ガルパンRTA風実況 ~黒森峰の悪魔~   作:ZK

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深夜テンションで書き上げてしまったのに投稿し忘れてたので初投稿です。文章とかガバ構成とかお兄さん許して。


過去編

出る杭は打たれる実況はーじまーるよー。

 

前回、抽選会で思わぬイベントを引いてしまった所から。この後火筒ちゃんの過去に入ります。ハッキリ言って長いしロスなので、トイレとか昼飯作りにでもどうぞ。

 

1年前、第63回全国大会にて、黒森峰女学園は準優勝をおさめた。10連覇を逃して。隊長、副隊長には名高い西住家の姉妹が務め、黒森峰女学園の優勝は確実と思われていた。しかし悪天候をついて行われた試合にて、プラウダ高校の砲撃で川に落下したIII号戦車を救助する為、時の副隊長西住みほはフラッグ車である自車を飛び出し、救助に当たった。結果乗員は全員生還したものの、フラッグ車を撃破され、黒森峰女学園は試合に敗北した。世間では賛否両論が繰り広げられ、それは少なからず双方の校内にも影を落とした。

 

「良くまだ副隊長におさまってられるわよね。」

 

廊下。反対側からすれ違いざまにその言葉を投げかける。黒森峰の10連覇を逃す原因の裏切り者が未だ副隊長におさまっているのは癪だ。皆そう思っているに違いない。現に、1部の1年生以外に対抗してくる奴はいない。そして今はそいつらもいない。行く手を塞ぐように立ち止まり、他の奴とで包囲する。

 

「なんか言ったら?え?副隊長さん?」

 

そう言って肩を掴もうとした時、

 

「あ、ふ、副隊長!隊長がお呼びです!」

 

と、声が聞こえ、振り返ると敬礼をした丸メガネの生徒が立っていた。確か、1年生だったか?

 

「き、急用の為、直ちにと!副隊長。」

 

と、言い、失礼しますと言いながら西住の妹の手を引いて逃げるように去っていった。

 

「何だあいつ?」

 

震える声で突っ込んできたあの1年生をマークし始めたのはその時が最初だった。

 

「ふー。し、死ぬかと思った・・・。ごめん、隊長うんぬんは嘘。」

 

そう言って目の前の同級生は汗だくの額を拭った。火筒さやかさん。エリカさんと幼なじみで、エリカさんと仲良くなった時に気付いたら近くにいて、お姉ちゃんや、私にも最初は、「西住隊長!」「西住副隊長!」と、一々敬礼してくれていたけど、恥ずかしいから止めてといったら直ぐにやめてくれたり、筆記具を忘れても貸してくれたりしてくれる良い人だ。そして今回も、あの状況から助けてくれた。

 

「ありがとう。」

 

と呟くように告げると、火筒さんは微笑んで

 

「友達だしね。・・・私はあの判断を正しいと思う。だからあなたの側に立つ。」

 

さやかさんは大会には出ていなかった。けれど、こうして味方になってくれる人が居るのは嬉しい。

 

「あの3年生の先輩達が卒業してくまでの辛抱だよ。奴らが敵の中心だからね。」

 

「て、敵って・・・。」

 

さやかさんは多少荒っぽい言動がある。3年生の先輩をそう呼ぶのは流石にと思って言うと、

 

「私は人道的選択を正義と思う。けどあちらは勝利を正義と思っている。互いに正義が違ったら敵だと私は思ってる。」

 

と言って、時計を見ると

 

「あ!車長達との集合時間!!ごめん行くわ!」

 

そう言いながら慌てて走っていった。相変わらず面白い人だなと思った。

 

西住みほ副隊長。あの人の判断について私の見解はノーコメントとしたい。でも、あからさまな副隊長排斥の動き、特に一部の3年生の行動に関してはどうかと思う。部外者と言われればそれまでかもしれない。確かに大会には参加できていなかったし、私たちは1年生だ。でも、それでも砲手は、火筒は細々とながら立ち向かった。この頃は絡まれた副隊長を上級生から引き剥がしたと聞いた。逸見や赤星も副隊長の側だが彼女らがいない隙を上級生達は狙っているようだった。

 

「・・・あれ、砲手は?」

 

「また副隊長の所じゃないかな?」

 

訓練後、寮に戻ると砲手の行方を聞く装填手に操縦手が答える。

 

「でも、副隊長を庇うと面倒な事になる・・・。」

 

通信手がその話に加わる。そうだ。上級生に楯突くとロクなことにならない。上に従うのがここだ。・・・だが、副隊長と上級生はどちらが上なのだろうか?

