ハイスクールD×D 見初められし『赤』   作:くまたいよう

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展開、加速で?ついに・・・・な存在回。




『ベールを脱いだ大魔王』

 ロイガンは気の毒な小猫の図の一方で・・・・グレイフィアが使ったおバカ技には感心した。やはり?考えが正しければ、あんなのを使えるようになるくらいの必要があるのだと。

 

『生きてるかもしれない元凶』

 

 それを叩かないとならない・・・・『攻略法』に関してはグレイフィアには縁は多分無いとしていたが、今やっている戦いが済んだら入念にもう一手必要とも考えていたが、考えが遅かったと言わざるを得ない、現に尚悪い事態に動いていた・・・・そう、駒王町から離れた場・・・・ロイガン自身もかなり馴染んで愛着すら沸いた場において。

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・。

 

 

 

 

 

 成り行きでホーム・ヘルパーの仕事をしている自分は初老の整った外見であるが、普通にしているようで内心は『再起の喜び』に震えていたと自覚しているぜ?

 

 嘗ては好き勝手やっていた。

 

 件の赤龍帝と『可愛い孫』にしてやられて、忌まわしいドラゴンの呪いを受けた。漸くまともになった精神、そうだ・・・・この?

 

『リゼヴィム・リヴァン・ルシファー』

 

 あのまま終わるもんか!忌まわしい日々は終わりとして、現代の赤龍帝君の『母』の介護をしている施設要員に化けた。これで嘗てのリベンジとはいかないが、活動の足掛かりにしてやるんだ!

 

 今冥界にいるのが現魔王とか言ったって、こちとら他が魔王なら?『大魔王』ってとこな身さ!それが動き出すのさ♪♪『ベールを脱ぐ』んだ!題して?

 

 

 

『ベールを脱いだ大魔王』

 

 

 

 にゃははは!有りがちだけど、それもまた良しだぜ!ファンキーなお祖父様の力をいざ!旦那の留守に奥様を拐かすいけないおじさん気分だよん、これが若い頃の初心に帰るってやつなんかね、はたはっは♪♪

 

「しかし、その若さで災難ですな?旦那さんは今日は早いらしいですが?」

 

「いえ、息子の知り合いや学友に偶然会えましたので・・・・今日は話が弾みそうです」

 

 そう、先日にあのグレイフィアとか、良くわからん状態なグレモリー始祖・・・・見方によっては立場上で彼方も多分大魔王?な女と別れて普通の人間達の介護施設に預けられて実家に帰宅した赤龍帝のマザー!周りにはベルフェゴール眷属がいるけど、正体バレてもおじさんの敵じゃないよん♪♪

 

「ははは、そりゃ結構ですね。聞くところによると息子さんは奥さんとそっくりなら・・・・さぞや可愛いらしいお子様なのでしょうなあ?」

 

「あら、お上手ですね?でも、息子には言わないで下さいね?正直、男の子は可愛いと言われて喜ばないですから」

 

「お、おや?こりゃ失礼・・・・」

 

 世間話の中で失言をしちまいましたと気まずそうに背を向けて、適当に仕事をする。自然体が大事だね・・・・さて?とにかく、騒がしくて面白そうな要素満載の赤龍帝君の両親を拉致をして、どうしてやろうかなあ?人質とかが王道だけど?まあ、他に言わないで来たから敵も味方も大慌てで計画性を重んじるのには大迷惑ってやつか♪♪な楽しみも沢山やってやるぜぃ!敢えて『画竜点睛を欠く』?ってのを微妙に当て嵌める要素を残す計画ってのも楽しいんだよん♪♪難しい言葉使いたがるのはバカだとか言うけど、敢えてバカやってみるのも有効なんだぜ?因みに、俺が消えても?施設の連中や見張ってる悪魔達には『無かった事になる処置』は抜かりないぜ、わっほう♪♪

 

 

 

 

 

 リゼヴィムは愉快に妄想を膨らまし続けて、表向きの仕事で話を進めてみた。久し振りの悪戯に胸をときめかせていたのだ。

 

 

 

 

 

 

 が?

