閃の軌跡Ⅲ ―偽りの仮面―   作:アルカンシェル

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31話 クロスベル州Ⅴ

 

 

 

「コーヒーです。どうぞ」

 

「ああ、ありがとうみーしぇ」

 

 かつて特務支援課の事務所と扱われたビルのリビングでリィンはみーしぇが運んで来た人数分のコーヒーを各自に配る手伝いをする。

 そしてそれぞれが話をする準備が整った所で口を開く。

 

「危ないところを助けていただき、ありがとうございます」

 

「あ……ああ」

 

 その言葉に戸惑いながらマキアスは頷き――

 

「ちょっと待ってくれ」

 

 眼鏡を外してマキアスは目間を揉み、眼鏡をかけ直す。

 

「お茶請けです、どうぞ」

 

「ありがとう、みーしぇ」

 

 話しが途切れたと見てみーしぇはお盆に詰めたお茶菓子を《Ⅶ組》に差し出し、リィンは礼を言って受け取る。

 

「何でそんな簡単に受け入れているんだっ! 君たちはっ!?」

 

 堪え切れずマキアスは声を上げて突っ込んだ。

 

「え……?」

 

 リィンを始め、Ⅶ組一同はきょとんと声を上げたマキアスに目を向ける。

 言葉の意味を理解できていない一同にマキアスは更に激昂する。

 

「みーしぇがいる事をどうして疑問に思わない!? おかしいだろっ!」

 

「ご、ごめんなさい。で、出しゃばったことをしてしまって」

 

「ちょっとマキアス。みーしぇをいじめないでください」

 

「そうだぞ。それは大人げないぞ」

 

 叫ぶマキアスを咎めるのはエレインとルネの二人。

 エレインは申し訳なさそうに縮こまるみーしぇに抱きしめ撫でて、彼女の働きを労う。

 

「……いや僕の言い方が悪かった。お茶を出してくれたことは良いんだ……問題は君達がこの状況を何事もなく受け入れている事だ」

 

 アリオス率いるクロスベル解放戦線を退けて、クロスベル市に戻った《Ⅶ組》は情報交換がしたいというマキアスの提案を受け入れてテーブルの席に着いた。

 

「どうしてと言われても……」

 

 《Ⅶ組》一同は顔を見合わせて、みーしぇを一瞥してから口を開く。

 

「うちの学院には彼女の兄のみっしぃが教官として在籍しているので」

 

「突っ込むのは今更ですね」

 

「…………そう言えばいつの間にかすっかり慣れちまったな」

 

 クルトの丁寧な説明。アルティナの冷淡な反応。そしてアッシュが遠い目をして哀愁を漂わせる。

 

「み、みっしぃがトールズ第Ⅱ分校の教官?」

 

「現在クロスベルではミシュラム・ワンダーランドが閉鎖されているので働き口がなくて困っていたそうです、いわゆる出稼ぎですね」

 

「みっしぃが……出稼ぎ……?」

 

 ミュゼの説明にエレインは固まる。

 

「僕が共和国に行っている間に何が起きていたんだトールズには……?」

 

 《Ⅶ組》の認識を正そうとしたマキアスは新たに知らされた情報に混乱する。

 

「はいはい、今はみっしぃみーしぇの事は後回しにしましょ」

 

 パンパンとサラが手を叩いてその話題を打ち切る。

 

「ルネ、報告してもらえる?」

 

「ああ」

 

 サラの仕切りにマキアスとは別の眼鏡の青年が頷く。

 

「俺は君達がクロスベル解放戦線と交戦中、市街のクロスベル東口ゲート周辺を見張っていた」

 

 リィン達はクロスベル市に入ってから合流したルネの行動に納得して聞き入る。

 

「奴等は門外にあるジオフロントゲートから市内に入って行った」

 

「あんたはそれを追い駆けなかったのかよ?」

 

 クロウの指摘にルネは少し緊張した素振りを見せて頷く。

 

