ハイスクールD×D 見初められし『赤』   作:くまたいよう

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 戦え・・・・戦え!なリアスの状況。


恐怖の予兆

【四戦目】

 

 

 急造のメンバー組んでから半月に満たない間でハイペースだけど、幸いにして全員が然程にしかダメージが無い、多少あったとしてもアーシアがいるから連戦をやるには他と比べて有利だとして頼りにしたツケが来たわ。今日の戦闘フィールドは?

 

「う、うう・・・・熱い、です」

 

「わ、わたくしもちょっと此処は・・・・」

 

 

【砂漠】

 

 

 今回の試合の課題は、砂漠と言う劣悪な環境下のオアシス探索に加えて遭遇戦を兼ねた試合よ・・・・実戦形式らしく戦闘フィールドが如何にもな場ばかり選ばれるわね、その内に人間がイメージする冥界や魔界のように生身の人間では立ち入ったら命が無い場が来てもおかしくないわ。ファーブニルの援護は初戦の雪山はたまたま効かせてもらえた時だったようで今回は無いみたいね。無事に終わったら対策しとかないといけない。

 

「アーシアとエルメさん、一旦は砂山の日影でじっとしていなさい。私がオアシスの方向を探すわ」

 

 意識を集中させて、オアシス=水の方向を特定する・・・・シオンみたいな事は出来ない・・・・けど?

 

 

 バチィッ

 

 

 凄まじい激痛が走る。私は水を扱う修行や儀式をする上では最適な場で敵意の無いカテレアを殺害するような事をしたからこうしようとすると阻まれてしまうけど、場所だけを探る使い方もある。やっぱりシオンのように非情な戦いをしながら自然の元素、特に水に恩恵を受けられるのが異端だとも良くわかる。

 

 ルフェイさんの予備の帽子をアーシアとエルメさんに被せて抱えた私達は一戦目と同じ組み合わせで飛んだ時。

 

「待って下さい、普通のじゃない砂嵐が来ますよ!」

 

 やっぱり、何かあるわね。ルフェイさんが何か白いターバンみたいのを出して、それが一本の布になって肥大化しながら伸びて行く。そのまま私達を覆ってくれたわね、小猫が観てたアニメで確かこんなのがあったわ。

 

「砂避けにしては贅沢ですわね、この布に通る魔力は下手な魔道具より上ですわ、フェニックス家にも無いかもしれません」

 

「こういう分野がパワー担当と連携取れるかどうかも【赤龍帝】を知る身としてそれなりに勉強したんです」

 

 可愛く胸を張るルフェイさん、レイヴェルさんも勉強になってますな目を向けている。何か頭に引っ掛かるとしながら砂嵐が止んだのを確認して、再度進んでは次の砂嵐が来る度ルフェイさんのターバンで凌いで、オアシスの近くに来た頃。

 

「横ですわ!」

 

 朱乃が察知した。見ると、堕天使の翼がある者がいたから察知出来たのね、けど?

 

「ぐっ、卑怯だぞ貴様等ああっ!」

 

 何名か投了したのか、四名になっているだけじゃない・・・・見るからに砂嵐を強引に突っ切って疲労困憊な状態、状況は圧倒的に私達が有利ね。

 

「何やら不正を疑ってるような口振りですが、思わぬ事態に対する準備を怠った側の不徳なだけですわね、逆恨みに等しい所業です!すくさん!かけさん!凝らしめてやりなさい!」

 

 エルメさんが日本の時代劇みたいに呑気に言うのに激昂して襲い掛かって来たけど、残った体力に差が有りすぎるから朱乃の軽目な雷撃だけで簡単に三名が脱落したわ。わざと妙な言い方で乱れさせるのも戦術よ!そして知らない顔だけど、残った王が悪足掻きでアーシアに魔力弾を放ったけど、私が魔力を纏わせた左手で弾き飛ばした。最後の力だったのか、そのまま消えたわね・・・・けど?

 

「何かおかしいですわね、リアス様。先程の魔力弾は呪い等の効果はありませんか?」

 

「わからない、注意しておくわ」

 

 

 その夜。

 

 

 一応は招待されてるから最低源の施設は使わせてもらってるわ、たまには一人でお風呂に入る事にした・・・・人間界の【銭湯】みたいな感じでくつろげるわ。アーシアに縋るままじゃいけないから、毎日のように洗いっこや添い寝をしてる私達は・・・・と湯船に浸かりながら考えた時に左手から異常な魔力が極僅かに出た。

 

【幸いなのは左】

 

 あの夜にシオンの心臓を奪った右手じゃないのがせめての幸い。けど、左手でやったのは。

 

「だっ、駄目・・・・っ」

 

 抱き寄せて、背中や腰を・・・・思うがままに撫で回した感触を今も本能で覚えてる。夢中で湯船に沈み込んで、何とか気を逸らしたけど。私は何となく理解したわ、あの最後の魔力弾は当てた対象の何かを呼び起こす効果がある。

 

 冷水を浴びて、上がったら何か気配が走り出した?身体を後ろに逸らすと、何かが通過して壁に刺さったものを確認した。

 

「吹き矢?」

 

 バスタオルで胸元を隠しながら、飛んで来たトイレの方に手を構えたら、今度は入り口から【シックル】みたいな物を構えた女性が襲撃して来たから回避したら、合流した二名が私と向き合う図になった。

 

「見たところ、最近のゲームに出場している者達ではないわね」

 

「ふん、その通りよ!あの無能の妹を粛清に来たのだ!」

 

「無能・・・・現ルシファー様がどれだけ強いか知らない方が無能なんじゃないの?」

 

「黙れ、新ルシファーとなって政治的に大した成果を出しているワケではあるまい!」

 

 何となくわかって来たわ。体制が変わっても大した成果は出していないから・・・・としたけど?

