兄・子世代ifチート能力を駆使して転生人生謳歌します!   作:八重歯

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17 退校処分は回避したい

 

 

 

退校処分って事は、もうホグワーツ行けないの?えーじゃあ別の学校に編入するしかないのかぁ…それはそれで楽しそうだけど、せっかくハリポタの世界なんだから、ハリー達の青春を見たかったし、会いたいキャラたくさんいるのに!

全くもって原因がわからん。マグルにバレてないし誰も殺してない!秘密の部屋に遊びに行こうかと思ったこともあるけど、一応我慢してたのに!

サプライズクリスマスプレゼントにしては、少々刺激的すぎる!

 

 

 

「…全てに目を通しなさい」

「はい…。…えーっと…」

 

 

 

退校処分、という衝撃が強すぎて最後まで読んでいなかった俺は、セブルスに促されて続きを読み進めた。

 

ゾグラフ殿から始まっている機械的な文章は、つらつらと俺が再三の警告を無視して魔法を使った事により、魔法の機密保持法に反したため、12月26日、魔法省の懲戒尋問へ出席しなければならないことや魔法省の役人が来て俺の杖を破壊するということ、そしてやっぱり退学処分である事が書かれてあった。

 

……これってあれだな。ハリーが貰った手紙に似てるなぁ。けど俺マグルの前で魔法使ってないのに、そこまで問題なのか?

 

 

 

「…じゃあ、セブルス先生は俺に退校届け決定書でも持ってきたんですか?」

「……いや、校長が先程魔法省に向かい、なんとかノアの退校処分と、杖の破壊を止めようとしている」

「…へえ?」

 

 

ダンブルドア校長は、俺を警戒してるし、学校から追い出すいいチャンスとだと思うかなって考えてたけど、優しいところあるじゃん!

やっぱりなんだかんだいって生徒思い、なのかな?

 

 

「今までにも魔法省から、手紙が届いていただろう。何故魔法の使用をやめなかった」

「えー?来てましたけど。俺知らない人からの手紙は読まないんですよ。どんな精液やら血が入ってるかわかったもんじゃないんで…差出人のところには魔法省としか書いてなかったし…本当に魔法省からの手紙かどうかわからなくて。名前が書いてなかったら基本無視です」

「……馬鹿なのか?」

「処世術と言ってくださいよ。他人の体液とか触りたいですか?」

「…それは、…そうかもしれんが」

 

 

セブルスは俺が毎朝大広間で大量の呪い入りの手紙を送られているのを知っている。

それだからなのか、少し哀れに思っているのか強く責め立てることはしなかった。

 

 

いやー…懲戒尋問かぁ…めんどくさいな。

 

 

なんとも言えない沈黙が落ちていると、部屋の窓をコツコツと叩く軽い音が聞こえた。

窓を見れば、外に灰色のフクロウが白い封筒を咥えて窓枠に器用にとまっている。

 

すぐに窓を開けて手紙…魔法省からの手紙を受け取り、中を読む。

 

 

「…あ、懲戒尋問まで停学処分らしいです。その尋問で退学かどうか決めるみたいですね。杖は…後見人に預ける事…?」

 

 

なんとか、退校処分ではなくなったようだ。ダンブルドアが良いように言ってくれたのだと信じたい。まぁ、ほら、魔力の暴走とかね?色々言い訳は…あるだろう、あーでも俺何回も姿現ししたからなぁ。そこを尋問で詰められると、何とも言い訳しにくい。

 

…いや、そんなことよりも。後見人って誰のことだろう。まさか、ライカママじゃないよな?マグルに杖を預けるわけないし。

 

 

「…後見人は、我輩だ」

「え、そうなんですか?…セブルスパパ?」

「やめろ。…マグル界出身の孤児には、担当教師が着くと言っただろう。このような事態が起こった場合、我輩が一時的に後見人となる。…この制度が始まり、こんな事になったのは君が初めてだ。おめでとう」

「わーありがとうございます」

 

 

少しもおめでとうの気持ちが込められてない、寧ろ余計な手間を増やしやがって!という恨みすら込められている冷ややかな言葉に、俺は棒読みでお礼を言った。

 

