ハイスクールD×D 見初められし『赤』   作:くまたいよう

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 一先ずの決着回。


切り札

 結局はどうするか?

 

 駒王町隣のレンタカーショップで車を返却して次を考えてた時、躊躇してた私達は覚悟をせざるを得ない事態を悟った。店員からサプライズ何とかの知らせだとして手紙を渡されたんだけど。

 

【此方の仕事終わりましたから、以前に食事会をした場でお茶会やるから来てちょ~♪♪】

 

 何が【ちょ~♪♪】よ!?

 

 食事会って事は以前の地下室よね、人目には付かさないとかな選択よね。手紙をくれたのは誰だか店員に聞いたら覚えてないで戸惑ってたけど、多分ビナーさんが渡したとしたら二枚目があった。

 

【優しいおばあちゃまにお手間は掛けられないから今回は私達だけにします。私の【半減】は使わないし、使う必要無いからね安心して下さいね♪♪】

 

 多分、予定から上手く行かなかったり次にやる事まで全部見抜かれている。次の手段でくみおばあちゃんにシオン君を会わせる算段があったのよ、実は最初に彼処に行かなかったのは?

 

【イングヴィルドさんが全力で待ったを掛けたから】

 

 最近のシオン君の事を一番把握してるから何か感じたのね。直感に頼るのは危険なんだけど私よりはマシで多分、正しいと全員思った。

 

 本来、ロイガンさんが姉ヶ崎家の近くを守っていたのはほぼ確定だからビナーさんも知ってるとしても、まあルーネスお姉ちゃん絡みを宛にした私のミスよね、実はあの辺りにも北海道のように私へのサービス場があるのよ、尤も此方は他に言ったらお仕置き確定だから誰にも話してない。

 

 

 けど手紙の内容、特に半減云々に関しては?

 

【戦いになっても私達なんか敵じゃない】

 

 こう言い放たれている。そりゃグレイフィアさんに聞いてるわよ。

 

 

【私は白龍皇の物ではない、見た事の無い力を少し使われただけで敗れました。詳細は身体が若返っていたくらいしかわかりません】

 

 現魔王級を神滅具使わなくてもアッサリ倒すような人には勝てそうにないとしたけど、身体が変化するってのは気になる。

 

「二枚目はともかくビナーは本来は割と悪戯好きって聞いてたし、こんな手紙を出したのは機嫌が直って来たのかも知れないにゃ・・・・然り気無く【学園】に【町】の名前とか書かないのは他に読まれた際に特定されないようにしたのかな」

 

 確かに違和感があった。グレイフィアさんとの件が原因としてもね、それより。

 

「ド、ドドドド・・・・ドウシマス?」

 

「あの、招待を無下にするのはいけないと思いますが?」

 

 いや、これは正直な反応。学園で留守番した側はビナーさんが始めた地獄の合宿で怖い目に遇わされてたようだから小猫ちゃんは気の毒な震え方をしてる反面、シオン君は危機感が無いわね。ここはどうするべきか、逃げるが勝ちなんだけど。

 

「あ、アア・・・・のイング、ヴィルドさん達はどう思いマスカ?」

 

【達】

 

 流石に目の当たりにしてしているし。イザベラさん・・・・私からしたらロスヴァイセさんも達に入ってる。この三人は戦闘力だけじゃなくて洞察力が異常に上がっているから、危険かどうか・・・・紫乃さん相手でもない限りは感知してもらえるかもで宛に出来そうよね。

 

「わからない、私は戦いになるとしたら結界が張り易い場でやるしかないと思う」

 

「そうだな、シオンの母上様にああされたからな言い方だが、元々私達はマトモに勝てるような立ち位置ではない」

 

「い、いざと言う時は私達三人で食い止めますから。イリナさん達は逃げて下さい!今の両腕の気脈からして違和感残ったイリナさんでは例の便利アイテムの数々を使うにも無理があります」

 

「ま、待て。それなら私・・・・も」

 

 ゼノヴィアが三人に気圧されてるわね、まだ関わってない私達じゃ立ち入れない。黒歌さんに耳をふさいでもらってるシオン君に何が起きるかわからないけど。追っ掛けられて来た時には成す術は無いしで、私達が取った手段はごく単純だった。

