ガンバライダーロード外伝〜消えた幻想と学園のお話   作:覇王ライダー

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第9話

ゲンム

そう名乗った男に少女は問う。あの赤い戦士は何者か、彼の目的は何なのか。もちろんそれを聞いて彼女が何か出来るわけではない。しかし何の衝動なのか知りたいのだ。男は一度目を逸らしたのち、少女に問う

「本当に彼について知る覚悟はあるのか?」

「・・・え?」

紅白の衣装を纏った巫女は男の言葉にたじろぐ。どういう意味なのか?知る覚悟?何か大きな秘密をやはり抱えているのだろうか?少女の中で数秒の時が止まったのを見るとゲンムは少女へと近づく

「彼は闇だ。その闇に触れる覚悟があるというのなら再び私を呼ぶといい」

そういいゲンムは去っていく。霊夢は止めようとしたがゲンムは静止を振り切りその場から姿を消した

それから数日が経った頃、神社で待ち惚けしていると、石畳を走って上がってくる音がする。博麗神社に久しぶりのお客さんだと立ち上がり向かおうとした。しかし階段を上がってきた主は霊夢よりさらに早く石畳を登り切り霊夢へと走る

「霊夢ー!ちょっと匿ってくんねえかー!」

「チヒロさん!?」

突然の訪問に何事かと走っていたチヒロを止める。息を上げながら霊夢の肩を掴むと悪い悪い、とチヒロは引き攣った笑みを見せた。見るからに只事ではないことだけは確かだ。それを追うように石畳を登る音が聞こえた。チヒロが走り出そうとすると霊夢は待ってと腕を掴む

「何が起きてるの!?あんな怪人に立ち向かったあなたがそんな怯えるなんて・・・」

霊夢に掴まれた腕を寄せて霊夢に近づく。三寸もない距離に霊夢の顔は少々赤くなってしまう

「今はそれどころじゃないんだ!隠れる場所があれば」

「みぃつけたぁ・・・」

バツが悪そうにチヒロは鳥居の先を見る。霊夢も一緒に同じ場所を見るとそこには兎の耳を付けた学生服の少女が立っていた。霊夢ももちろんその人物は知っていた

「・・・鈴仙?」

鈴仙は霊夢に頷くと少しずつチヒロへと近づく

「探したんですからね。どんだけ走り回らせるつもりですか?」

「こっちのセリフだっての!何で俺がこんなに逃げなきゃならねえんだよ!」

二人がそう言い合っていると霊夢はちょっと待って、と二人の会話を遮った。二人は同時に霊夢の顔を見る

「えーと、話が見えてこないんだけどこれはどういうこと?」

鈴仙はそうだよね、と息を整えて話し出す

「彼は色々あって大怪我を負ったから永遠亭で見てたんだけど、治療が終わってないのに逃げ出したのよ。んでお師匠様の代わりに探し回ってるってわけ」

「怪我ならもう大丈夫だっての!こんくらいの傷は慣れっこだ」

霊夢はうーん。と少し悩んだそぶりを見せた後鈴仙の肩を叩く

「本人も大丈夫って言ってるわけだし大丈夫なんじゃない?永琳もわかってくれると思うけど・・・」

「いやね?私もそうしたいけどお師匠様が」

鈴仙の言葉を遮るようにチヒロのブレスレットから通知音が鳴り響く。悪い、とチヒロが席を外して木陰へと駆け寄るとそのまま通信を開く

「今こっちは忙しいんだ。かけてくんなよ!」

「そうも言ってらんないんだなぁこれが」

九重はため息をついてマップを送る。チヒロはすぐにロックシードを取り出した

「目標博麗神社に向けてエネミー接近、ラブコメ展開見たかったけど残念だ。気をつけなよ?」

砂煙を巻き上げて降りてきた戦士は黒い鎧に青い光を放つ。そしてすぐさま霊夢たちへと襲いかかった

「っ!?」

しかしその攻撃は霊夢たちへと届かず、黄金の盾によって防がれてしまう。変身したセレジオンはその拳を剣で弾きお互い睨み合う

「仮面ライダー・・・ダークドライブ」

少し睨み合ったのち、ダークドライブは姿を一瞬で消してその場からいなくなった。取り残された三人は呆然とその光景を見ていた

変身解除したチヒロは辺りを見渡したあと霊夢たちに駆け寄る

「大丈夫か?」

頷く二人を見て安堵するが、霊夢はねえ。とチヒロへと問いかける

「私はあなたを普通の人だと思ってた、でも違った。あなたは何者なの?本当に隠し事はそれだけなの?」

「霊夢・・・」

鈴仙はチヒロへと不安そうな視線を送った。無論霊夢を巻き込むわけにはいかないし彼の正体を自ら知ってしまったことに対する彼の責は大きくなるだろう。しかしこのまま隠し通すことも友として心が痛む。チヒロは霊夢の頭をトントンと軽く撫でた

