ハイスクールD×D 見初められし『赤』   作:くまたいよう

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然り気無く入ってるものがある回。

ある意味なオチも。


公園の猫達

 アーシアが桐生藍華と会っていて、リアス達が生徒会室でゴシップ記事に大いに動揺していた頃。

 

きゅうぅ~~っ

 

「お腹、空きました・・・・」

 

 搭城小猫は『悪魔の仕事』に出回った帰りにシオンにお茶を奢ってもらった公園で休憩していた。

 

 仕事は無難に終えられたが、先日に自分の非力さを気にし始めてからはおやつすら食べ損ねてしまっていて食いしん坊な彼女には何気にキツい・・・・それに先週の土曜日の件で大いに誤解された。シオンに私的についていっただけなのだが?何やら二人で下校して遊びに行ったと思われてクラスメートにその手の質問攻めをされたが、部活絡みでそうしただけとしか言えなかった・・・・しかし、正についていっただけで何ら成果は無い、イリナのような奇策を講じる事すら出来なかった。封印を解かれたギャスパーは相変わらずのようでコカビエルから逃げ出す時に囮役を引き受けて事態を好転させる男気を見せたと聞いた。

 

「私、弱いです・・・・グレモリー眷属の中で・・・・何をするべきか・・・・」

 

 思わず漏らした弱音、それを聞き取った者がいた。

 

『なら助けてあげようか?』

 

 小猫は、ビクっと身体を震わせた。忘れようがない声だからだ。音も立てず現れたのは黒い着物に身を包み、頭部には一瞬猫耳が出たが直ぐに隠した美女である。

 

「ハローエブリニャン♪♪久しぶりね白音?お姉ちゃんよ♪♪」

 

「黒歌・・・・姉さま、何故ここに?」

 

 自分の本名を呼ぶ姉と向き合う小猫は・・・・忘れたい記憶がよみがえる事に身体を震わせた・・・・自分達を拾ってくれた主を殺して自分の元を去り、SS級のはぐれ悪魔認定をされた姉・・・・残った自分は地獄を見た末にグレモリーに拾われてリアスに預けられたのだが・・・・この数日にその記憶を思い出すのを特に避けていた・・・・何故ならば?

 

 

 

『ドライグの宿主がやるべき・・・・あの女・・・・殺す』

 

 

 

 オーフィスが言った事だ。小猫は、あの公園で他はどう判断したかはわかっていないが?『あの女』・・・・その言い方をしたのは、前日に会ったばかりのイングヴィルドである為か、若しくは何故かオーフィスが気に掛けたからなのか?思わず車椅子に乗っていた彼女の顔を見たらゾッとして目を逸らしてしまったのだ・・・・後に、朱乃を止めて引き離したのは、その時から恐れを抱いていたせいだ。

 

 心臓の機能を一瞬止められたばかりで特に過敏になってたからではなかった。自分達にシオンの窮状を伝える為に現れた時と同じようにイングヴィルドの目に宿っていたものを比べようにないレベルに小猫は感じたのだ・・・・即ち?

 

『怒り』

 

 サイラオーグがリアスに向けたのとは違って『殺意』が宿っていた類いだった。それが、数段膨れ上がっていて、見るだけで血液が凍らされそうな錯覚をした。

 

 サイラオーグの滞在場に着いた後に始まった戦闘でもあのような目はしていなかった・・・・小猫が感じた事から出した結論、『あの女』とは?

 

 

『リアス』

 

 

 間違いないと小猫は確信していた。つまりオーフィスはシオンに『主殺し』を薦めていた。

 

『主殺し』

 

 シオンに姉と同じ事をやれと言ったのだ。

 

 シオンにリアスを殺せと。

 

 何故、そうする必要があるのか?と考えざるを得ない、その後の戦いが終わり、当のシオンは食事会に唐突に現れたオーフィスに全く臆せずに、まるで親戚の女の子が来たように接して、帰る時にお土産を持たせるまで気を使っていた。

 

 シオンならば恐らく勘付いているだろうと考えに入れると遠回しにリアスを殺せと言われたのにも関わらずにあの対応は懐疑的にならざるを得ない。

 

 真意を聞き出そうにもその場でオーフィスを刺激しては終わりになる。昼間に出会っていた側はシオンに真意を聞く事も他に相談する事も出来なかった。

 

 

 