パーカーのポケットに入れていた杖をセブルスに渡せば、セブルスはしっかりとそれを受け取って自分のローブのポケットに入れた。

 

 

「あ、一つ…いや、二つだけ質問いいですか?」

「…何だ」

「セブルス先生、今日はお休みですか?すみません休暇中に」

「…そうだ」

「あと、その未成年が魔法を使えない法律って……誰が魔法を使ったのかまではわからなくて、その場所で成人がいなかった場合にはその場にいる未成年魔法使いが処罰されるって認識であってますよね?」

 

 

セブルスは怪訝な顔をしながら頷いた。

うん、やっぱりこの法令はマグルから魔法族を隠すために未成年の魔法の使用を禁じているだけで、近くに成人済みの魔法使いが居て、周りにマグルが居なければ間違いなくバレない。割と抜け穴の多い法令だな。…まぁ、どこで魔法が使われたかわかるだけでも凄いけど。…学校に所属する段階で何か魔法省から呪いでもかけられてるのかな。

 

 

「じゃあ、ちょっと協力してくれますか?」

 

 

俺は立ち上がり、セブルスの腕を掴みニヤリと笑った。

セブルスが俺の手を振り払うより早く、俺はセブルスと共に、一度こっそりセブルスを追いかけて行った事があるホグズミードへと、姿現しをした。

 

 

 

「……──貴様は馬鹿か?」

「え?どうせ懲戒尋問行くんだし、杖使ってるわけでもないし。セブルス先生が居るなら俺が姿現ししたって思われないでしょ?少しだけ!また今度希少な薬草取るの手伝いますから!」

 

 

ホグズミード村の入り口の前でセブルスが低く呟いた。うーん、セブルスの額に青筋が走っている。

雷が落ちるまえに早口で言うと、セブルスは何度か深呼吸し、額を押さえながら黙り込んだ。

黙り込む、と言うことは多分オッケーなんだろう。沈黙は肯定と取る!

嫌なら俺を連れて孤児院に戻れば良い話だし。セブルスもなんだかんだ薬草は欲しいのかもしれない。

 

 

「ちょっと待ってて!」

 

 

俺はホグズミード村の入り口に突っ立っているセブルスにそれだけ言い残してハニーデュークスに向かった。

 

勿論、ハリーにクリスマスプレゼントを買うためだ。

魔法界にあるお菓子は美味しいし、割とマグル界でも売っていそうなものはある。パッケージが勝手に動く物じゃなくて、魔法の効力のないお菓子なら…多分、あの普通をなによりも愛するダーズリー家の人たちは気がつかないだろうし、ハリーにあげても文句は出ないはず。

ダドリーにも、一応買っておこうかな。

 

 

 

 

ーーー

 

 

 

 

クリスマスの日。俺はセブルスが一度帰ってしまった今──流石に大人の魔法使いが側に居ない状況で姿現しをしたら、せっかくダンブルドアが魔法省に掛け合ってなんとか停学にしてくれたのに、即退校処分になりかねないと自粛して、ライカママに車でダーズリー家まで送っていって貰った。

帰りに電話をすれば迎えに来ると約束してくれたし、ダーズリー家で電話を借りよう。これで夜に長時間歩く事もなくなるし、変質者3人くらいと会わずに済む。魔法使って撃退出来ないとか、クソめんどくさい。いや、寧ろ出来ないかも。俺の純潔を守るために魔法の使用を許してくれないかなぁ。

 

 

ビーっとベルを押せば、すぐに足音が聞こえてハリー…ではなく、ぴちぴちのスーツに、赤い蝶ネクタイをつけたどこぞの少年探偵のような服装のダドリーが、頬をりんごのように赤くしながら満面の笑みで現れた。

 

 

「ようこそノア!」

「お招きいただき、ありがとうダドリー」

「さぁ入って!パパとママも、久しぶりにノアに会えるの凄く楽しみにしてたんだぜ!」

 

 

ダドリーは大きな体を端に寄せて、俺が通れるようにスペースを空けた。それでも真っ直ぐ入ることはできなくてちょっとカニ歩きしながらダーズリー家の扉を潜る。

 

 

