「無事に済んだようですね」
「・・・・」
思念体がここに来た経緯は知らないけど、シオンの言うように小猫が気張ったのか、私が感じていた気がこれ迄とは一変していた・・・・きっと、自分の力と向き合ったのね、それに比べて私は・・・・。
ガチャ
「シオン?・・・・やっぱり来てた」
誰かが普通に入って来て、情けない思考を中断させてくれたけど?誰なの・・・・黒いゴスロリ服な小さな子?
「・・・・っ!?」
な、何なの?存在感が無い?いえ、そう感じるくらいに底知れない?シオンの知り合いのようだから顔を向けたら、彼の顔は敵対している相手に向けている表情に近いものとなっていた。
『・・・・』
「我、シオンに怒られに来た・・・・あ、違う・・・・ごめんなさい!・・・・我、ヒドい事をした」
『わかってるよ・・・・次は無い』
話に入れない・・・・『ヒドい事』・・・・シオンに怒られに?入って来た子はシオンに頭を下げて謝って、シオンは誠意あるものとしたのか、謝罪を受け入れられていた。
「うん・・・・その代わり、我はアーシアの安全守る」
「アーシ・・・・ア?あ、貴女は一体?」
アーシアの名が出て、思わず話に割り込んだ私の前に思念体のシオンが間に立った。まるでサイラオーグ時にそうしたように。けど、私から見ても感じられる気が更に薄れている・・・・ここに留まっていられるのはもう僅かだわ。その前に?
「シ、シオン!」
『はい?』
「帰って来たら・・・・わ、私・・・・お話を」
駄目・・・・この状態でも何があるかわからないから言い切れなかった。
『お話?はい、帰って来た・・ら』
そう言って、姿は消えてしまった。どうしようもない浅ましさ・・・・アーシアやこの子について聞きたい事と同時に私的な事を望んでしまう自分に恥じ入ってしまった。そんな私の手を取って、ゴスロリ姿の子は私を見上げていた。
「?」
「シオンと仲良くなりたい?」
『シオンと仲良くなりたい?』
そう見えた?・・・・いえ、私は最近は他にどう思われても構わない以前に関心と言うものが薄れていた・・・・ただシオンとアーシアがいてくれたらとしか・・・・だから眷属にどう思われても良いと考えて・・・・いえ、本当に私は?
「考える」
「?」
「先ずは、どう仲良くなりたい?」
どう?・・・・そう、本当は・・・・私はシオンとどうしたいのだろう?何度も考えたけど、私はシオンとアーシアがいる環境での学園生活を望み始めた・・・・それで・・・・っ!?・・・・私は顔を真っ赤にしたと自覚して、同時に必死にあの夢の中での最悪の結末を思い浮かべる自分に抗った事で、結論は出ていたのを思い起こした。
そうよ、今の問題を何とか解決して・・・・シオンとアーシアがいる学園生活をしたい・・・・その果てに、あの結末に繋がらない形でシオンに自分の全てを・・・・そして、何もかもを委ね合うような関係に。
アーシアや朱乃からしたら、顔をしかめられるような願望、だけど?『見てしまった』私に言わせれば全く芽が無いとは言えない発想、あの子は多分、危うさが私の比じゃない。
でも、私がそうは思っても・・・・ある事を言われてしまいそうで。それが私には怖い・・・・。
「キッカケ」
「え?」
「何故そう思うようになった?」
私がそう思ったキッカケ・・・・い、嫌っ!それは絶対、絶対に違う!・・・・違う!私が欲しがっているのは・・・・!
否定しなければならないのに・・・・そう、私はあの時に・・・・吸うのを促された時に否定した理由は、シオンの為のハズ・・・・だけど、シオンから送られたものを思うがままに甘受して身体を震わせてしまった事・・・・もしも、あの後にシオンを自分の思うままにして、完全に自分に取り込めるようにしてまったのなら・・・・私は・・・・それを踏み留まれたのは・・・・。
そう考えた時に私を見上げていた子の目が恐ろしいものを宿したものに変わっていたわ・・・・夢の中だけど、ドライグに見据えられた時でもここまでの恐怖を抱いたりはしなかったわ、いえ?見透かされたような言葉を掛けられて自然に考え出してしまった?
