ジリリリリリリリリッ!!
「ぬぁぁ!!静かにしてくれないかなぁもう!」
ジリリリリリリリリッ!!
「〜〜〜#」
朝から何なんだよチミィ。
丸っこいフォルムに4本の足と凄まじい叫び…。
どうやって黙らせるんだこれ、朝っぱらからこんなの勘弁してほしーよもう。
えーと、えーーと?
ジリリリリリ……ン…
「何してんのよアンタ…」
「ドゥル!?お、あ〜〜ハルヒ殿おはよう」
「目覚ましくらい止めといてよね…くぁ〜〜」
「む、今後はそうしよう」
なるほどそうか、コヤツは頭を叩くと黙るのだな。
しかしペコポン人も妙な物で起きるもんだ。正直この音は好きじゃないから関わりたくないんだが…
仕方ない、私の精神的安全とハルヒ殿の機嫌の為にも明日からは朝イチで黙らせるとしよう。
「ねぇあんた」
「お?何かなハルヒ殿」
「何かな?じゃないでしょ察しなさいよ」
「む…?」
察しろとはなんだろうか。
ペコポン人の朝のルーティンなんて知らないんだが。
ご飯は親御さんが作ってるはず、顔を洗う?そのくらい一人で出来るだろうし…はて?
「出てって」
「うん?」
「着替えるから出てけッ!!」
「ぬわぁぁ!」
!?
ああ、着替えか。
ペコポン人は本当に面倒が好きだな。
服が体を保護するとか何とか聞いた事があるけど着替える時は一人じゃないとダメとは…勉強になるな。
ペコポン人の習性として後でまとめとこう。
その後、着替え終えたハルヒ殿の不機嫌オーラを受け流しながら玄関の学校カバンに寄りかかって待つこと30分。
やっぱりと言うか、自然な動作で抱きかかえられて登校となったわけだが。
私少尉ぞ?こんなの誰かに見られでもしたら──
「ねえ」
「はいはい何かなハルヒ殿」
「そういやあんたの名前聞いてなかったわ、あるんでしょ?名前」
「そういや言ってなかったっけ、私はドゥルルという名だ。階級は少尉」
「ドゥルル?ふーん。やっぱり地球とはネーミングセンスが違うのね」
「
「……そうね」
あれ、どうしたんだろう。少しテンション下がったように見えたけど…
自分の周りに興味がない感じの子なのかな?
まぁ何でもいい、私としては屋上に放ったらかしのグライダーとケロンボールを回収出来ればなんの問題もないんだ。
それまでは大人しくしておくに越したことはない。
でも暇つぶしのアイテムくらいは求めたってバチは当たらないよね?
「ところでハルヒ殿、今日使わない教科書があったら貸してほしいな〜なんて…例えば歴史のとか」
「何企んでんのかバレバレなのよ、あんたは私のそばに居なさい。逃げたって逃がさないからね」
「企みだなんてそんなこと…」
「わかった?」
「…校舎の中には居るよ」
一応の納得はしてくれたのかハルヒ殿がそれ以上何か言ってくることは無かった。
当たり前と言えば当たり前なのだろうけどハルヒ殿に解放してくれる気が毛頭ないのが分かった以上、いよいよ脱走計画とペコポン人への浸透を急ぐ必要がある。
ケロロ達を救出してしまえばあとはどうとでもできるんだし。
――――
こいつの──
今は大人しく抱かれてるドゥルルのしたい事は大体わかる。
教科書から地球の成り立ちとか今の状況を学んで侵略の足がかりに使う気なんだ。
別にそれはいい、私の人生が絶対に今より面白くなりそうだから。でもそれはまだダメ。
ドゥルルは私の書いた☆マークに降りてきた。
しかも誰かを探すような仕草で。言葉は分からなかったけど宇宙人だって理解するのには充分すぎるよね。
まだダメよドゥルル。
あんたが、宇宙人が居るなら…ううん。ここに居るんだから他にも居るはずだし、なんなら異世界人だって超能力者だってタイムトラベラーだって居るはずじゃない!
あんたがこの地球をどうこうするのはソイツらが揃ってからじゃなきゃ。
そうでなきゃ1度きりの人生がもったいないもの。
「それまでは…絶対に逃がさないから」
私の、私だけの特別。
それがあんたなのよ。ドゥルル