俺は、何度かダーズリー家に遊びに来たことがある。ダドリーとはハリーとあった数ヶ月後に知り合い──というか、ハリーと遊んでるところを見られてしまって、顔を真っ赤に染めたダドリーがもごもごいいながら「俺とも遊んで!」と言ってきたものだから、まぁ、仕方がなく遊んでいた。ハリーはすごく嫌がってたけどな。俺が側に居る限り、俺に嫌われたくないダドリーもハリーを蹴り飛ばす事は無いし。

 

その流れでダーズリー家に呼ばれ、ダーズリー夫妻とも面識はある。

何よりも普通を愛する2人は、俺の特別で世界一の容姿を見ても顔を真っ赤にするだけで拒絶はしなかった。

 

流石に、ダーズリー夫妻の前で魔法を使うわけにもいかず、俺は夫妻が愛する世界一の美少年として普通を装っている。

 

リビングには普通の大きさの普通の飾りをつけたクリスマスツリーがあり、その下には沢山の色とりどりのクリスマスプレゼントが置かれている。

机の上にあるクリスマスディナーも、一般的なイギリス家庭に出てきそうな、普通に豪華なものだった。

 

 

「まぁノア!よく来たわね!」

「おお!ダドリーとノアが並べばお似合いのカップルのようじゃないか?ん?男の子なのがいまでも信じられんな」

「はは、お招きくださりありがとうございます、バーノンさん、ペチュニアさん」

 

 

俺を普通に歓迎する夫妻の、バーノンの言葉は華麗にスルーした。

いやいや、俺に釣り合うか?流石にそれは親バカすぎるだろ。俺に釣り合うのは世界で1番目の美女だと思うぜ?

この2人って普通を愛する割に、親バカ具合は普通じゃなくて異常だな。

 

 

「ノア!」

 

 

ハリーが俺の到着に気付き、キッチンから現れた。

くたびれたエプロンをつけて手にはミトンをしているその姿は、パーティーらしく綺麗な格好をしているダーズリー家の3人と比べてかなり見窄らしい。いや、まぁ俺も普通の服だけど、俺は何を着ても完璧に似合うから仕方がない。

 

 

「ハリー、何を作ってたんだ?」

「あ。今ちょうど七面鳥を焼いてるんだ」

「へー、ディナーはハリーの手作りか!楽しみだなぁ」

 

 

嫌味にならない程度にペチュニアに向かってチクリと言えば、ペチュニアはなんか気まずそうな顔をして「ハリー、最後の仕上げは…代わるわ」と言ってハリーからミトンを取り上げた。

 

客人をもてなすディナーを全てハリーが作ったとは思わない。多分、オーブンなんて見てなくていいのにハリーをこの場から遠ざける為に、わざわざ見張りを言いつけていたんだろう。

 

ハリーはすぐにエプロンを外して椅子の背にかけ、嬉しそうに俺の元に駆け寄り手を取った。

 

 

「ノア、クリスマスおめでとう!」

「ハリーも、おめでとう。いいクリスマスになればいいな」

「ノアが来てくれるなんて!最高のクリスマスプレゼントだよ!」

「ノア、こっちに来てゲームしようぜゲーム!!」

 

 

ハリーと喋ってたらなんとかしてハリーから俺を奪おうとしたダドリーがすぐにハリーを押し退け──ハリーは強くダドリーを睨んだ──手にコントローラー2つを持ちながら現れた。

 

 

「そうだな、やろうか。ハリーもおいで」

 

 

リビングの奥にあるテレビにはすでにゲームがセットされている。ダドリーが欲しがったものは何でも買い与えるダーズリー夫妻により、この家には最新のゲーム機や沢山のおもちゃがある。半分くらいはダドリーの癇癪により壊されてるけど。

 

 

早速、クリスマスディナーが出来上がるまで俺たちはぴこぴこテレビゲームを楽しむ。時々ハリーに代わったけど、ダドリーに勝ってしまえばまた癇癪を起こしてしまい、最悪のクリスマスパーティになる事がわかっている賢いハリーは、全力で手を抜いて忖度していた。

 

それでも、何だかゲームをするその目は輝いていて楽しそうだったから、俺は何も言わなかった。ゲームなんて初めてなのかな?いや、それにしてはうまいから、やったことあるんだと思う。

 

まあ、俺は?忖度なんてせず全力でダドリーをぶっ倒したのだが、口をへの字に曲げて今にも爆発しそうなダドリーの背中を優しく叩いて慰めればすぐにダドリーは機嫌を取り戻した。単純で扱いやすいガキ…いや、少年だ!

