和奏レイの兄が友希那のサポートをしている話(完結)   作:春はる

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今回は、前回の続きであこのドラムのオーディションの話です。後半の方は、翌日の話です。


では、本編をどうぞ。



第2話

 

~ハル視点~

 

 

俺と友希那、リサとあこのメンバーで話ながら歩いてると、サークルに着いた。

 

サークルの受付前で友希那は"月島"と書かれた名札を付けた女性の人と話をしてからスタジオに行ってしまった。

 

俺達はすぐに友希那を追いかけて、スタジオに入った。中では、友希那とギターを持ってる人が話をしていた。

 

俺はすぐにギターを持ってる人が、友希那の言っていた紗夜という人だとすぐ分かった。

 

話をしている友希那を横目に見ながら、あこに声をかけてドラムの調整とか色々と手伝ってあげたりとかして、スタジオで演奏の準備を始めた。

 

 

 

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~友希那視点~

 

 

私がスタジオに入ると、受付の人の言う通りでスタジオには紗夜が来ていた。ハル達もスタジオに入ってきたのを確認してから、紗夜に声をかけようとした。

 

でも、私が声をかける前に、紗夜から演奏準備をしているハル達の事で、声をかけてきた。

 

紗夜「あの、湊さん。この三人は……?」

 

友希那「えっと、男子は前に話したと思うけど、私のサポートをしてくれてる和奏ハルよ」

 

紗夜「あの人が……。では、他の二人は?」

 

友希那「まず、ハルと一緒にドラムの準備をしてる紫色の髪をした子が、ドラムのオーディションをしてほしいって言ってきたの。……名前は、宇田川あこよ」

 

紗夜「ドラムのオーディション……ですか?」

 

友希那「えぇ。私の組んだバンドに入りたいと言ってきたの。それで、ハルともう一人の女子が付き添いで来たのよ。付き添いの子は、私の幼馴染みで名前は今井リサよ」

 

紗夜「なるほど……。その宇田川さんは実力はあるんですか?」

 

友希那「それは分からないわ。けれど、実力があるかどうかは……音を聞けば分かるわ」

 

紗夜「……そうですね」

 

友希那「だから、少しだけ時間を使わせてもらうわね」

 

紗夜「分かりました。……しかし、ベースがいないと総合的なリズムなどがとれませんが……。どうしますか?湊さん」

 

ハル「それならリサにやってもらったら?」

 

紗夜から、ベースの話をされ"どうするか"と聞かれた時に、ハルが一言言ってきた。ハルのその言葉に、ソワソワしていたリサは名前を言われた事に、あこはリサがベースをやっていた事に驚いている様子だった。

 

私は元々リサに頼もうと思っていたので、それほど驚きはせずにハルの言葉に共感をして、リサにお願いをした。

 

 

 

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~ハル視点~

 

 

準備を終えて友希那達の方を会話を聞いてみると、ベースの話になってたから、声をかけた。

 

 

ハル「それなら、リサにやってもらったら?」

 

リサ「……!」

 

友希那「……確かにそうね。リサにお願いしてもいいかしら?」

 

紗夜「……今井さんはベース経験者……なんですか?」

 

リサ「二年ぐらい前までは、ベースをやってた感じだよ」

 

友希那「やってない期間があるけれど、楽譜通りには弾ける筈よ」

 

友希那の言葉に、リサのネイルなどを見て渋っていた。リサが説明などをして、紗夜はしぶしぶな感じで納得して"分かりました"と伝えた。

 

リサ「じゃあベースを借りてくるね」

 

この場にベースを持ってきてなかったリサは、ライブハウスの貸し出しのベースを借りに向かった。しばらくして戻ってきた。

 

友希那「それじゃあ、始めるわよ」

 

戻ってきたリサの準備が終わったのを確認した友希那が、そう一言呟いた。

 

 

そして、演奏が始まった。

 

 

 

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~演奏終了後~

 

 

 

演奏が終わった。

 

 

