合流したメンバーと共に就寝したアーシアは自分が知っているようで違う世界の駒王学園に迷い込む・・・・果たして、この状況は?ルネアスと紫乃の思惑は?
「朝から食べ過ぎちゃったかなあ?」
「あ、あぅぅ・・・・ごめん、つい」
「良いの良いの♪♪美味しかったし、詩音も大好きだったしね、智恵君の『生姜焼き目玉丼』」
朝に力と量のある食事は活力が出る。紫乃は下半身が弱ったりしているが食欲はさほど落ちてはいない、子供の頃に二人で色々作って食べた思い出も今に繋がるから『食』を大事に考えるのはこれからもだ。思えば、イリナやルーネスがご近所だった頃、特に皆で良く食べた・・・・子供が出来なかった頃の寂しさが遠い昔のように感じるまでに忘れさせてくれた。
もしも、あの時に今の力をと考えたが?辞めとこう、少なくとも今はベターなのかもしれないとした紫乃はお腹一杯なせいで外を見ながらウトウトしてしまうが・・・・今頃、ルーマニアにいる子達は時差を考えたら夢でも見ている頃でアーシアの試練が始まっているだろう、少しキツいかもしれないが・・・・仕方ないだろう、あの娘は敵に殴られたりするより気をつけないといけない種類の苦痛を想定するべきだが、詩音にそれをわからせるのはまだ早いとした。
こういう役目は、まだ自分くらいのがやるべきだ。
「詩音・・・・ちゃんと食べているかな?」
「お父さんが長身なのに、自分は小柄なの気にしてるから食べてるんじゃない?」
「で、でも?何か・・・・離乳食から卒業した後はね、食べるの怖がってた気がしたんだ」
「怖がって?・・・・う~ん?何か失敗しちゃったかなあ?例えば子供用にしては香辛料とか多過ぎな物を食べさせちゃったとか?としたら?ごめん、私のせいだ・・・・」
実は本当の事だ。智恵も、やや辛口のを始めとして度々ヤンチャ飯を試したりする紫乃の嗜好は知っているし、実際に被害に遭った事があるから、一理あると思ったのを見て取った。
普通の話題をしているが、夫の洞察力は流石だと思っていた。そう、詩音は事ある毎に『怖がっていた』・・・・無理も無い。
(けど、大丈夫って言ってやるべきだったのよね?『怖がれる』のは、ちゃんとわかってる事のハズ・・・・嗚呼、これが力だけ取り柄な半端者に有りがちな域?身体が無事で詩音の記憶が不完全が理由な問題無しでも、ちゃんと母親やれなかったかも・・・・)
そう考えて凹む紫乃には、敵対する側からは決して付け入る隙は無いわけではない・・・・しかし、知っていたらそれをやれるであろう存在は既に惨殺されている。皮肉な事に、各界の最大の驚異に数えられたリゼヴィムこそが後に彼さえ生きていればと、事ある毎に思われる一角になったのだ。
そして、アーシアの意識が迷い込んだ世界において?
「アーシア、顔でも洗って来たらどう?」
桐生さんに促されて、私は顔を洗いに行きました。
『現実逃避』
何の事か聞こうと考えましたけど、此処が普通の夢の中にしては違和感があります。例えば此処は?
『何かに見せられてる世界』
え、と・・・・そう考えられるのは?多分ですけど?フィリスさんに、あの光景を見せられたせいと考えた時?正直、身体が震えてしまっています・・・・つまり、この後に?
『リアスお姉様が、シオンさんを殺した時のような光景を見るかもしれない』
いえ、いけないです!私はお話を聞きたいと思ったから帰る事を選んだんです!怖い・・・・凄く、怖いですけど?もしかしたら、何か知る事が出来・・・・っ!?