「確信した。解決方法は・・・・木を隠すなら森?だから・・・・我、次は無いと言われたから乱暴は出来ないから・・・・『詭弁』?って形にしただけと言われても我・・・・それでも赤龍帝の・・・・友達の為になるなら・・・・我、やる・・・・そうしなければならない、だから我はお前に教え、違う・・・・自己紹介する。そう、はじめまして?『禁忌を犯した女』・・・・リアス・グレモリー・・・・我の名は・・・・『オーフィス』」
『我の名はオーフィス』
名前は知っている。
シオンと、どう仲良くなりたいのか、問われた際に自然に答えてしまったのは、力の次元が違っていたからと漸く考えた時に、彼女は消えていた。
ただ自己紹介をしただけ?
何故、オーフィスが?何の為に?赤龍帝・・・・友達の為とか言っていた。その事についても、黒歌の言う通りなら、小猫に呪いを掛けた事についても聞こうにも聞けなかった。自分だけではどうにも出来ない・・・・誰かに助けを求めようにも相談出来る相手がいないわ・・・・何故なら?と考えていた時。
「リアス?部室のドアが開けっ放しだけど、何かあったの?」
「な、何でもないわ」
入って来たのは朱乃、一人にしてと頼んでいたから・・・・正直、意表を突かれたけど、不用意にここで騒いでしまってはいけない、オーフィスの事は手の打ちようが無いし、小猫と黒歌が何かあったばかり。私は虚勢を張らなければならない。
そう・・・気丈になるのよ!と、自分に言い聞かせた。
「ふふ、結構ですわね・・・・『シオン君』とは何かお話し出来たの?」
「・・・・っ」
思わぬ一言に言葉を失う私に朱乃は意地悪な笑みを浮かべて告げた。
「リアス、甘く見ないで欲しいですわね・・・・話したでしょう?父様の内面世界で体感時間が異なる空間で?思念や精神の形で?計ってはいないけど、多分数時間は一緒に行動したの・・・・そのせいか、わかるようになったのですわ・・・・ああ、シオン君の思念体らしきものが来ていた理由も状況も貴女から話すまでは聞かないでおきますわ?わたくしもですが原理がわからないから説明に困るのでしょう?」
そうだったわ、先程のような思念体と同じ形なのかはまだわからないけど、朱乃はシオンと一緒に例の横流し品にやられたバラキエルさんを救うべく内面に入っていたと聞いていた。問い質さない事には感謝したけど、異なる時間軸の中で多分数時間と聞いた辺りで・・・・あくまで十時間になるか否かの時間だったのでは?と思ってしまった。
『約十時間』
朱乃とバラキエルさんには悪いけど、それで何かチクッと胸に刺さるものがあった。キッカケはどうあれ共通の目的で二人で行動なんて私には到底出来ないでいる事。
「今思っても?シオン君は本当に頼もしくて・・・・みっともないところを沢山見せてしまいましたけど、それを含めて身体が熱くなってしまいますわ」
そう、誰かに支えて欲しい思いが強かった朱乃には聞いた限り本物の戦場の光景を巡った中で自分を支えてくれた末にバラキエルさんを助けてくれたシオンへの想いが日増しに強くなってしまっている。それに惚けたようになれるだけで私には羨ましい事。
それは、ある意味で?
「いえ、いけませんわね・・・・わたくし達の方がお姉様なのですから、此方がシオン君を支えてあげるようになれなければいけませんわ」
・・・・『前世』とかを考えてしまうけど、その通りね・・・・それに、他には言えない甘えた発想に繋がりかねないから、それを目指さなければいけないのよ。
朱乃が言うように、私で言えばもしも・・・・例えばアーシアにも思っていた事、自分が縋るような形ではなくてシオンとアーシアに甘えられながら夜に一緒に寝てあげるような日々を実現出来るなら、その時・・・・私は・・・・。
「当面は、せめて・・・・そうですわね、何かお料理でも・・・・でもシオン君はお料理も上手なのでしたね、わたくしはお手製で作り置きの保存食を昨晩に彼のマンションにお泊まりした皆と一緒に食べた事くらいですが、リアスは確か?以前に、アーシアちゃんと一緒にお昼をご馳走になったらしいですわね?」
「えぇ・・・・」
あの時のカレーは本当に美味しかった。
本当に・・・・心も身体も満たされる味で、実は私もおかわりしてしまったの。いつ以来かしらね?本当に美味しく食事をしたのはと思って話を弾ませた。
「付け合わせはどうでしたか?」
「へ?ああ、お手製のらっきょうが付いていたわね・・・・あれも絶品だったわ」
「ご飯の炊き加減は?」
「えぇ、普通にそれだけ食べても美味しいと思ったわね」
「ふふ、子供の頃に日本人は炊きたてのご飯さえあれば他に何もいらないと言う人もいると聞いた事ありますわ」
「そうね、それが良くわかる味だったわ」
「では『魂』は?」
「・・・・っえ?・・・・!?」
朱乃が発した単語に頭が真っ白になって生まれた隙。気付いたら首を掴まれていた。微かにだけど雷光の力を込めていたようでそれが天敵な悪魔の身体では抗えない、唐突な行為以前に朱乃の言葉だけで頭が回らなくなっていて、成す術が無かった。