演奏が始まった時に、皆の音がガチッ❗と噛み合った感じで、音が合わさっていた。初めて会ったメンバー同士で、しかも初めての音合わせの状態だったのに、この完成度は凄かった。所々気になる所があったが、ここにキーボードが入り練習を重ねて、皆と出掛けて視野を広げて結束高くなればどうなるのかすごく楽しみになった。

 

リサ「……ル、ハル!」

 

ハル「わぁ!?」

 

演奏の凄さに考え込んでいた俺は、リサに名前を呼ばれて驚いてしまった。

 

ハル「……な、何?」

 

リサ「感想を聞こうと、何度も名前を呼んだのに反応が無かったからさ」

と、名前を呼んだ理由を聞くと、リサにそう言われた。

 

ハル「あ、あぁ…それはごめん。音が噛み合って凄く迫力があって圧倒されてた……」

 

友希那「そうね……。今まで経験した事がない感じだったわ」

 

皆の演奏の感想を言うと、友希那も同じ様な事を思ってたみたいだった。するとあこが声をかけてきた。

 

あこ「あ、あの!あこは……合格ですか?」

 

友希那「そうね。色々と改善する所はあるけれど、合格よ」

 

ハル(確かに途中で間違えたり、ドラムが走りすぎたりとかはあった。それでも、友希那の歌ってる曲に付いていけてたし、友希那の歌にも負けないぐらいのドラム演奏だった)

 

あこ「~~!リサ姉、あこ合格だって!」

 

リサ「やったね、あこ!」

 

あこが友希那に"合格かどうか"を質問をした。あこのその質問に友希那は合格と伝えた。"合格"という言葉を言われたあこは、リサに抱きついて喜んでいた。

 

紗夜「あとは、ベースとキーボードですね」

 

友希那「……そうね」

 

ハル「友希那。ベースなんだけど、リサにやってもらうのがいいと思う」

 

リサ「……え?」

 

紗夜「和奏さん、本気ですか?」

 

残りのメンバーの話をした紗夜の言葉に、俺がリサをメンバーに入れる提案を友希那にした。その言葉に、いち早く反応したのは、友希那ではなく紗夜だった。そして、紗夜は俺に"本気か?"と聞いてきた。

 

ハル「うん、本気だよ。初めての音合わせであんなに音が合うのは、基本的にあまりあり得ないよ。紗夜だって、あんなに音が合うなんて初めてじゃない?」

 

紗夜「それは……、そうですけど」

 

ハル「技術面とかについて、練習して上手くなっていくしかない。……音があんなに合ったのに、技術面が未熟だからメンバーに入れないのは勿体ないと思う。それに凄い上手い人が入っても、今日みたいな演奏が必ず出来るとは限らない」

 

友希那「確かにそうね。私もハルの言葉に納得だし、リサを入れるのは賛成だわ。リサに入ってもらいたいけれど、紗夜はそれでもいいかしら?」

 

俺の言葉に、友希那が賛成して紗夜に確認をした。

 

紗夜「……分かりました。和奏さんの言葉に納得できますし、湊さんがそう言うのであれば構わないです」

 

友希那からの言葉を聞いて、しばらく考え込んだ紗夜は反対せずにリサが入る事を承諾してくれた。

 

友希那「リサ、あなたもメンバーになってベーシストとして、演奏してもらうわね」

 

リサ「う、うん!」

 

俺と紗夜、友希那の言葉を聞いて静かになっていたリサは、友希那の一言で笑顔になって"うん"と頷いた。その後にリサはあこと一緒のバンドに入れた事に喜びあっていた。

 

その様子を見ながら、"また友希那と音楽が出来るのが嬉しいんだろうな……"と、俺はそう思った。

 

紗夜「湊さん、和奏さんはメンバーなんですか?」

 

友希那「当然、ハルもメンバーよ。楽器メンテナンスとかの裏方のサポートも出来るし、ハルの耳も凄く頼りになるのよ」

 

紗夜「なるほど……」

 

