ハイスクールD×D 見初められし『赤』   作:くまたいよう

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微妙に間違いなサブタイ回?


縁と結び

「大丈夫、リアス?」

 

「えぇ・・・・」

 

 私と朱乃はくみお婆ちゃんに散々に投げられて気絶したようだったわ・・・・『渇』を入れてもらって意識を取り戻した後にお風呂を用意してくれて痛む身体を押して入ったわ・・・・昔の付き合いで一瞬で用意できる檜のお風呂を頂いていたらしいわ・・・・和風好みには堪らないわね。

 

 正直、自信を無くしていた・・・・グレイフィア義姉様に訓練してもらった時以上に動きすら捕らえられない、魔力を使っても勝てる気がしないわ・・・・そして、私のせいでああなったシオンが不覚を取らないでいる謎も解けたわ、あのお婆ちゃんに挑んで学び続けただけで対応力に雲泥の差がある・・・・少なくとも私達には此処で学ぶべきねと考えながら、どうにか入浴を終えた後に浴衣に着替えて、疲労した身体に食べやすそうなものとして『おむすび』を用意してもらったわ・・・・その一口目。

 

「・・・・これ、は」

 

「か、完璧ですわ」

 

 そう、握り加減のせいか口の中で絶妙にほぐれていく・・・・ああ、この味は覚えがあるわ。シオンにお弁当を分けて貰った事があるけど、その時のおむすびと殆ど同じ。具はおかかだけど、多分聞くところのしっかり手入れした削り器を使ったからか、舌触りからして違うわ。

 

「用意してなかったから、こんなものしか出来なかったけどお口に合ったかしら?」

 

「は、はいっ」

 

「母様以上かもしれない味で感服しました」

 

「まあ♪♪それはそれは・・・・では、あなた達はこれを作れますか?」

 

「「い、いえ・・・・」」

 

 即答したわ、正直に言うしかなかったからだけど・・・・お婆ちゃんの笑顔が少し違ったものに変わった気がする。

 

「本職の料理人は形に拘るから、固くしてしまいガチなのです・・・・だから、最初はこうは出来ないのですよ・・・・さしずめ、貴女達はそれですね」

 

「「?」」

 

「では、今の貴女達はどうすれば丁度良い感じになれるか?それを考えてみなさい?因みに、シオン君は3日で解きましたわよ?」

 

 3日!?シオンが・・・・そう考え始めたのを見て取った後に歯を磨いて寝るように言われたのでそうしたわ・・・・昔ながらの田舎の家の布団を用意して貰ったから・・・・シオン・・・・シオンが何故くみお婆ちゃんに修行してもらったのか、私は半分以上は知っている。けど、私はここで必要な事を掴めるのかしら・・・・そう考えながら眠りに入った・・・・朱乃に打ち明けた日に何故か悪夢を見なくなっていたから・・・・今日は明日に備えて寝るようにした。

 

 

 

 

 

 そして、奇しくも同じ問題について、夢の中で取り組んでいる者もいた。

 

 

 

 

「おむ・・・・すび」

 

 

 

 他者には目覚めさせるのが不可能な力で眠らされているアーシアは、夢の中での回想が目覚める為の突破口になっていた。

 

 

 

 

 

 

「あ、甘いくらいですね?」

 

 私は、シオンさんのお弁当のおむすびを頂いて食べてました・・・・上手に冷ましたお米のご飯は慣れてない人にもお薦めらしいです。日本人は慣れていますけど、外国の人からしたら炊きたてのご飯は毎日続けるのは辛いくらいに力強く感じてしまう類いの風味?らしいです。シオンさんは栄養面の効率でお米を食べていると言いましたけど、それだけの問題ではない気がします。

 

 佑斗さんが言うには、何故か普通は特殊訓練受けた人しか持ち得ない何かを自然にやれているらしいから強いらしいですけど・・・・私にそういうのは可能ですか?と聞いたら、勧められていただきました。その後に調理部に案内されて炊けていたご飯で私が作った物を自分で食べたのですけど、全然違います・・・・炊きたてだからではなくて、何と言うか・・・・。