 

 

 

 

 -------。

 

 

 

 

「ようこそ、つまらない物と言われたら困るお土産を持って来ましたとは恐れ入りましたよ」

 

 流石に紫乃さんの事は話せないと言うより知らないでいた場合、手を出されたら不味い。かと言って逃げ回れる相手じゃない!指定場所でお茶会しながら対面。都合良さそうな味方を宛にして正面から向き合うしか無いのは悔しいけどね。

 

 私達は取っ捕まえて大型荷物ケースに入れといたクルゼレイを代価にしつつ協力を要請!向こうも本来のシオン君=赤龍帝と決着から何かを望んでいると見て交渉開始よ!ビナーさん以外も流石にシオン君が記憶喪失どころか女体化なんて目を丸くしてるとした時。

 

「イリナさん。その前に貴女は冥界の乱が無ければ多分魔王だったかもなクルゼレイを油断してるとこを作戦勝ちでもタイマンで叩きのめしてお縄にしましたとは、とんでもない成果を遂げましたねえ、教会所属でも駆け出しの人間が多分魔王級をそんなにしたなんて。貴女、歴史に名を残しましたよ」

 

「それは後です。シオン君に関しての話をして下さい。成果なんか欲しいならあげますから」

 

「おや、幼馴染みの為には成果等二の次。眩しい事ですが他はそうは見ませんよ、今にでも各界の勢力が貴女を御輿から抹殺対象にしに見参なんてヲチがありますよ、開戦のキッカケにすらなりかねません。つまり貴女はコカビエルが聖剣の悪用に成功した場合に匹敵する騒乱の火種になるのです」

 

「だから、それは後で良いです。それはこの際は私なんかに負ける方が悪いで済ませて下さいで、とっちめただけじゃなくて十年は前から人間界で悪さしてたクルゼレイ引き渡しますからでシオン君の事をお願いします」

 

「ぶれませんねえ・・・・良いでしょう、任せなさい。私としても都合は良いですから」

 

 何か、ビナーさん側にいるメンバーが顔を青くしてるけどそれも後よ後々!冷静に考えればクルゼレイなんかが町に潜伏してた時点で勝負を賭けなければならないどこじゃないしね。

 

 で、何やら眠らせてたクルゼレイに特別措置をして冥界に送ったわ。手をパンパンってしながらゲンナリオーラ出してる。これは触れない方が良いでお茶してた部屋に戻った。

 

 改めて、シオン君の女体化が本当と確認したビナーさんの反応は?

 

「流石は赤龍帝、宿主まで女体化をするとは愉快なものです」

 

『言うなよ、やめろよ・・・・』

 

『赤いのよ・・・・いい加減に実力だけじゃなくて根っからの武人通しな宿主を引き当てて堂々とやり合いたいもんだな・・・・』

 

『『うぉぁぉおおおおおおおおおおおおおおおんっ!!』』

 

「・・・・何があったってのよ」

 

 いつの間にか籠手と翼が出て、二天龍が心底嘆きながら語り合って号泣してる。共闘したらしい時代でおバカ話だけで規格外らしいから不安ね。

 

「疑問には答えてあげますよ、木場君やギャスパー君みたいのも当時の赤龍帝の仲間の中にいて女性の身体になってまで力になろうとする珍騒動があったのです。やれやれでしたよ」

 

 そう語るビナーさんの顔は最初に会った頃のようだった。京都では何か暗かったけど、グレイフィアさんの事があったから・・・・いえ、それより。

 

「あの、出来れば記憶も込みで元に戻す事が出来る手段を知りませんか・・・・それと、一番付き合いが薄いと言うより無いに近いギャスパー君にシオン君の話し相手とかになってもらいたいです。私達じゃどうも余計な事を言い出したりしちゃいそうで」

 

「ぼ、僕で良ければっ!良いです・・・・か?」

 

「ええ良いですよ、では最初に女体化解除ですね。その次は記憶を・・・・えぇ、と待って下さいね。後の事を含めて計画的にやらないといけませんから・・・・この二つを解決した後は・・・・」

 

 あっさりと・・・・けど、油断は出来ない。この人は【白龍皇】・・・・いずれ。

 

「私がシオン君の子供を生みましょう」

 

 予想の異次元外な言葉に全員が固まった。けどこれは推測が当たったとするしかないわ!

