ハイスクールD×D 見初められし『赤』   作:くまたいよう

160 / 177
 敵の待つ場へ・・・・な回。


決戦の夜 目的は二条城

「イザベラさんは、シオン君に一先ず任せて作戦会議よ!」

 

 ホテルの別室、念の為に二部屋取っといたのよ、全員で寝る用と『囮用』をね!ホテル内に何かあるかもしれないから用心に超したことは無しとした。

 

 その前に、買って来たペットボトルのジュースで一息ね。イザベラさんの話してくれた事は凄くショックだったし、私達は二日後に魔獣だけじゃなくて?とんでもない狂信者みたいのと戦うかもしれないし、敵から見た私やゼノヴィアって、そんなんなのかな?って思っちゃったりもしたわ。落ち着いてからじゃないと駄目。

 

 それと、密かな疑問が解けた。イザベラさんが何故か自分の所属する場に帰ろうとしない理由・・・・多分、話してくれた事を思い出すからも含まれてるわね・・・・これ、敵に付け入られたら不味いわ。

 

 そんな事まで考えた時に?今更だけど、何か私が司令塔みたいになってる状況ね?現状と立場上はロスヴァイセさんが最適だけど・・・・昼間の件でわかったわ、場合によっては不味い事になる。最適じゃなくて無難な人選だろうけど、全力を尽くさせてもらうわ。

 

 で、ジュース飲み終わったから始まりよ。

 

「『二日後の夜』とか言ってたけど、これをどう取るか、よね?」

 

「何かの術式を整える為とか以外には、罠や迎撃準備の為か?、ならばその前に奪い返すのが一番だ。しかし?」

 

「・・・・そうすると、母上に何をされるかわからない・・・・」

 

「外には出れないし連絡は取れない、こうなると・・・・九重さんの母親を無事に助けたいなら、今は?」

 

 私は頭の中で作戦を組み上げた。戦力的には多分これが・・・・として、出た結論は?

 

「決めた!指定された場に時間通りに赴いて正面からやり合う!

 

 ・・・・『根拠は?』って目をしてるから説明するわね?

 

 相手は、わざわざ三国志の英雄の子孫って名乗ってるから、頭脳戦なんかで来られたら勝ち目無いと見るべき!

 

 ましてや曹操なんて、敵への容赦無さで悪役とされてるけど、約千年先立ったとか言われた政治力を兼ね備えた頭脳の持ち主とルーネスお姉ちゃんから聞いたわ、相手がそれそのものと見て当たるべきよ。

 

 更に怖いのは?人材召集マニアなんて言われて、あの手この手で悪さ上等で敵側のにまで手を出して実際に何人かをまんまと部下にしたなんて説まであるから?長引くと、シオン君どころか因縁あるイザベラさんに至るまで何をやるかわからない!

 

 この場合、小細工無用と言うより無効にするくらいの勢いの圧倒的パワー任せな粉砕策あるのみよ!」

 

「そ、それはわかりやすいが?その『パワー』とやらは、何が根拠なんじゃ?」

 

「イングヴィルドさんがいれば、この地球上に一日で降る量の雨を曹操に被せ続けて反省させられるものを用意してあるわ!」

 

 そう、シオン君のマンションから頂いた便利アイテムの中で、特にこれがレベルな切り札!人様を強引に悪さする為の道具か何かにするつもりの相手に相応しいのはこれよ!水でも被って反省しなさい!どこじゃないのをお見舞いに決定!切り札の詳細を説明したら、皆は青ざめていた。

 

 とにかく賛成貰って計画成立、次の懸念はイザベラさんだけど?

 

 

「おはよう ございます。 ゆうべは おたのしみでしたね」

 

 

 目が真っ赤っかだからわかったわ!一晩中、泣き明かして慰めてもらったようだわ!気恥ずかしそうなのはそれよね!?

 

 わかってるもん!私だって、幼稚園の時だけど?『あの事件』で落ち込んだ時に、シオン君にそうしてもらった事あるもん・・・・いや、駄目だ。イザベラさんに比べれば・・・・以上に?

 

『あの時の事は思い出したくない』

 

 そして?一日掛けてフォーメーションとかの確認から外の下調べもしたし、九重さんとこに残った妖怪達は周囲を警戒させる配置にして、もう一泊して。

 

 さあ、今夜決戦よ!としてチェックアウトを済ませ、これから外に出るわ、多少動き回ったりした方が準備運動にもなって良いかもしないといけないし。

 

 

 

 ところが、入り口の方を向いたら・・・・ドアが開いて、入って来たのは?

