征竜の決闘者、ヲ級を拾う   作:バージ

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皆さんマスターデュエルでドラゴサックに演出あるの知ってました?



幻征竜と眼征竜

 

赤煉瓦の一軒家。

入居施設にて水に浸かっている皐月の横で、椅子に座る空母ヲ級・月光がいた。

 

「じゃあ、やっぱり艦載機は作れないんだ?」

「そう」

「艦娘用の入居施設で治せないのは仕方ないけど、艦載機の補充ができないのは変だよね。うーん、ボーキサイトがないからとか?」

「ううん。あっても、ダメだった」

 

征谷と共に割と普通の人間のように暮らしている月光であったが、同時に深海棲艦らしさ、というより空母らしさを喪失していた。航行自体は可能なものの、艦載機が一隻たりともないのである。空母らしさがないのも当然と言いたくなるところだが、問題は補充もできないところだ。

月光にとって征谷と出会う前の記憶は曖昧だった。ごく自然に航行し、戦闘し、補給をしていたような感覚はある。しかし霞がかかった記憶の中で、艦載機は時間経過で勝手に補充されていた様な気持ちがあり、しかし今は全くその気配がなかった。

かといって妖精さん達にもどうすることもできず、入居施設はあっても開発工廠があるわけではないこの場所では試すこともできない。

 

なお、空母の艦娘が扱う艦載機の主な材料となる"ボーキサイト"だが、これ自体はこの場所に存在していた。征谷が撃沈しまくった深海棲艦の残骸が島にはいくつも残っており、そこから妖精さん達が材料を回収していたからだ。

邪魔だし見た目が悪いという理由でたまに征谷が浜辺から陸地にまとめていたのだが、これが皐月の修理素材や装備に変わり、あまりがまだまだ残っているのである。

 

「月光も不思議だよねー。あ、そういえば深海棲艦の間でも月光って呼ばれてたんだって?」

「そう。月明かりの空を飛ぶ。月光」

 

発音もすでに自然になっているが、月光はゆっくりと言葉を句切って話す。まだ早く話すことは難しかった。

 

「何でボクたちと同じ呼び方なんだろうね。偶然?」

「分からない」

 

月光の呼び名は、人類と深海棲艦で共通していた。当然両者に交流などないし、何なら深海棲艦に一部意思と言葉も持つ者がいるということすら未だ知られていない。にもかかわらず月光という呼び名は一致する、奇妙な事態だった。

 

 

 

 

 

 

完全に艦娘としての体を修復し航行可能になった皐月は、色々と話し合った結果本土へと戻ることになった。それに当たってアレキサンドライドラゴンが途中まで、ガスタ・ガルドが直前まで同行する。アレキには護衛をしてもらい、ガスタ・ガルドには日本の様子を見てきてもらう予定だ。

というのも日本がどうなっているのか遠くからだけでも確認したかったからだ。

慣れていて戦闘力もあり高いステルス能力を持つアレキにやってもらおうかとも思ったが、使いやすすぎて逆に手元から放せなくなった。デブリドラゴンが似たような使用感なのだが、どちらかというと対空・対艦載機戦の方が得意なのだ。それでコストも低くてある程度高高度を飛べるガスタ・ガルドに白羽の矢が立った。

綺麗な緑色の鳥で、ステルス性と言われると多少不安だが、まあ地上からは見えてもノミみたいな小ささだろうし、今時飛行機なんてまともに飛んでいないらしいからそこも問題ない。

 

俺も皐月と一緒に日本に行くかどうかという話になったのだが、それを止めた者がいた。シラユキである。彼女が言うには、俺にはまだこの島でやるべきことが残っているのだとか。

デュエルモンスターズの精霊が言うことでもあるし、征竜達やエリアも良いんじゃないかという感じだったので、俺は無人島暮らしを続行することになった。

 

それからしばらくしてからのこと、なにやら深海棲艦が増え始めた。おそらく普段は平均すれば日に十隻弱程度の深海棲艦を撃沈しているのだが、これが二倍くらいに増えた。

それに確信はないのだが、どうもこの島、移動している気がする。全くこれっぽっちも確信が持てないのだが、星の位置と気候の変動が大きいような気がする。深海棲艦が増えたのも、別の場所に移った結果そこにいる深海棲艦とぶつかっているんじゃないだろうか。

