兄・子世代ifチート能力を駆使して転生人生謳歌します! 作:八重歯
クリスマス休暇が終わり、俺はホグワーツに戻ってきた。
残念ながら魔法省は、学校以外で未成年である俺が魔法を使う事を流石に…良しとしなかった。
しかし、休暇中にやむを得ない事情で魔法を使う事になった場合、その後届いた手紙を持ち、ちゃんと魔法省へ赴き、理由をキチンと説明さえすれば即退校処分にはならないと約束してくれた。
まあ、そもそも緊急事態なら未成年でも魔法使っても良い筈だし、当然といえば当然だけど…仕方ないか。
休暇中の二ヶ月、全く魔法使えないのは面倒だな…。未成年のニオイとかいうやつをどうにかする方法を考えないと駄目だな。
「ノア!久しぶりだね」
「久しぶりセドリック」
自室に戻ればすぐにセドリックが笑顔で駆け寄る。俺は自分のベッドの上にトランクを置いて開き、中に入れていた服や細々したものを魔法で元の場所に片付けていった。
「ノア…これ、遅くなったけど…クリスマスプレゼント」
「…え?俺に?」
セドリックは照れたようにはにかみながら、掌ほどの小さな包みを俺に向ける。すぐに受け取ったそれは、あまり重くはない。
「住んでいる孤児院がどこかわからなくて、送れなかったんだ」と頬をかき伝えるセドリックの声を聞きながら、俺は包みを開いた。
「…インク壺?」
それは小さなガラス製のインク壺だった。銅製の蓋には知恵の木でもある林檎の花や葉、実が彫られ、中には黒いインクが満たされている。
「うん、永久インク壺でね、割れない限り中のインクが無くならないんだ」
「そんなのあるのか…え?高かったんじゃない?」
「んー別に?」
セドリックはなんでもないと軽く伝えたが、かなりの期間、お小遣いの前借りをしなければならなかったほどらしい。そう心を見て分かった。
「…ごめん、俺、何にも用意してない」
「え?ああ、いいんだ!僕が贈りたいだけだったし、使ってくれるならそれがクリスマスプレゼントだよ!」
セドリックはにっこりと笑う。
めちゃくちゃいい奴過ぎる!俺まじで何にも用意してなかったわ。いやー…そうか、クリスマスプレゼントって親しい相手に贈るものだったな、孤児院に居た時はその日は貢物デーだったから知らない人から色々送られる日、と思っていた。
ハリーとダドリーにプレゼントを買ったのもクリスマスパーティに誘われたからで、今まであげたことなかったし。ハリーからも貰ったこと無かったしなぁ。
「…大切に使うよ、ありがとうセド」
「どういたしまして!」
「来年は俺も用意するから」
「貰えるのは嬉しいけど…無理はしないでね?」
セドリックは俺が金欠…というか、お小遣いを貰えるような立場じゃない事をわかっていて、困ったように笑う。
いやーイケメンで優しくて気遣いも出来るとか完璧過ぎか?んで、クィディッチも上手いとか…そりゃモテまくるだろ。スパダリ予備軍だな…。
俺はインク壺を早速机の上に置いた。
丸い窓から差し込む光りを受けたガラスがキラキラと輝き、虹色の光彩を机の上に広げていてとても綺麗だった。
その後、夕食を取るために大広間に行くと、大広間近くの廊下でフレッドとジョージが壁にもたれ掛かり突っ立っていた。
ぱちりと視線が合った途端、2人はぱっと表情を輝かせ俺の元に駆け寄る。
「ノア!お帰り!」
「俺たちに会えなくて寂しかったか?」
「ただいま、フレッド、ジョージ。寂しかったのは2人だろ?」
「まあそうとも言うね!」
「ノアがいなくなったホグワーツは悪戯商品の無いゾンコみたいなものさ!」
フレッドはけらけらと笑い、ジョージも同感だと深く頷く。
まぁ俺は中々…一年生としては経験することが無いだろう事を経験してたからフレジョの事はあんまり思い出さなかったが、それを言うとコイツらわざとらしくいじけるだろうし、黙っておこう。
「ノアに言いたい事があって」