「知らない方がいいこともある。もし知ることになったその時は、俺の覚悟が決まった時だ」

そう言うと霊夢から離れて歩いていく。立ちすくむ霊夢に鈴仙は何も声をかけられなかった。数秒経ったのちに鈴仙は思い出したように走り出す。アイツを逃したら永琳から何をされるかわかったもんじゃないと

 

夜になり森では獣がその雄叫びを上げる。ガサガサと音を立てると小さな動物たちが一匹、また一匹と狩られていく。そんな物騒な森の中にある水場にチヒロはいた。水浴びをしながら通信を開いていると九重からいくつかの話をされた

まずは先ほどのダークドライブだ。恐らくショッカーの刺客でありロードを倒そうとしたことは確実だろう

そして二つ、この森を抜けた先にある館"紅魔館"、そこに二つの反応が見られた。恐らくそこにはダークドライブもいるということだ

いやしかし相手が仮面ライダーとは厄介な物だとチヒロはため息をつく

「さすがにロードと俺の二人がかりで戦って勝てるかどうか、だ。勝てたとしても代償がデカいだろうなぁ」

「ま、そこに人が住んでいなければ一番楽なんだがねぇ」

ロードとチヒロがそう話していると後ろから声がする

「そーなのかー。お前たちは紅魔館に行くのかー?」

声を察知したチヒロは臨戦体制に入る。しかしその体勢は一瞬で崩れる。金髪の少女がこちらをじっと見つめていた。歳はまだ幼いと言えるだろう。油断はならないがまあ大丈夫か、とチヒロはすぐに少女に話しかける

「そんな歳で夜型なんて体に悪いだろ?ほらさっさと帰った」

そう言っているとすぐに後ろの気配に気づき水場から離れる。そこには大量のタコのような化け物が襲いかかってくる

「・・・ヤミーってわけ」

ロードはすぐに察してそのまま少女を連れて走り出す。少女も何もわかってないままそれについていく。走っていると森の奥から声がしてその声は近づいてくる

「ルーミア!やっと見つけ・・・」

「えっ・・・?」

ルーミアを除く三人は固まって動かない。チヒロは目の前にいた少女二人の名を呼ぶ

「確か・・・チルノと、大妖精だっけ?」

二人の叫び声は森にけたたましく響く。待て待て待てとチヒロは二人に近づこうとする

「近づかないでください!ケダモノって呼びますよ!?」

「失礼すぎないか?そんなこと気にしてる状況じゃねえんだよ」

「お前まず服着ろ!その格好で近づいてくるのはただの変態だろお前!」

裸の男を見て二人とも何一つ話を聞こうとしないし目を合わせようとしない。チヒロはあーもう!と後ろを向く。後ろを向いたら大量のタコがこちらに近づいてくるのが見えた。チヒロは仕方ない、とため息をつく

「大妖精、チルノ。ルーミア?だっけ。そいつを頼む」

"Sonic form"

黒い鎧を纏ったチヒロはタコの群れへと一気に近づき飛び込んだ瞬間、目の前で爆発の花火を作り出した。チヒロは戻ってきてチルノと大妖精に後ろを通り過ぎる

「俺は先を急ぐ。今日あったことは誰にも言うんじゃねえぞ」

チルノ、大妖精は光の速さで怪物を倒した彼を見て唖然とする。それを見たルーミアは二人に問う

「男の裸って見ちゃダメだったのかー?」

 

-紅魔館-

湖を越えた先にある大きな洋館で、周囲には獣の鳴き声やカラスの鳴き声が響き渡る。ここまで聞くと物騒に聞こえるが周りは綺麗に舗装されていて門前も枯れ葉一つない綺麗さだ。チヒロたちは紅魔館に来ることは初めてではなかったため森に迷うこともなかった

