MDで魔導書の審判の緩和からのストラク三パック買いでデッキを作り、前期はエンディミオン型でダイヤ4まで行きました。審判は現代でもヤバいカードですが周りが弱すぎて厳しいですね。セフェルとかクレッセンのデメリットの重さに時代を感じます。
ちなみに純魔導書デッキだとプラチナでもキツかったです…。
あ、前回のデュエルの最後の部分については次回で触れます。
デュエルを終えた後、いきなり挑んだウォルフも挑まれた俺も、晴れやかな表情で顔を合わせた。
シラユキの時にも思ったことだが、デュエルを通してなんとなく相手のことが分かったように思う。俺たちは敵意も隠し事もなく楽しくデュエルしたのだ。最中はプレッシャーを感じることもあったが、終わってみれば胸を張って良いデュエルだったと言い切れる。
「良いデュエルだった。よく戦った、征竜の決闘者よ」
「こちらこそ。久しぶりだが、文句なしのデュエルだった」
ウォルフ(熊野だが)と握手を交わす。肉体的には熊野のもののはずだが、完全にウォルフが表に出ているからか、見た目まで熊野ではなくウォルフそのものになっている。手を放すと蜃気楼のようにウォルフの輪郭がブレ、中から熊野が出てきた。ウォルフはそのとなりだ。観戦していた神風と月光も走り寄ってくる。
「司令官お疲れ様!」
「セーヤ、良かった」
「ああ、ありがとな」
勢いよく神風とハイタッチを交わし、それを見た月光が伸ばした手とも気持ち優しく手を合わせる。すると月光も勢いを付けていなかったせいでパチンと言う感じにはならず、手と手を合わせたまま止まってしまい苦笑する。
「どうやら満足したようですわね」
「うむ。彼は悪人ではない。征竜の決闘者に選ばれた以上、愚物ではあるまいが。善悪までは保証されんからな」
後ろでウォルフが微妙に気になることを言っている。征竜の決闘者って善悪は基準にならないのか…。
そのまま家に向かうでもなくその辺の倒れた木に腰を下ろして会話を続行する。神風などは家行かないのと思ったものの、誰もそのことに触れないので言うタイミングを逸していた。そしてウォルフの話により、この世界に来て俺は初めて事態の説明を受けることになる。
「さて。我々ライトロードが把握している限り、始まりは征竜が消えたところからだ。強大な力を持ち存在を感じられる征竜が消えたことはすぐに知られるようになり、その原因を探った。そも征竜は四属性を司り、そのバランスを維持する存在。これが消えた以上、どこかで四属性のバランスが崩れているはずだ。これを探った結果判明したのがこの世界であり、既に向かっていた征竜を追って来たのが私であり、シラユキ姫でもある」
全員が真面目に聞いていることを確認し、ウォルフは続ける。
「本来この世界は精霊界とはつながりがない、極めて遠い世界だ。今回この世界にこれるようになっているのも、本来あり得ない異常事態だ。故に今まで行き来した者はおそらくおらず、情報も無い。とはいえ細かい部分は不明だが、この世界の属性バランスの崩壊が征竜降臨の最大の理由であることは確かだ。征竜の決闘者である以上、貴殿は世界中を回り、いくつかのポイントで力の調整を行っているはず。おそらくは、瀑征竜を主として」
ウォルフの言うとおりだ。この島は今まさに世界の横断を行っている真っ最中であり、時々のタイダルの求め応じて召喚している。何をやっているのかよく分かってなかったが、水属性の力の調整を行っていたのかと納得した。
「やはり、水か。海を覆う深海棲艦という存在は、水属性のバランスの崩壊と何かしらの関係があるのだろう」
今までタイダルを召喚して水属性の調整を行った場所は、大抵の場合深海棲艦の部隊がいた。とはいえいない場合もあったし、いてもそこまで大艦隊という訳でもない場合が多いため、あくまで比較的そう言う場所に深海棲艦がいる場合が多いというだけだが。
「属性バランスの崩壊は一つの理由で起こるようなものではなく、様々な原因があるはずだ。そしてそれは水属性一つだけをどうにかすれば解決するようなものではおそらくない。四征竜がすべてこの世界にいることがその証。今、盟主フェルグラントを中心に問題の調査、場合によっては征竜達を援護する為の行動を計画している。先遣隊という訳ではないが、既に水と炎から一人ずつこの世界に足を踏み入れたそうだ」
ウォルフの話を聞きつつ、なんとなく隣に座っている月光の横顔を見る。一瞬月光は何か知っているだろうかと思ったが、どこかぼーっとしているようにも見える彼女の顔を見ると、そんなことないかと思えてくる。
「この世界の属性バランスは、いつ爆発してもおかしくない状態まで来ていた。今は貴殿らのおかげで表面的には多少の落ち着きを見せているが、危険な状態であることには変わらない。私も貴殿らとは別に調査を続ける予定だ」
頷いて今度は神風の方を見てみると、彼女はなにやら納得したような様子で頷いていた…はて?
