ハイスクールD×D 見初められし『赤』   作:くまたいよう

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前回のあらすじ。

イザベラとイングヴィルドに続きロスヴァイセがドライグに『三人目』と言われる形になったが、ロスヴァイセは見てしまったものに打ちのめされてしまう、リアスや各界の関係者達の意図を知る術は無い彼女には時間が必要な一方で、奇策による移動を続ける側には思わぬ難関が近付いていた。


思わぬ対面

 後ろから接近して来た機体に対して?シオン君が急上昇と旋回を繰り返したのか、かなりの負荷がコックピット内に掛かりました。これは相手と直線上にならないようにしている?戦闘機同士の戦いは、確かドッグ・ファイトと言って追尾する側が有利らしいと聞いてはいましたが?前方に何か光の帯が、背後の機体からバルカンを撃たれて回避したようですわ。

 

「相手は問答無用ですねえ?パイロットが私達と知ってる側なんでしょうか?」

 

 確かに・・・・と考えましたが、シオン君は無言で各スイッチを始めとした機器を次々操作してカチカチカチっと音が響きました。マニュアルやオートの切り替え?そして、機体を雲に突っ込ませて?凄まじい圧力が掛かったと同時にビビーっ!と、まるで準備完了のような音がコックピット内に響いたと思った時には?前方に現れ、いえ背後を取った戦闘機2機に対して此方のバルカンが唸りをあげてました。

 

 

ドパパパパ・・・・!!

 

 

 何か、改造してあるにしても発射音が・・・・死にはしないからでも生身の相手にマシンガンでお仕置きしているようなアニメの軽いノリで撃墜してしまいましたわね、墜落しては行きますが爆発はしてない。

 

「殺しても構わんってノリですけど?人間かもしれないのですよ?」

 

「今更だろ」

 

 淡々としたやり取りに、ゾクッとなりましたわ、考えてみれば姫島家から追われてからいつの間にか父様を憎む事で戦えていた私はそういう意識が薄かったのかもしれません、それに気付く程に最近は立場上の事をやれていない?それが二人とは深刻な落差を生んでしまっている。戦闘機の操縦云々がかろうじて頭の片隅にある程度になってしまいました。とにかく、聞いておかねばならない事は?

 

「聞いた限り、そろそろ目的地には近付いているハズですわね、確かどこのかを聞いてませんでしたが、大陸近くにある『空母』に着艦して次を考えるのでしたわね?」

 

「でも『嘘』でしょう?」

 

 ルフェイさんは唐突に言いました。冥界に行きますと言って、私達を連れ出したハズなのにと思ったら、リアスの身体で肩を竦めたシオン君が仕方ないとばかりに説明を始めてくれました。

 

「冥界に行くのは本当ですよ、だけど?遠回りをさせてもらいます。流石にビナーさんに直接先回りされたら終わりだから・・・・駄目だったら違う手段で目的地を目指す事にします。そろそろ第一目標に入ります」

 

 そう言ってから数分辺りで空間が歪み、上下も何も無い空間に迷い込んだ?そして、シオン君は機体を急降下させて海面に突っ込んで行った瞬間に周りが万華鏡のような光景になった中を進んで1分後に着陸を終えてました。

 

「到着です」

 

 当たり前にハッチを開いて、森の近くに降りていた?あの空間に入った時に何もかもが緩やかになったようでしたが、詳細は後回しに着替えた私達の周りに広がっていた光景、遠目に見える街並みは歴史の勉強範囲で覚えはありますわ・・・・『ルーマニア』・・・・この辺りは?と思っていたら知っている声が森の中から聞こえて来た。

 

「その『せん、と~き』?我乗りたい・・・・」

 

「フィ、フィリスさん?」

 

「フィ?・・・・あ、あら、此方もお久し振りですね『フィリス』さん」

 

「お知り合いですか?」

 

 

『顔が広い御方ですからね』

 

 

 次に来た声に身体を震わせてしまった。多分、ビナー様の次くらいに会いたくない存在が何故かフィリスさんの後方から近付いて来ました。

 