「あ・・・・っ!・・・・くっ」
「っ!やっぱり・・・・ね・・・・知ってたリアス?例えば魂を食べる鬼や悪魔の口からは独特の匂いが出るのよ?わたくしが、貴女と出逢ってグレモリー家に引き取られる迄の間に?その類いと戦った事があるからわかりましたわ、貴女の場合は『エネルギーの類いに変換して送ってもらう形式の輸魂法』のせいだとするのは無理があり過ぎる匂い、不備や噛み合わせの悪さで過剰に流れたりした等では誤魔化せない・・・・『胃の中で心地好く動くのまで楽しむ踊り食い』を好む鬼に近い」
雷光の力から来る苦痛と、首を握り絞められて呼吸が出来ない苦痛に喘ぐ私の口に、朱乃は敵からしたら一番関わりたくない状態の時なんか可愛く思えるくらい恐ろしい表情を浮かべた顔を近付けたと思った時だったわ。聞きたくない事と単語が次々と出て来て、自分の最後で最期に値すると言うべき事を悟らざるを得なかった。
「・・・・シオン君からしたら最低限で済ますハズが、その後に?貴女があまりの美味に不可抗力ではなく『自分の意思で』思うがままに、こうなるよう上手に吸ったのですわね?匙君は死霊やサキュバスの類いに吸われ尽くすような事態になったと表現して、思春期な男子からは羨ましい事と言ってましたけど?今思えば、方向性は当たってはいましたけど、やり方が問題過ぎた。それが、あのイングヴィルドさんを模したものが貴女を殺さずにシオン君のところに連れて行こうとした理由」
そう、イングヴィルドさんの考えは何となくだけどわかっていた。私の中には今も・・・・。
「それについて、少なくとも『貴女が悪魔の駒を使う事態になった理由の一つ』になりますわね、シオン君自身が不用意に輸魂法を使ったから、自分の不始末で死にかけたと説明したから聞いた者の大半はズレた認識をした・・・・それは結果として自壊寸前だった貴女を救ってくれたから、多少落ち着いた貴女の見たものを仮定した場合、シオン君が危険な状態だから貴女がやむを得ないとして悪魔の駒を使ったとして貴女達は一見は生き延びた辺りも、わたくし達に受け入れられる理由になっていた。けど?結果論か自分でそうしたかは『決定的な違い』よ?貴女はそれがわかっているから、暴走した後の立ち振舞いをしていた」
『決定的な違い』
反論の余地は無い・・・・ガタガタと身体を震わせるしか出来なかった。極力抑えた力でその気になれば握り潰せる形に押さえられているから意識が遠のいているようで鋭敏になっている。気付いたら・・・・私の下半身からは・・・・水が漏れて滴り落ちる音が鳴っていた。私は・・・・そういうことをしてしまっていた・・・・それを恥とすら思えないくらいに恐怖に震えていたのも自覚した。朱乃が言った事だけでも、この後に言われる事になる事態になっていたのを理解していたから・・・・けど。
「・・・・聞いていた話を始めとして、今までの事から生じた違和感を私なりに整理したの・・・・多分、気付いたのは真相の約半分か怪しいくらいね?けど肝心な部分での結論にさえ辿り着けさえすれば良い、後は何故そうなったのかの細部を聞き出せれば、ほぼ同じ」
私は目を閉じる事も出来なかった。朱乃は言うように半分も怪しいくらいにしか把握していない、だから要点が所々ズレた言い方。でも何故思い至ったのか?と考えてるくらいお見通し故の言葉が出始めているから・・・・怒りに歪んだ目に途中から滲んでた涙を決壊したように流していた朱乃が出した結論を聞くしか出来なかった。
「リアス?長引くと何があるかわからない・・・・結論を言わせて、頂きますわね・・・・貴女は・・・・不可抗力や結果論ではなく、自分の意思でそうした・・・・そう、貴女はっ!!シオン君を?・・・・『シオン君を殺したのね』っ!?」
『殺した』
そう、私はシオンを殺した。
・・・・『自分の意思で』・・・・。
暴走していた時の思考だからなんて言い訳にもならない、このまま朱乃に自分の首を握り潰されるよりも私はあの時の事を言い出せない事が怖い。
「リアス?もう、言い逃れは出来ないわ。私がどう気付いたかは後にして、貴女がシオン君を何故・・・・?どう殺したか言いなさい!」
手を離され、床に崩れ落ちた朱乃に見下ろされながら、問われた事について向き合ったわ、何故?それは・・・・それは。
「・・・・た・・かった」
「?」
「私は・・・・『シオンを殺したかった』!」
そう、それが真実・・・・私のケジメ。アーシアに知られたと悟った日から、そうしようとしていた。仮に見抜かれたとして、もしも・・・・朱乃やソーナ達のように『後を頼める者』ならば、私は・・・・。
「それは、シオン君の『前世』を見たからですわね?」
朱乃の言葉に全てが崩された心境だった。ビナー義姉様は把握していてもおかしくない・・・・けど、何故朱乃が?
