鳥人族(超人族)の行く!IS開発?   作:プリズ魔X

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テストパイロット

箒達が道場にいる頃、ヤングバードと束はワイヤーによって吊るされている記念すべき最初のIS、『白騎士』を眺めていた。

 

「遂に完成だね……!」

 

「点検したが全て異常なし。おめでとう束博士」

 

「初期装備は外付けの物が、外側のビームと内側の超音波ブレードの物理の一体化でどちらかに耐性のあるデブリ両方に有効打を打てて、短めに作り使い勝手を考慮したショートビームソード1本、大型化を防いだ代わりに下がってしまった出力を数で対応する小型ISシールドバリアー発生装置2基、実弾をサブに採用した、ビームライフルとそれに付属しているグレネードガン。本体にはPICと絶対防御装置、最低限の胸部バルカン。……実弾とビームをひとつの武器に纏めさせるとどうしても武装が大型化しちゃうね……」

 

「そこは要改善かもなぁ……まぁ最初のISとしては及第点ではないかな?まぁ拡張性を考慮したISだから武装に不備があればすぐさま換装できる。初期装備のテストを……あっ……」

 

「? どうしたのヤンくん。何かダメな所が見つかった?」

 

「1番重要なものが欠けていました……」

 

「1番重要なもの?」

 

ヤングバードが重大なことに気がつき頭を抱え、束が聞き返す。

 

「テストパイロットです……データ収集の為に動けないから私達はこれを使えない。かと言ってローゲルドさん達宇宙人を呼んでデータを取らせるのは論外。地球人用のスーツなのだから地球人でないとダメだ。……束博士、誰か信用できてかつ、ISを動かせるだけの技術かポテンシャルを持った知人はいるか?」

 

「……ヤンくんは私以外の地球人とは接触しちゃダメなんだよね?」

 

「はい。……おや?少々お待ちを。ローゲルドさんからメールです」

 

「ロー君から!? 見せて見せて!」

 

2人してヤングバードのパソコンを覗き込み、メールを開くと、このようなことが書かれていた。

 

『銀河連邦評議会への報告が終わり、月の裏側に到着したのでそちらのテレポータルでお待ちください。ローゲルドより』

 

「……ロー君が帰ってくる!」

 

「早速行きましょう。テレポータルの使い方は覚えていますね?」

 

「勿論! さぁさぁ! 早く行こ!」

 

 

 

 

 

 

 

束がタイムクリスタルを受け取った洞窟では、丁度緑色のランプが灯っているテレポータルでローゲルドが到着していた。少ししてヤングバード達も別の色のランプが灯っているテレポータルから出てきた。

 

「ロー君!久しぶり!」

 

「待たせてしまい申し訳ない、束さん」

 

「こうして面と向かって話すのは初めてですね。ローゲルドさん。私がヤングバードです」

 

「君がヤングバードか!思ったよりも鳥っぽいな……。さて!ISの進捗はどうなんだい?」

 

「ISが完成したはいいんだけど……テストパイロット候補が地球人だから、ロー君はともかくヤンくんが束さんの家に住めないの。どうしよう……」

 

「なに、しばらくここに住んでいればいいのです。技術支援なら多少効率は落ちますがリモートでも出来ますし、経験豊富なローゲルドさんがいるなら百人力ですよ!」

 

少々申し訳なさそうにする束だが、ヤングバードは気にしていないとジェスチャーをする。

 

「そういえばテストパイロットはどうするのですか?我々がする訳にもいかないでしょう」

 

「……1人いるかも。しっかり信用できて、テストパイロットにふさわしい人が」

 

「……それはどのような方でしょうか?ISへの適正とかも考慮しなければなりません」

 

「そうだね……剣道とかの近接は間違いなくトップクラスだよ。射撃は……鍛えればいいや。ちーちゃんは天才だから大丈夫でしょ」

 

どうやらテストパイロット候補はちーちゃんと呼ばれているようだ。ISをその人用に調整しなければとヤングバードが考えていると、ローゲルドが1つ疑問を発する。

 

「……テストパイロットをどこで試験させるのですか?そこら辺の空き地や部屋でテストする訳にもいかないでしょう。それなりの広さを持つ場所が必要です」

 