 

「あの、子供を生むってどうやるんです?」

 

「ふふ、それはこれか『ストップストップ!』おや、ストップの意味は?」

 

「とにかくストップ!シオン君、お姉さんと約束よ、この件は考えないでとにかく退室!良いと言うまで絶~っ対に来たら駄目よ!」

 

「じゃあ、私が付き合ってられないから連れてくわ~。年下は好きだけど、いきなり子作りはノーサインキューだしね」

 

 ロイガンさんが言うようにして退室した。もしかして知ってるのかもしれない、けど?

 

「何っっんの真似ですかあ~~っ!?」

 

「言った通りですよ、私がシオン君の子供を無事に生めばトラウマ解消にもなります。私もそれなりに予測はしてましたがギャスパー君と接触させようとした事で確信しましたよ、見抜かれていた事を最後通告としてまだ詳細知らないメンバーに説明なさい」

 

 悔しいけど覚悟はしていた!

 

 契約者としてセラフォルー・レヴィアタンが十年近い付き合いだから、経緯はともかく私達以上に把握している悪魔とかがいるかもとしないと駄目だし。そして、やっぱり紫乃さんが次元違いな強さになってた事は外して説明をしたわよ、事情を聞いてなかった三人はやっぱり顔色悪くしてる。小猫ちゃんは黒歌さんに何か言いたそうにした後に顔を背けた。あの姉妹にしかわからない何かがあるのね。

 

「ぼ、僕は・・・・」

 

「おや、何かを予測してましたね。リアスもどこまで把握してるかは不明ですが、それ方向込みな考えで貴方の封印解いたようだから話し相手になってあげなさい」

 

 リアスさんも・・・・けど、これは全員協力して解決する形になるチャンスかもしれない。

 

「しかし良い機会です。冥界絡みはやってられなくなり始めたから人間界で言う寿退職を以て失われた春を取り戻すに突入と行きますか、シングルマザーやるだけの蓄えはありますし。いえ、シオン君は結婚はともかく女を無下にはしないから籍を入れて・・・・」

 

 何か凄い嬉しそうにしてる。そう言えば、此処でやった食事会で酔っ払ったロスヴァイセさんの愚痴に心底から同意してたわね。案外、本心かもしれないけど、やっぱり例の支障がとした時。

 

「言いたい事はわかります。要は胎児段階で出る支障をコントロールすれば良いだけです。ふふ、貴女達にもそれを教えましょうか?」

 

 一番の弱点突かれた気分だったわ、私達の中でこれで一番揺らいじゃうのは?

 

「私、それを・・・・」

 

 イングヴィルドさんだ。元々はシオン君がいてくれれば良い路線。まあ、気持ちはわかるわよ。百年眠ってた後の状況じゃね。

 

「おや、貴女がやりますか。しかし、私はもう年増ですが。若い子はもっと清い交際からの方が良いと思います」

 

「ストップよ!そんなもん知ってても、女のそれっぽい部分まともに見れないシオン君には実行してもらえるワケがないでしょ!元に戻ってた場合は怒らせて頭ぐりぐりされたりとかのお仕置きされたりするに決まってるわよ!」

 

「あら、ならば益々適任者は私ですね。まだまだ格闘戦で勝ち目がありますし」

 

「く、ぐぬぬぬ・・・・ぬっ!」

 

「ビ、ビナーさん!そもそも今はと言うか、男性もいる場で話が飛びすぎです!」

 

「そ、そうですぅっ!僕も話し相手になって欲しかったですから、刺激有りすぎな事。それに部長達がいないんじゃ勝負が不公平です!」

 

「ギャー君はそんな事言わない」

 

「白音、公平とか言い出す意味を考えなさい」

 

 何か珍妙ね、まあこれなら悪い流れじゃない気もする。その根拠を考えた時だった。

 

「ふふ、そうですね・・・・けど、残念ながら」

 

 ゾクッとした。全員がビナーさんに気圧されていた。紫乃さんに会ってなかったら腰を抜かしてるくらいなオーラが出てる。

 

「もう・・・・【勝負は付いてます】」

 

 バシュッ、と何かの波動が出た。ドアが開いて別室にいたロイガンさんがシオン君をお姫様抱っこして来たけど、何かおかしい。呼吸はしてるけど反応が無いわ!