 

 ドゴッ

 

「ぐ、が・・・・」

 

「な、何とはしたない!」

 

「着替え中に襲撃した側が言うことなの?」

 

「ぐあああっ」

 

 ハイキックの次は、残った側にローキックを見舞って骨が折れる激痛に悶絶させたわ!やっぱり、イザと言う時はどちらかの手から滅びの魔力を使うと警戒されているから足技が有効。けど、先にハイキックで沈めた側が何か夢見心地な顔をしている気がするわね。とにかく拘束して警備員に引き渡した。

 

 

 

 ーーーーーーーーー。

 

 

 

「私達もこの有り様です」

 

 レイヴェルさんが引き立ててる四名は、何処かで見たような顔だった。ゼファードルみたいに顔を合わせた事あるのかもしれないわね。

 

「全員、特にアーシアは単独行動は厳禁になったわね。私のせいなんだけど試合外での襲撃に気を付けなければならなくなったわ」

 

「あの、リアスお姉さま・・・・服」

 

「タオル巻いてるでしょう、非常時なんだからやむ無しよ」

 

「でも、男性陣・・・・特にシオン様が見たら動揺した隙を突かれるかもしれません」

 

「呆れられて、氷の魔力で凍結させられるかもね」

 

 シオンの名を出されたくらいでいつまでも動揺してはいられない、確かにいきなり裸見せたら佑人やギャスパーでも驚くから頭に入れておくけど・・・・それより今回の件を話さないと。

 

「現魔王様達への不満分子・・・・けど、何が不満かと言われたら戦争やれなくなったり純血主義でなくなった不満・・・・ですわね」

 

「朱乃、遠慮しなくても良いわ。体制が変わっただけで特に革新的な事をやれてるわけではないから・・・・けど、私はそれが当然なのかもしれないって考えたわ。兄・・・・いえ、サーゼクス様が新ルシファーになったのは【罠】だったのかもしれない」

 

 私は自分なりに感じた事を話した。

 

 アーシアにはあまり聞かせたくなかったけど悪魔側の大戦の影響や細部はいずれ知る事になる。

 

 天使に堕天使もだけど、これ以上は種の存続に関わる程になった無駄な継戦に反対したりして新旧魔王派の戦いに勝った結果、新魔王に据えられた四名は【お偉方】と上手くやりながら政治的な事をせざるを得ない事になったと言うより、されてしまった。

 

 実力はあるけどお偉方達に都合悪い方々は、実戦部隊だった時より御しやすくされたともなる。

 

 と言って荒事主体にしては数が少なくなった悪魔には致命的。

 

【地位と言う名の足枷を付けられてしまった】

 

 そこまで話した時。

 

「リアスさん、何か声色も何も違って来てましたね」

 

「そうですわね、アーシア先輩にわかりやすく言い聞かせるにしても何か違和感があるようなそうでないような・・・・」

 

 前までの私だったら逃げてたと取られる話題だからそう思ってるのでしょうね、けど私だからわかるのよ。

 

 

【兄が動き辛くなった恩恵を受けた私には】

 

 

 そして、今日は此処までにして落ち着いてからまとめる事にした。次の試合に備えてエルメさんのこうもりを始めとした警戒を張って寝た夜。

 

 

 

 

 ーーーーーーーー。

 

 

 

 

(・・・・・・・・スっ!)

 

 誰かに呼ばれている?

 

(・・・・っ、グレモリー!)

 

 暗い空間で私と向き合っていたのは、知っている顔だった。イングヴィルドさんにイリナさん、ゼノヴィアさんにロスヴァイセさん・・・・それと。確か、イザベラさんに黒歌!その中から小猫が・・・・全員が私に冷たい目を向けている。そうする心当たりはあるけど、何かおかしい。

 

『部長、申し訳ありませんが・・・・覚悟をしていただきます』

 

【覚悟】

 

 それも心当たりはある。その内、小猫が何かを取り出した。恐ろしい気を纏う物が徐々に形になったけど、手に持っていたのは。

 

「な、何よ・・・・その数百ml入るサイズの【大きな注射器】・・・・ほ、他の皆も!」

 

『リアス・グレモリー・・・・シオンには、私から謝る!』

 

『立場上、無礼だろうが今の私はシオンとイングヴィルドが大事なのだ!』

 

『私は問答無用!覚悟をなさい!』

 

『悪いが、恩人の為であるのでね!』

 

『リアスさん、お仕置きの範囲内です!』

 

『そうよ、悪魔にとっての聖水よりはまだマシだから観念するニャ!』

 

『私も勘弁ならんぞ!』

 

『母娘揃って救われた身なのでな、潔くするが良い!』

 

 全員が私に対して注射器を携えながら近付いてくる。あれの詳細はわからないけど、あれを・・・・あれ、を・・・・あれを私に・・・・私に。

 

 

 

 

「嫌ぁぁぁぁぁぁあああああああああ!!」

 

 

 

 

「な、何事ですか!?」

 

「リ、リアスお姉様?」

 

 大部屋なのが仇になって、深夜なのに他の皆に大迷惑だったので必死に謝ったわ、けどアーシアが心配したような悪夢ではなかった。流石に言えないし、何の意味があるのかわからないわ・・・・イングヴィルドさんを再現したものに負けた時の夢ならまだマシだったかも。

 

【夢に出てきた全員に、お注射されそうになった】

 

 しかも、最後に見るからに只者ではないし知らない顔もいたなんて、これが何の意味があるのか思考が全然働かなかった。




 リアス、注射?を怖がるな回(汗)
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