唐突な大ママ王様との多分平和な対面はロスヴァイセの思わずな失言により恐怖の一時となった。果たして事態はどう動くかのか?
※
辛口だけどな疑問混ぜます。
「自信無くした・・・・」
元のシオン君辺りからは【あったのか?】とか言われるだろうけど、自分を含めた五人まとめて幼女みたいにお仕置きされた次の日に新たに二人加えて粗相をさせられちゃう結果を招いたのは堪えたわよ。
「気にしなさんにゃ、言ったでしょ。あのママさんは私の知ってる限りな・・・・その、一番強いのより強いって」
「そうだ。あの人に比べたらシスターはまだマシだ」
「うぅ、皆・・・・ごめん。本当にごめん」
部屋に戻った全員が責める目を向けないのが返って痛いけど、私とて臨時でもリーダーみたいになったんだから少しはマシにやりたかったわ。今は隣の部屋にいるエルシャさんが上手く交信出来るのを祈るしかない、けど。
「あの、この後にどうするのです。紫乃さんが何故か言ったように先輩の記憶を何とか戻してギャー君に会わせるようにする・・・・その、もし言われた通りにしないとしたら・・・・」
「殺されるな」
「うん、記憶戻すのも最悪の結果から身を守る場合も私の知るのに助っ人してもらうしかないかもにゃ」
イザベラさんと黒歌さんが即答した。特に後者は名前出すのは不味いとしたのか、遠回しにオーフィスに助っ人を頼むなんて言い出す発想が・・・・いえ、実際はどうだか確証は無いけど、戦う場合はそれでも勝てないんじゃとかと私は思っているわ。気になるのは?
「「・・・・」」
紫乃さんが怖くなったキッカケ作っちゃったロスヴァイセさんと、何か問いたげにしているイングヴィルドさん。私だって聞きたいわよ、ロスヴァイセさんがキッカケ以前に何かシオン君について重要な事を先に知ったなんて・・・・けど不用意な事をしたらどうなるかを思い知らされたばかりで。
スッ。
「ひやああああっ!」
静かに襖を開ける音に凄い間抜けな声を出しちゃった。他もそんなんで小猫ちゃんなんか思わずお姉さんに抱き着いてしまっている。何か聞いた内容な割に咄嗟にそうしちゃうのは良いことよね、皆が入って来たのが紫乃さんかと怖がってるけど、私だけは気圧されるワケにはいかないのよとして開いたのは誰か顔を向けた。
「ど、どうも・・・・えっ?」
「ああ、もう心配掛けちゃって!」
入って来たのは浴衣姿なシオン君、元に戻った。良かったわ!として・・・・やったわ!怒った紫乃さんへの恐怖を昔に何度か味わったせいで耐性があった。真っ先に動けて大好きホールドをしちゃったけど、私だってね・・・・。
【~~~ッ】
「え・・・・?」
「ず、ずるい!」
「い、イリナ!お前は幼馴染みとは言え・・・・聞いているの・・・・ど、どうした?」
特にシオン君大好きな二人が引き離そうとしてるけど、私はギギギギと音を出しそうな挙動で後ろに顔を向けたわ。抱き着いたからわかったのよ、私が指差した部位に恐ろしいものの感触があったのよ。
「せ、先輩・・・・もしかして・・・・見せて下さい!聞いたことある類いです。力になりますから」
小猫ちゃんが浴衣をはだけさせたシオン君の胸は程好い膨らみが、髪をほどいてるから・・・・紫乃さんの息子じゃなくて・・・・【妹】みたいになって。
「下の方は・・・・ご、ごめんなさい。お医者様のつもりで見ますから・・・・や、やっぱり【無い】です」
「し、シオン君が【女の子】になっちゃったああああっ!!」
ベタ過ぎるわよっ!ルーネスお姉ちゃんに女の子の格好させられた時は笑っちゃったけど、これは反則!泣きそうな顔をしないで頂戴!
「何で、ですか・・・・」
「ショックよね白音・・・・サイズは教会の二人くらいでも【美乳】って奴で」
「あの・・・・だから、僕の身体・・・・」
半分は的外れな事に暴れ出したくても昼間に注意されたから沈むしかない小猫ちゃん、て言うか黒歌さん辺りから本来規格外なのよ!
