転生先は競走馬 え?ウマ娘も?   作:ちょこ@みんと

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休み前と深夜の変なテンションで
(゚∀゚)アヒャ
しながら

母馬の名前は『メイド』ではなく『ロリ』が本来の名前です。
ちなにみ、私のウィポのデータで、ゲームの中の世界の話ですが、世界中に広がっている牝系で、私の牧場を代表する2大牝系です。




3 馬編 可愛い幼馴染と可愛い妹と可愛い弟分がいる生活。ただし、馬。

「いやぁ、見事に真っ白だね~」

 

「ですね~。純白の雪みたいな毛色ですよ」

 

スタッフに呼ばれた馬主さんが姿を現すと、産まれてすぐの俺を見てそう言う。

今回で7回目となる転生だけど、実を言うと俺の毛の色は白毛なんだよね。

真冬の雪と同化してしまう程に白い毛で、太陽の光を浴びてキラキラ光ることもある。

 

「メイドフィールドの方は白毛の牡馬か。で、メイドカフェの方は芦毛の牝馬だな」

 

「家(馬房)が隣同士の男の子と女の子、幼馴染ってやつですね? 幸い両親の血筋は全然違いますから問題ないですね」

 

「何の話をしているんだ? 君は」

 

へぇ……俺の隣の馬房でも出産があったんだ。で、同じように生まれたと。

確かにある意味隣人? 隣馬? だし、幼馴染っていうやつなのか? にしても……

 

(じー…………)

 

その隣の生まれたての牝馬ちゃんからめっちゃ視線を感じる。

なんていうか、俺を穴が開くほどに一点視している。俺は母親を向いているが右からめっちゃ視線が飛んでくる。

 

「ほらぁ。ほらほらぁ。オーナー見て下さいよ。牝馬ちゃんが見つめてますよ」

 

「そんなわけ……うわ、本当だ。ガン見しているな。母が必死に舐めているけど見向きもしていないな」

 

「牡馬の方は照れているんですかね? 微笑ましいですね」

 

「いや、むしろ視線を合わせたくない感じじゃないか?」

 

(じー…………)

 

(ほら、あんたを見ているわよ? ちゃんと見てあげなさい)

 

(ううう……、母さんがそう言うなら……) チラッ

 

(!! ~~~♪) パアァァァ

 

(なんか輝いてるよぉ……)

 

(あらあらまあまあ♪)

 

彼女いない歴=年齢+転生の俺には、たとえ生まれたての幼女? であっても穴が開くほどの視線を向けられるというのは、不慣れを通り越して一種の恐怖でしかないのに……

 

それから牝馬の視線から目を逸らし続けていると諦めたのか視線が外れる。

ああ、もう終わったんだと、チラッと見るとギンッと視線が合った。……こわひ

 

 

 

しばらく母馬と一緒に過ごし、ある程度大きくなると母馬と仔馬で一緒に放牧地へと連れ出された。

馬主さんの牧場には20頭の母馬がいて、20頭全部が今年仔馬を出産した。なので広い放牧地には20頭の母馬と20頭の仔馬がいて思い思いに駆け回っている。

 

(んふふ~♪)

 

こういう外出になると、必ずと言っていい程に俺の横には1頭の牝馬がいる。そう、隣馬のあの牝馬だ。

馬房と言っても完全に仕切っているわけでは無いので、簡単に顔を覗かせることが出来る。なので、産まれた翌日から彼女の猛アプローチが始まったのだった。

 

(ね~、こっち向いて~)

 

(……) チラッ

 

(ん~~~♪ しゅき~~~♪)

 

毎回こんな感じだ。

残念ながら過去の馬生では競走馬として調教を受けていたので、周囲の馬は全員もれなく気性は荒く口が悪い。牡馬も牝馬も関係なく。自分以外は競争相手な環境では、敵意を向けても好意を向ける事はまず無い。

人間の時だってモテない人生だったし、なんなら彼女なんて出来た事も無い。

 

そんな感じで生きてきた俺、そこに突然向けられたというよりも浴びせられている好意に、ただただ戸惑うばかりだ。

 

まぁ、でもしばらくすれば慣れてしまう訳で、好意を向けられている事自体は悪い気はしないので、はいはいな感じで受け流しているがそれでも彼女は喜んでいる。

いうても、競走馬として生まれてきたわけで、時が来れば簡単ではあるが調教が始まるわけで。

 

 

「まだ騎手は乗っていませんが、調教はどんな感じですか?」

 

