ハイスクールD×D 見初められし『赤』   作:くまたいよう

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 今回、やっと。


魔王からの提案

 セラフォルー様に殺されなかったのは、そうしたらいけない理由も把握されているからと理解した日の翌日、平静を装いながら皆の前に姿を見せた私に、昨日の事は?

 

『近い内に、冥界に来るリアス・グレモリーの性根を問う為に、この屋敷の地下闘技場を借りてバトル・トークをさせてもらう』

 

 私達が人間界から唐突に転移した際に、屋敷にいたメンバーにはそう説明されていたと明かされ、ミスラ様がセラフォルー様からの伝言を告げた。

 

「リアスさん?結論から言えば、貴方への裁定は?『及第点はやる。後は好きにしろ、但し?シオン君の安全は守れ』だそうです」

 

 全員が事情を聞き、大半が察していたけど、新たな疑念を抱いたのがわかったわ。

 

 シオンの『契約者』はセラフォルーだった事だけなら良い。

 

 けど、ある程度見抜いている者は勿論、それ以外の者達からしても疑念が一部当たった。

 

 ソーナに近付けるからには相当気に入られているのは間違い無いシオンに行った事に対する対応は、全容が把握出来ていない側も予測出来る範囲だけで、私が殺されかねないとしたようだけど、本当に最低限で済ませたような形で終わったのだろうか?と。

 

 それは当たりね、私には死刑宣告と同等かそれ以上の制裁が下っている。

 

「リアス、お前はこの後にどうする気だ?」

 

「シオンを探すわ」

 

「だろうな・・・・しかし、残念だが?つい先程に伝令書が来たぞ?『アジュカ・ベルゼブブ』様からな」

 

 全員が驚いたわ、またも現魔王の一角が動いていると、サイラオーグから渡された伝聞書を読ませてもらったけど?

 

「・・・・っ!?」

 

『リアス・グレモリーに対し。『2日後』に、指定された場において、此方が集めておいたメンバーとの『レーティングゲーム』を行うように命ず、其方のメンバーは種族や出自、他者の眷属から暫定的な助っ人を参加させる事も全面的に認める。尚、その際は何故冥界にいるかの理由も問わない、自由に編成せよ』

 

「リアス側への条件は・・・・見抜かれているようですね」

 

「それに、相手は当日発表だけど、集めておいた?・・・・って、事は俺達やサイラオーグの旦那達じゃないって事っすかね?けど、リアス部長側は少なくないっすか」

 

 ソーナと匙君が述べたように、今の私がやるとしたら?朱乃以外は空いている『駒』の候補であると説明する予定だったと紹介したルフェイさんとエルメさんに頼むしかない・・・・とした辺りで、次の疑念は?

 

「しかし、そのような事をレーティングゲームでやらせる意味は?駒の特性も何も度外視するような戦いではないですか?」

 

「度外視・・・・それは意図がわからないから後にするわ、そもそも?シオンを眷属の兵士ではなくワンマン・アーミーみたいに動かしている私が言えた義理ではないしね」

 

「リアス、当たり前に受け答えしていますが?やるのですか?」

 

「やるわ・・・・場合によっては、私にはチャンスかもしれない」

 

 大半が私の意図を理解したようね。どのみち現魔王の指名で命令では、やるしかないのだけど、後ろめたさの固まりとなっているより、敢えて意図不明な流れに乗って、行動の自由なり勝ち取れば有益と踏んだわ、けど?

 

「問題はやるにしたら私と朱乃だけでやるには心許ない事ね」

 

「それならリアス様、わたくしが助っ人とやらになりますわ」

 

「貴女は兄であるライザー・フェニックスの眷属では?」

 

「他からの助っ人も認めるとあったでしょう?それに構いませんわよ、わたくしは将来?例えばシオン様が上級悪魔になった場合、即座に眷属に加えて頂く計画でした。シオン様を眷属にしている御方に力を貸すくらいはやります」

 

「あっ、それなら私もやります」

 

「では、わたくしも参加しましょう?わたくしみたいな吸血鬼だけでなく、人間まで混ざって良しとする意図を提示したからには考えがあるようですね?敢えて乗らせて頂きます」

 

 具体的な動機がわかりやすいレイヴェルさんだけでなく、ルフェイさんにエルメさんも二つ返事、知り合ったばかりなハズと周りは疑問のようだけど、エルメさんは目の当たりにした私と言うより、シオンが私の身体を動かした時の状態に思うところがあったからね。

 

 取り敢えず。これで、五名となった時。

 

「あ、あの・・・・私も参加します。あの『箱』について、少し進歩はしてますから」

 

「アーシア・・・・」

 

「その・・・・ルールを聞いただけで、フェニックス家の涙が用意出来ても一つだけ・・・・つまり?私が参加すれば、少し楽になります。皆さんは、わかってるでしょう?多分、命令を出した御方はそれも想定してるハズと」