「何だ?」
「あー。…ここではちょっと」
フレッドはセドリックを見て言葉を濁す。セドリックは自分に何処か行ってほしいのだとわかると、ちょっとムッと不機嫌そうな顔をして「…先に行くね」と低く呟きフレジョの隣をツンとした表情で通り過ぎて大広間の二重扉をくぐった。
フレジョは「邪魔ものはいなくなった!」というような悪戯っぽい顔で笑うと俺の手をそれぞれ片方ずつ繋ぎ、近くにある空き教室へこっそりと侵入する。
だいたい空き教室っていうのはカップルのデートスポットらしくそれなりに人がいたりするけど、夕食の時間にわざわざ空き教室に来るものはいないのか、その部屋には誰も居なかった。
フレジョは部屋の中央まで俺を引っ張り、ようやく手を離す。ジョージがローブの内ポケットから忍びの地図を出し、机の上に置いた。
「我、ここに誓う。我、よからぬことを企む者なり!」
フレッドが杖を取り出し、忍びの地図に触れながら唱えれば、杖先が触れたところから細い蜘蛛の糸のようなインクの線が現れ、みるみるうちにホグワーツ中の地図を描き始める。大広間と書かれた広いスペースには沢山の黒い点と名前が密集し、廊下を動く黒い点の数々はみんな大広間へと向かっている。
「…よし、あの場所には人がいないな」
「行くなら今がチャンスだ!」
「……一体、何なんだ?」
フレジョはじっくりと地図上を眺めこそこそと話し合う。
何が言いたいのか分からず首を傾げていると、フレジョはニンマリと悪戯っぽい同じ笑顔を見せた。
「「少し遅いクリスマスプレゼントさ!」」
そう告げたフレッドは地図を折りたたみポケットの中に突っ込むと、俺について来いと手で合図をする。
普通にお腹空いたけど、2人の顔があまりに楽しそうだったから少しくらい付き合ってもいいか。クリスマスプレゼントってのも気になるし。
ーーー
フレジョに連れて来られた場所は、ホグワーツの名所…いや、迷所である動く階段の下だった。
一定の規則で動く階段は、授業に遅刻しそうな時はマジで面倒で、この階段を通らないように遠回りをする生徒も多い。
沢山の絵や肖像画が壁一面に飾られ、俺たちの目の前で階段は動き吹き抜けの中を好きに動いている。
フレッドはポケットから地図を取り出し、ジョージと何やら話しながら何度も地図や階段を見比べる。
「やっぱり、あそこだ」
「ああ、間違いない」
2人は真剣な顔で頷き合うと、俺の左右に立ち目の前に地図を広げた。
「見てみろよ」と2人の視線が俺に告げている。俺は地図上にある動く階段の下にある3つの俺たちの点をとりあえず見た。
地図上に細かくどの時間にどの廊下に繋がるかの、動く階段の説明が書かれている。
月曜日9時から10時は三階奥、13時12分から15分は二階東廊下などなど…かなり細かい。
うわ、これジェームズ達が全部調べたのかな?途方もないなこれ。
「ほら、ここ…隠し通路があるらしいんだ」
「ん?…本当だな」
隣から覗き込んだジョージが指先でトントンと地図を叩く。
動く階段に書かれた説明文の1番下に『17歳未満立ち入り不可』と書かれている箇所がある。しかし、他の説明文には階段が移動する時間が書いてあるのに、そこには時間が書かれていない。
悪戯仕掛け人の彼らでもわからなかったのか、それとも明確な法則が無く階段が動いてしまうのか。
しかし、17歳未満不可…魔法界では17歳を迎えたら成人になるらしいからな。
「17歳未満は入れないって…なんかエロ本とかあるのかな」
「いやいや」
「流石にそれは無いでしょ」
「いやー?発禁物のオタカラが隠されてるのかもしれないだろ?ヤバすぎると家には持って帰れないし、歴代のホグワーツ生の素晴らしき宝の数々が隠された部屋なのかも」
ニヤリと笑えばフレジョは少し頬を赤らめて視線をうろつかせる。11歳の男なら親の目を盗んでエロ本くらい読むだろ?純情なフリしやがって!