「咲夜をここに送って以来だな」

チヒロの言葉にそうだね、とロードはつぶやく。以前ズ・グムンバと対峙した際に彼女を家に送り届けるべくここまで来たことがあった。その時も大きな館だなとは思ってはいたが今見ると壮観という言葉が相応しいだろう

とはいえそう感情に浸り続けているわけにもいかない、さっさと周辺の反応を消さねばと紅魔館に足を踏み入れようとしたその時だ

「ちょっと待った」

チヒロはその言葉を聞いて立ち止まる。横を見ると門に腕を組みながらもたれている女性がいた。女性は着ていた中華風のスカートをたなびかせながら構えをとる。こっちはやる気など毛頭ないが相手はいつでも攻撃してきそうな目つきだ

「この紅魔館に御用ですか?門番である私は何も聞いてはいませんが」

何と説明しよう。とチヒロが悩んでいると押し込まれるようにロードの人格と変わってしまう

「あぁ、少し重要なお話があってね。ここの主人の方とお話しできればと思うんだが」

「怪しいものを門番である私が通すわけにはいきませんね。どうしても通りたいと言うのなら、この紅 美鈴を倒してから行きなさい!」

ロードの言葉を遮りそう言うと美鈴はロードに対して突貫、重い掌底を放った。ロードは後ろに引きながら構えをとり、突撃してきた美鈴の攻撃を受け流し顎ギリギリに手刀を向けた。そうすると美鈴はその腕を掴みそのまま後ろへと思い切り投げた。受け身を取るとロードは立ち上がり再び構えをとった

「通してくれないんじゃあ仕方ないか・・・」

「どうしても通る気なら容赦はしません!」

お互いが足を踏み出し接近、拳をぶつけ合おうとしたその時だ

「美鈴、それに・・・チヒロさん?」

二人の拳が止まり目を向ける。そこにいたのはメイド服をはたきながら歩いてくる咲夜だった。美鈴はバツが悪そうに咲夜へと近づく

「あの人咲夜さんの知り合いなんですか!?で、でも何も私聞いてないですよ!?」

ロードここで怪人が出たなんて言えば美鈴にも伝わってしまうと言葉をためらうと、咲夜はそんな姿を見て言葉が先に走り出す

「あら、美鈴に言ってなかったかしら?今日は私の大事なお客様が来ると伝えたと思うのだけれど」

「・・・え?」

ロードは一瞬の戸惑いを隠せず声が漏れる。咲夜はこっちを見て頷く。美鈴は唖然とした表情で咲夜を見ていた

「ま、さ、か、私の大事なお客さまに危害なんて加えていないでしょうねぇ」

美鈴に顔を近づけて咲夜は話しかける。恐怖からか美鈴の顔が青ざめていくのを見てチヒロは咲夜たちに近づく

「別に失礼なことは何もしてないさ。門番の仕事をちゃんとしてたぜ」

それならいいのだけれど、と咲夜はチヒロを連れて歩いていく。美鈴の汗腺という汗腺から冷や汗が止まらなかったのは彼女に気づかれていない話である

 

二人は紅魔館の中に入ると、咲夜は真っ先に行くべき場所があるとスタスタ歩いていく。チヒロたちは何もわからぬままそれについていく。真っ先というくらいなのだからとても重要な場所であることには間違い無いだろう。そうして歩いていると咲夜は足を止めてチヒロに話しかける

「ところで紅魔館に何の用事で?チヒロさんが来てびっくりしました」

伝えるのをあとしてしまっていたな。とチヒロも話を切り出す

「この周辺で怪人の反応が出たらしくてな。ここではないと思うが念のための調査だよ」

咲夜はそれ以上詮索もせず、そうなんですね。と再び前を歩き続ける。少しの間の沈黙を切り抜けると大きな門の前に立ち止まり、咲夜はノックをする

「レミリアお嬢様、失礼します」

「入りなさい咲夜、あとボーイフレンドも」

少女は二人を招き入れるが、チヒロは足をすすめることを留めた

「今俺たちが来たことを言ってたよな。もうこの館内に筒抜けなのか?」

「トランシーバーみたいなので話してた形跡もなかった。どういうことなんだ」

門が開くとその玉座には青い髪の少女が堂々と座っていた。少女はチヒロに笑みを返す

「ようこそ紅魔館へ。私の名はレミリア・スカーレット。スカーレット家の盟主にしてこの紅魔館の主よ」

チヒロはどうも、とレミリアへと近づく。レミリアはチヒロを席へと招き入れるとレミリアもまた対面して席へと座った。周りを眺めるチヒロを見てレミリアは笑いながら話はじめる