 

 

その後、ペチュニアが仕上げをした七面鳥やローストビーフが机の上に並び、俺たちは席についてクリスマスディナーを食べた。

バーノンは赤ワインを美味しそうに飲んでいつものように会社の業績を自慢をしている。

 

 

「ノア、君はどこの学校に行っているのかな?」

「あー。俺、学校…というか、芸能人専用スクールみたいな、そんなところに行ってるんですよ、外国の…」

「そうなのか!今のうちにサインでも貰っておこうかな?芸能活動するようになれば、私の会社の宣伝をしてくれないか?ノアが宣伝すれば、売上10倍はかたい。それにノアにとっても悪い話では無いだろう?」

「まぁ!素晴らしいわ!」

「光栄です、また上のものと話しますね」

 

 

芸能人専用スクールなんて行ってないが、とりあえず俺はそういう事になっている。魔法学校だなんて言えないし、かと言ってどこの学校にも行ってないだなんてバレたら、マグル界では白い目で見られてしまう。

 

普通に美味しいクリスマスディナーを食べ、普通にクリームの甘いケーキを食べた。

ハリーはこんな豪華な料理を食べた事は無かったんだろう、凄い勢いで食べ、満足そうに腹を撫でていた。

 

俺たちは、その後、食後のティータイムをしながら寛いでいたが、何だかソワソワしているダドリーがちらちらとクリスマスツリーの下にあるプレゼントの山を見ていた。

 

 

「…あ、そうだ。これ、クリスマスプレゼント。大したものじゃ無いけど」

 

 

そろそろクリスマスプレゼントの中身見たいのだと思い、持ってきていた鞄の中からプレゼント包装された包みを2つ取り出す。

 

 

「うわぁ!ありがとうノア!」

 

 

ダドリーは物凄い勢いで俺の手から一つを取ると、お礼もそこそこにビリビリと開け始めた。

ハリーは奪い去るなんてことせず、しっかりと俺が渡すまで笑顔で待っている。うん、良い子だな!

 

 

「はい、これはハリーに」

「ありがとうノア!」

 

 

ハリーはまともなクリスマスプレゼントなんて初めて貰ったのかもな、包みを開くことなくまじまじと宝石を見るように目を輝かせながらしばらく見つめ、そっと赤いリボンを解いた。包装紙も破らないように丁寧に開く。

 

 

「おいハリー、お前のは何だったんだ?」

「キャンディ…かな?綺麗…」

「へん!俺の方が大きい!」

 

 

すでに大きなチョコサンドケーキを食べているダドリーは、ハリーの掌より少し大きい程度の綺麗な小瓶の中にある飴よりも、自分のプレゼントの方が大きいことに満足げな笑みを浮かべる。

金額的にはハリーの方が高かったし、食べたら全部なくなってしまうケーキよりも、何か形に残ったほうがハリーは喜ぶだろう。

そう思って綺麗な小瓶に入ったキャンディにしたけど──うん、しっかり喜んでくれてる。

 

 

「大切にするね…!」

 

 

ハリーは赤い小さな飴を一つだけ食べて、小瓶を胸に抱き締め嬉しそうに笑った。

 

 

「ノア、これは私達からのプレゼントだ」

「ありがとうございます、バーノンさん、ペチュニアさん」

 

 

何やら大きな包みだけど、重さはそれほどでも無い。

袋を破らないように開けてみれば、中から…何だろう、服かな?

見るからに高級ブランドものジャケットが出てきた。うん、普通に悪くないデザインだ。

 

 

「どうかな?」

 

 

早速袖を通してくるりと一回転し、お披露目すれば、バーノンもペチュニアもダドリーもハリーもぽっと頬を赤らめた。

 

 

「すごく似合っているわ、ノア!」

「ああ、トップスターのようだ!」

「すげぇかっこいい!」

「ノア、本当に似合ってる!」

 

笑顔でみんなにベタ褒めされて、悪い気はやっぱりしないな!

 

 

 

 

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