三階・・・・もう少しですね。
多分ビナーは三階の教室でお茶飲みながら観戦しているか、屋上で待ち受けていますね。次なる相手は?
「それは、私です」
「ロイガン・ベルフェゴール・・・・」
報告にあった遊学中の最上級悪魔まで相手になりますか?サイラオーグさんの滞在場付近の戦闘以降に見たものは相当なようですね。
「取り敢えず?若手達には合格点あげてると見た上で言わせてもらうと、もう帰ってくれません?消える寸前でも手足の呪いとか理由にすれば言い訳つくでしょ?」
「迷惑客相手のような言い分ですね」
「いや、若手達には貴重な経験させてくれたけど?それ除いたら、どちらかと言うと?尤もらしい理由だけど、その実は無意味な視察や口出しをしたがるお偉いさん・・・・戦力育成から有事の際の生存を最優先にしたい側にとっては迷惑千万よ」
「確かに、ですが肝心な事を聞き出したい相手がいますので」
剣を構えて向ける。ビナーに会いに来たのを考えない相手ではないので、これで話は終わりとしたのですが?
「いや、やめた方が良いと思うんだよ本当に『特に貴女』は・・・・」
「何か知ってますね?」
「そりゃそうですよ、貴女が『レスザン家』の事を聞いたら日本に巨大隕石が落ちるくらいな災厄が起きるかもしれないし」
言われると思っていました。確かに私が聞いたら最悪でしょうが・・・・ロイガンさんはどうやら『私が犯した過ち』を知らない・・・・ならば。
「私の本命はリアスと赤龍帝です・・・・」
「・・・・なら、結構・・・・但し?私も『花婿候補』は守らないとならないの!」
間違いではない、ビナーが何かやるにしても二名に影響を与えるわけにはいかないからです。私の意図は伝わったようですね、しかし『花婿候補』とは・・・・どうやら、打算的な事を含めてでもかなりの度合いでシオン君を気に入ってしまったようですね・・・・確かに、今のロイガンさんには最適に近い子です・・・・ハッキリ言って、私がここに来たのはロイガンさんに一番腹立たしいかもしれません、何故ならば?・・・・いえ、今は後回し・・・・参ります!
正面から速度を抑えながら突っ込むが、そんな私に相手が無数の拳を放つ・・・・それが無数の線のようになった。これは防御用ではなく空間の『裂け目』を開いて私でも身体が多少弾かれるくらいの空間断裂を起こしている。掻い潜って左脇腹を右手の剣で薙ぐべく振るうけど、それはロイガンさんの手刀で軌道を逸らされたが間髪入れずに放った二撃目は、今度は半ばから絶たれて真っ二つにされた・・・・大したものですね。逸らした隙を狙って武器破壊を仕掛けるくらいに応用も利かせるまでになりましたか・・・・魔力弾でも同じように逸らされ続けている・・・・これは素晴らしいものです!『例のもの』の件が無くても、彼女は各界に必要な存在!ですが、問わねばらなりません。
「いつの間に、これ程に『空間』にまで裂け目を作れるようになったのですか?これでは、貴女は・・・・」
「『リゼヴィムのお陰』よ!」
目を丸くしたのを自覚しましたが、納得が行きました。そう、あの『最悪』の男は確認された限りで『立ち入り不可』の場所への入り口も探していた。そして、この世界の『封印』を簡単に解除する方法も・・・・。
「読めましたよ!貴女の能力を魔改造して・・・・『引き裂かせる』・・・・しかし、最近の話ではない」
「当然!百年以上前から用意されていた!貴女達でさえ生死を確認してないんだから、この程度で感心してる場合ですか!?」
三本、四本と破壊される剣以上に痛み入りますね・・・・しかし、私ですら正解でないかもしれない答えに迫らなければならないのですよ!一旦距離を取って、自然体に構えた。
「では、シオン君が無事なら・・・・彼を相手に殺されても文句無しな戦いの訓練をするべきですね・・・・貴女には、これを防げるようになる必要があるから」
「っ?・・・・~~っ!?」