とにかくエルシャさんの部屋に何か残ってないのか調べたらメモが隅の方にあったから見たんだけど。
【ごめりんこ】
エルシャさんのテヘペロ♪♪な表情が見えたようなそうでないようなだけど、私の怒りは一番やんちゃな時期を越えた。
「ぬぁぁああにが【ごめりんこ】なんじゃあああっ!、あの人はぁぁあああっ!」
『やめねえかっ!』
「ど、ドライグ・・・・表に出れるようになったのね!事情話して事情!」
「え、これは一体・・・・僕の左腕が勝手に?」
『相棒、後で説明するから今は大人しくしてるんだ・・・・とにかく、最初に相棒が記憶無くした時みたいにお前等にしか聞こえないようにしたから聞け。良いか、エルシャが何か今の状況を解決するのに二つの最適な回答があるからで俺も手伝ってソレを実行したぞ。一つはイリナ達がビビらされた相手が何かしない為には元の姿に戻らせる必要がある。あの女は見た目が元に戻ってりゃ絶対に手出しは出来ねえ、女の身体になったのは急だったせいだが、それでもやらなきゃ駄目だった』
「つまり、女体化をしててもシオン先輩の外見であれば先程のような事はしてこない?」
『おう、あの女の大弱点は相棒と旦那だ。イリナは昔から知ってるだろ』
回想したけど確かに、怒ったら怖いけど。紫乃さんはシオン君と智恵さんを心底大事にしていたわ、紫乃さんが凄い力を身に付けた状態で二人を害するような事をした場合はどうなるかは今回が良い例よ。けど、それを悪い奴等に知られたら危険かもしれない。
『次にロスヴァイセ、わかってんだろ!相棒の身体がこうなった原因はお前がいらん事を言いやがったからだ!この後どうするかは暫く自分で考えろ!』
怒鳴るように言って、シオン君の腕が普段のに戻った。確かに冷静に考えたら露天風呂の会話は、紫乃さんからしたらシオン君の子供云々で楽しく、最低限の注意で終わらせるハズがロスヴァイセさんの介入でああなった。責任転嫁とかじゃなくてロスヴァイセさんのせいなのは間違いない。
「白音、シオン君を別の部屋に連れて行って二人で待ってなさい。早く!」
黒歌さんの言う流れになった。流石に魔王級に数えられるわね、真面目口調で多分シスター以上な圧力出してるわよ。そして、本題。
「ロスヴァイセだったね、赤龍帝君は勿論。私達の生い立ちを含んだ都合上で白音にも知られたら不味い話になりそうだから退出してもらった。さあ、あんたの知った事を言いな!面倒な時に知ったら死活問題になりそうな話なのはわかったでしょ!」
「・・・・わかりました。いざと言うときはシオン君には、私が謝りますが・・・・その前に敢えて聞かせて下さい。皆さんにとってシオン君はどういう存在です?」
「幼馴染みよ・・・・うん、そうよ」
「イリナの友達で一晩の衣食住の恩人だ」
「私の、支え・・・・いつか・・・・いや、先ずは手合わせを」
「私は興味ある対象だにゃ、やっぱり何かあるにしても子供生んでみるのも面白いかなって」
「そ、それは私!」
子供とかの台詞出た辺りで表情が険しくなった。やっぱり相当なレベルにただ事じゃないわよ。
「私は・・・・経緯は説明しようが無いのですがシオン君の【前世を見ました】」
黒歌さんは驚いていたけど、そのまま聞き続けてくれたわ。益々空気が重くなって来て・・・・意を決したように続けてくれた。
「先程の会話で、私は子作りの話題になった辺りで怖くなってしまったので待ったを掛けた後の紫乃さんから感じた気で理解しました。紫乃さんが身体を壊してしまった原因は、流産の繰り返しではありません。シオン君を宿したからです・・・・元々、各勢力のどこに産まれても規格外な素質があった紫乃さんの胎児にシオン君が憑依した事で、子宮の中にいる段階で溢れた力を身体が理解して同調しつつ密かに芽生えさせていたのです。だから黒歌さんの言うような大ママ王様の力を最近に覚醒させた」
謎が一気に繋がった。流れからして、そんな事を胎児の段階で起こせるシオン君と子作りしたら・・・・私の憶測では精々が多少の影響くらいしか想像してなかった。また甘かったのね。
「成る程、つまりシオンと子作りしたら母体となる私達にどう影響が出るかわからんと言う事ですか、イングヴィルドの発言で私もと言い出したのは迂闊だった」