 

 

 

「ほうほう・・・・これはこれは、何故か?京都にはいないハズなお顔が揃ってますねえ?」

 

「ビナーさん・・・・」

 

 な、何で・・・・何で此処に来てるのよっ!?しかも、木場佑斗に搭城小猫に、ロイガンさん?確かギャスパーって子もだけど、誰よ?あの悪戯猫を妖艶和風美人みたいにしたのは?

 

 

 逃げたりは無理、念の為にホテルの談話ルームに結界張った中で事情を話し合う事にして、先ずはお互いに初対面の人の自己紹介、九重さんは状況含めて無難にしたけど、アッチの方は一体?

 

 

「初めましてニャ、私は白音の・・・・貴女達が搭城小猫と呼んでる娘の姉である黒歌、訳ありな身でリアス・グレモリーを頼って学園に滞在した身なのですが、この度?そのグレモリーの姫様が、めでたく本家からの『勘当』が決定して、庇い立てしてくれる要素が少なくなって来たもんで、社会復帰の為の福祉労働に同行させて頂いたわ」

 

『勘当』

 

 家を追い出される?

 

 いえ、それより?

 

 

 

「・・・・真っ白々とやらですか?『私の神滅具』もびっくりですね」

 

 ビナーさんが『白龍皇』とは聞かされてたからか、他から離れないように言い聞かせてた九重さん含めて全員が、シオン君を守るように間に立ちはだかっちゃったけど、それは苦笑を誘うだけだった。

 

「愚か者達ですね、盾になると言う事は?見せられない状態だと言っているようなものではないですか?」

 

 しまった。想定外が過ぎたけど、これから子孫でも?三国志の魔王曹操と戦おうとしているのに、こんなんじゃ・・・・と思ったら?

 

「あの?今は、九重さんのお母さんを・・・・その、迎えに行かないといけないので、用件があるなら?その後にしてもらえませんか?」

 

 流石はシオン君・・・・と言いたい、まあ考えてみたら以前に正体を知ってるハズな状況で顔を合わせた時も意に介して無かった。ビナーさんも寧ろ楽しそうにしていたから、心配の必要無いのかもしれない。

 

 一発で見抜いた側=ビナーさんに付いてきたメンバーには正直に何が起きているのかを話すしか無かった。それなりにショックだったようね。

 

「き、記憶が無くなったのかい?」

 

「え?あ、の?せっかく・・・・いや・・・・」

 

 木場佑斗が漸く普通に口を開いたわ。ギャスパーって子は、何か言いたいけど言っちゃいけない結論であたふたしてる?そして、やっぱり一番怖い人が話を進めた。

 

「無くなったどころではないですね、本物の龍ですら一個食べれば暫くは保つドラゴンアップルを食べて、栄養源が身体に隅々まで染み渡ったから、細胞の数だけな要素で記憶が無くなったになるから修復困難ですが、命の心配だけは無い・・・・ふっふ、ふ・・・・フっ、少しは反省の色が見えるようですねぇグレモリーの本家は?」

 

 私達は、掛ける言葉が無かった。初対面だし母親の件で冷静になるよう努めてる九重さん以外は事情を・・・・ビナーさんに同行した側も多分聞いている。

 

『何代か前の赤龍帝』

 

 特に最後の方を綿密に聞くのが怖い、けど?無茶な覇龍に至らせてしまったせいで、恐らくビナーさんの口振りからしてグレモリー家も一枚噛んでいるとも取れる経緯で、シオン君みたいに栄養摂取が出来ない身体になったのが一因で死んだ赤龍帝。

 

 ビナーさんが、その赤龍帝をどう思っていたのか?少なくとも、シオン君が命だけは助かった特別製ドラゴンアップルが、当時にあればとやりきれない思いを漏らしている?いえ、今は此方が先!

