少女に抱き抱えられてたどり着いた一軒家。
表札には『涼宮』の文字、なるほどこの子は涼宮というらしい。
いや待て、まさかこのまま入るとか言わないよな?
「あ〜涼宮殿、私を抱えたままではその…親に見つかったら大変な騒ぎになるんじゃないかな?どうだろう。離してくれたら窓からお邪魔してもいいんだが」
「ん?そんなのあんたが動かなきゃいいだけじゃない」
「と言うと?」
「あんたがピクリともしないで喋んなかったらカエルのぬいぐるみって事で押し通せるし」
おん…なるほどねぇ。
結構頭いいんだ君。
これは本気で脱出を諦めなきゃいけないかもしれない。
捕虜かぁ、ペコポン人って解剖好きって噂もあるからなぁ…ヤダなぁ…。
結局親に帰るのが遅いと咎められた以外は特になく、私をカエルのぬいぐるみ扱いした涼宮殿の部屋に難なくお邪魔できた。
羨ましいと思うならここに来たまへ、変わってあげるから。
その後いろいろゴソゴソした涼宮殿と楽しいお話タイムと相成ったわけだが。
「あ〜…涼宮殿?」
「あたしは涼宮ハルヒ、中学一年生よ!」
「そうかハルヒ殿、ちょっと話の前に──」
「あんたは間違いなく宇宙人、そうよね?そうに違いないわ!そうだと言いなさい!」
「あ、うんまぁそうだね。君たちから見たら宇宙人って事になるね。ところで──」
「やっぱり、やっぱりね!良いわ最高よ!」
だーめだこの子。
頭の善し悪しとか関係なくトリップしちゃってて全然話を聞いてくれないだけど。
なんだろう…人(?)を吊るしておいて一人で楽しむのやめて貰えます?
「そんであんたは地球に何しに来た訳?」
「何って…」
軍の秘密は言えない。だけど何か言わなきゃ納得しないだろうし今後の事を考えると適当なことを言うわけもいかないし…。
ペコポンを調べててもおかしくなくて来た理由として不自然無い物、それは──
「地球見物…君たちで言うところの旅行だね」
「旅行?地球に?」
「そそ、この星はこの銀河系で唯一の生命に溢れた星だからそれなりに興味関心をひいててね、で見にきた所を君に捕まったって訳だよ」
「ふーーん」
「な…何かな?そんなに見つめても何も変わらないよ?」
「ねぇ、あんたって地球を侵略しに来た宇宙人とかじゃないの?」
「え?」
何を言うかと思えば侵略だなんてそんな…君の勘、鋭すぎないかい?
賢いとかいうレベルじゃ無いよ?
「まっさかーソンナワケナイヨ」
「言わなきゃ下ろしてあげないからね?」
「ナンノコトヤラー」
「ふーん…とぼけるつもりなんだ。なら私にも考えがあるわ」
「考え〜?私を脅そうなんて10年は早いんじゃないかなハルヒ殿、ハルヒ殿…何してんの?」
包丁にナイフにハサミに皿にゴム手袋…。
そんな物シートに広げて何してんのかなぁ、まさかだけどまさかだよね、そんなわけ無いよね?
「今、正直に言ってくれたら下ろしてあげるわ♡」
「…ちなみに言わなかったら?」
「
「私がやりました」
「やっっっぱり!!そうだと思ってたのよ!」
いや殺っては無いけども。
尋問も何もあったもんじゃないよこんなの。
そんな興奮気味に歓喜されても私はなーんも嬉しくないんだよハルヒ殿、分かってるかい?
解剖されたら死ぬよ?死んじゃうからね私。
ケロロ探しに来たのになんでこんな目に…ハッ!まさかケロロもこんな目に!?
すぐにココから脱走して迎えに行くから無事でいてくれよケロロ…。
「ね、ねえハルヒ殿?正直に言ったんだからそろそろ下ろしてくれて良いんじゃないかな?私も地に足つけたいし…ね?」
「あ、私ご飯食べてくるから。夜ご飯終わったら下ろしてあげる!それまでそのまま待ってて」
「…えぇ」
「じゃ、また後でね!!」
「待って待って!お願い待って──」
嘘やん…ホントに行っちゃったよ。
え、マジで私このままなの?ハルヒ殿がご飯食べてる間ずっと吊られてなきゃなの?
涼宮ハルヒ…恐ろしい子…!
…グスン