(アホ)
シオンさんの声が聞こえた気がします。そうです・・・・何度も思いましたけど私は『聖母の微笑』と言う神器を持っているだけの人間、仮に荒事になったら桐生さんのような普通の学生にも勝てません・・・・ここは、迂闊に動かずに状況を把握するのが優先です・・・・ファーブニルさんは、そもそも『箱』を持ってないですし、頭の中で念?を送ってみたら・・・・応えてくれないから。ここは、この世界で誰か力になってくれる人を探します。シオンさんなら話を理解してくれるハズ。
と、思ったのですが?何かおかしいです。どこか周りの人達が元気ありません・・・・松田さんや元浜さんさえも・・・・そ、そうです!シオンさんは・・・・。
「え?」
『花瓶』
シオンさんの席・・・・その上にあったのは『花瓶』・・・・花が、挿されてます。こ、これは・・・・聞いた事、あり・・・・ます。
「転校して間も無くだから、ショックよねえ?『天野さん』なんか退学しちゃったし?」
「な、何で・・・・」
そう言ったら、周りから疑惑を抱いたり厳しい目が向けられた?中には、初めて会った時のゼノヴィアさんにイリナさんのような目がありました。
「まだ寝惚けてんの?あんたの大好きなリアス先輩の実家のメイド・・・・『グレイフィアさんに殺された』んじゃない!?リアス先輩は事情聴取で、まだ『警察』よっ!・・・・ごめん、やっぱり現実受け入れられないのね・・・・保健室連れてくから、休みなさい・・・・皆、この件は触れてやるんじゃないわよ?」
『グレイフィアさんに殺された』
ファーブニルさんが助けるのを提案した人、な・・・・何で・・・・崩れ落ちそうになったけど、何とか持ち直しました。保健室なら・・・・二人きりになれるから、そこでお話を聞く事にして少しずつ話してもらえました。桐生さんは、私が何か半端な洗脳措置でも掛けられたかと疑っているようです。悪魔や堕天使の事を知っているのは元の世界と同じだったから、そこで話を聞いた結果?
『サマエルの毒』
簡単に言えば、血の一滴程度で『龍』を殺し得るもの・・・・これに似た何かをグレイフィアさんは使ったようです。
肝心なグレイフィアさんも、そうしなければシオンさんに殺されていた?
カレンダーを見ると、ビナーさんが来た日の二日後ですから・・・・これは?
『ビナーさんではなくてグレイフィアさんが来た場合の世界』
「但し?本来なら、精々が力の大半が一時的に無くなるくらいのもの・・・・けど、今の姉ヶ崎には耐えられなかった・・・・『あの赤龍帝』がよ?まあ、あんた達も気付いてたんでしょ?最近、おかしくなってるって」
そうです。それに・・・・っ!?私は、まだ肝心な事を全然考えられてなかった事に気付きました。仮にシオンさんが真っ先に狙われたりリアスお姉さまを問い詰めに来る場合があるとしたら・・・・この世界のグレイフィアさんみたいな御方が来る?・・・・ビナーさんが、都合良すぎる存在だったとすれば?
「まあ、貴女達は覚悟しておくべきね?冥界の現魔王達が来る前に?残ったグレモリーやシトリー眷属じゃ、相討ちに持ち込めるかすら怪しいのが怒り狂ったせいで本調子に近付いた頃だろうし?」
「え?そ、それは・・・・?」
「まあ、今の内に逃げなさい・・・・イ~~」
~~~~~~~~~~~~~~~っ
空間が歪む?桐生さんが、誰かの名を言っていたようですけど?
「アーシアちゃん?」
今度は、朱乃先輩?いえ、この景色には覚えがあります。確か?
「リアスとシオン君は部室で話し合いだから落ち着かないようですけど、長くなるようなら先に帰りましょうか?」
そうです。確か、シオンさんが例の?松田さん達が持ち込んだ雑誌の件で、リアスお姉さまが自分の裸を見たりしたからと皆の前で言ってしまって、部室で話し合っている時です。私達は席を外した時・・・・なら。
「私、部室に戻ります」
「え?」
私は駆け足で向かいました。
危険かもしれないし、あの後に私の知る流れになった事を安易に信じてしまったからかもしれません。
けど、ひょっとしたら何か知るべきな話をしているかもしれないとして夕陽が落ちて来た学園の中、いつもの部室に向かって?ドアの前に立ちましたけど、お話は終わっているでしょうか?と思いましたけど、ここは現実とは違う世界だけらと思ってドアを開けようとした時。
~~っ。
何か・・・・最近、聞いたような音がしました。今のは、はぐれの悪魔さんと戦っている時に、感じた何かのような魔力が働いている?そして、部室から更に魔力が弾けたような感覚があって、入るのを一端は止めました。
「アーシアちゃん!これは?」
朱乃先輩と、佑斗さんに小猫ちゃんも来ました・・・・部室に張られた結界の中で、何かがあったのは皆がわかってますけど・・・・私は恐ろしい予感がしていました。
『開けてはいけない』
けど、向き合わなければならない事が何か起きていると全員が判断しました・・・・そして、私はドアを開けた・・・・のですが?