 

「俺が『ある筋』で教わった事だ」

 

『ある筋』

 

 考えてみれば、シオンさんは自分の事はあまり話してくれません・・・・聞いてみたいと考えていたら。

 

「アーシア、変な言い方だけど魔法の類いとかは力や精神力とかだけで扱うもんじゃない・・・・形にするだけじゃ駄目なんだよ、そのおむすびみたいにな・・・・ああ、お前にはパンの方が馴染んでいるだろうけど?俺は都合上で米の方が馴染んでるからな」

 

 

 

 

 

 

 

 謎かけと言うものだった以外はまだわからないです。けと?感じている事に応用を効かせると・・・・何故か無理に形にしようとすると感じている魔力が、自分を具にしたおむすびを作ろうとしているのだとしたら・・・・芯になり得る自分が・・・・あの時の具はお肉を良く煮てほぐしたもの・・・・なら?

 

 魔力が身体から立ち上るのを感じます。直接触れなければ使えないハズの回復の魔力が自分を守る為のフィールドに近いものになっていった。そう、これが答え・・・・固めるのではなく、含ませて肝心な時に広げさせる。

 

 そう感じた時、目覚める事が出来ました。

 

「っ、シオン・・・・さん・・・・リアス・・・・お姉、さま・・・・?」

 

「やあ」

 

 眠っていたとわかりましたが、この暗い空間は?ここがどこかなのかわかりません、そして陽気に挨拶してくる黄金の龍さん、何となくわかります。この龍さんが私を連れて来たと、助けてくれたのも連れて来た理由もわかりますけど・・・・。

 

「帰して下さい!」

 

「何で?」

 

「わかりません!」

 

 わかりませんけど、帰らないと・・・・シオンさんとリアスお姉さまのところへ・・・・だから、龍さんと向き合うしかなかった。

 

「あの・・・・だから、帰して・・・・欲しいです」

 

「・・・・お前はリアスに会ってどうする」

 

「お話します!シオンさんを・・・・その・・・・」

 

「何をしたのか見たようだな」

 

 あの光景を思い出してしまいましたけど・・・・私には聞いてみるしか出来ませんけど。

 

「わかった。但し?今から言う事を守れるかどうかだ」

 

「え?」

 

 アッサリな流れ、龍さんが何を言うかわかりませんが、何故か真剣な色に染まりました・・・・聞き逃してはならない気がするので、言葉を待ちましたけど?

 

「お前、シオンに殺される覚悟しろ」

 

 頭が真っ白になりそうでした。私がシオンさんに・・・・『殺される』・・・・何で・・・・私は。

 

「理由!」

 

「え?」

 

「自分から理由を聞け!それくらいの胆力がいる話になる!」

 

「は、はひっ!・・・・で、では?理由を聞かせてください」

 

 私は思わず返事をしてしまいました。龍さんの叱責はどこか厳しく当たる時のシオンさんと少し似ていた気がしたから。

 

「お前、周りに誰もいない状況で?赤龍帝・・・・シオンの母親と会って?ケガとかしてたらどうする?」

 

「え?お母さん・・・・シオンさんの?周りに誰もいない・・・・?そ、それは私の神器で・・・・」

 

「死刑!」

 

「な、何でですか?」

 

「お前が、シオンの母を殺す事になるからだ」

 

 言ってる意味が全然わかりません、私がシオンさんのお母さんを?それについて龍さんが説明し始めてくれて私は一言も聞き漏らさないようにしました。

 

「良いか、詳しくは教えられない!だが、回復させる事においてお前の神器はシオンの母親にとって、人間界の創作物で『魔ホイミ』になるんだ。知っているか?」

 

『魔ホイミ』

 