「距離は2セルジュあっただろうか……こちらはバードウォッチングを装い他の観光客に紛れていたのだが……

 アリオス・マクレインはおそらく俺に気付いていた」

 

 双眼鏡越しに目が合ったことを思い出してルネは身震いする。

 

「ま、八葉の《剣聖》ならそれくらいできて当然か」

 

「そうね。ゲートそのものは後でいくらでも調べられるわ……

 むしろ八葉の《剣聖》なら気付いていない振りして誘い込むくらいはしてたでしょう、あんたの判断は間違ってないわ」

 

 ルネの恐怖にクロウとサラは納得したように頷く。

 

「二人共、八葉の《剣聖》を何だと思っているんですか?」

 

「何て、そりゃあ……」

 

「ねえ……」

 

 意味深に頷き合って納得感を出す二人にリィンはため息を吐く。

 

「こほん、君達に聞きたいのは交戦したアリオス・マクレインをどう感じたかという事なんだ」

 

「私とエレインは警察に出向している遊撃士で、アリオスさんには稽古を付けてもらった事があるのよ」

 

「剣を交えた感触と交わした言葉は間違いなくアリオスさんでした」

 

 マキアスの言葉をサラとエレインが補強する。

 

「だけどある犯罪組織には人そっくりの“機械人形”を作る技術や、偽物を本物と思わせるような認識を狂わせる術もこの世界には存在している……

 それらを踏まえた上で、君たちはアリオス・マクレインに感じたことを些細な違和感でも良いから教えて欲しい」

 

「そう言われても……」

 

 マキアスの願いにリィンは返答に窮する。

 リィンの中には前提を覆す一つの答えがある。

 しかし念のため、演習地に《ARCUS》で連絡を取ったが“彼”はずっと演習地にいたとアリバイは成立している。

 なのでその答えを明かす事をリィンは躊躇う。

 

「機械人形の類ではないと思います」

 

 そう答えたのはアルティナだった。

 

「《クラウ=ソラス》にアナライズさせましたが、アリオス・マクレインには生体反応がありました……

 身長と体重なども資料の誤差範囲内……ですので私は彼をアリオス・マクレインだと判断しました」

 

 断言するアルティナ。

 

「私は……アリオスさんが戦っている所は見た事がないんです……

 というか私なんかよりずっと適任がいるんですけど」

 

「ああ、こちらもそれは同じだ」

 

 ユウナの言葉にマキアスは頷き、窓側のテーブルの奥で向き合って座る二人に目を向ける。

 こちらの会議の邪魔にならない声量で互いの近況を静かに語り合うのはロイドとキーア。

 二人の事情はクロスベル市街に戻ってくる導力車の中で軽く説明された。

 顔を合わせる二人は何処か余所余所しくても、互いを尊重している事が良く分かる。

 

「二人とも、申し訳ないがそろそろ良いだろうか?」

 

 この中でアリオスについて深く知っている二人の意見をこれ以上放置はできないとマキアスが声を掛ける。

 

「ああ、わざわざ時間をくれてありがとう、マキアス」

 

「えっと、アリオスの話だよね?」

 

 二人は改めて一同を見渡し、先にロイドが口を開いた。

 

「俺の感じたことをそのまま言えば、あれは間違いなくアリオスさんだった」

 

 トンファーで彼の斬撃を受け止めた手応えをロイドはあの時の言葉を思い出す。

 

「それにアリオスさんは兄貴を殺したという事も言っていた……でも……」

 

「あの……その事なんだけど……」

 

 深刻な顔をしてアリオスの真意が何処にあるのか考えを巡らせるロイドにキーアは申し訳なさそうに手を挙げる。

 

「キーア君もロイドの意見と同じかい?」

 

「うん、あれはアリオスで間違いない……と思うんだけど……」

 

 マキアスの言葉に頷きながらもキーアはその目をみーしぇに向ける。

 

「ねえ、シズ――」

 