「確かにクリスマスプレゼントだな。俺、魔法界のエロ本興味あったんだよなぁ」
「うっ…ノアが…エ、エロ本とか言わないでくれ!」
フレッドは聞きたく無いと耳を塞ぎ首を振るが、俺は普通にエロ本に興味があるお年頃の男だ!
「えーと。えっちな本かはわからないけど…地図上に年齢制限があって入れないのはここだけなんだよ。…気になるだろ?」
「この地図はマジですげぇよ。抜け道も隠し部屋も書かれてるし、入る方法もちゃんと記載されてる。ここだけが異質で…ノアと行ってみようって事になってね」
「確かに、気になるな」
原作でもハリーは何かがあると良く忍びの地図を使うけど、こんな隠し部屋?隠し廊下?の話は一切出て来なかった。
ハリーは忍びの地図を使い悪戯をするような性格じゃ無いから、普段から地図を見る事が無い──っていうのが原因かもしれないけど。大体忍びの地図を使う時は緊急事態だったり、誰かを監視する為だったり、ホグズミードに行く為だ。
原作にない場所。
この先は俺が本当の意味で全く知らない、初めての経験が出来る世界に繋がっている。
何が起こるか予想できないのは少し不安だけど──まぁ、ホグワーツは学舎だし、そんなやばいのは無いだろう。…秘密の部屋は例外だとして。
「どうやって行くんだ?」
「休暇中に調べてみたんだけどさ。──ほら、ここが動く階段の始まりだけど、吹き抜けはずっと下まで続いてるだろ?多分、地下なんだ。上にはそれらしいものは無かった」
「でも、動く階段が地下に伸びるところなんて見たことないし、ビルとチャーリー…あ、俺たちの兄貴に聞いたんだけど、兄貴達も見たことないって言ってた」
「あー…確かに、地下は意識してなかったな」
この階段がある場所は吹き抜けになっていて、動く階段の始まりであるこの場所からは、上向きにしか階段は伸びていない。
そのため、つい上ばかり見てしまいがちだが手摺から身を乗り出して見てみればその下もずっと吹き抜けが続いている事がわかる。
地下には灯りが無く、薄暗いし床も見えない。つまり──なかなかに深いんだろう。
「ってか、階段の始まりは
「そうなんだよねぇ」
「どんな場所が気になるんだけど…どうしたらいいかな?」
確かに。気になる。
この吹き抜けがどれくらい深いのかも気になるし、隠されてる──と俺は見ている──エロ本は是非とも見てみたい。
「よし!降りてみるか!」
「どうやって?」ときょとんとするフレジョの腰あたりを腕で抱き、ぐっと強く密着させたままぴょんと軽く跳ぶ。
「うわっ!?」
「なっ!?」
「俺から離れると落ちるぞ」
フレジョは落とされてはたまらないのか、がしっと俺の首あたりにしがみつく。ちょっと苦しいしけど仕方がない。
顔を赤くしたり青くしたり忙しいフレジョを連れて浮遊した俺は、驚いた顔をしている肖像画の中の魔法使い達の視線を受けながらそのままゆっくりと吹き抜けの底へと降りた。
灯りが届かなくなっていって、だんだん薄暗くなっていく。壁に沢山かけられていた肖像画や風景画も次第に減っていって、剥き出しの汚れた壁が現れた。
「フレッド、ジョージ。ルーモス使える?」
「あ、うん──
「
両手が塞がっていてはルーモスを使う事が難しくて2人に頼めば、2人は片腕でしっかり俺に抱きついたままポケットを探り杖を振った。
ぽっと明るい光が2人の杖先に灯り、ジョージは壁を照らしてフレッドは下を照らす。
「…どこまで続くんだろう」
「めちゃくちゃ深いな」
「…こりゃ、エロ本があるかわかんねーな」
壁には足が沢山ある虫が這っていて、どう見てもオタカラというか、やばいものがありそうな雰囲気だ。
フレッドとジョージの2人も、真剣で、ちょっと不安そうな表情をしている。
「もう着くぞ」
フレッドの杖先からの光が吹き抜けの底を照らした。