「そ、そう言う事『ストップ!』・・・・え?」
「悪いけどわかったわ、影響出たせいで身体壊したり最近の覚醒で終わらせようって魂胆だったみたいね、気持ちはわかるけどそれは駄目だね・・・・私が言ってあげる。人間と猫又のハーフでその類いを知っている私がいるのは誤算だったね。言い逃れは出来ないわよ、恥じる事は無いわ。あんたの感性がまともなだけで、同じくこの場にいるようなまともなのは誰も責められない【優しい嘘】だし。イングヴィルドちゃんは魔王の血筋と人間のハーフらしい出自上の本能で何か感じた上で自分なら大丈夫って無意識に思ってたようね。まあ、間違いじゃない」
意味深に言いながら語り手が変更した。黒歌さんも覚悟を決めたようにして口を開いた。
「答えは【死ぬ】!赤龍帝君は前世で生まれた瞬間に【母親を殺した】のね、異種族同士が交わる際には度々あるけど、見たとこ前世でも普通の人間の間に生まれた子としては異例ね。今世では母体があのお母さんだったから今の結果になれた」
全員が言葉を失った。紫乃さんを生まれた瞬間に殺してたかもしれないなんて、喉も録に動かない。身体が震えて何を見てるかわからなくなった。私からしても全部納得よ、シオン君がそんな事を理解してたら。
「ここから推測になるけど・・・・顔を合わせたがらないワケよ、赤龍帝君がどこまで把握してるかに加えてまだ何かあるかとして、聞いた限りの洞察力では本能が拒んじゃうわね。何もなければ善良な家庭のハズだった分、ダメージ大きいわ・・・・紫乃お母さんは全部知っててそれでも息子として受け入れてるとすると、尚更に深刻ね。自分が前世でやった事を繰り返すとこだった」
出来れば途中で終わらせたかった先を言われたせいも含めてロスヴァイセさんが顔を青ざめさせてる。あの顔色からして、見たもの全て正解されたのね・・・・他も全員違うと言って欲しい目を向けてる。
「イングヴィルドちゃんは、顔色からして全部は知らなかったようね。赤龍帝君と家族になりたい感覚だね・・・・最後にあのお母さんがギャスパーってのと会わせるよう厳命したワケも理解した。彼も出自がそんな感じだと聞いた。トラウマになっていたとして下手な慰めは意味が無い、同じような境遇をした子くらいしか励まし合える存在がいない、何故把握してるかはともかく、あのお母さんは良く考えてるわ」
「そ、そうなの?それはわかったけどビナーさんが近くにいるんじゃ」
「大ママ王様よりはマシでしょ、この辺りの結界が落ち着く頃合いを見て駒王町への撤退を提案する!この段階であの親子を合わせたら何が起きるかわからないし、今の内からギャスパー君と仲良くさせるのも手よ!」
「わ、わかったわ。会わせようとした私が浅はかだったわ・・・・」
「気にしない、次元違いだっただけよ」
「寛容・・・・ですね。口を挟んだ私のせいだからにしても」
「伊達に名前を伏せてる御方のとこにいたワケじゃない。魔王の血筋撃破したイリナちゃんもだけど、私達もあの医者に会えて収穫もあったんだから、やらないよりは良かった。で、どうする?」
「わ、わかったわ・・・・ビナーさんと蜂合わせてもしもの時は」
「私が白龍皇と戦う」
【白龍皇】
そう言うって事はわかるのね、断言したイングヴィルドさんの目に危険な光が宿っている。初対面から気付いてたみたいだから、高確率で戦いは避けられないのを覚悟していたのね。
次元違いと関わったせいでも覚悟をせざるを得ないわ、ギャスパー君と会わせるよう促した紫乃さんがビナーさんの事も知ってる場合、私達に・・・・今の内から赤龍帝と白龍皇の過去に向き合うのも奨めてる!
「けど、ビナーも実は赤龍帝君を欲しがってるけど女の身体になってるんじゃ当面は協力してくれるかもにゃ」
元の口調に戻った黒歌さんの台詞でガクッと温度が下がった。肝心な事を見落としてたわねえ、何か聞き捨てならない事を言ったけど、都合良いのを期待するのはやめましょうで今晩は明日に備えて休む事にした。
黒歌がいたのが吉か凶かな回。
然り気無く未回収伏線で重要な部分を混ぜてます。
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前書きの内容は異種族の交わり云々、作品によっては危険な場合もあるから何となく。