「っ!?・・・・アー、シ・・・・ア・・・・皆・・・・」
私達は目にした光景に釘付けにされていました・・・・部長用の椅子に座るシオンさんの膝辺りに?
『裸で座りながら、後ろから抱っこされて、汗まみれで息も絶え絶えな泣き顔のリアスお姉さま?』
「あの、部長・・・・?」
「最低・・・・です」
「あらあら、仲の良い事ですわね♪♪」
皆さんは言ってるような事を二人がしていると見たようですが、私は見ました。
シオンさんの目が生気を無くしたような色になっている。
あれはイリナさんにゼノヴィアさんと一緒に見た時の状態です。
何で・・・・ですか、リアスお姉さまは、シオンさんに何を・・・・と思った時、私が最初の頃から聞くべきだったのだと気付きました。
『シオンさんに何をしたのか』
「二人共?とにかく、離れなさい?学園内ではそのような事は問題ですわよ?」
朱乃先輩がそう言った時、私には嫌な予感がしました。仮にリアスお姉さまが私の危惧したような状態だとしたら、この後にやる事は?
「嫌・・・・」
「リアス?」
「嫌・・・・よ、邪魔・・・・しな、い・・・・で・・・・私、私は・・・・この子の、もの・・・・にっ」
「あらあら?そんな事を言って、シオン君は・・・・っ!?」
いけない!
そう感じた時に私達は全員、部室の外に弾き飛ばされた・・・・っ!そう、もしもリアスお姉さまがシオンさんと私達のどちらかを取るかの選択肢を迫られたらと考えた危惧が当たりました。周りが何か、赤い空間に覆われてしまって・・・・私達の前には。
「ハイ、部長・・・・邪魔者ヲ?ダマラセマス」
赤龍帝の籠手を左腕に出して、私達と向き合ったシオンさん・・・・朱乃先輩は気付いたような目を向けてます。あの状態を他に見られるのはリアスお姉さまには都合が悪い・・・・とすれば多分、目の前の相手に・・・・私達は大人しく、無力化されるか、するかしか?
『生き延びる手段は無い』
そして、推測が出来ました。先程迄の世界でグレイフィアさんは、この状態になったシオンさんと戦ったから桐生さんの言う流れになった?
そして、ファーブニルさんが教えてくれた事を信じるなら?
『今、シオンさんを倒せるのは私しかいない』
その頃、日本では。
(ご名答・・・・さあ、状況打破の鍵を握ったのは理解したわね?アーシアちゃんには、私の息子を『殺してでも止められるかしら』?)
紫乃はお見通しであった。そして、アーシア達は知る術は無かった。
この世界は、初対面の時にリアスが『堕天使陣営の横流し品』に惑わされた余韻が残っていたのを見抜いた紫乃が術式を整えて、リアスが見せられた世界の『更に、もしもの可能性』を見せているもの。
そして、張り付けさえすればサーゼクスですら抗えない品の仕組みが紫乃に完全に見抜かれていたのだ。
強敵と戦闘開始前側は?どこぞのヘタレのように現実逃避したり、ゲームのような教会で目覚めたら死んでまうとは何事じゃボケ!と教会で怒られんと良いのう。
その後に俺をトゲ付きハンマーで一回殺した奴が言うんじゃねえ!!
※
大ママ王様、攻略法はあるけど然り気無く最強な回でした。
今回の世界は、滅茶苦茶長いサブタイの回辺りにやらかしてた事の最後の辺りに他が乱入?した場合な回。