「メイドフィールドの38はよく走りますね。スタミナも申し分ないしスピードも十分。短距離から長距離まで走っても全然ダレませんね」

 

「メイドカフェの38もいいですよ。中~長距離も難なく走りますね。どちらかと言うと後半の加速があるんで差し足はイイ物を持ってますね」

 

走らせている騎手や調教師はそう言う。確かにこれまでの転生のボーナスなのか、俺の適距離は1200~4000という本当に馬? というレベルだ。ただ距離によって走り方が違うようで、2500m未満は逃げてそれ以上は追い込みがしっくりくる感じだ。

まぁ、普通の馬と違って元は人間だからね。人間としての思考が出来るから、距離に応じてペース配分や調整が可能と言う訳だ。少なくとも適距離を一つの戦法で走る馬とは違うと思いたい。

一方、俺に着いて回る彼女は2200~3600mの中長距離に適性があり、序盤の加速は無いが後半に一気に加速して、瞬く間に追い越して行く追い込みが合っている様子。

 

(たまには一人にさせて~~~)

 

(まってぇ~~~)

 

と言う感じで、外に出れば大抵俺が逃げて彼女が追いかけるを、スタミナが切れるまでやり合っているだけなんだけど。

で、最終的には疲れ果てて2頭で休んでいるんだけど。

 

そんな感じで適度に走り回り、調教を受けて、月日が流れて。

年が明けて1月には母離れをしてそれぞれの個室(馬房)が与えられた。

 

隣はもちろんあの牝馬だ。

『いつもあなたのお側に』と言う感じだ。

 

本当は少し離れた馬房にするつもりだったらしい。

 

だが暴れた。

超暴れた。

誰とは言わないけど。

 

そして、俺の隣になった。

誰とは言わないけど。

 

そして4月。

 

母であるメイドフィールドは艶々の黒鹿毛の牝馬を産み、メイドカフェは綺麗な青毛の牡馬を産んだ。

 

 

 

母たちの出産の合間に俺達の調教が本格的に始まった。

いよいよ騎手を乗せて走る。まずはどの程度走れるのかを見ることになっている。

 

と、いうことで来年デビュー予定の20頭の仔馬に担当の厩務員が鞍を取り付けて行くのだが、初めて見るそれらの道具に仔馬たちは大いに暴れてあちこちでてんやわんやとなる。

俺? 元人間だから今から何をするのか分かっているので、大人しく道具を身に付けられていく。……うん、馬だからか知らないけど窮屈に感じない、むしろしっくりくる。

そんな俺の様子を横で見ていた幼馴染の牝馬は、害の無い物と理解したのか同じように大人しくしている。周りで暴れる仔馬を尻目にハミを受け入れ、蹄鉄を付ける時も抵抗しないのであっという間に終わる。

 

準備の終わった俺と幼馴染の牝馬の2頭で、背に騎手を乗せて早速コースに入る。1周2000m程の芝のコースを軽めに走り蹄鉄や身に着けた馬具に違和感が無いかを確認。騎手も俺の様子を見ながら軽めに走らせる。

 

「問題無さそうだな」

 

(騎手のあんちゃん、大丈夫だぜ。違和感無く走れるぜ)

 

声なんて届かないが心の中で呟く。騎手の手綱から合図が届く。『GO』サインだ。

 

瞬間的に全力で駆けだす。幼馴染を置いてきぼりにして駆け出す。景色が流れる。強い風が全身に叩きつけられる。同時に切り捨てて行く風。激しくなる鼓動。まだまだ余裕と言わんばかりの体。今ある全部のスタミナを燃やし尽くす勢いで駆ける。飛ぶように四肢に力を入れて駆ける。後ろから追いかけ始める幼馴染の声を置き去りにして。

 

ああ、なんて……

なんて爽快!!