 

 

 

 

 

 

「え、と?今日はあと数時間で旦那が帰って来るハズですよね、奥さんみたいな綺麗な御方を娶った羨ましい旦那はどんな人なのです?」

 

「ふふ、幼馴染みだった子です。昔から過保護なお姉さんみたいに接してしまったのだから未だに『さん付け』ばかりで」

 

「そりゃ、初々しくて羨ましい・・・・旦那さんはどんな顔なんですかねえ?」

 

「う~ん、それは・・・・『教育に悪いものは見せたくない顔』です」

 

 リゼヴィムは背後から怖気を感じたが、遅かった。心臓を掴まれたような感覚だが、それは錯覚ではない・・・・ブジャッ!っと、嫌な音がして感覚すら定かでない身体を振り向かせたら、ピンクと紫の混じったような気を纏う姉ヶ崎紫乃の姿が映り、自分の心臓を何かの念力で取り出すように手をかざしていた。

 

「ふふ・・・・話に聞く『神器無効可』の力を宛にした頃、何をやられても無傷の無敵振りからの楽しみを忘れられなかった?『赤龍帝の透過』にしてやられたり『無効可出来る力に限界がある欠点』を突かれて負けた割には迂闊すぎます」

 

 リゼヴィムは嘗て、ファーブニルに噛み殺されるのを命からがら逃れた時以上の恐怖を覚えていた。首だけになった後に必死に生き延びた際の教訓が活かせなかったのだが、今回の相手はただの人間のハズだとした油断もある・・・・車椅子に頼らなければならない程の・・・・と必死に思考をしたが、心臓を奪われてもある程度動けるのが不幸な身だと呪う間も無く、次の手が来た。宙に浮かされて、或いは地に這いつくばらせられながら自分の身体が少しずつ嫌な音を出すのを聞かされていた。

 

 ベギぃッ バキバキ グギュッ ブジャッ

 

「あぎぃ、いががっ、ばごああっ!びばゃあばああっ!」

 

 理解も抵抗も出来ない力で顎が割られ、手足も有り得ないくらいにねじまがり、何重にも折り畳まれて、押し伸ばされて、内蔵を綺麗に取り出されて奇声とも取れる絶叫を出し続けるリゼヴィムに紫乃は笑い掛けていた。

 

「人様の痛みを知る事も抗いようがないものを実感するのも勿論、失敗して学んだつもりで駄目だったと実感する事も大人には必要ですからじっくり学ばせてあげますよ、嘗て?『貴方の可愛い孫の白龍皇』にしてやられた時の悪足掻きの効果で?時を経て開いた『隙間』のお陰で私が欲しかったものを得られましたから・・・・これを持ってお礼代わりにしますよ」

 

「ぬ、あああっがっ!?あっびぃ、ぎゃなああああがっ!もだげ!ぼむぶぶぶぶっ!ればか、なんのがっ!げもぶがっ!!らげぶっ!」

 

 顔色一つ変えずに時間を掛けて絶命して行くのが明らかな自分を見る紫乃から与えられる苦痛と恐怖。

 

 自分の肉体が少しずつ引きちぎられて、切り落とされ、すりつぶされ、たたみこまれ、一瞬で乾燥させられて、薄切りにされて、発酵させられて、粉微塵にされる。

 

 最初以外は指一つ動かさない相手に、無力な人間が人喰いの悪魔に捕らわれて生きながら原型を留めない料理や乾物にでもされて行くような状況と苦痛の中で必死に考えるリゼヴィムは紫乃の言葉の内容を元に察した。

 

 自分をいたぶる女性が宿した赤龍帝が転生者とは調べられたが・・・・『それはどこから来たのか?』

 

 答えは、嘗て?

