「そろそろ、試合数がわからなくなりそうですわね」
「次で九回目ですわ、本物の戦争よりはマシです」
朱乃の言うように激戦続き、レイヴェルさんは以前の領内で起きた悪夢のような戦いを経験しているから覚悟が違うわね。流石にアーシアに回復してもらえてるから多少の傷は治るけど、体力も精神力も消耗して来ているわ。
「いやはや、実戦経験積めて結構ですが。煽りと罵りと裏工作を対策兼ねた訓練みたいになって来ましたねえ?」
ルフェイさんの言うように、最初のゼファードル以降の試合もだけど、試合外の妨害も増えて来たわ。
「けど、おかしいですね。偵察用な蝙蝠を飛ばしてみましたが、他と言うより、待機場を地図にしると私達のいる場の反対付近が何も無い感じでした」
「それなんだけど、明日は恐ろしい相手かも」
何故かとした。エルメさんの言うのは指定した場所が裏工作でもとしたようだけど、何かがおかしい。
けど、私は何となくわかった事を皆に説明したわ、今までの相手には共通点がある。例えば和平について激しく反対する声が多いから言っておくべきよ。
「つまり、このゲームの本命は和平反対派の敗者と落第者と邪魔者を集めるだけ集めて潰し合わせる」
「け、けど。いえ・・・」
アーシアもわかったようね。それを察知されない為の重要なピースは私よ。
兄が実はシスコンと知られているから、ギリギリのところではそんなレベルの事はやらないとした考え。
けど、要は少しでも集めてやらせられれば良い。やっぱり私は・・・・私は皆に。
「ファイト」
「え、オー・・・・フィリスさん?」
「我、前の赤龍帝から聞いた。前の赤龍帝は実は嫌われ者だった」
突然現れたオーフィスでフィリスさんは唐突に話し始めたので皆が聞き入った。
「スケベで大好きなおっぱい持ちな女達から嫌われていた。でも、本人は自分はバカだから。それは後で気付いていたと聞いた。おっぱいドラゴンになった辺りからショックだったと聞いた・・・・けど、それより大事な事がある。今は、そんな事より友達、おっぱいドラゴンになる辺りからの友達が大事だと言ってた。リアスは違うのか?」
何故か、今の私にピッタリな事だった。そうよね、私には自分の境遇や過去なんかよりアーシアや朱乃達の方がずっと大事なのよ!
「じゃあ、明日が命日になるかもだからファイト!」
去って行った。物騒な言い方だけど、救われた気がした翌日、待機場に着いてアジュカ様の挨拶から始まる。
『では、本日の試合を始めるが。最初に言おうか、今日対戦するのが最後に残った二チームなので、全力を尽くしたまえ。それとリアス・グレモリーには相手チームも認めた特例として補充要員を送る。2分程待っていたまえ』
「補充要員・・・・一体、誰が・・・・え?」
祐斗にギャスパーだった。私を見る目が厳しかったけど、何となくわかったわ。
「・・・・『知った』のね、言い訳はしないわ。けど、お願いがあるの。私を裁くのはシオンよ、それだけは『わかってます』・・・・え?」
「僕は部長の騎士です。此処に来た理由は後にして、今は何か危険を感じるので力になりますし、部長についての事はシオン君に全てを任せます」
「ぼ、僕もです!先輩には部長が謝るだけ謝れば良いと思います」
私は泣くしか出来なかった。知らないかもな側も口を挟まないでくれて最高の制裁よ、少し気分が楽になったわ、今だけは、どうか・・・・許して・・・・許して、下さい。
『時間だ。試合を始める!』
そして、送られた場は【廃墟】だったけど、小さな田舎町のような場が戦争に巻き込まれたような場と認識したら、正面から白いローブで顔を隠した者が近付いて来る。
「出てきたわね。貴方が今回の相手?」
「そうだ。言うまでも無いが、私は和平反対派なのだ。理由はわかるだろう、戦争において失われたものは多い。ただ上層部の言う通りにすれば良いとする程に納得は出来ないから今回の話に乗った。行き場の無い想いを・・・・また、八つ当たりなのだろう、私と後方に控えて貰っている者の二名しか残ってない有り様だがな」
憎悪より悲哀が見て取れた。けど、本当に二名しかいないのならとした時。
『もう良いでしょう』
突然、何か力強いとかのレベルではないプレッシャーを後方から感じたわ。平時にいきなりでは腰を抜かしていた。
『わかりやすく気合いを入れたのは、尋常な勝負をする条件を飲んだからだ。せめて全力で当たって欲しくなりましてな。欲を言えば噂の赤龍帝ボーイを相手にしたかった。まだ新たな能力を使いこなしていないか、事情はわかるが引きこもっていたボーイは実戦の空気と覚悟が足りん。今の内に技を準備しておくのをお勧めする』
一歩、一歩と近付いて来たのは祭服姿の白髪になった巨漢。人間の八十は越えているくらいな老人だけど、サイラオーグすら比較にならないくらい鍛えあげられた筋肉、二メートルの背丈で・・・・表情は老いているのに。何もかもが次元が違うわ!
「え、そんな。貴方は?」
「アーシア・アルジェントか。先ずはお詫びをしたい。私の至らなさで本来行くべきではない場へ行かせた。だが行った先で貴女は赤龍帝を始めとした大事な人々と出会えて絆を育んだと聞いて救われた。話は以上、先ずはフルパワーで来なさい!」
「くっ!」
【消滅の魔星】
本能でフルパワーに溜めた技を放つ、以前よりは威力はあるハズ!瓦礫を余波だけで巻き込んで相手に直撃する瞬間。
「むんっ!」
豆腐のように斬られた。イングヴィルドさんには全然通用しなかった技だけど、威力は増しているのは確か。全員が呆気に取られていた。それにあの老人が使った剣は力は感じるけど。
「アレはレプリカです。ゼノヴィアさんが使ってたデュランダルのレプリカなハズ、二割程度の力しか無いハズなのに・・・・」
「聖魔剣の使い手にはわかるか。レプリカか、確かにな。だが、これはデュランダルだ。知っているだろうに、使いこなせれば【全て】を斬れるのがデュランダルだ」
解説は死刑宣告に聞こえた。あのレベルに達した存在は各界にも数える程しかいない。
「さあ、掛かって来なさい。この【ヴァスコ・ストラーダ】を倒してみなさい!」
再開一発目は、よりによってな相手に向き合う事になる内容な回でした。ロイガンが内心で名前出した事あるし。