「そんなに警戒しなくても大丈夫よ。私たちはあなたを歓迎する。なぜあなたが来たことがわかったかも教えてあげるわ」

読心術かそれとも勘なのか。チヒロは聞かせてもらおうとレミリアの目を見た。レミリアは咲夜の目を見て咲夜は一礼してチヒロの横に座った

「レミリアお嬢様はここ一帯では有名な預言者でして、その人の未来、運命を見ることができるんです」

嘘のような話だが今は信じるしか無い。チヒロはレミリアを見て口を開く

「で、その運命を見る力とやらで咲夜の運命か俺の運命を見てここに来ることがわかった、と」

レミリアはそんなところね、と手元にあった肉を切り出した

「私たちは吸血鬼の末裔と言われているの。その末裔だからか分からないけど私は未来、運命を見ることができるようになった。その上であなたが危険ではないと判断したのよ」

チヒロはふーん。と聞き流した後に一瞬耳をピクリと動かした

「今私"たち"って言ったよな。もう何人かいるのか?」

咲夜はチヒロに話させないよう手を伸ばしたがレミリアはいいのよ。と咲夜を止める

「そう、私には妹がいる。フランドール・スカーレット。今は出てこれないのだけれど」

出てこれない。という言葉に突っ掛かりチヒロは疑問符を浮かべる。レミリアはどこか寂しそうな表情を浮かべて話し始める

「フランは純粋な子なんだけど、誰よりも吸血鬼の伝承や彼らが使っていた魔術などを信じていた。それを皆に言ったらいじめられたらしいの。あれから四百九十五日、与えられたご飯とかは食べてるみたいだけれどフランがあの部屋から出たところを見たことがないわ」

レミリアが指差した方向にはポツンと一つ部屋があった。チヒロは椅子から立ち上がるとフランドールの部屋へと歩いていく。咲夜は手をにぎりチヒロを止める

「待ってください、フランお嬢様を無理矢理出そうだなんて」

「そんなことはしねえさ」

チヒロは咲夜の手を繋いでそのまま歩き出す。レミリアも神妙な面持ちで彼を見るとチヒロはフランドールの部屋の前に立ちノックした

「フランドール、お前の話は聞かせてもらったよ。少し用があって紅魔館を見させてもらうからすれ違った時はよろしくな!」

もちろんフランの声など聴こえるはずもなくチヒロは再びレミリアの方へと向かいレミリアに一礼する

「少し紅魔館を見回らせてもらうけど危害は加えない。了承してくれ」

レミリアはいいでしょう。とチヒロへと伝える

「紅魔館は広いわ。咲夜は一緒に回ってあげなさいな」

咲夜ははい。とチヒロの手を繋ぎレミリアの部屋を後にした

ロードはチヒロに呆れたような声を出して話し出した

「何が目的なのさ。あんなことしてハイ出てきました!だったら引きこもってないでしょうよ」

「外界の人間が触れてきた。ってのも大事なもんだろ?何がきっかけで人は外を知るかわからねえんだから」

彼らがさった後、残された主人はそっと飲み物を手に取る。レミリアはあんな友人がいたらフランはもっと幸せな生活を送れていたのだろうか。とフランドールの部屋を見て物思いに耽るのだった

 

大図書館

紅魔館の中にある広大な図書館であり、その高さはチヒロたち人間の数十倍、いや数百倍と言っても過言ではない大きさだ。そこには本がずらりと並んでおりどの本も鈍器になりそうなくらいの太さだ。咲夜はこそっと近づいて耳打ちを始める

「あんまり大きな声を出しすぎないようにしてくださいね。本を読んでる方もいるので」

わかってるよ。とチヒロは返す。広大な図書館があることは結構なのだがここは森の中、ここの住人以外に本を読みに来る者がいるのだろうか。本なんて皆が読むものとも思えない。チヒロは思い切って咲夜へと話しかける