そう、最後の関門である、ISのテストをする土地だ。そこら辺の空き地や束の部屋は論外。ただISを装着するだけならまだしも、動かすとなると狭すぎるし、飛んだら良くて天井破壊、下手をすると領空侵犯となる。飛行機にでも激突したら大惨事だ。それに、国にはバレないように秘密裏にテストしなければいけない。国の事だ。絶対軍事利用してくるから性能試験は人目につかない所が望ましい。

 

「……宇宙服って用意できる?」

 

「どうしたんですか?唐突に宇宙服なんて……そうか、月の裏側か!」

 

「……確かにそれなら機密保持は……ちょっと待ってください、条約に引っかかるかもなのでこうしましょう。気密性などのISコア無しでもできる物はヤングバードさんが月の裏側に行ってテスト。武装等のISコアと地球人でのデータ収集が必要なものはこの洞窟で行いましょう。……こういう時に条約が邪魔してきますね……」

 

「むー……まぁパワードスーツを持ってるヤンくんならともかく、ちーちゃんを危険に晒す訳にはいかないしなぁ……その案でいこっか。じゃあ束さんはちーちゃんを呼んでくるよ!」

 

そう言って束はテレポータルで自室へ帰る。

 

「ローゲルドさん、後は頼みましたよ。これから自分が出来ることは武装の制作程度ですから」

 

「大船に乗ったつもりで任せてください!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほらほら!踏ん張ってないで自分で進んでよ!」

 

「束! いきなり連れてきてなんなんだ!……おや?」

 

「やぁ、君がテストパイロットの織斑 千冬君だね?私はローゲルド。単刀直入に言うと、私は宇宙人だ」

 

「宇宙人?……確かに人間とは思えない気配ではあるが……私がテストパイロット?」

 

「……説明しなかったのですか?」

 

ローゲルドが本人に説明しなかったのかと束を訝しげに見つめる。

 

「だって、いっくんがいたから話せなかったんだもん。シスコンないっくんがいる中説明しちゃうと行っちゃダメとか言って、ブラコンなちーちゃんが抵抗しちゃうからね!」

 

「……すまない、束はこんな感じなんだ。……所でテストパイロットと言っても私は何のテストをすれば良いのだ?」

 

「待ってました!ちーちゃんには、私達の記念すべきIS第一号である、白騎士のテストパイロットを務めてもらいます!」

 

「IS……インフィニット・ストラトスの事か。私に務まるのか?学生の私よりも大人の方が……いや、なんでもない。さっきの話は無しにしてくれ」

 

千冬がテストパイロットになるのをやや渋るが、大人の方がの所で束の表情が凄まじい事になったので前言撤回した。

 

「……これに触れればいいのか?」

 

「うん! 触れるだけでいいはずだよ!」

 

試作型のISスーツを着た千冬が恐る恐る待機状態の白騎士に触れると、白騎士が展開されて千冬の体に装着される。

 

「これが束の作ったIS……白騎士」

 

「成功ですね。後は微調整を……」

 

千冬が展開された白騎士を眺めている中、ローゲルドがホログラムのキーボードを打ち込んでISコアを千冬に最適化させる。……実際はヤングバードが裏で指示をしているのであるが。

 

「……軽くなった。適正があるのか?」

 

「ちょっと待ってね?………………SSだって!上から2番目!」

 

「むぅ…1番上では無いのか。少し残念だな……」

 

「どう?問題ないなら次は浮遊を試してもらうよ。PIC装置が正常なら浮遊できるはずだけど」

 

「問題ない。……こうか?」

 

千冬はローゲルドとヤングバードの予想を超える程飲み込みが早く、次々と束の指示通りにISを自分の手足のように動かす。

 

「じゃあ最後は武装だね!」

 

「武装だと?宇宙服なら不要ではないか?」

 

「いえ、丸腰での宇宙旅行は自殺行為です。宇宙海賊などがそういった不用心な輩を狙って虎視眈々と潜んでいるのです。それに、スペースデブリの除去にも使うので、最低限の武装は必要なのです。理解頂けたでしょうか?」

 

「そうか。理解した。して、どうやって取り出すのだ?」

 

「近接武器からいきましょう。真剣をイメージして取り出してはどうでしょうか」

 

「…………! いつの間に手元に……」

 

ローゲルドのアドバイス通りにやると、千冬はショートビームソードを呼び出す事に成功した。

 

「では次はビームライフルを……」

 

こうして性能試験は順調に進んでいく……

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