 

「そうですわね、どのみち?フェニックス家の涙が今からでは用意出来ないですから、アーシアちゃんがいれば心強いですわ・・・・」

 

 不本意で自分が言えた事ではないけど?戦闘力に不安があるアーシアに関してはファーブニルに力を借りられれば危険は少なくなるだろうとしたわ、私ではなくアーシアを守る為なら可能性はある。

 

「これで数はそれなりですが、リアス様?どうなされます。これで行きますか?」

 

「しかし、改めて急だな?少し待ってもらうべきで、やるにしてもメンバーが六名になったから少しはマシであろうが?せめて、攻撃の担当が欲しいのではないか?」

 

 エルメさんからの確認にサイラオーグが一言挟んだ。セラフォルー様に殺され掛けたばかりの流れとしては、せめて事情くらいは説明して欲しいとでも返信で質問くらいはするべきで、遠回しに彼も目の当たりにしたシオンか佑斗についてのようね。

 

 前者は恐らく無理だけど、敢えて触れただけね。

 

 後者は駒王学園にいるから、連絡が取れた場合、ビナー義姉様に頼めばどうにかこの場に招くだけなら可能かもしれないと促している。

 

 危険と無茶は承知だけど、今の私達では攻撃力だけではなく、安定感にも掛けるのは明らかなのだし、その辺りに考えを促すのは尤もとした時?

 

「あ、ご心配無く♪♪相手がバアル様に、シ・・・・ああ、まだ顔合わせしてない赤龍帝さんクラスでないのなら、私達だけで勝てます♪♪」

 

 ルフェイさんは、可愛い魔法使いな外見に似合う口調の軽さでキッパリ言い切ったわ。言い方を変えれば名を出した者クラスに及ばないなら敵ではないと言っている。これは、バアル眷属やシトリー眷属達は多少顔色を変えたけど、私からしても真意が気にもなるわ。

 

「身内が?出来れば、赤龍帝とは普通に手合わせしたかったと言っていたので、今回の件でリアスさんが勝てばそれを実現する可能性がありそうなので、良いでしょう?」

 

 一瞬だが、ルフェイさんは悪戯っ娘のようなソレにしては危険な笑みを浮かべていた。そもそも冥界とは彼女にとっては、多少含むところがある場だったわね、それに触れる為にも。

 

「決まりね、今述べたメンバーで指定された場のレーティングゲームに望むわ」

 

「我は?」

 

「フィリスさん?貴女は、ワケありだから・・・・」

 

 何か、不満そう?もしかして、やってみたいのかしら?出れたとしても相手が兄や両親でも戦うのは無理であろう存在は除かないとね。

 

 

 

 

 

 

 その日の夜、打ち合わせを終えた私は、ミスラ様から今夜はゆっくり休むようにと提供してもらった寝室で覚悟を決めていた。場合によっては?

 

『セラフォルー様に仕込まれたものが最悪の結果になる』

 

 それで良いとした。問題は、自分がそうなるなら相手はシオンであるべき点だけね。知っている側からしたら、私は負けっぱなしの状況だから不安なようだけど、ここは敢えて?とした考えた時にドアをノックする音が聞こえた。

 

「誰?」

 

『あの・・・・アーシアです。リアスお姉様、入って良いですか?』

 

「どうぞ」

 

 ドアが開き、入って来たアーシアは寝間着姿だった。その意味はもしかして?と、私は恐る恐る尋ねた。

 

「一緒に・・・・寝て、くれるの?」

 

「駄目・・・・ですか?」

 

「い、良いわ・・・・その?私、私は・・・・あっ」

 

「わ、私・・・・こうしてあげた方が」

 

 アーシアは私を優しく抱擁してくれた。ルーマニアの時に感じたと推測される違和感、シオンの意識下だったと知らない私の方がお姉様らしく振る舞えているのと夢の中での件はともかく、自分に縋る形ではなかったから。

 

 けど、今の私はこうしなければならない、言葉も無くアーシアをベッドに押し倒すようにして胸に頭を埋めて縋り付いたわ。私には、この瞬間があったから、自分なりに何とかやれてたのよ・・・・っ。

 

 

 

 

 

 

 そのまま以前のように、自分に縋る私を小さな子のようにあやしてくれるアーシアに甘えながら、朝までお互い熟睡出来た事にアーシアは安心してくれたわ。せめて、今だけは・・・・自分なりの戦いを始める今だけは、少しでも気分を楽にしてくれたアーシアに、泣いてしまっている事に触れないでくれてる事も含めて感謝したわ・・・・出来れば、またこうして一緒に寝る機会が欲しいと願った。




 一応、私作リアスのレーティングゲームデビュー決定だけど、かなり変則的ですが、一応原作のと人数は同じ。
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