「私は見たのです。父様の内面世界で・・・・自我を取り戻し掛けた父様とシオン君の戦いを・・・・その時に思いましたわ、シオン君の戦い方はどう見ても父様と同格な相手と戦った経験がある動きでした・・・・才能の一言で済まされる範囲ではありません」
正しいわ、以前までの私なら絶対気付けなかった事・・・・はぐれの群れに叩き伏せられたところを助けてくれたシオンの戦いに見惚れていた時には気付けなかった事だわ。けど、それだけで辿り着けるものなの?
「そして、シオン君が父様を止める為に放とうとした『炎』」
『炎』
言い逃れは出来ないと、バラキエルさんの忠告に、私達はシオンをイングヴィルドさんに任せっきりにしてしまう、これに関しては多少の苦い良薬のつもりが劇薬となっていたのだと私は悟った。
朱乃の言った事によると、私を始めとしたグレモリー関係者ですら把握していない事、母を殺害された後に放浪していた時の経験が全て誤算だった。
兄のように、甘い見方で身内としてしか見ていたならではの利点を見抜けなかった。
「さあ、リアス?シオン君の事を思うなら、甘い考えを改めて捨てて、現状をただ解決する為に・・・・」
『それは貴女もですわね』
「なっ!?」
「これ、はっ!?」
突然、背後から掛けられた声・・・・声のした方を向いた私と朱乃の足元には何か拘束系の魔法陣が展開されていた。苦痛に声を出してしまった時に、小さな使い魔らしきものが私達の口から入り込み、そのまま魔力となって内部で溶けた。
「こ、これは一体?・・・・ひ、ぃぃっ!?」
朱乃の内部からバチッと雷光の魔力が迸り、自身を痛め付けられて崩れ落ちた朱乃を支えたけど、朱乃の下半身からは先程の私同様に水温が聞こえて言うに耐えない痴態を晒していた。
「流石ですわね、姫島朱乃様?もしやと思いましたが、私が二年掛けた成果に迫るとは・・・・ですが、過信は禁物でしてよ?」
部室に入って来たのは、レイヴェルさんだったわ、冷たく私達を見下ろす目は先程の朱乃以上の怜悧さだった。
「な、何をしたの?朱乃がこんな・・・・ぃぃっ!あああっ!」
今度は私の身体の血液が内部で暴れ出したようになり、苦痛に叫び声をあげた。先程の何かで私達の身体をどうにかしたようだけど、何故レイヴェルさんが?
「痛いですか?空になった身体を最悪の相性の力で痛め付けられのには程遠いですが、貴女達には軽く体感していただく必要があるのですよ、先週末に下手したらシオン様の身体を破壊してしまったところでしたので」
「な、何を・・・・言っているのです?」
「バラキエル様の内面世界でシオン様に雷光の力を放ちましたわね?その時に、咄嗟にレイナーレ様がアーシア様を連れて来てくれなければ空になったシオン様の肉体は恐らく破壊されていましたのよ、周りは黙っていてくれましたのですが?」
私と朱乃は思い当たった。強引にわだかまりを捨てられない朱乃を父の内面世界に送ったシオンにした事は聞いてはいないけど・・・・想像は出来た。朱乃も恐らく事態を解析中にそれに思い当たり忌避していた事を。そして、本来ならその程度の事ではどうにもならないシオンの身体がダメージを受けたキッカケは?
