兄・子世代ifチート能力を駆使して転生人生謳歌します!   作:八重歯

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20 飛行術は難しい

 

飛行訓練である!

 

原作では一年生だけの特別授業っぽい飛行訓練は、やっぱりハリポタファンでなくてもワクワクしてしまうだろう。

だって!箒に乗って空を飛ぶとか、まじで魔法使いっぽい!……なんで箒なのかは分からないけど。昔から魔法使いや魔女は箒に乗って空を飛ぶことが決まってるのかもな。──デッキブラシとか熊手だったら、やっぱり上手く飛べないのかな?

 

 

飛行訓練はレイブンクローとの合同だ。

マグル出身なのは俺だけじゃ無くて、箒に乗った事のない生徒もある程度いるらしい、皆口々に「早く乗りたい!」とか「上手く乗れるかな…?」なんて興奮しながら囁き、教師の到着を待っている。

 

 

「セドは箒に乗った事あんの?」

「うん、あるよ。僕の家はマグルが暮らす場所と少し離れてて──まぁ注意はしなきゃダメだけど……庭でちょっとだけ」

「へぇ!箒に乗るのって……難しい?」

 

 

俺の言葉にセドリックは意外そうに目瞬かせた後、どこか嬉しげに胸を張る。

 

 

「コツはいるけど、大丈夫!僕が教えてあげるよ!」

「おお、ありがとう、セド」

 

 

俺に教えることがある、それがセドリックにとって嬉しいのかもしれないな。

授業では常にパーフェクトだし、警戒していた先生達も俺の確かな魔法センスと才能に、いつの間にか警戒を少し緩めつつある。

 

 

まぁ、優秀なのは実技だけで、脳みそは普通だから……訳がわからない理論とかも、あったりするし魔法史はお昼寝タイムだと思ってるけれど。うん。

 

 

俺はどんな授業も実技的なものならば難なくこなし、大量加点をされている。もし、個人の加点成績が見れるのであれば、間違いなく俺がトップランカーだろう。

……まぁ、300点マイナススタートだから、減点成績もトップランカーだろうけどな。

 

 

それでもクリスマス休暇前にはちゃんと300点は稼いだし、ハッフルパフは他の寮とそこそこいい勝負をしている。

今のところ、一位はスリザリン、二位はハッフルパフ、三位はレイブンクロー、四位はグリフィンドールだ。

スリザリンの点数が高いのは、間違いなくセブルスが贔屓しまくってるんだろうな、魔法薬学はスリザリンとの合同じゃないからどんな授業なのかは知らないけれど、フレジョは「「あの贔屓蝙蝠野郎!!」」って叫んでいたからお察しだ。

 

グリフィンドールが最下位なのは、セブルスが減点しまくるのと──フレジョが可愛い悪戯や実験をして、マクゴナガル先生の雷が落ちているからだろう。

まぁ、そんな事をして減点されているフレジョだけど、グリフィンドール生からは好かれている。2人の兄達が優秀で人格者なのもあるけど、単純に馬鹿騒ぎお祭り騒ぎ好きなグリフィンドール生は、ちょっとの減点を気にしない。

スリザリン生に一日中しゃっくりが止まらない呪いをかけたせいで5点減点されても、よくぞその呪いをかけた!と拍手する生徒が多い──それが、グリフィンドール生だ。

 

 

これは万年最下位のハッフルパフ生が、マジで一位あり得るのでは?とかなり大きな期待が俺に向けられていると言っても過言では無い。たしかに、ハッフルパフ生は加点も減点もあまりされないから…俺が大幅減点されなければ、後期になっても一位争いが出来るだろう。

 

 

始業の鐘の音が鳴り、学者の中から大股で教師が現れた。

女性だが鷹のような鋭い目にこんがりと焼けた健康的な肌に短い白髪。うーん!見覚えがある!…あ、でもこの人って臨時教師とかなのかな?あんまり、廊下とかですれ違う事が無いし…食事の時の大広間でも見た事無いような…?

 

 

「さあ!飛行訓練を始めます!箒の横に着きなさい!何をボヤボヤしているんですか!」

 

 

特に自己紹介もなく、厳しき声で先生は言う。何も名乗ってないけれど、フーチ先生だよな。多分。

 

 

「みんな箒のそばに立ちなさい、さあ!」

 

 

レイブンクロー生もハッフルパフ生も、言われた通り慌てて整列している箒のそばに立った。俺の箒は…うーん、学校の備品だから仕方がないとはいえ、ボロボロで古い。今にもバラバラになりそうだ。

 

 

「右手を箒の前に突き出して、──そして『上がれ!』と言いなさい」

 

 

フーチは肩に下げて持ってきていた自分の箒を一度芝生の上に丁寧に置き、右手をまっすぐ前に突き出し「上がれ」とはっきりと発音した。

するとすぐに箒はフーチの掌に飛び込み、吸い付くように掌に収まる。なるほど、ただ唱えるだけでいいのか。

 

 

「さあ、やってみなさい!」

 

 

