ちょっと待って。なんで俺、Gガンダム世界にTS転生して、東方師匠と拳交えてるの!? 作:ひいちゃ
さて……いよいよ、舞台は、原作では大きな転換期となる新宿に移りました。
原作では、ドモンはここで、さる驚くべき人物と再会し、さらに衝撃的な真実を知り、そしてその人物と決別することになりました。
その末にどうなったかは、原作をご覧になられた皆様には、既にご存じのことでしょう。
ですが! この話はそれだけには収まりません。
ここから先の展開は、原作から大きく変わっていくこととなるのです。
「ドモン、しっかりしてください! あなたにも思うところはあるでしょうが、今は目の前の脅威であるアナザーデビルガンダムを止めることだけを考えましょう!」
果たしてジャンヌは、この世界での物語を、どのように変えていくことになるのでしょうか?
今回のカードは、黒幕と偽マスターアジアが生み出したまがいもののデビルガンダム、アナザーデビルガンダム。
今回も目が離せそうにありません!
それでは、ガンダムファイト、Ready Go!!
ドモンを襲う触手を断ち切ったもの。
それは二本の刀を持った、忍者のような雰囲気のガンダムだった。
「え、あれは……?」
俺はそれを見て呆然とつぶやいた。そのガンダムのことを知らなかったわけではない。
だが、その正体が原作通りだとすれば、あのガンダムとそのファイターが存在しているはずがないのだ。
登録番号GF13-021NG、ガンダムシュピーゲル。ネオドイツのファイター、シュバルツ・ブルーダーのガンダムだ。
だが、実際にはドモンの兄、キョウジが
だが、この世界では違う。
俺の本体は、キョウジになり代わってデビルガンダムのコアになった。制御権を俺の本体に奪われたキョウジは排出され、デビルガンダムの呪縛から解放されたはずだ。だから、彼がDG細胞を使ってシュバルツを生み出すことはできず、ゆえにシュバルツが存在するはずはないのだ。
なのになぜ? まさか本物のシュバルツ? だとしたら、ドモンたちを助ける理由がないんだよなぁ。うーむわからん。
そんな俺の疑問をよそに、シュピーゲルは立ち上がると、その後も迫りくる触手を断ち切り続ける。その太刀筋は本当に見事だった。いったい何者なんだ?
そしてシュピーゲルはドモンのシャイニングガンダムに目を向けて言った。
「ドモン、何をためらっている!?」
うわ、声までキョウジ兄さんだよこの人! 本当に何者なんだ!?
「う、うるさい、あんたに言われる筋合いはない!」
「馬鹿者! そのようなことで、あのアナザーデビルガンダムを倒せるか!」
「うっ……」
シュバルツ(仮)に一喝され、絶句するドモン。まるで兄に叱られてしゅんとしている弟のようだ。本当に何者だよシュバルツ(仮)!?
「あのアナザーデビルガンダムは直近の脅威! あれを野放しにしておけば、さらに被害が増していくだろう。ドモン、お前はデビルガンダム憎しの心に囚われ、アナザーの被害を見過ごすのか!?」
「そ、それは……」
「ならば私たちのすることは、あのアナザーを止めるために、彼らを利用……いや、彼らの、アナザーを脅威と感じ、止めようとしている心を信じ、共に戦い、あれを破壊することではないのか!? どうだドモン!!」
「う、そ、その通りだ……わかった……!」
おぉ、あのドモンを説き伏せた! さすが、あの声と口調は説得力があるなぁ。なおこうしている間にも、アナザーデビルガンダムは俺たちへの攻撃の手を緩めることなく、絶賛交戦中であります。
むろん、俺のほうにも触手やビーム、生体ミサイルが飛んできて、それを交わしたり迎撃したり、断ち切ったりしている。
あのー……そろそろ、説教をやめて、戦いを再開してほしいのですが。
「よし、いくぞドモン! 全力を尽くして、あの化け物を止めるのだ!」
「おう!!」
* * * * *
そして、シュバルツ(仮)のガンダム・シュピーゲルも加勢し、俺たちはアナザーデビルガンダムに対して反撃を開始した。
「たあーっ!!」
俺のオルタセイバーのビームセイバーが、その身体を切り裂き。
「ドラゴンファイヤー!!」
サイ・サイシーのドラゴンガンダムの火炎放射・ドラゴンファイヤーが、奴を焼く。
「サイクロン・パーンチッッ!!」
「ガトリング・デススピアー!!」
チボデーのガンダム・マックスターのサイクロンパンチが生んだ竜巻が、アナザーの身体を切り刻み、チコのガトリング・デススピアーが貫く。
「はあっ!!」
「アナザー、デテケ!」
ジョルジュのガンダム・ローズのビームサーベルが一閃し、カンちゃんのダークホッパーガンダムの蹴りが炸裂する!
「グラビトン・ハンマアアアアア!!」
アルゴのボルト・ガンダムのグラビトン・ハンマーが、アナザーの顔面に叩きつけられる!