「ここの住人以外でこの図書館を使う奴っているのか?森の中だしここの人間しか使わなそうなんだが」

咲夜はそんなこともないですよ。と首を横に振る

「レミリアお嬢様がパーティーを開いた時なんかはここで暇になった人たちがいたりとか魔理沙もよく来ますよ」

「アイツ本好きなのか?」

そう言っていると遠くから一人の少女がゆっくりと歩いてくる。紫色の髪を靡かせた少女はため息をつきながら本を空いていた場所へと戻す

「あらパチュリー様、今日はご機嫌なようですね」

咲夜がそう言うと少女はもちろん。と静かな声で返す。少女は長いスカートを器用に畳んで椅子に座った

「ここは埃も少ないから喘息も発症しなくて助かるわ。それよりそこにいる人は?魔理沙みたいなコソドロではないようだけど」

魔理沙のコソドロも気になりすぎるところではあるが咲夜が紹介しようとするのを止めてチヒロはパチュリーに手を伸ばした

「俺はチヒロ、用事があって紅魔館に入れさせてもらってる。ちょっとの間だが世話になるよ」

パチュリーは挨拶をせずふん、とそっぽを向いた。咲夜がチヒロの手を引いて後ろへと引き込んだ。その勢いに負けてチヒロは後ろへと引っ張られる

「すいませんチヒロさん!あの方はパチュリー・ノーレッジ様。パチュリー様は男性へと耐性がないのでどう接したらいいかわからないだけで根は良い人なので・・・」

「焦んなよ。あれくらいで別にキレたりしねえから」

ロードはホントかなぁ。と疑問に思いつつもチヒロへと話しかけようとするががチヒロはパチュリーへと近づく。そこに書いてあった文字を見てチヒロは驚愕する

「ベルカ文字・・・?」

「あなた、これが読めるの!?」

なのはやフェイトに教わったことがある。魔力を扱う古代の文明ベルカ、その文字をかたどったのがベルカ文字である。はやて率いるヴィータたち守護騎士はまさにベルカを生きていた戦士だったとか。まさかこんなところで見るとは驚きである。チヒロはパチュリーの言葉に軽く頷く

「俺はこれを扱う人間たちにも会ったことがある。まさかこんなところで見るとは思ってもなかったが」

ロードはちんぷんかんぷんな状態でチヒロへと話しかける

「ねえ、ベルカ文字ってもしかして魔法陣に書かれてるあの文字のこと?」

「お前知らずにバルディッシュとかレイジングハート扱ってたのか・・・」

与えられた力とは言え何も知らずにあそこまで扱えるのはもはや才能なんじゃないだろうか。チヒロが若干呆れているとパチュリーは近かった顔を遠ざけて本を抱きしめる

「あ、ごめんなさい・・・。私」

気にするな。とチヒロは笑う。恥ずかしそうなパチュリーとは正反対に微塵の恥ずかしさすら見せなかった

「俺は別にお前のこと嫌じゃないしな。こっちこそすまなかった」

話すごとにパチュリーの顔は赤くなっていきいよいよ次の話題に切り出そうとした時だ

「あの・・・あの・・・」

そうするとパチュリーはむきゅーと不思議な音を立てて顔を真っ赤にして倒れた。咲夜とチヒロが駆け寄ろうとすると赤髪の少女がすぐにパチュリーを介抱した

「パチュリー様は私が介抱しますのでお二人はゆっくりしててください!では私はすぐ医療室へと向かいます!」

「小悪魔、助かるわ」

そういうと小悪魔はすぐにパチュリーを担いで走り出した。チヒロは咲夜の耳元で話出す

「小悪魔ってあだ名か?あまりに苗字じゃなさすぎないか?」

咲夜はその質問に首を横に振った

「小悪魔は元々名無しだったのですがレミリア様が名付けてくださったのです」

名無し。ということが気になり詮索しようとするとそれをロードが阻止した

「どうした?」

「僕らの目的はそうじゃないでしょうよ。それに人の過去なんて聞くもんじゃないよ」

そうか。とチヒロは頷きそのまま先へと進む。図書館内の大きな広場に着くとそこに一人のメイドが手を上に上げて止まっていた。咲夜が動こうとしたその瞬間動いたのはチヒロだった

「チヒロさん!?」

チヒロがメイドを殴り飛ばそうとするとメイドは片手でチヒロの攻撃を止めてほくそ笑む

「遅かったじゃないか」

「パラドックス・ロイミュード・・・。やっぱダークドライブもお前ってわけか」

左腕でメイド、パラドックス・ロイミュードを殴り飛ばすとお互いベルトを取り出し装填する

"Start our mission"

"Ganba rider stand by ready"

"変身"

二人は姿を変えると剣を振るい火花を散らした

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