どう見てもうっすらどころじゃない埃が積もっていて、硬い床を踏みしめた、というよりもなんか柔らかい綿を踏んだみたいな感覚だった。
「げほっ!す、すごい埃だ!」
俺は埃を吸わないように2人を離してすぐに服の袖で鼻から下を抑えたが、降り立った途端ふわりと浮いた埃を吸い込んでしまったジョージが盛大にむせてしまう。さらにふわりと浮いた埃を吸いたくなかったし、すぐに「スコージファイ」と呟き腕を横に払うように動かして近くにある汚れや埃を全て清めた。
俺たちはぐるりとあたりを見渡す。
ただの吹き抜けの底で、本来なら何もないだろうこの場所に──茶色い木製の古ぼけた扉が1つあった。
ごくり、とフレジョが固唾を飲み、さっと俺の背に隠れる。
…おいおい!こんな美少年、しかも男の娘を盾にするなんてどういうつもりだ!そこは男らしく先頭歩けよ!
少しムッとしたがまぁ2人はまだまだ少年だから仕方がない。ここは中身30越えの俺が頑張りますか!
そう考えて扉に向かおうとしたら、むんずとローブを掴まれ止められてしまう。2人は引き攣った表情で首を勢いよく振っていた。
「やめとこうぜ!…なんか、ちょっとヤバそうじゃないか?」
「そうだ!俺たちが来るには早い気がする」
「ここまで来て引けないだろ?開けよーぜ」
「えっ!しょ、正気か?」
「帰った方がいいんじゃない…?」
フレジョがここまで不安げにするのは珍しい。俺の知ってるフレジョはこんな危険そうで面白そうな扉があればワクワクしながら開けそうなものだけど。流石に一年生だし恐怖の方が強いのか?
「大丈夫、何かあっても俺が守るからさ」
俺のローブを掴んで離さないフレジョに言えば、2人は青かった顔を少し赤く染めた。
「ノア…きみって、男前だね…」
「女の子みたいな見た目なのに…」
「俺にとっちゃみんなかわい子ちゃんさ、プリンセス?」
だって、愛すべきハリポタキャラだからな!
揶揄うように言えば2人は少し緊張が解けたようで、ぎこちなく笑う。
足を再度進めれば、今度は2人は俺を止める事はなく──しっかりと両脇からそれぞれ俺の腕を掴んで、不安げに身を屈めていたが──扉へと近付いた。
フレッドとジョージが杖を掲げ扉を照らす。
かなり年代物の扉の上に、銀製か鉛製のホグワーツの紋章と「
「…紋章がここにあるってことは、まぁ…エロ本は無さそうだな」
「エロ本にこだわりすぎじゃない?…扉の先を無事に確認できて帰れたら…今度、チャーリーから借りてやるよ」
「まじで!?ありがとう!!」
エロ本!ついに魔法界のエロ本が読める!
俺は目を輝かせ心から喜んだが、フレジョは呆れたような目で俺を見て肩をすくめた。
エロ本が待っているし、さっさと開けよう。と、扉の取っ手を掴んでみたら。
──バチッ!!
「いってぇ!!」
「うわ!大丈夫!?」
「大丈夫か!?」
物凄い電流のようなものが腕に流れ、すぐに手を離してじんじんと痺れる手を振った。
これ、かなり強い魔法かかってるな。年齢線とかではない──17歳以外は入れない阻害魔法か。
「17歳じゃないと開けられないようになってるなこれ」
あまりの痛みで涙が滲んだけど、俺が怪我してないとわかったフレジョはほっと胸を撫で下ろし、すぐに残念そうに扉をじっくりと見た。
「そっかぁ…残念だな」
「17歳か…あと6年もお預けか」
「……エロ本は諦められん!!フレッド、ジョージ、離れてろ!」
フレジョの2人は慌てて俺から手を離し数歩後ろに下がる。それを確認した後、俺は自身に痛覚遮断魔法と治癒魔法をかけ強く解呪魔法を込め、もう一度取手を掴んだ。
フレジョの「ノア!!」「そんなにエロ本大事!?」という叫びと、バチバチという俺を阻もうとする電撃の激しい雷鳴の音が重なる。
なんだこれ!マジで強い魔法だな!?