「みーしぇだよ」

 

 キーアの言葉を遮ってみーしぇが大きな声で名乗った。

 

「シズクだよね?」

 

「みーしぇだよ! みっしぃの妹のみーしぇだよっ!」

 

 みーしぇの必死の訴えは届かず、キーアはみーしぇの中にいる少女の名前を言い当てる。

 

「……やっぱりか」

 

「え? ロイドさん?」

 

 その答えに頷くロイドにみーしぇは驚く。

 

「そんなどうしてルーファスさんはこれを着ていたら正体は分からないって言っていたのに?」

 

 誤魔化すことなくあっさりと認める発言をするみーしぇに思わず聞き返す。

 

「その反応もそうだが、君は自己紹介もしていない俺の名前を知っていた……

 それに設立したばかりの公安七課に預ける重要人物を考えれば君が真っ先に思い浮かぶ」

 

「シズクと言う名の女の子は資料で読んだな」

 

「もしかして貴女はアリオスさんの娘のシズク・マクレインなの?」

 

 ルネとエレインはその人物を思い浮かべて思わず尋ねる。

 

「はい……ごめんなさい。ルーファスさんに七課の人にはセルゲイ課長とミシェル以外には明かさないように言われていましたから」

 

 しゅんと肩を竦めるみーしぇ。

 

「二人には明かしてたのか、でもどうして?」

 

「えっと……ずっと着ぐるみで過ごすのは無理で大人のサポートが必要だからです」

 

「まあ、その通りだよな」

 

 至極当たり前の理由に納得して、ロイドはみーしぇの正体がシズクであることから一つの疑問を浮上させる。

 

「キーア。みーしぇがシズクちゃんなら」

 

「うん、ちゃんと確認してないけど――」

 

「そこから先は俺が説明するよ」

 

 キーアの言葉を遮ってリィンが《Ⅶ組》を置いてけぼりにして盛り上がる彼らの会話に入る。

 

「リィンさん……それはやはり」

 

「ちっ……あのサウナでやっぱり見ていたんだな」

 

 リィンの次の言葉を予測したミュゼとアッシュはすぐに心当たりを思い浮かべる。

 

「ああ、トールズ第Ⅱ分校、Ⅶ組の担当教官のみっしぃの正体はアリオス・マクレインです」

 

 リィンの言葉はリビングに静かに響き渡った。

 

「……それは……貴方の勘違いじゃないの?」

 

 事実を受け入れつつも、サラはリィンに確かめるために聞き返す。

 

「先日、サウナの中でみっしぃの被り物を脱いで顔を拝見させてもらいました」

 

「みっしぃとサウナ……」

 

「その時の顔と今回襲撃して来たアリオス・マクレインの顔は全く同じものだったのは間違いありません。これがどういう意味なのかは俺には分かりませんが」

 

「リィン、君がみっしぃの中の人をアリオスさんだと確信できたのはどうしてなんだ?

 君とアリオスさんは何処で知り合ってんだ?」

 

 リィンが持ち出した答えに動じることなくロイドが追及する。

 

「共和国から来た俺の姉弟子が、みっしぃ教官の事を喰えない兄弟子と呼んでいました……

 それに教官は俺にだけ《八葉一刀流》の使い手だと明かして、稽古をつけてもらっていました」

 

「みっしぃに……稽古……」

 

「そうか……ならみっしぃがアリオスさんであるのは間違いないのか……

 シズクちゃん、この事はルーファス総督も知っているのか?」

 

「はい、そもそもお父さんにみっしぃになるのを提案したのがルーファスさんですから」

 

「あの人は……」

 

 そんな大事な事を黙っていたルーファスにロイドは殴りたくなる衝動に駆られる。

 

「だけどうちのみっしぃの中の人が本物の保証はあるのか?」

 

 クロウの指摘に一同は黙り込む。

 

「分からないけど、それは今から確認しに行けば良い事じゃないか?」

 

