「ーーふーん。貴方が、噂の狂龍童子ね☆巴柄ちゃんと同じ髪色だね〜〜♡」
「ーーマジで、情報通りに魔法少女のコスプレしてるよ」
ヤイバは、自身の目の前にいる魔法少女のコスプレをした二十代前半に見える美女に頭を抱えていた。
彼女の名前はセラフォルー・レヴィアタン。自身の妹の主であるソーナ・シトリーの姉であると、同時にーー
「ーー極秘裏の会談でコスプレで来るとか、こんなのが魔王で良いのか!?」
四大魔王の一人である。
何故、ヤイバが魔法少女もとい魔王少女と一緒にいるかと言うと、数時間前まで遡る。
「三大勢力の一角、悪魔のトップが極秘裏に接触してきた?本当ですかーーボス」
『嗚呼。既に、我が国の首相、日本神話の使者を交えた悪魔との会談は終わっている。だが、向こうは君と一対一で話し合いたいらしい』
「ーーそう言えば、立場上で忙しいこともあり、ソーナ・シトリーの姉である魔王セラフォルー・レヴィアタンとは一度も会ったことがありませんでしたね」
『その彼女からの指名だ。先月、起きた聖剣事件での巡巴柄の活躍、そして、裏方でサポートに徹していたお前に、お礼をしたいとのことだ』
「・・・お礼ねーー」
その言葉を聞いて、ヤイバは露骨に嫌な顔をする。
「あわよくば、
『一応、今回の会談ではお前を引き込ませないために密約を結んだ。この密約により、悪魔側から強引にお前を眷属化させることはない。だが、油断するなよ・・・まだまだ、お前は甘い所があるからな』
「巴柄ちゃんと同じ髪の色だ♡綺麗〜」
帰りてぇーーー眼の前ではしゃぐ魔王少女、セラフォルーに対して、ヤイバは疲れ、そのまま帰りたくなっていた。
だが、ある一言が魔王少女から放たれる。
「ーー
その言葉とともに殺気、常人では耐えられないほどの
「何故!?お前さんが禍太刀のことを、知っている!?」
「ーー私の身内が禍太刀の呪いを受けてはぐれ悪魔になったーーその者の名はトウカ。貴方なら、その名は知っているのではなくて?」
「【
「そうーー私の眷属だった子よ」
「・・・まさか、魔王眷属だったのか!!道理で、主の名が伏せられていた訳だ」
魔王眷属からはぐれ悪魔が出た。当然、大きなスキャンダルになる話ーー故にセラフォルーの眷属であるという話は闇に葬られたのだろう。
「禍太刀のことを知ってどうする?研究し続けてきた一族の当主だから言うが、碌なものじゃないぜ」
「それでもよーー家族としてあの子を幼い頃から育ててきた。武者修行として日本へ行って帰ってきたら、あの刀を持ってーー私の領民を殺した」
「・・・」
その言葉にヤイバは絶句する。
「この事件の後、私は禍太刀の研究をしている一族があることを独自の調査で知った。だから、巴柄ちゃんの下にソーナちゃんが喚ばれるよう細工をさせて貰ったわ」
「なるほどーー巴柄を通じて、俺もしくは先代当主と接触するのが目的だったのか」
「ええ。そして、その研究についてーー色々と聞きたいの」
「トウカの変貌には
「そうーーー本当なら、その先代当主とやらは私が殺したかったけど、もういないでしょ?貴方が殺したからーー」
「嗚呼。俺を鬼神にできたと満足して死んだよ。それに、この鎧も残してーー」
そう言って、地面に黒い術式陣を展開する。
術式陣が黒く輝くとーーー
『巡家当主だけが纏う事を許された当主専用の術式甲冑【
忍びを彷彿とさせる黒い甲冑を纏ったヤイバ。その腰には二刀の刀が差されている。
「それが禍太刀。そして、その甲冑ーー禍太刀を材料に作られているね?」
『嗚呼。先代当主が残した記録では、百本の禍太刀と世界から集めた禁忌クラスの魔道具や呪具を材料として造ったらしい。そして、その魔道具や呪具の効果を、そのまま引き継いでいるとーーー』
「ーーー言葉も無いわね。その先代当主はーーー」
そのことに、今度は、セラフォルーが絶句をする。
「自身の血族ーー家族を実験動物として扱うなんて」
『嗚呼。しかも、初代の残留思念も封じ込めたとか言ってたなーーー確か、俺に斬られる時に』
「破棄しないの?聞けば聞くほど君が危険な目にあってるけどーーー」
『できればしたい。だが、使われている魔道具や呪具、禍太刀が悪用されることも考えるとーーー俺が死ぬまで持っていた方がいいと思った。鬼神になったから長生きできるし、最悪、俺自身が初代の残留思念を喰らい尽くせばいい』
そう言って、セラフォルーに笑みを向けるヤイバ
その笑みにーーー
「ーーーズルいよ。好きになっちゃうじゃん♡」
顔をほんのり赤く染めて恥ずかしそうにヤイバを見つめていた。
セラフォルー、ヒロインの一人にしてみました。
そして、セラフォルーのオリジナル眷属としてはぐれとなった女悪魔のトウカ
彼女が、どう物語に絡んでいくか楽しみにしてください。
次回もお楽しみに!