 

「手筈通りに。全員とにかくビナーさんの話を聞きなさい。今のシオン君は幼児並とやらよ。無理矢理に私から引き離すようにしたら衝撃や魔力の余波で身体が破裂しちゃうわよ」

 

「ロ、ロイガンさん。どうしたのよ、何をしたたの?」

 

「見りゃわかるでしょ、シオン君を手中にしました。後は悪魔らしく食卓に上げちゃうとしたら、煮てよし・・・・!焼いてよし・・・・!でも、タタキにすると染みちゃうから気の毒ね」

 

 妖艶に微笑みながら凄まじい怖気を感じる。本当にやりかねない!けど、力づくでは危険だからとは理解せざるを得ない。幼児どころか猫とかの方がマシなくらい力を感じないわ。無力化の見本で誰も動けないでいる内に木場佑斗が真っ先に口を開いた。

 

「あ、貴女はシオン君に女として興味があると言ってましたが、嘘だったのですか!?」

 

「残念ね木場君。シオン君を気に入ったの事実よ、ビナーさんがいないで冥界に行かなかったら正面から口説いてた。それは本当!だけど、それ以外の行動にも意味があった。行動の一つ一つに意味があるからこそ大人は汚いだけじゃなくて強くて怖いものなのよ、ドライグからしても今の貴方達なんかじゃ取るに足りないからまあ良いか感覚でスルーしてたのよ。まあ、今回は負け確定だけど気にしない気にしない、判断材料からしてイリナさん達の行動は間違いでは無いけど、この類いの戦いでは経験不足な子供じゃ大人の敵にはなれないさ。先ずはシオン君が何でこうなってるか考えてみなさい」

 

「・・・・まさか、アレ飲ませた・・・・でも」

 

「うん、紅茶に入れてミルクティーとして飲ませた。但し、貴女のじゃなくてビナーさんのお手製よ。改良型だから効力が違うわ」

 

「そうですよ黒歌さん、オーフィスが提供してくれたのは確かにシオン君の治療には有益でした。けどアレにはその先があったのですよ」

 

「な、何の事・・・・何を飲ませたのっ!?」

 

「簡単に言えば・・・・【母乳】です」

 

 全員が固まった。ちょ、ちょっと理解が出来ないし・・・・両手を顔に添えて頬を赤らめさせてるビナーさんにも、そもそも何か引っ掛かる。

 

「例のおっぱいドラゴンがシオン君みたいに栄養補給出来ない身体になっていたのは聞いているでしょう、当時に彼の傍にいた女性達が少しでも生きていて欲しい、間に合いませんでしたが解決法を探す為に時間を伸ばしたいとしてた間に編み出した技ですよ、消耗が激しいので使い勝手が悪いですがね。体内のエネギーを変換しておっぱいから出すのですから、母乳と変わりません。秘密は母乳として出す成分・・・・それは?」

 

「はいはい、ストップ。子供達には刺激強いわよ、死に土産に聞かせるならともかく。間違えて自分達でやらかしたらどうするんだい?」

 

「あら、それもそうですか。とにかく残念でしたね、他に目的があるから昔の知識を提供した程度なオーフィスと違って私は必死こいて研究する事が出来るのです。貴女達はおっぱいドラゴンを知らないにしても。この程度で驚く時点で論外ですよ」

 

【おっぱいドラゴン】

 

 確かに、エルシャさんの擬似的なのは体感と体験したわ。何かシオン君が怖いくらいに安定した眠りに入ってる事はわかったけど。

 

「で、でも・・・・何かは感じなかった」

 