友希那「だから、ハルはサポート兼マネジャーとしてのバンドメンバーよ。……ハル、よろしくね」

と言った友希那は俺に拳を突き出してきた。俺は友希那の言葉に"了解"と言って、友希那の拳に俺の拳を突き合わせ(グータッチ)をした。

 

友希那と拳を突き合わせるのは去年からやっているが、そんなに多くはやってはない。

 

ただ、やる様になったのは、去年…俺が友希那にやった時があり、その際に友希那が気に入ってそこからグータッチをやる様になったのがきっかけだ。

 

友希那「……スタジオの時間が少なくなってきたから、片付けをしましょう」

と、友希那がグータッチをした後にそう言ってきたので、皆でスタジオの片付けを始めた。

 

 

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スタジオの片付けが終わり、皆で帰ってる間に俺は皆に声をかけた。

 

ハル「メンバーは、あとキーボードだけだね。皆の知り合いにキーボードやってる人とかいる?」

と、俺が聞くと皆は首を横にふった。

 

ハル「それじゃあ、キーボードについては各自知り合いとかに聞いたりして探す感じで行くか……」

 

友希那「そうね。メンバーを探しつつ、明日から練習を始めましょう。もし、予定とか合わない時があったら教えてちょうだい」

 

友希那の言葉に皆が頷いた。

 

その後は友希那と紗夜の二人で話したり、俺はあことリサに今日の演奏の事での改善点とかを話したりと、各々が話をしながら帰路に着いた。

 

 

 

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~翌日~

 

~学校・教室~

 

あこのドラムオーディションがあった日の翌日。

 

 

朝、自分のクラスに登校した俺は机に荷物を置いて、鋼がいる机の所に向かい鋼に声をかけた。

 

ハル「鋼、ちょっと聞きたいことがあるんだけど、少しいい?」

 

鋼「ん?どうした?」

 

俺は鋼に友希那がバンドを組んだ事と、キーボード以外のメンバーが集まった事などを説明した。

 

ハル「それで、鋼の知り合いとかにキーボードをやっている人とかいる?もし、やってる人がいるなら紹介してほしいんだけど……」

と、俺は昨日の出来事をした後に、キーボードをやってる人が知り合いがいるか、聞いてみた。

 

俺の話を聞いた鋼は少し考えてから、口を開いた。

 

鋼「わり、キーボードやってる人は知り合いには、居ないわ。けど俺も知り合いに聞いて探してみるから、見つけたら教えるわ」

 

ハル「うん、お願い」

 

鋼の知り合いには、キーボードをやってる人はいなかったみたいだけど、知り合いに聞いてみてくれると言ってくれた。

 

鋼にお願いしてから、自分の席に戻り授業の準備を始めた。

 

 

 

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~放課後~

 

 

~ライブハウス・スペース~

 

 

今日はスペースでバイトだったので、友希那に一言伝えてバンド練習には付き合わなかった。

 

花園さんと一緒にドリンクの担当をしながら仕事をした。スペースに来るお客さんの数が少なくなり、一区切りがついた時にオーナーがやってきた。

 

オーナー「花園、そろそろ慣れてきたかい?」

 

たえ「はい、慣れました……!」

 

オーナー「じゃあ、ここは一人で任せる。ハル、いつもの仕事に戻りな」

 

ハル「了解です」

 

オーナーの言葉を聞いた俺は、ステージ横の向かった。オーナーが言ったいつもの仕事とは、花園さんがバイトで入るまでやってた裏方業務の事だ。その為、オーナーの一言だけで、何が言いたいのかすぐ分かった。

 

ハル「すみません、今日はどこに入ればいいですか?」

 

スタッフA「あ、ハルくん。こっちに戻っても大丈夫なの?」

 

ハル「はい、オーナーから言われたので」

 

スタッフB「そうか。じゃあ今日は照明の方をやってもらっていいか?」

 

ハル「分かりました!」

 

スタッフB「聞かなくても大丈夫だと思うが、今日の出演のバンドと演奏曲は頭に入ってるか?」

 