 

人の身では決して味わえない、速さと怠さを身に纏い、それ以上の爽快感を感じてただひたすら走る。

昔、陸上部の奴らが「走るのは楽しい」とか、理解不能な内容を言っていたけど、馬の身になって駆けて思った。ああ、そうだ。すごく楽しい。

 

いつしか、俺の走りを見る仔馬たちは一様に大人しくなり、その隙を着いて厩務員が次々に馬具を取り付けていた。

 

 

「いや~、メイドフィールドの38は凄いですね。短距離から長距離まで問題なくこなせます。おまけに距離によって走り方を変えているみたいで、中距離以下は逃げる様に常に加速して、逆に長距離は正面奥の直線の半ばぐらいから加速し始めて、一気に追い越せる足を持っていますね。これは将来が楽しみですよ」

 

「メイドカフェ38もいいですね。中長距離を追い込みで十分差し切れる足を持っています。日ごろから追いかけっこしているのがいい感じになっていますね」

 

と、走り終えて馬具を外して木陰で休む俺達を見ながら、調教師や騎手がそう話していた。

 

 

 

(にぃ~に~)てちてち

 

後日、調教後の俺達と生まれたばかりの仔馬を連れた母馬たちが放牧地に合流した。

調教と言っても、転生ボーナスがある俺にしてみれば、適当にしてても問題ないレベルだ。

 

そのはずなのに俺は毎回全力で走っている。なぜかって? それはお隣さんにお住いの芦毛の追跡者がいるからさ♪

 

(ん~~~っ♪) スリスリ

 

(にぃ~に~♪) スリスリ

 

(にいちゃ♪ にいちゃ♪) スリスリ

 

 

「あ~……、メイドフィールドの38はすごいモテるんですね」

 

「モテるんでしょうけど……、本人はなんかもう諦めている感じですよ」

 

「なんだろう? 馬のはずなのに悟りを開いている雰囲気がしないか?」

 

 

あ~、馬主さん、そうなんですよ。

もうね、諦めました。

 

可愛い幼馴染(芦毛の追跡者)と可愛い妹(黒鹿毛の幼女)と可愛い弟分(アホの子)に毎日ぐいぐい押されている白毛の俺です。

結局こうなるんだからと、もう随分前から諦めています。

なんでしょうね? スリスリと親愛の情を示してくれるのは嬉しいのですが、ひどい時には1日中してますよ? 移動以外ずっとこれな時もあるんですよ?

 

 

「しかし、これは他の馬たちが怒るんじゃないのか?」

 

「ええ。でも最後にはメイドフィールドの38が追い払うんですよ。あ、どうやら絡まれそうですね」

 

 

(おい! 真ん中の白いの! いい加減その子から離れろ!)

 

(そうだそうだ! 可愛い牝を独り占めにするんじゃない!)

 

(…………)

 

(無視か? 無視とはいい度胸だな、あ゛あ゛?)

 

(………………)

 

(あ゛ぁ? 無視とはいい度胸だなぁ? んなナメた真似しt(うっさいんじゃー!!)……て……へ?)

 

俺たちに近寄りごちゃごちゃ五月蠅い牡馬2頭を無視していたが、うざくて早々に切れて吼えてしまった。

吼えたといっても馬なので、『ぶひひひぃーーー!』と豚の様に叫んだだけなんだけどね。

 

(さっきから横でごちゃごちゃとうるさいんじゃボケェー! 言いたい事があるならはっきり言わんかい!)

 

(え? あ……はい。すんません)

 

(で? 結局何の用だ?)

 

(あのですね……、横にいらっしゃる牝とですね、皆と一緒に遊びませんか……と)

 

(それは俺に言っても意味無くないか? コイツらに直接言えよ)

 

そう言うと苛立ちを無理矢理に抑えて落ち着きを取り戻す。答えは分かりきっていると思われるが、それでもめげずに牡馬は声をかける。

 

(あ、あの~……。向こうで皆と一緒に……)

 

(……ムリ) ぷいっ

 

(こわい……) ビクビク

 

(…………!!)

 

拒絶されてしまった。やっぱりね。

しばらく2頭で話しかけるが、次第に反応しなくなった様子を見て、牡馬はショックを受けるとフラフラと向こうの方へ戻って行った。

……やっぱりな~。分かり切っていたことだけど。

 

幼馴染様は気性が荒く、牡馬・牝馬関係なく排他的だ。近寄ると不愛想かつ無言で、口を開いたかと思えば拒絶の言葉。唯一、家族と俺にはユルユルになるだけで。

妹はまだ生まれたばかりというのもあるけど、人見知りならぬ馬見知りで、成長すれば変わるんだろうけど、今は兄である俺の影に隠れている。

幼馴染の弟は……、アホの子だから割愛。

 

(……なぁ、たまには他の奴らと)

 

(やっ) ぷいっ

 

(やぁ~) ぷいっ

 

(にいちゃ♪ にいちゃ♪)

 

……大丈夫なんかね? こいつら。




この話を投稿前の心境


2話目投稿

え?

UAとお気に入りが増えてる?

え?

なんで?

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