「おや・・・・【三名】を気にしてる。つまり気付いてたのは誉めて上げますが残念でしたね、他を宛にしなければならない事を決断した勇気はお見事です。私が相手でなければ間違いではありません・・・・イザベラさんにイングヴィルドさんにロスヴァイセさん、貴女達もシオン君から授かれた超感覚を宛にしましたね・・・・」

 

 全員が何となく察した。名前を挙げられた三名が異様に力を増した理由がシオン君だってくらいはわかる。私を含めた五名はイングヴィルドさんがいきなり自分で動けるようになったの目の当たりにしたりしてるしね。

 

「しかし、残念ですね・・・・所詮は貰い物。貴女達の貰い物な能力は【シオン君に害意が無かったり有利になる事には働かないという大弱点】があったのですよ、実際に赤龍帝の力を見ていた私にはピンと来ましたよ」

 

 私達が把握してない事も全部見抜いてた。けど、当事者達よりもなんて・・・・けど、何かおかしい。

 

「そもそも貴女達は盲点にしても完全に見落としてましたねえ、私が何故こうも先手を取れたり気付けてる事が多いのかを考えられないのが甘いです。根本は何故シオン君が【赤龍帝を宿したのか】まで考えなければいけなかった。まあ、これも私が当時のから【神の死】以来の流れを自分なりに考えてたからこそだから把握具合で勝てて当たり前なんですが」

 

【神の死】

 

 それも含まれてたのね。以前に私達がシオン君に訪ねたのがキッカケなのに考えには入れられなかったなんて。

 

「サービスで教えましょう、赤龍帝の能力が理由です」

 

【能力】

 

 私達は頭を必死に使っていた。そして思い当たったわ!貰い物や赤龍帝から他を強化する能力から出る答えは?

 

「・・・・【譲渡】」

 

「えぇ、本来のと言うより【前世のシオン君】ですか、自分が高めたりした力を渡して強化するにおいて似たようなものを使う存在は都合が良かったのですね、要は将来を見越して便利な存在として招かれたのです。シオン君は記憶の引き継ぎが不完全だから本能だったようですがね」

 

「せ、赤龍帝が便利アイテム扱い・・・・そんな馬鹿な、事・・・・っ」

 

「ふふ、心当たりあるような顔してますよ、貴女も見たようですね」

 

 く、悔しいけど事実よ!京都でイザベラさんを慰めてた時の感覚でわかった。アレは自分に足らないものを吸い寄せているかのようなものだったわ。アレが物心付いた辺り迄に出てたとしたら。

 

「謎は解けましたか?イザベラさんにリアスのような者からイングヴィルドさんに綺麗な赤色を持つ者として【見初められていた】のは貴女達も理解していたでしょう、確かに手元に置いたり結ばれたりするには良い殿方です。けど、その前に一番見初められていたのはね、類義語を含めたらシオン君から見た神滅具としての赤龍帝ドライグだったのですよ!【見初められし『赤』】とすべきですか、安全装置を取り付けた感覚です」

 

【見初められし『赤』】

 

 格好良く言っても、神滅具にされても伝説の赤龍帝が安全装置扱い、そんな風に・・・・っ!

 

【繋がった】

 

 誘導されたからみたいな流れだけど、これなら全部。

 

「だ、だから・・・・ですか!ドライグが何故か表に出ないでいたのは」

 

「えぇ、選んだじゃなくて都合良い存在として選ばれた。二天龍の片割れとしてはショック極まるから本能で避けてたのでしょうねえ」

 

『ふん、否定はしねえ』

 

「おや、自覚してましたか。いつからです?」

 

『最近だ』

 

「ほう、最近となると。余程の事態が起きた弾みとなりますね。ずばり【シオン君がリアスに殺された】時のショックですね」

 

 全員が固まった。

 

【シオン君がリアスさんに殺された】

 

「薄々気付いてたのでしょう、どのみち悪魔の駒を使ったのですから、暴走したところを救ってもらった時にシオン君を死ぬ程消耗させたのは事実です。大したものですよ、曲がりなりにも赤龍帝を殺してそのまま自分の眷属にしてしまうとは・・・・近年にはそこまでして自分の眷属を増やす悪魔は多い、リアスこそ人間がイメージする悪魔に最も相応しい存在です」

