待って!待ってってばハルヒ殿ォ!
アカンて!そりゃいけませんてハルヒ殿ォ!
あっやめて、許して!
ああぁーーーーーーーーッ!!!
おにゅぅ!?
「うっさいのよアンタ。なんで頭の中に直接叫び声届けてくる訳?」
「
抱き抱えられて
でもしょうがないじゃん。
エロ・グロ・バイオレンスの "エロ" だけがない空間に連れ込まれそうになってたんだもん。しょうがないじゃん。
「
ハルヒ殿、黙る。私黙りますからお手々離して欲しいかな
ほら、ほっぺ『ぶにい』なってるから。喋れないから。
「ったく、アンタをほったらかしといたら好き勝手に遊び回るでしょ。ダメよ」
ダメも何も遊ぶ気なんて無いんだけどな。
ケロロの情報集めにちょこっっっと飛び回ってきたいだけなんだけどな〜〜。
「なに?まだなんか言いたいことある訳?聞いてあげるわよ。聞くだけになるでしょうけど」
ええ....(困惑)
もうそれ聞かないってのと同義よ?
いやまあ一応聞くけどさあ。
「えっと、今行こうとしてる所教えてくれたりは?」
「理科室ね」
「じゃあそこで何する予定なのかな」
「授業よ」
私が知りたいのは授業の中身なんだけどな。
おっきな水槽に蠢くあまたのカエル達、そして各机に配られている銀色に輝く鋭利な刃物。
そこから推測するにハルヒ殿、さては──
「ハルヒ殿…知ってるんだよ?昨日ハルヒ殿達が帰り際に先生とやらの命令で何を用意していたか」
「…」
「甘いよ?私は精神的苦痛に対する訓練だって積んできてるんだから。カエル解剖見学会を見せつけたって脅迫になんかならないんだからね」
「……」
やめてよ?まぢ勘弁だからね?
自分らに似た生き物を興味津々、嬉々として
お願いだから諦めてほしいかな。
なんならケロボールでちょっとだけ透明人間にして遊ばせてあげるのもやぶさかじゃないし───
「──んぇ!?」
次に選ぶ言葉で自分の命運が決まる。
そう思ってハルヒ殿の気を引けそうな物はないかと記憶を手当り次第に漁ってたまさにその時、突如としてお腹を抱え直されてガッチリホールドされてしまった。
つまりゲームオーバーってワケだね☆
いや、えっ?下ろしてくれる流れじゃないの!?
ここは『ふーん』とか不貞腐れたりとかしながらも諦めてくれるパターンじゃないの!?
…ねぇ?ハルヒ殿。
「…アンタこそ甘いのよ。あたしはねアンタを離す気なんてサラサラ無いんだから」
ケロケロ鳴くから許してくれる?(錯乱)
「やめて許して!言います鳴きますぶっちゃけます!何が知りたいのかなハルヒ殿!ほら
「…」
どうだ?
神様仏様ハルヒ様、どうかご慈悲を───
「別にいいわ。知りたくなったらその時にまた聞くし」
「……ゲロゲーロ」
無理だよー。
まだ数日の付き合いだけどこうなったハルヒ殿は絶対折れてくれないって。分かってますとも、ぇぇ
せめて…せめてロッカーの上とか教室の後ろの棚の上とか、離れた場所に置いて貰えますように────
✣✣✣✣
「涼宮さん、授業中はぬいぐるみをしまっておきなさい」
「……(ツーン)」
「涼宮さん聞いてますか?」
「気にしないでください」
「えっ、でも膝の上だと汚れちゃいますよ。シミとか…」
「……(メス カチャカチャ)」
「(先生止めて先生止めて先生止めて先生止めて!無理やり引っぺがして〜〜!!)」
「で、では教科書のP13ページを開いて図のようにカエルの解剖を──」
「ヒュッ…(息を引き取る音)」