「レ、レイヴェル・・・・さん」

 

「お二方、随分と思い切りましたわね?どう抜け出したかは知りませんが・・・・?リアス様、何やら一皮剥けましたか?」

 

「お世辞は結構です。ここにおられる理由をお聞きしましょう」

 

 

 しまった!と思ってしまいましたが、心配無かったようですわね、レイヴェルさんからしたら先日に私同様に不様を晒したリアスが平然としていては疑われると思ったのですが?リアスの生い立ちは私も説明した形に聞いているので、この程度は想定内なようでした。唐突に皮肉な事を言われる相手が来てもおかしくはないのですから。

 

 

ですが?

 

 

「リアス?・・・・後ろの、我にトマトのサラダよそってくれた女・・・・に・・・・『お漏らし』させられた時と違う・・・・今日はちゃんとしてきた?」

 

 台無しです・・・・フィリスさんが言っているのは・・・・何故か知っている理由はわかりませんけど、私は失敗しましたわ・・・・今はリアスの身体だから、その件を教えてあげるべきだったのです。戦闘機に乗る前の恥ずかしい体験が予期せぬ事態で回想する事になったようで固まっていますね、何を思っていたかはさておき?リアスの身体でシオン君は目にも止まらぬ速度で街中の方に逃げ出してしまったのです。

 

「フィリスさん・・・・駄目ですよ、年頃の御方には死にたくなるくらい恥ずかしい事があるのですから」

 

 相手の額に指を当てて『メッ』と伝える意図を示すルフェイさんですが、顔が心底楽しそうです。流石に笑うべきとしましたか・・・・と思っていたのですが?

 

「リアス・・・・やっぱり、変・・・・この辺り、冥界も警戒する『吸血鬼』の領土の『まぢか』?」

 

 知っています・・・・『ギャスパー君の実家も近い』・・・・いえ、そもそも何故この辺りに来れたのでしょう?

 

「察するに、何故かリアス様がここに案内したようですわね・・・・けど、どうやって?」

 

「・・・・『越界の鏡』・・・・少し本来と違うけど」

 

 フィリスさんから聞き慣れない言葉が出ましたが、何故か暗い色が宿る瞳に気圧されてしまいました・・・・これは、イングヴィルドさん以上です。この娘は一体?

 

「『越界の鏡』ですって?確か、自然界において基本的な要素の精霊や魔神達とその世界が・・・・人間達の間による信仰を始めとした繋がりが、今より遥かに強かった時代、又はそれが重んじられる異世界に存在したもの・・・・簡単に言えば、効力が回復さえすれば即座に異世界と人間界の行き来が出来るもので、それが幾つか残っているとは聞いてはいました」

 

「リアス・・・・やっぱり、違う・・・・長年経って存在場所も効果も違ってきた鏡の位置を把握して見つける・・・・我でも無理、他は何か聞いた?」

 

「いえ・・・・見たところ、一緒に来た二人も知らされてないようです。本人に聞くしかなさそうですわね?でも、逃げてしまいましたから?戦闘機を隠して追いましょう・・・・」

 

 ルフェイ達のやり取りをレイヴェルがまとめて一行がリアス=シオンを追う中で唯一フィリスがオーフィスだと知るルフェイは戦慄していた。自分の見立てで一目で理解出来るハズの存在が違和感に気付いてはいるが、リアスの身体を動かしているのがシオンとは気付いてはいない!無限の龍神ともあろう存在がだ。やはり、自分はリアスとシオンの繋がりを甘く見ていたと痛感したのだ・・・・そして、次にやるべき事の答えは出た。

 

 一方、朱乃はオーフィスの重圧を感じ取れるようになれた理由にも先日の恥辱が一因にせよ?何故レイヴェルがここにいるのかを聞き出せない理由にもまだ向き合えなかった。

 

 

 

 

・・・・・・・・。

 

 

 

 

(で、俺は何故こんな事になった?)