みんなが「上がれ!」と叫んだが、直ぐに手に掴めたのは数人だった。──勿論、セドリックは当然のように箒を手にしている。

 

 

「上がれ」

 

 

周りの様子を見た後で俺は静かに箒に告げる。箒は勿論、俺の言う事をしっかり聞いて掌に飛び込みのり乗りやすい高さで止まった。

 

 

 

「わぁ!凄いねノア、本当に初めてかい?」

「まぁな」

 

 

ま、飛行術も魔法の範疇だろうし、俺が使えないわけはないと思っていた。

尊敬の眼差しを向けるセドリックにニヤリと笑いつつ、フーチが滑らないように跨る方法を説明しているのを聞いた。

 

 

試しに、そろりと跨って………こ、これは!?

 

 

 

「セ、セドッ!」

「どうしたの?」

 

 

震える声で俺は必死に箒の柄を握り、脂汗を米神から流した。

俺の震えが伝わり、箒も不安げにゆらゆらと上下に揺れるが、その度に歯を食いしばり、呻き声を上げた。

 

 

「これ、めちゃくちゃ痛い!食い込む!なにこれ苦行!?」

 

 

浮いているとはいえ、細い棒にちんこがめり込んでめちゃくちゃ痛い!!なにこれ、みんなこんなの耐えてたのか!?普通に苦行だろ。え、もしかして飛行術の時はチンコガードみたいな特別な下着履かなきゃならなかったりする??

 

 

「ノア!!そりゃそうだよ!後ろのフックに足を乗せないと!」

「へ?──あ、これ?」

 

 

セドリックは慌てて1メートルくらいの高さから降りると、すぐにぐらぐら揺れる俺のそばに駆け寄り、必死に内腿に力を入れて俺の可哀想で控えめな息子に全体重が乗っからないように──俺の足をぐっと掴み、箒の先についている金属製のフックに置いた。

両脚とも後ろに置く。イメージはかなり低い競技用自転車にまたがってるみたいな…?立ち漕ぎだけど、サドルがないから不便だ!これ、サドル付き箒を開発してくれねぇかなぁ…!!

 

 

でも──確かに。後ろのフックに足を置けば、まだ幼きギャランドゥへの刺激はマシになった。これ、チンポジミスったら即死しない?

 

 

「箒を立てて置くための金具だと思ってた…足置きだったのか!」

「…足置いてなくて、そのまま跨るなんて──そりゃあ、痛いはずだよ」

「やばかった。女の子になるところだったぜ」

 

 

慣れてくれば、少し身を起こして尻に体重を乗せる事も出来るけど、箒の柄はマジで細いからチンポジを把握しないと──プチュってなる。絶対。クィディッチでの負傷ナンバーワンは性器だと思う。

 

手と足置きで体を固定して、太ももは支えたりするだけっぽいな。腰は下ろさないイメージか。ふむ、慣れてきたらいけそうだな!ただ、これ内腿が筋肉痛になりそう。

 

 

「──っと…おー!気持ちいい!」

 

 

ぐっと柄を上に向けてみれば箒は素早く3メートル程飛び上がった。俺だけじゃなくて、何人かがゆらゆらしながら空を浮遊している。

 

 

「ノア!うまいね!」

「ありがとう!いやー…いい風だな」

「そうだね。もっと高いところだと…かなりいい風があったりするよ」

「そうなのか…。…俺さ、どうせ大きくなったら姿表し使うんだし、飛行術なんて意味ないと思ってたけど……箒に乗って空を飛ぶのも、悪くないな、楽しい…」

 

 

さわさわと心地いい風が気持ちいい。ちょっと内腿痛くなりそうだけど、多分慣れてくるんだろう。

姿現しを使い、どこにでも瞬時に移動することが出来る俺は、飛行術はイベントとして楽しみだった。魔法使いっぽいし憧れはしていたけれど、重要な授業かと言われると微妙だった。

 

でも、うん。確かに──ゲームやスポーツとしては楽しい。いいストレス発散になりそうだな!

 

 

「そうでしょ?箒に乗ると本当に楽しいよね!…僕、二年生になったらクィディッチのメンバーになりたいんだ」

 

 

セドリックは目を輝かせ、俺に笑いかける。

確か、セドリックはずっとシーカーだっけ…?それも、そこそこうまいんだよな?……ハリーが特別才能があるだけで、セドリックも平凡ってわけではないだろう。

 

 

「クィディッチかー…」

 

 

──まてよ。

もしかして他の寮で仲良くなりたい奴らって割とクィディッチメンバーだったりする??

フレジョも、ドラコも、ハリーもクィディッチしてるし。成程、クィディッチか……。

 

 

「俺も、二年生になったら応募してみようかな」

「うん!一緒に選手になれたらいいね!」

 

 

セドリックはふわりと俺の隣に近付くと、歓声あげて喜んだ。

 

クィディッチ、ぶっちゃけ興味はあんまり無かったけど…まぁ、ちょっと選手募集してたらやってみようかな!

 

 

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