 

「ビナーさん、そこまでですっ!」

 

「僕もそれ以上はやめて欲しいです!」

 

「おや、私に正面から向き合うとは中々の度胸ですね。それでどうします・・・・私を倒して不祥事を誤魔化すつもりですか?」

 

「そうはしません!部長にも真偽を問い正します!僕達を救ってくれた御方がそんな凶行に迄走った際に何も出来なかった僕達にも責任があります」

 

「そ、そうです!それに今の部長はシオン先輩に償いをする事しか考えてません、悪魔そのものなんて言い方は駄目ですっ!」

 

「おや、模範的解答とやらですね。でも、それはリアスが目の前にいないからなのでは?」

 

 二人は息を飲んだ。そうよね、リアスさんが目の前にいたら黙ってられないわ、アーシアさんくらいしか庇うのはいない。

 

「正直で宜しい、貴方はそこで偽悪的にはなれないからこそですよ。では地獄の合宿最終課題と行きますか、二人は真実を知った上でリアスを信じられるかを実践しなさい」

 

 構える二人を見据えてながら赤い光を出したと思ったら、二人が消えた。気配が全然感じられないわ。

 

「な、何をしたんです?」

 

「リアスのところに送りました。どうやら冥界に行ったようですから、力になるべきです」

 

 送ったって・・・・最近は不備だらけなのに、でも力技でやってた話を小猫ちゃんに聞いてたけど、他を二人同時なんてと思った時にロイガンさんが抱えたシオン君が一際鮮烈な光を放った後に。

 

【小さな宝石みたいにされた】

 

「ふむ、想像通りですね。これだけ小さくなると言う事は哀れな程に肉体も魂も密度が無かったと言う事です」

 

「な、何を・・・・」

 

「ま、待って!」

 

「おや、流石イングヴィルドさん。これは私の母乳使った・・・・まあ、最適な状態にして休ませる為の術式ですよ、わかってたんでしょ。肉体も魂も限界寸前だった。こうして保管と言うか保護と言うかな状態にしてあげればおっぱいドラゴンも長生き出来たかもしれません、これで肉体も魂も崩壊を防ぎました。暫くは安全ですよ、こうしたたままでも人目に付かせると危険ですから、後は私達がベストな形に元に戻すまでどうにか守るのです」

 

 わかりやすい、一定の実力者人目に付かせるだけで危険だとはサイラオーグさんの時に理解しているわよ、そう思って皆が納得した時。

 

「さて、アクセサリーにでもして持ち歩きますか、いや・・・・更なる安全策を」

 

 そして、殺気も何も無いまま手に取って。

 

【丸呑みした】

 

 喉を鳴らして飲み込むのが恐ろしい光景に見える。食べられたようにしか見えなかった。

 

「な、何をしているんだああっ!?」

 

 イザベラさんが拳を向けたけど、寸止めをした。勢いが凄かったから拳の方がダメージを受けている。私達も全然動けない、何であんな事に・・・・。

 

「おや、直感で理解しましたね。シオン君は私の身体の中で眠らせます。迂闊に攻撃したらダメージを即座に回復する為の魔力源にもなっていますから駄目なんですねえ、図らずとも貴女達の勘が働くのはシオン君に害が及ぶ時限定と証明しましたねえ、逆に私が飲み込んだ時は働かないでいたからお腹に入れとくのは無害と言う事です。暫くは静観をお奨めします」

 

「か、返して・・・・シオンを返して下さい!」

 

「吐き出しなさいっ!細かい事はどうでも良いからっ!」

 

「おや、アーシアさんの方がマシなくらいな感情論。貴女も理解してますね、私の取った策は安全の塊ですよ」

 

「お、落ち着きなさい!イリナちんも!」

 

「二人共、駄目ですっ!」

 

 悔しさのあまり、イングヴィルドさんが周りに止められながら泣き喚き出している。私だってそうよ!こんなの納得しきれない、でも人目に付けられない理由も何となくわかってるし無理矢理取り出せる相手じゃない。こうなったらと考えた時に手で制して来た。

 