無拍子の動きからな一撃、見切れない程のスピードも良いですが・・・・僅かでもリズムを読めなければ『裂け目』を使う間も与えずに無力化できる・・・・鳩尾辺りに突き刺すように指を当てたから崩れ落ちましたね・・・・元々、ロイガンさんは敢えて『素で戦っていた』為にスタミナが落ち始め、もう少しでジリ貧だったのですが、それ故にこうさせてもらいました・・・・せめてもの謝礼です。多分貴女も『鍵』になります。
さて、行きますか・・・・実を言うと、まだ知らない事を除いても?私は『最近に調べ直した事』で、近い内にこうなると予感はしていた。
把握出来た範囲での話ですが、ビナーが私に慣用でいてくれたのは・・・・あくまでも『同じ過ち』を繰り返さなければの話だったのですから・・・・。
・・・・・・・・。
「皆、頑張りますね・・・・」
グレイフィア姉様に押し付ける形になりましたが、これで戦った者達は『上に行ける』・・・・負けが許されないのに負けて学ぶしかない事がある・・・・割と厄介ですよね。残念ですが、私は『加減しながらの戦い』が大の苦手なので訓練相手には不向きなのです。
さあ、準備は整いました・・・・これで『見込みはあり』程度にはなったハズ・・・・後は、私にとっては私闘。
そう・・・・『私闘』・・・・私は、私はね?
屋上でそう考えていたら、ドアが開いた。どうやら一階から三階迄の戦いで加茂さんから受けた呪いの効果は消えて身体も暖まりましたか、結構。
「ビナー・・・・さあ、この場で知っている事を全て聞き出させてもらいます」
「構いませんよ、ただ・・・・一つだけ確認させていただきますよ?『あの時に私を助ける為のつもりでイッセー君を焚き付けた』のは貴女達ですね」
「そうです」
正に茶番・・・・伝説の龍を自分達に引き入れる為の計画であるが、神滅具を発現させて間もない者への負荷から規格外の事態が考慮から欠けていた流れ!
『望まぬ婚約から救い出す』
それは賛否ある流れですが、この私なら自分でどうとでも出来た!あの時、幼い頃には戦闘には不向きとされたから養子に出された私が・・・・既に姉様に匹敵するとされる力を持っていた事を把握していなかった連中・・・・何より加担した姉様の落ち度!
結局、新旧魔王派云々や強いか弱いかの細かい違いは関係無く、リアスの件であの時の?
身内の事を把握していない事!
下に見てる者の意外性の軽視!
強者故の見落としが原因な過ちを嫁いだ先の皆と一緒に繰り返した!
私は・・・・待っていたのです・・・・イッセー君が見た未来が正しいと実証してくれる赤龍帝を・・・・シオン君をね!いえ、今は・・・・。
「お陰で、彼は不用意に禁手どころか、あの場で『覇龍』に至ってしまって、その後に・・・・死に急ぐ羽目になった。その陰で貴女はのうのうと敵対していた男と結ばれた・・事実要素を含めてでも、私が暴走するイッセー君を元に戻さなければ良かったとまで言われた時の気持ちがわかりますか?」
「・・・・」
・・・・覚悟はしていた目ですね。
ルキフグス家の者が普通に生き残っていたら決して良い目で見られないだろうと・・・・『尻軽』程度で済まされない転身をしたのが自分だったと自覚はしているのは勿論、的外れな事をした自分の愚かさを自覚はしているし、どれだけの惨劇となったか多少は考えていた目ですね・・・・私は養子に出された家や新旧魔王派絡み等は自分で片付けるから良い・・・・ただ?ユーグリット同様に、それなりに縁がある相手を害した相手にやるべき事は?
「グレイフィア・ルキフグス、貴女の不祥事と身勝手のケジメをつけてあげます・・・・っ!」
私は変に周りに・・・・例えば人間界に久々に来て以降に目の当たりにしたか耳にした者達のような者達に担ぎ上げられない為に隠していた本音を・・・・但し、シオン君の件が決定打になって蒸し返してしまったものを・・・・吐き出した!
私はこの女を叩きのめさないとならない!
ビナーの過去、極一部からな回。