「ま、それもそうか」

 

 リィンの答えに疑問を投げかけたクロウはもっともだと頷く。

 

「演習地に戻るなら僕達も同行させて――」

 

 マキアスがそう言った所でリィンの《ARCUS》が着信を知らせる。

 周りに一言断って通信に出る。

 

「こちらシュバルツァーです」

 

『あ、よかった! 移動中じゃなかったんだね』

 

 通信機の向こうから生徒に対しては柔らかい口調の声が返って来る。

 

『今どこかなリィン君、まだクロスベル市内にいる?』

 

「ええ、今からそちらに戻るところです」

 

『そっか……申し訳ないけど、《Ⅶ組》はそのまま市内で待機してもらえるかな?』

 

「待機ですか?」

 

『うん、アリオス・マクレインさんが現れた事で通商会議の警備体制と予定が変更されたの。それで――』

 

「ちょっと待ってください。その話をするのは」

 

 《ARCUS》から顔を上げてリィンは周囲の七課のメンバーを見回す。

 

『あ、もしかしてまだ七課の人が一緒にいる? だったら大丈夫だよ』

 

「それはどういう意味でしょうか?」

 

『総督府からもマキアス君達に同じ連絡があるはずだから』

 

「おおいっ! 何か総督府から緊急の“要請”が来てるぞ!」

 

 同じ建物の別の場所からマキアス達を呼ぶ声が聞こえて来る。

 

『来賓された各国の代表にはミシュラムに滞在してもらう予定でしたが、安全を期してオルキスタワーに宿泊してもらう事になりました……

 それで本日夜、オルキスタワーで開かれる通商会議前の交流晩餐会の警備に参加するようにと第Ⅱ分校全体に“要請”がありました』

 

 

 

 

 

 

 

 演習地の警護は派遣された鉄道憲兵隊に任せ、第Ⅱ分校の生徒達はオルキスタワーの35Fに整列していた。

 リィン達はシャワーを借りて、友人たちに持って来てもらった予備の制服に着替えて、ルーファスと教官たちの会話を聞いていた。

 

「晩餐会の警護についてはこの後、説明させてもらおう。一時間後には来賓方もやって来るが、その前に帝国政府の方々を君たちに紹介させてもらおう」

 

 ルーファスは場所を開けると、彼の背後にいた帝国の最重要人物たちが第Ⅱの生徒達と対面する。

 

「初めましてトールズ第Ⅱ分校の諸君、《鉄血宰相》ギリアス・オズボーンだ……

 リーヴスは帝都の近郊だが、何分多忙な身なものでね。今回は良い機会と言えるだろう」

 

「アリサ・ラインフォルト……

 って言っても、私は機甲兵演習で何度も顔を合わせているわね」

 

「そして――こちらの方々は紹介するまでもなさそうかな?」

 

 おどけて緊張を緩ませるアリサからルーファスが一言を挟み、その淑女はスカートを持ち上げて一礼する。

 

「初めまして、第Ⅱ分校の皆さん……

 エレボニア帝国皇女。アルフィン・ライゼ・アルノールです……

 先日は弟のセドリックが皆さんにご迷惑をおかけしたようで――本当なら、もう少し早くこうした機会をもちたくありました……

 ですがこの時期、この地で皆さんとお会いできたのも女神の巡り合わせでしょう」

 

 アルフィンに付き従っている黒髪の淑女は目立つことなく彼女の背景に徹して、最後の一人が名乗る。

 

「オリヴァルト・ライゼ・アルノール。“放蕩皇子”なんて呼ばれているかな……

 エレボニア帝国・皇帝ユーゲントが名代として来ているが、まあ“お飾り”みたいなものだ」

 

 オリヴァルトは一同を見回してから続ける。

 