 

「あ、あの?そもそも、何で此処にいるんですか?もう、ゴールデンウィークは過ぎているハズですよね?」

 

「『修学旅行の下見』です」

 

「しゅ・・・・『修学旅行』!?」

 

「はい、実は私も人間界に滞在する間、表向きの職業として駒王学園の教員か、又は気楽に用務員として働こうかと思いましてね?丁度、最近は表向きの事件で色々物騒な情勢の為に?念入りな下見を任されまして?ロイガンさんの部下に留守を任せて、このメンバーで赴いたのです。学生達組については話を合わせてありますよ?」

 

 か、可能性としてはゼロじゃない!しかし、それにしても『学校行事関連』とは・・・・けど、これってチャンス?思わぬ援軍よ!と言いたいけど、駄目よね・・・・曹操は私達を指名して、外部に連絡も駄目と警告した。多分、九重さんだけはビナーさん達に預けとくなんて事も駄目かも、その辺りも話すしかない。

 

「それは、奇遇でしたね?しかし、言いにくいですが?貴女達からしたら?八坂さんが危ないところでした。外への連絡が無しで私達が来たから良いな形になるとは限りません、現に私達は手前の駅で降りて?外敵浸入を知らせる為な結界の『裂け目』を見つけてから入り込んだ身なのですよ」

 

 ロイガンさんが手を上げてる。私達は知らない何かを使ったのね。

 

「と、言うワケで私達は手を貸せません。貴方達を招待した曹操が?例えば、貴女達が警告無視して私達を呼び出したと見なされては八坂さんが危険ですからね」

 

「し、しかしじゃ・・・・その?」

 

 九重さんがわかっていても割り切れないとしてるわね、確かに力を貸りられれば心強い事この上ない、現に私だって八坂さんの事が無ければビナーさんに来てもらう方が安全としてたしね。

 

「お母さんを助けたいなら、尚の事でイリナさん達と一緒に突っ込みなさい、敢えて言ってあげますが?お母さんが『何も悪い事をしていないのに』・・・・とか考えていますね?名のある家とは今回のような事態になる危険と隣り合わせが当たり前です。幸い、理解してくれて協力してくれる者達に出会えたのだから、後は?やるかやらないかです」

 

「~~~っ!」

 

 九重さんが飛び出しちゃったから、先に来てた側全員で追っ掛けた。少なくとも一緒にいる方が危険な予感があるし、逃げるが勝ち!それにしても生い立ちからの関連で見抜いてるだろうと思ったけど、説得力があり過ぎるわよ。

 

 尤も?あの人はグレイフィアさんから聞いた事によると、念入りに家や危険関連を考えていたのが仇になったのよね・・・・。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーー。

 

 

 

「では?私達は姿を見せられないから、今日はホテル内から出ずに明日以降に仕事に取り組みますか」

 

「待ちなさい!これで不味い事になったらどうするの?」

 

「その時は曹操と配下は?私が皆殺しにして、実験に付き合わされるらしいからにはどうされるかわからない八坂さんについては?生きてさえいれば元に戻しましょう。仮にも?昔には暴走で覇龍に至った赤龍帝を元に戻した身ですからね」

 

 残った側は、ビナーに非難に近い目を向けていた中でのロイガンの質問に、即答で断言が返されて沈黙してしまう、確かに言った事をやれる実力者であると知っているが、気付いてもいる。

 

『タガが外れてる』

 

 見てはいないが、グレイフィアを撃退して以来、不用意に触れたらその場で惨殺される程の殺意を時折漏らしてた為に全員が恐れを抱いている。だが?

 

「あの、小さい子に対する気遣いくらいは良いのでは・・・・『心』ってものは大事にしてあげるべき・・・・か、と」

 

「『心』・・・・ふっ、心ですか?それを大事にしたところで?『命』を失ってはどうにもなりません・・・・少なくとも、私達が来ないでいたままなら確実に死んでました。それも、周りを巻き込んで・・・・心を守るのを優先して無駄死にするなら、それも良いでしょう。そんなのが一人でも減る方が周りは楽になります」

 

 恐る恐る意見した小猫はビナーの体験を元にしてるであろう事柄で冷たくあしらわれるのみだった。小猫も、これは姉に施された試練とは違う、本物の殺し合いなのだからと理解はしている。少なくとも、自分達が動くと九重の母は殺されかねない状況なのだと理解はしている。耐えなければならない、耐えられないなら無駄な死人が出ると突きつけられている。

 

「それから?何やら、最初から大人しかったですが?『怖いもの』でも見たように・・・・」

 

 黒歌以外が動揺してしまった。そう、イリナが主導権を握っていたメンバーの中には?

 

『イングヴィルドがいた』

 

 それに関して、言い出せないし聞き出せない事が過多なのが口惜しさを余計に煽っていたのもビナーは冷笑した。

 

 

 

 

 そして、夜が少しずつ近付いて来た。

 

 

 

 

「・・・・」

 

「やっと追い付いた」

 

 河原で塞ぎ込む九重さん、やっぱり不満げね。ビナーさんの言い分は戦場とかでは正しいけど、子供にはきついわよね。実を言うと、あの後に残ったメンバーがビナーさんに何か言ったとしても全然歯が立たない図まで目に浮かんだ。けど、どうすれば?