「いや、返す前にシオン君が内部から私の身体を支配してしまうかもしれないですよ?お菓子みたいにして咀嚼しながら食べなかった理由を考えなさい」

 

 優雅に微笑みながら私達が黙らせられた内容は狂ってるようで甘い期待が混じっているようだった。紫乃さんとは違う恐怖を感じて身体が震える・・・・甘かった。戦闘力以外は完全にこっちの方が危険だった。けど、この状況でするべき事は。

 

「くくくく、状況と次を考えられる辺りはお見事。相当に考える日々だったようなのも結構、せめて最初の約束だけでもやりますか」

 

 原理はわからないけど瞬時に元のシオン君の姿になった。女体化を解いて欲しいって頼んだわ・・・・頼んだけど、こんな形なんて。

 

「ふむ、この身体は素晴らしい感触・・・・おや、何やら・・・・まあ♪♪」

 

「何を考えているんですかっ!」

 

 ゼノヴィアが反応してくれて私達は何とか動けた。不潔なんかじゃ次元が足りない公開セクハラっ!スーツ姿で、女性の下着なままだったからってあんなとこを女性多数の前でなんて!

 

「き、聞いてるんですか?」

 

「同じ、サイズ・・・・」

 

「は、破廉恥だああ・・・・っ」

 

 イングヴィルドさんは見た事ある?悔しいけど、それくらいのハプニングはあったのね、しかしいつまで見てるのっ!とした時、ハッとしながら簡単なローブみたいの羽織ってた。

 

「す、すみません。見とれてしまって。これはこれは可愛い顔して見事な物で・・・・そうだ。望みならこれを味あわせてあげましょうか?」

 

「再度ストップストップ、やるなら私からになさいな」

 

「あら、それなら・・・・」

 

「え・・・・っ」

 

「さあ・・・・沢山味合わせてあげますから。いただかせて貰う側らしく、跪いてしっかり尽くしなさい」

 

「そ、そんな・・・・私、ただ・・・・あら、でも何か良い・・・・かも」

 

 何か見せつけるようにロイガンさんを抱き寄せて、耳元で不潔な事を言い始めてる!ロイガンさんも何か息が荒くなって、膝を震わせている!?

 

 こ、こうなったらと思った時にイングヴィルドさんが封筒を破いた!アレは確か桐生さんってシオン君の同級生がいざって時に開けるようにと渡してくれた物・・・・中身を取り出して、何事かと目を向けた二人に中身を見せたら?

 

「わかりました。悪戯は後にしましょうか」

 

「確かに遊んでる場合じゃないね」

 

 気圧されるくらい真剣な表情になって、私達にも手紙の内容を見せつけた。それは?

 

【現魔王セラフォルー・レヴィアタンの名において、この機密書を見た者に厳命。密かに生存していたリゼヴィム・リヴァン・ルシファーがこの辺りに出没していて、少し前に何者かに殺害されたかもしれない。調査を全てに優先させなさい】

 

 そ、それってエルシャさんの言っていた神器無効化出来る悪魔じゃない!セラフォルー様が何故こうしたか知らないけど、この上ない【切り札】だったけど、悪魔とかの感覚でこの辺りとかはかなり広さに誤差があるハズ。加えて何者かに殺害って辺りで私達の頭に浮かんだのはただ一人だった。




 私作ロイガンが言うように、いくら考えて動いてもまだまだ大人の敵ではないイリナ達でした。

 今回の要点。

 やっぱり大半は見抜いてたビナー。
 
 黒歌を介してオーフィスにもたらされたのはビナーが言うように初期型に過ぎないので完全に負け。

 サイラオーグの執事が言っていたようにイングヴィルド達の勘は貰い物なせいでオリ主には害意が無い対象には働かない指摘は大当たり。

 神の死の影響は然り気無く多い。

 ドライグが驚かされたり表にあまり出たくなかった理由判明です。サブタイトルに当て嵌まるのはドライグもだった。

 ついに、かなりの人数にバレたと言うより言われたらショックなリアスのオリ主殺害事実。

 い゛だだぎま゛ず。いざと言う時に考えてた手段を実現したビナー。

 桐生さんからの封筒の中身判明。

 割と伏線は回収した。
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