 

 リアス先輩・・・・いや、部長が何故か姫島先輩にお漏らしさせられて?オー・・・・いや、フィリスがそれ知っていたらしく話題に出した・・・・固まってしまってたら、いきなり身体が1時間半程は動いてしまった?部長の身体と言うより意識が変な作用起こした?

 

(まさか、お漏らしさせられたのを他に知られたのが恥ずかしいからこうなったとかではないよな?その辺りで他にも知られたくない何かがあるのか・・・・それにしても?)

 

 周りを見回すと・・・・『居るな』・・・・吸血鬼特有な気配・・・・流石に奥地にある本拠地に比べたら微々たるもの、例えば『影が無い』事を警戒できないレベルのが出ては来ないか、いざと言う時は『鏡を取り引き材料にする』ハズの考えで来たのにコレな俺が言えた義理じゃないけど、暫くは他が追ってくるだろうから、そっちに向かって移動しようと思ってたら?

 

「あら、珍客ですわね?」

 

 横から声を掛けてきたのは、西洋人形染みた外見な女性・・・・ウェーブがある金髪で色素が無いと思うくらい白い肌に赤い目・・・・如何にもなのが来た。

 

「引き取って貰った『もの』の話をしたいのでお茶でも如何です?それに、お兄様ですら自力ではどうにもならなかった事態を自力で解決した話を伺わせて頂きたく思っていました」

 

『もの』

 

 後半は例の『横流し品』だろうけど、やっぱりな・・・・俺はまだ一目見たり食事会で声を掛けたくらいだが、ギャスパーの事とは理解した。あいつみたいな存在はそう扱われる風潮なんだとして近くの喫茶店に案内された。

 

「改めて、初めまして?私の事は『エルメ』とお呼びして下さい、プライベートと言う事にするべく家の名や話題はお互いに出さない事とするのを提案します」

 

「はい、此方も改めて初めまして」

 

 テーブル席で向き合う『エルメンヒルデ・カルンスタイン』と・・・・別に本名を知ってなくても構わないな自己紹介が終わった。欲を言えば俺も彼女達の持つ物には用があったが、肩書き言われるまでもない程の存在が一般人が通う場に居たことや、何故かリアス部長の姿を見てこうした理由の方が深刻かもしれなかったな。注文してくれた紅茶をお互いに一口飲んだが?

 

「あら?お行儀が良いですね」

 

「お行儀ですか?」

 

「最近に聞いたのですが、貴女は『従兄弟に比べられ始めた時期』から、自己流の鍛練に気を向けて?淑女としてのマナーが疎かに成りがちだと評されてたのを耳にしましたので・・・・」

 

「恥ずかしながら・・・・」

 

 紅茶を飲んだだけで向けられた一言は中身が俺な関連への探りなのかと微かに思ってしまったが、サイラオーグさんに比較され始めた時期が元か・・・・部長がああなるくらいに溜め込んでたから、知らないとこでも相当好き勝手に言われたようだな、しかし淡々と答える見た目は部長な俺に感心する御方の意図は意地悪なようで深そうだ。

 

 それにしても?オカルト研究部に入った時期に姫島先輩が遊び半分で教えてくれた作法・・・・簡単に言うと、右手でカップの取っ手を取るのだが、左側に取っ手がきたときは時計回りに右にくるようにして、取っ手は指を入れるようにではなく摘まむように、顎を上げたりせずカップを傾けて飲む・・・・最近は、イングヴィルドの為に作ってた母さん直伝の手作りな栄養ドリンクやジュースばかり一緒に飲んでたから・・・・待て、今の俺は?

 

『あの時、部長に吸われた時期』

 

『それに加えて、搭城に憑依した時に聞いた事を覚えている程度』

 

 だから、入部以降の記憶はその時に聞いた程度しか・・・・だから、リアス・グレモリーを先輩か部長呼びかで安定してなかったのに?・・・・これは不味い、何が起きるかわからない?・・・・とにかく動揺を隠しながら戦闘になる方がマシかもしれない戦いが始まってしまったのを実感した。




ところで、其方は息子に教えたりした飲食物とかは無いのか?

え、と?一応、あの子の大好物は私が作った~~グラタンなのよ♪♪
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