 

「・・・・な、何じゃ?」

 

 イングヴィルドさんが、肩車してあげてる?割とヤンチャだった疑惑あるし、近所の子供と遊んでたりしてたって言うから、堂に入ってるわね。

 

「行くの?」

 

 何処へかなんて言うまでも無いわね、けど?ああしている理由は?

 

「甘えてた事を指摘されたくらいで飛び出すような子は、戦場では自分で歩かれたら・・・・皆には・・・・『迷惑』!・・・・今のままでいるなら、終わるまでこうしてて」

 

 ビナーさんより更にキツいっ!確かに、私やゼノヴィアも任務で猪突した時に、あの類いをボロクソに言われたわ・・・・けど、何か違和感あるわね。

 

「な、何じゃ・・・・とっ!私は母上・・・・を」

 

 え?何、これ・・・・見えるわ。

 

『百数年前』

 

 海の下流に当たる川?その川の水が、止まった。何が塞き止めたかと言うと?

 

 そこで、現実に戻された。

 

「い、今のは何じゃ?」

 

「曹操が相手なら、最悪こうなる」

 

 原理も経緯もわからないけど、意図は何となくわかったわ!イングヴィルドさんの見たもので?先祖の方の曹操絡みだけど、最悪の可能性を見せたのね。三国志の英雄である曹操最大の失態。

 

 

『徐州の大虐殺』

 

 

 百万の軍で父親の仇を討つべく攻め込んだ戦い。そもそも、その戦いが起きたのは?

 

 それを頭に入れておかないと、今回の件に応用されてとんでもない結果で敗北しかねな・・・・いや、待って!もしかしたら、ビナーさんの狙いは?

 

 急に出来た推測を裏付けるように、やっぱり知っていた曹操の悪行を九重さんに言い聞かせながら、甘さと私心について言い聞かせてる。

 

「わ、わかった・・・・私は耐えるぞ!京都の川を民衆や敵の死体の山で埋めて水の流れを止めるなど、させるワケにはいかん!」

 

 一見は、皆の為にもなるビナーさんからの愛の鞭・・・・けど、私には『不味い結末』に向けた加速装置にされているように見えた。更に言えば、私の立てた作戦までも見透かされている。けど、他に手が無い・・・・これは、曹操を倒して八坂さんを助けてからが本番かもね。

 

 そして、京都駅のバス停に着いたわ。このバスに乗って二条城に着けば・・・・としたら、あの感覚が来た!ぬるりとした感覚、例の神滅具の霧に覆われて、気付いたら地下鉄ホーム?

 

「二条城の方向辺りから、何か嫌な感覚ありましたけど?かなりの技術ですね、外から感知できた割には外部に携帯とかでは通じない?一定レベルを避けつつ隠れて悪さする分にはうってつけとして、テロリストとかには便利なものです」

 

 ロスヴァイセさんの意見だけど、私の経験だけでも確かに、後始末や他の介入を避けたいなら便利すぎる。擬似的な空間内じゃ、やりたい放題だし。電車は動いてるから乗って・・・・京都駅ね、線路沿いで進み、地下から二条城前の地下鉄駅ルート・・・・なんだけど、やっぱり私が先導出来るメンバーって、かなり問題じゃない?シオン君が記憶喪失にしてもね。

 

 そんなこんなで一固まりになりながら進む、九重さんは前哨戦同様に私とゼノヴィアとシオン君の傍から離れないようにしながら警戒して進んでた時、向こうから何かの制服姿の男が近付いてくるけど、イザベラさんが近付いて・・・・アレ?横を素通りして立ち止まった。全員が呆気に取られたし違和感があるわね。

 

「久しぶりだな『赤龍帝』・・・・俺の事は覚えてるか?」

 

「誰ですか?」

 

 声色からしてシオン君と戦ったりした事があるクチかもしれないけど、残念な事に。私どころかイングヴィルドさんも忘れてるから、覚えてるワケは無い。けど、何か冷静よね?

 

 いや、ちょっと待って?何か違和感がある気がする。私・・・・いや、私達?

 

 

『とんでもない事を見落としてる気がする』

 

 

 けど、相手からしたら関係無いわね。戦意が高まって来た!

 

「そうだよな、能力を使う間も無く背中を貴様の手刀で袈裟斬りにされ、自分でも死を覚悟した・・・・だが!・・・・『バランス・ブレイク』」

 

 神器持ち?影が不気味に動き出して、一部分は全身鎧になってるわね?