「シュツルム・ウント・ドランクウウウゥゥゥゥ!!」
「おおおぉぉぉぉ!!」
シュバルツのガンダム・シュピーゲルがシュツルム・ウント・ドランクと、ドモンのシャイニングのビームソードが、アナザーを切り刻んでいく。
シュバルツがドモンを立ち直らせたことで、流れは再びこちらに傾いてきた。アナザーデビルガンダムもこちらに応戦してくるが、みんな鮮やかな動きでそれをかわし、さらに攻撃を加えていく。
そして。
「必殺! 絶対勝利! エクスカリバーンッッ!!」
俺の絶対勝利・エクスカリバーンがさく裂! アナザーはその攻撃に耐えかねたのか、ついにその胸部装甲を開いた! その中の、偽物マスターアジアが無防備になる! そして!
「砕け散れい、偽物よっ! ダークネス・フィンガアアアアアア!!」
「グアアアアアア!!」
師匠のダークネス・フィンガーが炸裂し、そのエネルギーで偽物は跡形もなく消滅した。それで制御を失い、アナザーは崩れ落ちながらも、苦しそうに暴れまわる。
「今じゃ、ドモン!」
「はい!」
そしてドモンのシャイニング・ガンダムがデビルガンダムのまがいものに突撃していく。そして。
「俺のこの手が光ってうなる! お前を倒せと輝き叫ぶっ! うおおおお!!」
シャイニングはスーパーモードに変形し、ビームソードを抜いて構える!
「必殺! シャイニングフィンガーソオオオォォォォドッ! メン、メン、メーーーーンッッ!!」
その斬撃が決まった! アナザーはいくつかのパーツに切断され、そして爆発して果てた。
悪しき者によって生み出されたまがいものの悪魔は、ついに倒されることになったのである。
* * * * *
「シュバルツとやら、よく我が弟子を立ち直らせてくれた。それと、まがい物を葬ることに手を貸してくれたことにも礼を言うぞ」
「……あの場は、アナザーを倒すことが重要だったから、手を貸したまでだ。デビルガンダムが脅威で、倒すべきという私の考えと立場が変わったわけではない」
「シュバルツ……」
戦いを終え、俺たちはそう言葉を交わしていた。だが、ドモンたちと同様、シュバルツとも相容れることはできなさそうだ。今はあくまでアナザーという脅威があったから一時的に手を組んだだけで、互いに戦うことあれど、和解することはよほどのことがない限り、ないということだろう。それを考えると、俺はちょっと寂しさを感じた。
ん、そうだ。
「あの……シュバルツ」
「なんだ?」
「その覆面をとっていただけませんか?」
覆面を取って、その正体がなんなのか確かめなければ。
だがやはり、それを言われたシュバルツは、それまでの態度がどこかにいったかのように慌てふためいた。
「こ、これは忍びの命! とることなどできぬ! これを失うことは、私の命を失うも同じ、さ、さらばだ!!」
「……」
そしてシュバルツは、脱兎のごとく去っていった。逃げたな……。
まぁ、仕方ない。
「それでは師匠、いきましょうか」
「うむ……さらばだ、ドモンよ」
「師匠!」
ドモンに呼び止められ、師匠の脚がとまった。そして振り向くことなく口を開いた。
「そうであった。約束であったな。わしらの真意の片鱗でも伝えておかねば。わしらがデビルガンダムを使うは、ただ地球のことを憂いてのことよ。今のお主には、これ以上のことを教えるわけにはいかぬがな」
「師匠……それは一体……?」
「ドモン。知りたければ心と力をさらに鍛えてください。師匠の想い、考えを感じ取り、理解できるほどに。そうなれば、おのずから答えがわかることでしょう」
「ジャンヌ……」
そこで、師匠がやっとドモンのほうを振り向いた。
「その通りじゃ、ドモンよ。強くなれ。全てを知り、答えを導くことができるほどにな。さらばじゃ」
「師匠……!」
そして俺たちは、今度こそ、振り返ることなく新宿を後にしたのだった。
感想、そしてファンアート、絶賛募集中です!
それと、テテテの続編『テテテ
* 次回予告 *
皆さん、お待ちかねぇ!
ドモンたちは、さらに力を高めるべく、ギアナ高地に向かいました。ですが、そこにはジャンヌたち、デビルガンダム四天王の三人も来ていたのです!
そしてジャンヌは、カンちゃんのダークホッパーガンダムを、修行中のチボデーに差し向けます。
果たして、ボクシングも蹴り技も使いこなすこの難敵に、チボデーは打ち勝つことができるのでしょうか?
そして、ジャンヌの思惑はいかに?
次回、『ちょっと待って。なんで俺、Gガンダム世界にTS転生して、東方師匠と拳交えてるの!?』
第11話『編み出せ! 新必殺技豪熱マシンガンパンチ!!』
にReady Go!!
それではみなさん、6/4 12:00に、またお会いいたしましょう!!