 私は思わず頷きながら、駒王学園に転入した後に聞いた事があるのを思い出しました。確か人間世界において回復魔法と呼ばれる中において、生命細胞の活動等を活性化させて再生させるようなものの類いがあるようですけど・・・・その働きを過剰に促進させて有害な・・・・いえ、細胞を死滅化させてしまうまでの域にしてしまうもので・・・・古の僧侶はそれを切り札にしていた。

 

「日本の創作もので有名なのがあるけどな、シオンが思慮深いのは生来のだけじゃない!それに繋がる事態を知っているからそうなった。もしもお前が知らずにシオンの親に会って、自己紹介でもされたらどうなるか?」

 

「~~っ!」

 

 私は意味がわかりました。仮に最初に会った時のような事を近くに誰もいない状況でやったら私がシオンさんのお母さんを死なせてしまう、そうなったら・・・・。

 

「わ、私は・・・・我慢しなければならないんですね・・・・」

 

「そうだ。言わないでいた理由、九割方それだろうな・・・・次に『悪魔の駒』・・・・シオンの親を殺しても悪魔の駒で転生させる手段があるって発想、若しくはボロボロのまま生きるより駒で悪魔になって元気に過ごす発想をするようなのが出たらどうなる?その時、お前は上手く立ち回れるか?お前は『聖母の微笑』なんか持ってるから、これ等の事態に巻き込まれたりする覚悟しなければならないんだ」

 

 私は泣きながら龍さんを見てました。今まで疑問に思っていた事が少し解けた気がしました。龍さんがそれを説明してくれたのは、知らされずに、このまま帰った場合・・・・言われた事になる可能性があるから。

 

「状況は理解したな、さあ帰るぞ」

 

 私は呆気に取られてしまいました。てっきりまだここで大人しくしているようにとか言われると思っていました。

 

「アーシア、悪いけど・・・・俺様、お前を保護しただけじゃない・・・・詳しくは後で少しずつ話してやる・・・・けど、俺様はお前と契約しなければならない」

 

『契約』

 

 そう言えば、オーラでわかりましたけど龍さんは何かのアイテムで、そのままでは?

 

「そうだ。だが、俺様・・・・こうなった経緯が複雑だから、これからは『見返り』を貰わないと力になれない・・・・」

 

「『見返り』・・・・わ、わかりました!私にあげられるものなら!」

 

「じゃあ・・・・」

 

 その時、私は忘れていました・・・・最初に龍さんに助けられた時に無くなっていた物が何だったのかを。

 

 

 

 

 

 

(上手く行ったか・・・・)

 

 異次元の一隅で眠るアーシアが『おむすび』と呟いた言うか、寝言?とやらをファーブニルは聞いた辺りで一安心していた。

 

 余程怖いものを見たようだから、時々涙を流すくらいしか変化が無かったので、無理をしてやったことがある。

 

 実はアーシアの精神が早目に回復したのは、途中から妖精郷発祥のアーティファクトを使ってファーブニルが良い夢ばかり見せ始めていたからだったのだ。シオンかリアスのところに機を見て送れば楽だったが、それだけではいけなかったのだ。自分なりに最悪の結末が有り得るのを調べられたので、そうなってはアーシアが危ない、自分の助け以外はアーシアが自分で立ち直るしかないと思っていた。精神が崩壊するかもしれないくらい怖いものを見たのはわかるが、どの道あのままでは死ぬ、多分アーシアの周りの何名かが思ってるように転生悪魔になったとしても真っ先に狙われては特にあの連中の中においては致命的だ。憎まれ役を買ってでもそれを防ぐ為の布石を整えたかったが、予想外に早かった。最後の辺りで食べ物の名を出すまでは一苦労で目覚めてから話してる間、ハートが針の筵とはこの事とは思っていたが、何とか堪えられた。

 

 五大龍王の一角ファーブニルともあろう自分がやるにしては遠回り過ぎるとファーブニルは思ったが、上手くは行った。後はアーシア次第である。




魔ホイミは捻りの無いが、使う時は『まっ!』と言う掛け声が良い。

昔のRPGやったのかお前?
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