 

「どうした?せめて、鎧を纏え!・・・・っ、纏うまでもないと言うのか!?」

 

 バゴッ!とイザベラさんが横から殴る。影だけあって直接攻撃は効かない、次にロスヴァイセさんの火炎魔法・・・・破るには足りない?これは厄介としたけど?

 

「勝負しろ・・・・赤龍帝、俺は曹操に・・・・俺を貴重な存在と言ってくれた男と出会って変わったんだ!」

 

 シオン君しか見てない、悪意とかが感じないけど・・・・。

 

「何を偉そうにっ!勝負したいのなら、普通に申し込んで、一対一で挑めば良かろう!曹操は目的不明な理由で世間を騒がすテロリストとやらじゃ!私の母上をさらった理由はまだ知らんが、そんな事をする男の下でどさくさ紛れに勝負とか言いながら戦うのを不満に思わぬか?」

 

「前半は尤もだが・・・・不満だと?小さい狐の姫様?知らない訳ではないでしょう?神器を持って生まれた者は良い人生になるワケではない!俺のように、一見不気味な類いのは特にな、普通に街中を歩く事すら遠い世界の出来事だ。けどよ?それを素晴らしい力と認めてくれた!それだけで、曹操は俺にとっては光なのだ!」

 

 冷静さを失わないように忠告ギリギリに尤もな事を言う九重さんも内容を理解してしまったせいで気圧され始めてる?いや、失敗だったわ!曹操は確かに人間の間で悪役となる魔王そのものと言えるけど、同時に才能があれば分け隔てなく評価した有能な傑物でもあるわ・・・・三国志で善側として扱われる側でさえ、曹操の国である『魏』の文字が姓名に入ってるだけで、理不尽で陰湿な扱い受けていたとされるくらいな風潮がある国や社会で、そんな在り方をしていた曹操は?あの男みたいのには、確かに。

 

『光』

 

 カッカしてて、つい相手の悪いとこばっかり考えちゃってたわね、乱戦中なら致命的な隙を見せちゃったかも、やっぱり直接に曹操は長所な実例らしきのを見たら上手く立ち回れない。

 

 けど!乗せられるワケにいかない、今のシオン君は守勢に徹してもらって・・・・。

 

「光は、居心地が良いから光じゃない・・・・」

 

 イングヴィルドさん?何か、紫じゃなくて違う色の粒子・・・・。

 

「光の象徴は『太陽』・・・・そして、太陽は?宇宙においては、全ての生物にとって『有害』に成り得る」

 

 粒子が氷の結晶となり、マシンガンのように撃ち出された?けど、影に飲み込まれて・・・・男が崩れ落ちた?

 

「イザベラさんのパンチは、最近は魔力が僅かに籠められた類いのものになっている。それがこめかみに打ち込まれてたから、小石程度の衝撃はある。その直後力を使いながら時間が経つとそうなる。人間の身体本体は、そんなに便利じゃない・・・・光ばかりみてると、そうやって自分の事が疎かになるの」

 

「・・・・こ、この氷は囮か・・・・」

 

「違う」

 

 影が何かに消され始めた?尚も撃ち込まれた氷の魔力は無力化されずに内部から影を散り飛ばして、影の鎧まで消していた。

 

「な、何者だお前『ドガっ』・・・・あがっ」

 

 イザベラさんの蹴りで意識が飛んだようね、けど?何かイングヴィルドさんの顔が怖い・・・・影を使う男の話を聞いた辺りから?

 

 神器持ってたせいでな境遇、に・・・・っ!?

 

 そ、そうだわよっ!イングヴィルドさんは、眠りの病に掛かる迄は、海辺の近くで暮らしていたくらいしか聞いてないけど?魔王の血も引いて神滅具まで宿した身じゃ、何かあっても不思議じゃない。もしかして?この男のようなのが大勢いるかもしれない場に最悪の噛み合わせかもしれない!

 

 嗚呼、それも心配だけどどうしょう?周りがワケありだからにしても、やっぱり私じゃ器用に立ち回れない・・・・曹操どころか、味方側の把握もいまいち・・・・けど、泣き言は駄目ね!

 

 主・・・・は、いるにしても周りに悪魔に縁のある者ばかりだから、十字切れないから願うのはやめといて・・・・こういう時は、頑張れ私!




 このパーティーは、戦闘力はあるけど不安要素も随一です。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。