手がびりびりする通り越して俺キルアみたいになってない?発電人間になってない?電撃の痛みなんて慣れてないんだけど!痛覚遮断しててよかった!
「っ…!──開け!!」
呻きながら強く言えば、それまで梃子でも動かなかった取手はゆっくりと下がる。そのまま強く押し上げれば、扉は鈍い音を立てながら開いた。
「フレッド!ジョージ!入れ!」
俺の声に2人は少し躊躇ったが、勢いよく飛び込んだ。
俺もすぐにその後に続き、扉の先に進む。
「──はあっ!はあっ!…や、やべえ、疲れた」
閉められた扉の前にしゃがみ込み、上がっていた呼吸を抑える。手が勝手に細かく震える。多分、それ程──俺のチート魔法でも中々解呪出来ない魔法がかかってたんだろう。
どう考えても、創立者の4人の魔法だなこれ。偉大な魔法使い1人くらいなら余裕で解呪出来たはずだ。
解呪に痛覚遮断に治癒。わりと強めの魔法3つをかけ続けた事なんて無かったけど、めちゃくちゃ疲れた。
「ノア、だ、大丈夫?」
「すごく、顔色悪いよ」
「あー…うん、問題無い」
立ち上がれば少しよろめいてしまって、すぐにフレジョが傍から心配そうな顔で俺を覗き込みながら支え、立たせてくれた。
あまり広くは無い空間だ。ルーモスで灯りを灯さなくとも、壁にかけられた松明が煌々と燃えていて明るい。
目の前には扉が五つある。入った時と同じような扉が四つあり、それに挟まれるようにして中央には一際大きく、装飾が熟された鉄製の扉が1つ聳え立っている。
中央の扉の前には何かを置くような大理石で出来た台があり、窪みが四つ。扉の数と同じという事は…見た目的にも、あの扉は後回しにした方がいいだろう。
「…『試練の部屋』…?」
台座に恐々近付いたフレッドが、彫られている文字を読む。何も起こらないらしい事を確認したジョージも、その後に続き台座の文字をまじまじと読む。
「えーっと。…『四つの部屋の試練に打ち勝ち、証を台座に示せ、さすれば扉は開かれん』…だって」
「…リアル脱出ゲームかよ…」
四つの扉の中央にはそれぞれの寮のシンボルである獅子、蛇、穴熊、鷹のレリーフがある。
どうみても創立者達からの挑戦で、それなら成人してないと挑めないというのも理解ができる。かなり、困難な試練が待ち受けているんだろう。
「……フレッド、ジョージ。今回は一旦戻って、また別の日に来よう」
「そうだね。ちょーっと、俺たちの手にはあまりそうだ」
俺の力があれば、多分どの試練もクリアする事は出来るだろう。寧ろ無理矢理1番大きな扉を開ける事だって可能かもしれない。
だけど今、それをするにはちょっと疲れた!全快の時じゃ無いと、フレジョを守れないかもしれないし。
「とりあえず、この扉には俺しか入れないように魔法掛け直しとこうかな。簡単に見つかる場所じゃないけど…念のため」
17歳以上なら兎も角、好奇心旺盛な誰かが動く階段の地下に興味を持たないとも限らない。自身に浮遊魔法をかけるくらい、そんなに難しくないだろうし。
フレジョにも俺が居ない時に勝手に来ないようにと言って──そもそも僕らは無事に下には降りれないよ、と真顔で言われた──忍びの地図を見つつ、辺りに人気がないことを確認して俺たちは元の場所へと戻った。
試練の部屋か。ハリーが来て原作が始まるまで後一年半少し、いい暇つぶしにはなるかな?