ハル「大丈夫です。裏方をやってない間も頭に入れるようにはしているので、今日も覚えてますよ。なのでいつでも行けますよ」

 

スタッフA「流石……ハルくんね」

 

そう言ってライブが始まったので、機器を操作を始めた。

 

 

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ライブも終わりお客さんも帰ったので、スペースの片付けをしていた。

 

スタッフA「やっぱり、ハルくんがステージ横に居るだけで凄くスムーズに進むね」

 

ハル「そうですか?」

 

スタッフB「そうだよ。ハルが居てくれるだけで百人力なんだ」

 

スタッフA「それは言いすぎじゃない?」

 

スタッフB「俺はそう思ったんだから言ってもいいだろ」

 

ハル「ははは……、でもそう言ってくれてありがとうございます」

と、そんな風な会話をしながら掃除や片付けを進めた。

 

片付けが全て終わり、帰る支度を済ませた俺は、帰る前にオーナーに声をかけた。

 

ハル「あ、オーナー」

 

オーナー「なんだい?」

 

ハル「昨日、俺バンドのマネージャー……サポートメンバーをやる事になったんです」

と、俺が言うとオーナーより先に凛々子さんが話に乗っかってきた。

 

凛々子「バンドのサポート?何でまた、やろうとしたの?何か理由あるんだよね?」

 

オーナー「……大方、ハルが楽器メンテナンスなどの裏方作業が出来るのと、音楽を聞く力があるハルの耳で頼れるから入ってほしい、って所かい?」

 

ハル「そんな感じですね」

 

凛々子さんから聞かれた事を答えようとする前に、オーナーが代わりに言ってくれた。

 

凛々子「へぇ~、バンドメンバーはどんな子達なの?」

 

ハル「リーダーでボーカルは、友希那……湊友希那ですよ」

 

凛々子「湊友希那って、あの孤高の歌姫!?」

 

オーナー「だと思ったよ」

 

凛々子「オーナー、知ってたんですか?」

 

オーナー「あぁ。ハルは、前から湊友希那のサポートしてたからね。どうせ、バンド結成すると話になった際に、さっき言った理由でハルは必然的に入るだろうと、予想は出来てたよ」

 

凛々子「はぁ……。そういえば、湊友希那っていろんなライブハウスで歌ってて、スペースでも何回か歌ってた子でしたよね?オーナー」

 

オーナー「そうだよ。去年、ここで歌を披露してハルと口論をした子だね」

 

凛々子「口論ですか?」

 

オーナー「あぁ。……全く、いきなり口論をするもんだから私も驚いちまったよ。真次が帰って、スペースを閉めた後だったから良かったものの」

 

ハル「それはすみませんでした……」

 

オーナー「まぁ、去年の話だ。もう気にしてないから、ハルも気にしなくてもいいさ。……で、サポートメンバーになったと言ってたが、それがどうかしたのかい?」

 

ハル「えっとですね、昨日の内にキーボード以外のメンバーが集まったんです」

 

オーナー「なるほどね。私や真次の知り合いに、キーボードをやってる人がいるかどうかの話かい?」

 

ハル「はい、そうです。一応俺もメンバーの皆も、知り合いとかに聞いてはいるんですけど……」

 

オーナー「……悪いが、知り合いにいるとは言えないね」

 

凛々子「私の方も、いないかな……。私の知り合いって、バンドを組んでる子達が大半だし、一応フリーの子達もいるけどキーボード以外の子だからね」

 

ハル「そうですか、教えてくれてありがとうございます。こっちで探します。もしキーボードをやってる人が見つけたら教えてください」

 

俺はオーナー達にそう言ってから、スペースを出た。

 

ハル(バイトしながら、メンバー探しとバンドのサポートもしないといけないから、結構大変な日々になりそうだな……)

と、俺は思いながら帰路に着いた。

 





次回も遅くなってしまうと思いますので、気ながらに待ってくれたら幸いです。
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