精霊達に聞いても分からないし、証拠もないのだが、どうにも気になってしまう。

 

 

 

~~~

 

 

 

皐月、シラユキと分かれた後、この世界でのデュエルディスクを用いた初めてのデュエルを思い出しつつ、デッキを組み直している。ボブちゃん(シラユキ)から妖精伝姫一式を譲り受けたこともあるし、あのデュエルの後で征竜カードが二枚も増えていたのだ。

 

一枚目は「幻獣機ドラゴサック」。

ランク7/風属性/機械族/攻2600/守2200。

待望のランク7エクシーズモンスターで、トークン生成能力、カード破壊能力、破壊耐性を持つ使い勝手の良いカードだ。

征竜デッキであればまず投入されるカードで、2積み3積みされるぐらい使われる。とりあえずサック立てとけという雑な感じで展開されることもよくあり、これさえあれば先行で何もやることがないという事態は避けられる。

そもそもエクストラが実質0枚で、バニラでも良いからランク7エクシーズがほしかった現状、彼の存在で全く話が変わってくる。ありがとう幻征竜ドラゴサック!

 

二枚目は「No.ナンバーズ11 ビッグ・アイ」。

ランク7/闇属性/魔法使い族/攻2600/守2000。

相手フィールドのモンスター1体を対象としてそのモンスターのコントロールを得るという、シンプルかつ強力な効果を持ったモンスター。

こいつもドラゴサックと同じぐらい征竜で使われたカードであり、征竜全盛期には征竜が蔓延っていたため、征竜ミラーでビッグアイがビッグアイを奪うという事態が多発したらしい。

これでどんなに打点が高かろうが、破壊耐性があろうがこれ一枚で処理できるようになったし、何ならコントロール奪取できる。ありがとう眼征竜ビッグ・アイ!

 

幻征竜ドラゴサックと眼征竜ビッグ・アイ、この二枚が加わったことで、ようやく征竜デッキになったと言っても良いだろう。エクストラが実質0枚だった今までは肉のないビーフシチューのような物。純粋な高打点モンスターへの解答が二種類も増えたのがうれしい。何せ今までは青眼の究極竜一体すらシャイニングフォースでしか倒せなかったのだ。

ちなみに幽鬼うさぎは効果を発動したカードを破壊するので、効果の無いアルティメットは破壊できないぞ。

 

妖精伝姫をどうするかは悩みどころだが、実に良いね!

エクストラデッキに使えるカードが二種類も入っていて、それが両方とも征竜だなんて、こんな幸せな気持ちでデッキを組むなんて初めて。もう何も怖くない!

ちなみにどちらも対象を取る効果なので、対象にならない高打点モンスターが出たら相変わらず閃光のバリアしか解答がない。さらに対象にならない破壊耐性を持つ高打点モンスターが出てきた場合、完全に詰む。悲しいかな、現代遊戯王では勝負にならないデッキである。

あと、エクストラということで何故か「シューティング・ライザー・ドラゴン」と、「森羅の鎮神 オレイア」が増えていた。オレイアは植物族モンスターが入っていない俺のデッキだと、ただのランク7で攻撃力2800のバニラである。ライザーに至ってはチューナーがデブリドラゴンと幽鬼うさぎしかないので、使う機会はそうない。

清冽のエリアと同じく単なる賑やかし要因である。砂の魔女(サンド・ウィッチ)かな?

が、それはデュエルするときの話であって、召喚したときは別だという事実にはまだ気がついていなかった。

 

 

 

 





ついに純征竜と言えるデッキになりました。
マスターデュエル的にもゴールド4から3くらいのデッキパワーがあります。誘発をガン積みすればもう少し上に行けるでしょうが。
とはいえデッキパワーの低さは右手とカードを光らせることでいくらでも解決可能なんですけどね!
ちなみにこのお話で必須級の誘発はこの先出ません。増Gとかうららとか泡影とかのどんなデッキにも入ってるやつですね。禁止カードです。代わりにうさぎのようなあまり見ないやつは禁止してません。
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