 

「あれー?どこいったのかなー?」

 

翌日、雨天をついての練習の為に戦車庫で準備をしていると、砲手がロッカーや戦車の中を物色していた。しばらくすると、

 

「私のカバン見なかった?どっかに置いてきちゃったみたいで。」

 

と、聞いてきた。だがカバンなんて無くすものか?とりあえず見覚えは無いことを伝える。他の乗員も分からないらしい。

 

「ありがと。また探してみるわ。」

 

と返され、出発しようと寮の扉を開けると、何か落ちていた。

 

「あ"ー!私のカバンこんなとこに!」

 

扉を開いた砲手が中身も散乱したカバンと中身に駆け寄って拾い集めに行った。

 

「ねぇ、あれって・・・。」

 

操縦手が不安気に振り返ってくる。

 

「確かに砲手があんなとこにカバンを落とすなんて思えないけど。でも誰が?」

 

装填手がそう続ける。

 

「・・・砲手への報復だ。上級生からの。」

 

最後に通信手が答える。と、砲手がカバンと中身を回収し終えて戻ってきた。

 

「いやー、ごめんごめん。中身も全部だめになっちゃった。ハハハ。」

 

そうバレバレの作り笑いを浮かべた砲手だが、その後戦車に乗るまで誰も顔を合わせられなかった。

 

その数日後、私たちは、砲手が副隊長に絡んだ上級生と口論の末衝突したと、副隊長から聞いた。引き剥がす口実でボロが出た時に、開き直って副隊長の潔白を訴えて、殴られて、殴り返したとも。あいつ、顔のアザを、「階段からおちた」と誤魔化していた。あいつはどこまでもお人好しで、向こう見ずな楽天家なんだと思った。

 

「それで、私たちに何か?」

 

副隊長は砲手が居ないことを確認して、

 

「その、さやかさんにこれ以上迷惑かけたくなくて。・・・その、やめさせてもらえませんか?」

 

と、副隊長は言って、足早に去っていった。副隊長が、前よりちじこまって見えた気がした。

 

そして、あの夜がやってきた。寮の電話に出た操縦手が血相を変えてやってきた。

 

「車長!・・・せ、先輩達が、ほ、砲手を出せって・・・。」

 

すると運悪く風呂から出てきた砲手が、

 

「え?電話ですか?」

 

と、電話へ向かっていった。この時私や皆は迷った。砲手が上級生に呼び出されるという事は殴り返した件のことだろう。ここで止めなければ砲手は何かに巻き込まれる。だが、止めれば私たちもターゲットにされてしまう。結局、私たちは誰1人、電話に向かう砲手を止められなかった。電話に出た砲手は、どんどんちじこまり、返事する声もか細くなっていった。そして電話を切ると、

 

「呼び出し食らっちゃった。ちょっと行ってくる。」

 

と、震えが隠しきれない声で言うと、準備を済ませてドアに向かった。これで良いのか?止めなくて良いのか?頭の中で自問を始める。

 

「ほ、砲手!・・・ほ、ホントに行くのか?」

 

気付けばそう口走っていた。そうだ。よく考えれば砲手1人が背負うものじゃない。しかし、砲手は

 

「だ、大丈夫、だよ。死にはしないよ。・・・多分。」

 

と、震える手でドアノブを掴み、出ていった。

 

「い、行っちゃった・・・。」

 

装填手が膝をガックリ落とす。本当はあの1言で引き下がってはいけないと分かっていた。だけど、踏み出せなかった。その後の私たちにできることは、砲手が無事に帰ってくるよう祈ることだけだった。

 

「でね、階段から落ちて、その後戦車の上からまた落ちて・・・」

 

と目を泳がせながら語りかけるボロボロの幼なじみを前に、私は憤りを覚えていた。全てに対して。昨夜、出かけていって寮に戻った火筒はボロボロで、今は応急処置をされてあちこちに絆創膏やガーゼが貼られていた。さっきからこの怪我の原因を、「階段や戦車の上から落ちた」との1点張り。しかしそれはあいつ特有の下手な嘘でしかない。階段では考えられない程アザが多い。そして大きい。私が何があったのか問いただしても、正直に言わない。みほとも出会わないようにしている。腹立たしい。実行犯の上級生も!正直に言わない火筒も!火筒がこんなことになった大元であるみほにも!!

 

気付けば、私は息を切らして、火筒を見て青ざめるみほの前に立って、みほの両肩を掴んでいた。怒鳴ったような気がする。みほや火筒の顔を見ると、きっと私がみほに詰め寄って揺さぶり、心無い罵声を浴びせたのだろう。

 

「ごめんなさい。」

 

そう小さく掠れるような声で言って、走り去ったのを最後に、私と火筒がみほと出会うことは無かった。・・・一番腹立たしいのは、何もできなかった私だった。

 

黒森峰女学園こわいなー戸締りしとこ(棒)。ちなみにこれは抽選会前にモラルが善に大きいと西住殿に味方して身代わりになるというルートになります。本編の西住殿よりひでぇや(当社比)。ま、西住殿はこうはならないんですけどね(無慈悲)。

 

さて今回はほとんど回想になってしまいましたが、次回からはみっちり練習を仕込んでいきます。この回想は黒森峰出身でも他のルートなら無いですから大丈夫です。それではご視聴ありがとうございました。

 




おさらい

火筒殿「西住殿を、助けたい。」→リンチ

西住殿「さやかさんを守らねば(使命感)」→転校

火筒殿「」

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