「実は君達とはちょっとした縁があってね……

 前年度まで、トールズの本校で理事長をやらせてもらっていたのさ……

 遅まきながら、入学おめでとう……

 オーレリア分校長に散々脅されたようだが、ボクは君達の入学を心から祝福させてもらおうよ……

 激動の時代にあっても青春を謳歌し、“世の礎”たる自分を見つけて欲しい」

 

 そうしてトールズ第Ⅱとエレボニア帝国代表たちとの顔合わせは終わった。

 

 

 

 

「シュバルツァー、バニングスお前達は少し待て」

 

 顔合わせが済み、第Ⅱ分校は予備戦力として一つ下の34階に待機を言い渡され、移動中の時の事だった。

 

「何でしょうかミハイル教官――とルーファス総督?」

 

 リィンは振り返り、呼び止めたミハイルとルーファスがいることに首を傾げる。

 

「やあリィン君。先程の偽の要請の件は悪かったね」

 

「いえ、ルーファス総督のせいではありませんから、お気になさらずに」

 

 謝罪を受け入れ、要件はそれで終わりかと考えるリィンはミハイルが苦虫を噛み潰したいつもの顔をしている事に気付く。

 

「ルーファス総督、やはり今からでも考え直していただけないでしょうか?」

 

「君の懸念はもっともだ。しかし、皇子達はもちろん《零の騎神》を動かせるたった二人の“起動者”にVIPは大変な興味を抱いている」

 

 リィンは嫌な予感を覚える。

 キーアはルーファスが何を言いたいのかと首を傾げる。

 

「リィン君、キーア君、二人にはこれから行われる晩餐会に参加してもらう」

 

「え……?」

 

「ふえ……?」

 

 ルーファスの突然の提案にリィンとキーアは驚く。

 

「差し当っては――」

 

 徐にルーファスが指を鳴らすと――

 

「はいはーい呼ばれて来ましたなーちゃんだよ~! きーちゃんひさしぶり~」

 

「ナーディア!?」

 

 メイド服を着た少女が親し気にキーアに声を掛ける。

 

「リィンさんはこちらに」

 

 もう一人、執事然とした恰好の少年が音もなくリィンに近付き、移動を促す。

 

「君は……」

 

「スウィンとお呼びください。御二人の着替えを御用意させて頂いています」

 

 リィンとキーアは抵抗する事もできずに別室に案内させられ、晩餐会に相応しい格好にさせられるのだった。

 

 

 

 

 

「マキアス、すまない。別行動をさせてもらえないか」

 

 《Ⅶ組》と別れた後、ロイドはそんな事を言い出した。

 

「ロイドさん、総督府からは今回の事件が解決するまで貴方の単独行動は認められないと言われていたはずですが」

 

「それは分かってます……でも一つ、確かめておきたいことがあるんです」

 

 自分の提案に無理があると分かっていながらロイドはそれでもと頭の片隅に浮かんだ疑問を拭い去る事ができずにいた。

 

「なら言ってみなさいよ。各国の代表の安全を陰ながら守る事よりも重要な事なのかしら?」

 

 言い辛そうにするロイドにサラが話せと促す。

 ロイドは少し迷い、重い口を開く。

 

「アリオスさんの脱獄という事件で気になっていた事があるんだ……

 どうして彼らはアリオスさんだけを脱獄させたんだ?」

 

「それは……」

 

「ディーター・クロイス元大統領も同じクロスベル留置場に収監されていたはず、彼らの目的がクロスベルの再独立ならディーターも解放していたはず」

 

 それと“もう一人”の存在をロイドは思い浮かべる。

 “彼”は独立運動の時に何か罪を犯したわけではない。

 ディーターとアリオスを繋げ、計画を練りはしたが直接関与したわけではない。

 “彼”が逮捕されたのはかつての警官殺しの罪による部分が多い。

 そして二人ともロイドが知らないアリオスの顔を知る人物だった。

 

「今から俺はクロスベル留置場に収監されているはずのディーター・クロイスとイアン・グリムウッドの二人に会って来ようと思うんだ」

 

 

 

 

 

 

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