肩を竦めるアンゼリカに赤の黒騎士は笑って誤魔化した。

 しかし、意気揚々に《ハーキュリーズ》を追い駆けたものの、六人の兵士たちは無造作に通路に倒れ伏していた。

 

「これは……」

 

「戦術殻がありませんね」

 

「つまりもう用済みって事だね」

 

 銀の黒騎士は通路の先の広間を見据える。

 そこには二つの人影があった。

 

「みんな、準備は良いかい?」

 

 アンゼリカが一同に確認して、広間に踏み込む。

 

「…………来たか」

 

 仮面にフードを被った人物がやってきたアンゼリカ達を見据える。

 

「トールズⅦ組…………というには四人ほど足りないか」

 

「こちらの情報はしっかりと把握しているみたいだな……

 それで私たちはそなたを何と呼べばいい?」

 

 青の黒騎士は男の言葉に怯むことなく尋ねる。

 

「そうだな……俺は《残滓》が一人……《拳使い》って言ったところか?」

 

「…………」

 

 名乗った《拳使い》と沈黙を貫くのはアルティナにそっくりな姿の紅蓮のアルカディスギアを纏い銀の槍を携えた《OZミラージュ》。

 

「君たちは帝都に《グノーシス》をばら撒くつもりみたいだが、それは本気かね?」

 

 アンゼリカが確認をする。

 

「らしいな……俺にはそんな事をする意味があるのか分からないけどな」

 

「エマ……」

 

「はい、ガイウスさん……彼らの後ろにある杭のオーブメントがあります……

 おそらくそれが霊脈に《グノーシス》を注ぐためのものです」

 

 薄暗い地下道の中、ガイウスとエマは《拳使い》たちの背後に存在する杭を見つける。

 

「じゃあ、戦闘をしつつ隙があれば杭の破壊を優先って感じ?」

 

「六対二はちょっと気が引けるけど、帝都の平和のために――」

 

 銀と赤の黒騎士が武器を構えて――

 

「敵を前にしてから作戦会議とは随分余裕だな」

 

 次の瞬間、《拳使い》はおもむろに背中を見せた。

 

「え……?」

 

 困惑は一瞬、体を一回転させるほどに溜めた螺旋の力を手刀に乗せて《拳使い》は右腕を振り下ろす。

 

「みんな! 私の後ろに!」

 

 青の黒騎士は叫ぶと大剣とランスを床に突き立て、その体を衝撃波の盾にする。

 

「くっ――」

 

「ラウラさんっ!」

 

 言われたとおりに彼女の陰に隠れる一同だが、地下道とは思えない風の衝撃波に直撃した青の黒騎士の安否を心配する。

 

「……ほう……」

 

 後衛を巻き込むように放たれた巨大な衝撃波を正面から受け止め揺るがなかった青の黒騎士に《拳使い》は感嘆の声をもらす。

 

「それは……気功術の《金剛》……だったか?」

 

「その通りだ……同じ手が二度と通用すると思うなよ」

 

 青の黒騎士は気炎を吐いて大剣とランスを構え直す。

 

「今日こそは届かせてもらう」

 

 銀の黒騎士が双銃剣を構える。

 

「帝都の平和を乱す君は僕たちの敵だ」

 

 赤の黒騎士も魔導杖を突き付けて敵意を示す。

 

「それについてはエリオット君に同感だ。君の顔を見ていると何故か無性に殴りたくなる」

 

「手加減はしない。全力でお前を排除させてもらう」

 

 アンゼリカは拳を、そしてガイウスは十字槍を構える。

 

「あの……? 皆さん、落ち着いて」

 

 そんな一様に敵意を漲らせる仲間たちにエマは違和感を覚える。

 そんなエマの戸惑いを他所に《拳使い》は肩を竦める。

 

「…………なら、さっさと始めるか」

 

「ん……」

 

 呟く《拳使い》に同調するように紅蓮の《OZミラージュ》は頷いて銀の槍を構える。

 そして――《拳使い》はおもむろに腕を掲げた。

 

「来い――」

 

「何っ!?」

 

 その仕草に一同は戦慄する。

 しかし、続く言葉は彼らが思っていたものとは違っていた。

 

「《深淵》のアスタルテ」

 

 二人の背後に魔法陣が広がり、輝く。

 禍々しい瘴気を溢れさせて顕現するのは聖典に記されし《七十七の悪魔》の一柱。

 

「くっ……この霊圧は――」

 

「いけない皆さん!」

 

 エマが叫ぶが遅かった。

 アスタルテは霊力を漲らせると《魔眼》で一同を睨む。

 

「おおっ!?」

 

「くっ……」

 

「これは!?」

 

 一同はそれだけでその場から動けなくなる。

 

「お、おそらく空間そのものを呪縛する禁呪です」

 

 指すら動かせない束縛に抵抗しながらエマは叫ぶ。

 

「何だ? その程度か?

 リィン・シュバルツァーならこの程度の《魔眼》は容易に弾き返すのにな」

 

 《魔眼》に囚われた一同に拍子抜けしたように《拳使い》はため息を吐く。

 

「くっ……なめるな」

 

 何故、そこでリィンを引き合いに出したのか意味が分からない。

 

「鬼気解放っ!」」

 

 それでも侮辱を屈辱として受け取った黒騎士達は仮面に宿る《鬼の力》を解放する。

 三人の黒騎士たちは体に《鬼の力》を宿して《魔眼》の束縛に対抗し――

 

「っおおおおおおおおおおッ!!」

 

 それに合わせてガイウスも雄叫びを上げる。

 

「我が深淵にて煌めく金色の刻印よ! ここにその力を示せっ!」

 

 三つの《鬼の力》と《聖痕》の力によってアスタルテの《魔眼》による拘束が音を立てて砕け散った。

 

「…………最低限は良しとするか」

 

 《拳使い》は背後の駆動を始めた杭のオーブメントの様子を一瞥で確認し、一同に向き直る。

 

「それじゃあ始めようか……俺の《相克》を!」

 

 トールズ旧Ⅶ組と《拳使い》たちの戦いがここに始まる。

 

 

 

 

 

 ――わたしは……何をしていたんだろう?