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三方を山に囲まれ、残りが海に面した港町。高くても二階建て程度の、一戸建て建築物の多い町並みを睥睨できる山の中腹。荒れたガードレールとコンクリートの道路を歩く二つの人影は、街を見下ろしながら楽しげに話していた。
「みてみてアーちゃん!あそこにも自動販売機!ホントにたくさんあるんだねー!」
「ああ、確かにどこにでもあるのだな。あと何度も言うが、プレア。アーちゃんはよせ。せめてアクティと…」
「あれ、たいまつだ、こっち来てから初めて見た。えーと何だろう、焼き肉?」
「たきぎで焼くのかもしれんな。……はぁ……何でこんなことに」
元気に話し続けているのが、幼さの残る褐色の肌の少女。プレアと呼ばれた少女は目に映るものすべてが新鮮で楽しいものだと言うかのようにはしゃいでいる。そんな少女を見る神秘的な透き通った水のような体を持つ女性……"氷水のアクティ"はため息をついた。望んでこうしているわけではありませんという意思を全身から発しているアクティは、しかし矢継ぎ早に繰り出されるプレアの言葉に、律儀にも一つ一つ答えている。
アクティが二人でここにいるのは偶然に偶然が重なった結果だった。偶然巨神龍のいる街に用があり、偶然そのとき巨神龍と氷結界のお偉いさんの会談に相席し、偶然この少女と出会った。
そうしてこの元気な少女、"ネフティスの繋ぎ手"プレアに目を付けられ、あれよあれよという間にこの世界へ降り立っていた。アクティはそこまで行動的な性質ではなく、普段なら別の世界まで足を運ぶことはなかっただろう。そんな彼女を連れ出したのがプレアな訳だが、それはそれとして自分が押しに弱いという事実を認めたくないアクティだった。
「うーん、繋ぎ手的にはあの建物が気になります。たきぎ、炎、お肉……じゅるり」
「肉が食いたいだけだろ、絶対炎がどうとかじゃないだろ。それでいいのかネフティス一の巫女」
「えへへ、それほどでもー」
「褒めてないぞ」
テレテレしている少女をジト目で見ながらアクティはため息をつく。そんなことを言いつつプレアから離れようとはしないアクティ。彼女は故郷でも一見冷たいように見えて実は優しいと思われていることに気づいていない。
「目的を忘れていないだろうな」
「もちろん!でも、炎と水の属性バランス調査もそうだけど、この世界の情勢も調べるの難しいよね」
「そうだな。窮地に立たされていると言うが、それでも人界は低いところで安定している。これなら影響が現れないのも頷ける」
望んだわけでもない仕事でも真面目に行うアクティだが、プレアとて不真面目な手合いではない。もし相方が頼りない相手であれば、プレアの方がむしろ真面目な進行役をこなすだろう。しかし共にいるのは氷水のアクティ。氷のごとく不機嫌にも見える表情をした彼女が、実は陽気な手合いが別に嫌いではなく、なんだかんだで楽しんでいることを感覚的に分かっているプレア。だから自分から積極的に踏み込んでいるのだ。
ガンガン距離を詰めてくるくせに相手を不快にさせないとか陽キャの鏡かよ。
「前は小さな基地だったが、次の基地ならもっと期待できるだろう」
彼女達精霊は普通の人の目には見えない。だから人間の軍事基地にも侵入し放題だった。艦娘と由縁があり、人間にとって未だよく分からない存在である"妖精さん"には見えているのだが、妖精さんは二人を見ても適当に手を振って終わりにするし、そもそも妖精さん自体人間と言葉が通じていないので、バレようがなかった。既に一度小さな基地に侵入した彼女達は、今向かっている規模の大きな基地……鎮守府の場所と、そして気になる情報を手に入れいていた。
「南太平洋に集結している深海棲艦の大艦隊。なんだかそれっぽいよね」
・ネフティスの繋ぎ手
MDのストーリー見た感じやっぱり祈り手が成長した姿みたいですね。名前がないのが不便だったので、祈り手からとってプレアという名前にしました。言うまでも無いことですが全部オリジナル設定です。