 

『自分が知り、そこへ繋がる扉を開きたくて無数の実験を行い、時を経て僅かに開いた隙間から』

 

 その影響がもたらしたのが今だとしたら?と漸く思い至る。

 

「ああ、そうだわ?今こうする理由は貴方が生きていると思わせとけば、各界のトップが大人しくしているし・・・・関わる組織が後釜?を狙って的外れな内乱をやらずにいるから無駄に騒がしくなくなる・・・・以上です。改めて?本当に感謝してますよ、貴方は『他にバレないように来てくれたから』・・・・貴方が長い期間行方をくらましたりするのは珍しくもないと知れ渡ってるから、足が付かない」

 

 全て見透かされている・・・・漸くリゼヴィムは自分は幼稚だったと自省した。

 

 紫乃は単にシオンを産んだだけの女ではないのだと理解しただけでなく、火遊びの代償を甘く見たせいで人生を棒に振る幼児以下の愚行を犯したのだと・・・・それが初代ルシファーの血筋の恩恵に驕ったが故のものと漸く理解出来たのだ。先程に自分が?

 

 

『ベールを脱いだ大魔王』

 

 

 そんな風におふざけで称してみたが、恐らく魔王を従えて世界の創造主すら封じてしまう大魔王に相応しい存在がベールを脱ぐ場に、不用意に殺される為に近づいてしまったのだと。リゼヴィムは永遠に感じる苦痛の中で漸く終わりを迎えられたと同時に自らの愚かさを初めて真に理解したのだ。

 

 紫乃は『残ったものと飛び散ったもの』は凝固させて、又は砂粒のようにして『瓶』に入れておいた。まだ使い道があるからだ。

 

「改めて子供を産めた事を感謝しますよ、後は残った者が頑張れるように祈りなさいな?」

 

 夕焼けが差し込む部屋の中で紫乃は瓶だけは片付けとこうと車椅子を動かした。

 

 もうすぐ『夫』が帰るが、力を使って疲れた顔を見せたくはないと思っていた。紫乃には悪魔や神等は関係無い・・・・無いのだが、唯一つ動くかどうかな理由がある。

 

「今のままでは私が動くまでもないわ・・・・リアスさんはシオンに殺されれば済むだけ・・・・でもね、少しはチャンスをあげないと・・・・『孫の顔を見る機会』に繋がるかはわからないけどね」

 

 先程のおふざけな大魔王とは違う意味で画竜点睛を欠く形になるだろう、現にシオンにはまだ女性の身体にすら満足に向き合えないと知ってはいても『家族』は増えて欲しいのだ。邪魔が入らないよう動くのも考えたが、自分は無理は出来ないと理解している。

 

 実はリアスが推測したように、シオンとの繋がりが出来たせいで紫乃の身体が支障を招いたに関しては合ってはいる・・・・その先を察する事はまだ無理なのは許容範囲としたのが紫乃がリアスを生き延びさせた理由である。仮に何もわからないでいてシオンに都合良く縋りたがる愚か者なら?

 

(・・・・例の龍神さんのように?『忍法グレートレッド殺し』を使っていたかもだけど、首から上を飛ばしたら誤魔化しが効かないわね)

 

 別にどうでも良い、それならそれで手段はあるが、家族を今以上に困らせる事だけは避けようとしている。紫乃の行動原理はそれだけだ。

 

「ごめんね、詩音・・・・シオン?お母さんが助けてあげたいけど、それだけじゃ駄目だから・・・・貴方がなりたいようなヒーローや男らしく、自分でリアスさんと決着つけてね?貴方は『私が産んだ子』なのだから」

 

 それは、偽りない本心だ。流産を繰り返した自分が弱った身体でお腹を痛めて漸く産んだ子なのだ・・・・宿した胎児に、そのままならまた流産した子に憑依してくれたシオンのお陰で得られたもの等、その事実を守る前には何の価値も無い・・・・しかし、リゼヴィムを始末してシオンの重荷にならなかった結果に繋がったのには感謝した。

 

 疲労で出た嫌な汗を拭った紫乃の眼はシオンを産んだ母の証として、静かにただ『赤』に輝くのみだった。




出番無しになって長いが、主人公の母が?

『大魔王』と言うより?

『大ママ王』

そんな凄い存在でしたとは愉快な物語の王道、いや、良いのう?羨ましいのう?王道の設定で幸せそうやのう♪♪

尤もらしい事を言うな!・・・・って、こういうの何度目になっちまうんだよ!?


※結局、こいつのせいだったな存在は出した。
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