 

 揺蕩う意識の中、ミュゼは寝ているのか起きているのか分からない意識の中で自問自答する。

 

 ――ここはどこでしょう……?

 

 定まらない思考の中、クレアは周囲を見回しながらぼんやりと考え込む。

 

「ワ、ワイスマン様! 作業完了しました」

 

 ツルハシを杖に息を絶え絶え、目下にはクマをつくった幸薄そうな青年が報告する。

 

「ありがとうございます、ギルバート君……

 おかげでなんとか準備は整いました」

 

 ワイスマンは青年とその部下たちを労う。

 

「あの……」

 

「安心してください。君たちの働きについてはちゃんとカンパネルラに報告しておきますから」

 

「あ、ありがとうございます」

 

「作業を終えたばかりなのに恐縮ですが、君たちは早くこの場から撤収した方が良いでしょう」

 

「え……?」

 

「《人形遣い》はまだ手加減が下手でしてね……

 ここに残るのなら君たちを巻き込んでしまうでしょう」

 

「わ、分かりました。失礼します!」

 

 敬礼をして青年は部下たちをまとめてその広間から慌ただしく去っていく。

 

「これが儀式の場なんだ?」

 

 広間を見回してシャーリィがワイスマンに話しかける。

 

「ええ、四方の水道橋はそれぞれ下位四属性に対応しています」

 

 ワイスマンは意気揚々に語り始める。

 

「あそこから流れているものは、この地に霊脈に溶け込んだ不活性状態にある“想念”です」

 

 ミュゼが見ている前で、一つの水道橋から水が溢れ出す。

 

「あれはこの地の霊脈に溶け込んだ“想念”を《グノーシス》で塩析し、沈殿させたものになります……

 それをこの広間の中央の温泉に集め、《ゴスペル》で《グノーシス》の部分を濾過をして、あの《揺り籠》に集めています」

 

 水道橋の下には中央の窪みに繋がる水路。

 そしてさらに中央には曇った水晶を掲げた祭壇が雑に《ゴスペル》が搭載された導力ポンプに繋がれ、温泉を組み上げている。

 

「ふーん……それで《OZΩ》は完成するの?」

 

「さあ、どうでしょう……

 一度散らばった魂の欠片を集めたとしても、それが元通りになることはまずないでしょう……

 エレボニアの地の“闘争”の儀式と“相克”を絡ませて統合の足掛かりとしましたが、それでも成功の確率は一割あるかないかというのが私の考えです」

 

「今のまま《OZΩ》に“残滓”の誰かを入れるのはダメなの?」

 

「それは最終手段ですね……

 今“残滓”の誰かを《OZΩ》の芯にしたとしても変質し過ぎた彼らでは、それは■■■君とは言えない存在になってしまうと思います」

 

「うーん……よく分かんないや」

 

 ワイスマンの説明にシャーリィは考えることを放棄する。

 しかしそんな態度にワイスマンは特に気にすることなく笑う。

 

「出来れば《OZΩ》を追い込む一手として、リルティナ君か、アルティナ君に協力してもらいたい所ですが……

 それはレーヴェから釘を刺されてしまいましてね」

 

 ワイスマンは肩を竦めて嘆く。

 

「おっと、そろそろ彼らが来ますね……

 ではシャーリィ君。この場は貴女に任せます。くれぐれもリルティナ君がやり過ぎないようによろしくお願いします」

 

「分かってるって……ってあれ? 教授はどうするの?」

 

「私はちょっとレーヴェから頼まれた事がありましてね。気になりますか?」

 

「ううん、ぜんぜん」

 

 ワイスマンからの問いに全く興味がないとシャーリィは言い切る。

 

「ふふ、それでは私はこれで失礼します」

 

 ワイスマンは一度、呆然と立ち尽くしているだけのミュゼやクレアたちに笑みを浮かべた視線で一瞥して《暗黒竜の寝所》だった場所から出て行った。

 ミュゼも、クレアも、他の者たちも去っていくワイスマンを黙って見送くることしかできない。

 そして――

 

「…………」

 

 《人形遣い》は二人が話している間、ずっと黙って揺り籠の祭壇を見上げ続けていた。

 

 

 

 

 

 

 そして――

 

「ふむ……」

 

 立ち尽くしているミュゼ達の前にシャーリィが顎に手を当てて近付く。

 ミュゼから、クレア、そしてエイダへと順番に見比べて――同じように並んでいる男たちはきっぱりと無視して観察する。

 

「うーん……なんか違うんだよなあ」

 

 そう呟くとシャーリィはため息を吐いて無抵抗なミュゼ達に背中を向けるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






原作で気になったのはクレアさんの能力ですね
彼女の能力が単純な演算能力なら良かったんですが、Ⅲで判明した《統合的共感覚》という能力があったのにクロウ=《C》の答えを導き出せなかったのは何故かと考えました

これはレクターの“勘”にも言えることですが、これらの超感覚をクロウが優秀だったから出し抜けたというにはちょっと説明不足が過ぎると考えています
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