 そんな回想をする小猫に妖しい笑みを浮かべて黒歌は語り始めた。

 

「今の挨拶はスルー?まあ、いいにゃ・・・・可愛い妹が肝心な時に役に立てないし、今も役に立てるチャンスすら間が悪くて逃しちゃったようで?可哀想って思ってついね?」

 

「『今も』?ど、どういう事ですっ!?そ、それより何故私の前に現れたのです」

 

 そう、何故だかわからない・・・・小猫からしたら、トラウマになっている出来事からして唐突に現れる理由はから、まさか?と思う内容は直ぐに否定された。

 

「そうね?少し前なら白音を連れてけば優遇されると思ってたんだけど?ウチのボスがねえ、関心持っちゃった娘がいるから微妙になって来たから、ちょっとショック療法?」

 

「ち、近づ・・・・っ!?」

 

 そう言いながら近付く黒歌と距離を取ろうとしたが、身体が動かない。恐怖と違うとは気付いた。黒歌から僅かに出ていた霧・・・・恐らくは『毒霧』に当てられたのだと理解した。

 

「う~ん、赤龍帝辺りなら直ぐに見抜くし通用しないだろうけど哀れにゃん♪♪」

 

 そうする内に黒歌は手で妹の首に触れた。このまま切断されるか握り潰されるかと錯覚して身体を震わせたる小猫だが、なす術が無い。その様子に時期尚早と見た黒歌は仕方ないとして予定していた事柄をと考えたが?

 

ピクッ

 

 思わず猫耳を出してしまった。

 

 後方から何者かが近付いて来た。自分が気配を読めなかった?何者かとして、最大級な警戒をして後ろを振り返った黒歌の目に映ったのは?

 

「にょ」

 

「キャッ!」

 

 驚いた黒歌はさておいて、顔を知っている小猫にあいさつして横を通り過ぎて行ったのは、以前にシオンと同行して以来何度か訪ねた『ミルたん』であった。

 

 小猫も有り得ない質量の筋肉を付けた巨体にゴスロリ服装と猫耳・・・・夕暮れに消え行く異形は未だに慣れず。初対面の黒歌はミルたんを戦慄しながら見ていた。

 

「猫又の私に直前まで気配すら感じさせない?何よ、あれは・・・・トロル?仙術並に気配を消せるトロルなんて聞いた事無い、ねえ白音?アレは何?」

 

「この町の住人で先輩のお得意様です」

 

 小猫は、正直に答えてしまった。考えてみればシオンは何気に突拍子もない事をやったり見せたりする事もあったが、アレは極めつけの一つであるとしていた。

 

「先輩・・・・もしや赤龍帝君?・・・・ああ、そうにゃ♪♪お姉ちゃん、良い事を教えとくにゃ」

 

「ね、姉さま!?何故私にそんな事・・・・」

 

「言ったでしょ?可哀想に思ってって?だから、え~と、プレゼント?どう活かすかは白音次第だけど?覚悟が必要ってわかるでしょ?ご健闘を祈ってあげるから頑張るにゃん?」

 

 調子を取り戻した黒歌が耳元で囁いた事に小猫は青ざめた。場合によっては?最悪に数えるべき事態が有り得ると同時に、これは非力な自分が役立ちたいなら有益だ。覚悟が必要である。最早小猫にはつまらない事に悩む事は許されない、いつの間にか姿を消した姉の真意を考える余裕すら無くしてしまった。とにかく動くようになったが重い身体を動かして学園への帰路についた小猫に知っている気配が近付いて来た。

 

「やあ、小猫ちゃんの方も終わりかい?」

 

 別件で外に出向いた木場佑斗である。リアスが眠っている間に簡単な仕事を片付けておく計画である。移送系は万一に備えて使わずに徒歩で出回っていた。

 

 二人で帰路につくが、学園で起きていた事をまだ知る術は無かった。




『キャッ!』と驚くのは、不甲斐ないのより猫キャラの方が相応しい、それとアニメ3期でオリジナル展開は別に良いが?原作と違って美猴はいないが猫姉妹はおるのに、何故ミルたんと会わせてやらん?と言うのが作者の不満らしい、猫キャラが三人は猫が三匹の夢を知っている者からしたら縁起良いから不和が解消してないタイミングに相応しかろう。

今回は解析すると成る程な長文不満解説かよ。
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