「今頃、シオン様は冥界で命の危機に瀕しておられるでしょうに・・・・貴女達がそのような事では留守を守れすらしません、特にリアス様が命を無くしては終わりですわ・・・・大人しくしてもらう為にも貴女達には首輪を付ける程度では生温いので、聞いたところの悪魔爆弾にされた旧魔王派の者達以上の措置をさせていただきましたわ」
言葉と仕打ちに私達は心底震え上がって、自分達の勘違いと、敗北の運命が決まったのを痛感した。
ビナー義姉様やイングヴィルドさん達のような戦闘力が無い者の中でシオンの現状を把握して今後を考えられている一番は自分としていた考えが思い上がりで完全に破壊された事を。先日渡されたメモや二年前から既に知り合っていた点を除いてもシオンの関連で一番あるべき形を実行出来ていたのは私達を見下ろしているレイヴェルさんだった。
そして、部室から離れた場の桜の木の下。
「・・・・あっぱれ・・・・ビナー?あの娘は、あっぱれ?」
「はい、あっぱれです」
オーフィスと一緒に成り行きを見守っていましたが。ギリギリなところでどんでん返し?ですね。だからどの分野でも戦いはわからないものですよ・・・・確信に迫ったのは誉めてあげようとしたら、迫っただけでやり方を定め切れていなかった者への鉄槌が下りました。
良いですね、正道や王道より覇道の方が?とか考えていたら最適かもしれない娘が来ました。今日の勝利者認定をしてあげます。
二名はこのままだと、レイヴェルさんに手綱を握られて仲良く刑場に引き立てられる結末一直線ですねえ?それも一興。逆転を狙いたいなら暫くは耐える事を学びなさいな。
旧知の仲の存在とかなりの大きさの桜の木の根元で幹を挟んで背を向けあっていた語るだけにしては、内容が内容で?もう夜なので、葉桜と月を眺めながらお遊びで再現された宇宙の戦場で支給されるチューブタイプの酒を嗜み始めた・・・・年季だけは入っているので味は悪くはないですね。
どさくさに紛れて気に入らない英雄を腹いせに始末しようとするゲスに格下げされたのを思い出すが、元は無難なのだったかどうかとも考えながらグイッとね。
「ゲスよりマトモなのが生き残って、多少はマシな結果になる方が嬉しいのでしょうが・・・・どっち付かずはどうしたものかですね」
「・・・・」
昔から目にした図で、密かに気にしてた弟に向けた甘さを痛感した身ならではな愚痴ってとこですね、反対側はオーフィスが体育座りをしてます。この場でそれなりにリアス様とシオン君の秘密を『リーディング』してるのは良いですが、その後を考えているようです。
アーシアさんを安全な場に送ったのはともかく時期尚早な事をやったのを気にしてる風でも無い。そうしている内に口を開いてくれた。
「・・・・我、我は怒られる事をやったから、謝った・・・・けど・・・・『ベロの乾かぬ内』にまたやった」
それを言うなら『舌』です。
まあ、正体を把握出来ない為に近付いて様子見してるフリをしながら話をしている私も他をどうこう言えた事ではありません。重ね重ね神滅具になる前の二天龍より二回りは強い相手だからこその利点と、二天龍の片割れならではの利点活かしてますはさておき?
「怒られるのは嫌ですか?」
「・・・・嫌じゃない、けど・・・・」
「けど?」
「シオン達と・・・・ご飯、食べられなくなるかもしれないの・・・・考えるのは、嫌だ」
ご飯・・・・皆と食べるご飯ですか・・・・そう思っていると言う事は・・・・ふむ?
「貴女は、先日に野菜も食べなければ駄目と言われましたね?」
「言われた。トマト?のサラダ?食べた」
「世の中には、野菜食べなければ駄目と言われたくらいで喧嘩を始めたりする者達もいるのですよ?」
「喧嘩?」
「そうです。では?何故喧嘩をするのでしょうか?」
「・・・・」
「では、そこを時々考えてみましょうね」
「喧嘩・・・・我、リアス?とサラダ渡してくれた女・・・・」
「あれは悪い例です」
無菌環境で育った子供みたいですね、尤も身内の喧嘩に待ったを掛けるのは悪い事ではないハズだからレベルが高いとして・・・・おや?迂闊でしたか、サラダをよそって渡してくれたのは朱乃さんでした。それは、まるで夫婦が小さな子にするような?・・・・何気に朱乃さんにはご褒美な展開でしたか、それも今回の原因なのですがね。
さあ、みんな集まって!
リアスの悩み解消展開が始まる『と思っていたのか♪♪』
元ネタはともかく、俺等絡みな中の人ネタにしても遠回り過ぎやおまへんか?