ちょっと待って。なんで俺、Gガンダム世界にTS転生して、東方師匠と拳交えてるの!?   作:ひいちゃ

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 どうもこんにちは、ストーカーです。

 さて、アナザーデビルガンダムを倒すことに成功したドモン・カッシュたちシャッフル同盟は、ここ、かつてドモンがその師、東方不敗・マスターアジアのもとで修業に励んだ地、ギアナ高地に再び降り立ちます。
 師匠とジャンヌの真意を知るため。そして、デビルガンダムを止めるため、さらなる力を得るために。

 果たしてうまくいくのでしょうか? そして、ドモンたちを追って、このギアナ高地に降り立ったジャンヌたち、新生デビルガンダム四天王の暗躍の結果は?

「へへ、やるじぇねぇか、兄貴! オイラもそれにつられて……」
「なっちまったぜ!!」

 今回のカードは、シャッフル同盟対、ジャンヌ率いるデスセラフ軍団の第一ラウンド。

 それでは、ガンダムファイト、Ready Go!!



14th Fight『決勝目前! 迫るジャンヌ包囲陣!!』

 ネオ・ホンコン。

 

 そこのに住む少年、ホイは今日も川辺で水をくんでいた。いつもと変わらぬ日常。だが!

 

「うわ、な、なんだ!?」

 

 突然の地震にうろたえるホイ。そして彼の目に映ったものは……。

 

 モビルホースにけん引された戦車に乗った、巨大な翼が特徴のガンダム。その名は……。

 

「す、すげぇ! ゼウスガンダム、ゼウスガンダムだ!」

 

 目撃したホイが目を輝かせる。

 彼の言う通り、そのガンダムは、ネオ・ギリシャ代表・マーキロット・クロノスの駆る、登録番号GF13-002NGR、ゼウスガンダムであった。

 

 やってきたのは、それだけではない。

 

 次に現れたのは、海を進む、人形を思わせるガンダム……。

 

「ね、ネオ・デンマーク代表、マーメイドガンダム!!」

 

 さらにその後も、ネオ・ネパール代表、マンダラ・ガンダム。ネオ・イングランド代表、ジョンブルガンダムと、次々と強豪たちのガンダムがネオ・ホンコンに到着する。

 

 その中の一機、ネオ・マカオ代表として参戦した、クーロンガンダムに乗る東方不敗・マスターアジアは、遠くギアナ高地へと目を向けてつぶやいた。

 

(待っておるぞ、ジャンヌ、我が新生デビルガンダム四天王、そしてドモンよ……。さらに大きくなったお主らが駆け付ける時を)

 

 彼がそうつぶやく間も、次々とネオ・ホンコンに駆け付ける、予選を勝ち抜いた強豪たち。

 

 そう、第13回ガンダムファイト・決勝大会がいよいよ目前に迫っていたのだ。

 

* * * * *

 

「ふぅ、ドラゴンガンダムの調整も終わったし、オイラの修行も万事OK。後はネオ・ホンコンに向かうだけだな!」

 

 ギアナ高地にあるネオ・チャイナの臨時キャンプ。その片隅にあるハンモックで、寝っ転がりながらそうお気楽に言うサイ・サイシーは、横に来ていた恵雲、瑞山に頭をこづかれる。

 

「馬鹿者! 調整をしたのは我らとスタッフだ!」

「それに、フェニックスモードを発動させる力は手に入れたが、使いこなせるまでには至っておらぬであろう。修行は全然万端ではないわ!」

「「何より、最後まで油断は禁物! 決勝会場に到着するまで、いや優勝するまで油断は禁物! そんなことでは、少林寺を継ぐなど、夢のまた夢じゃ!!」」

「わ、わかってるって。でも、もうするべきことも終わったんだし、これ以上何か起こるなんて……」

 

 サイ・サイシーがそう反論したところで、周囲が薄暗くなる。

 曇ってきたのか? ……いや違う。空から何かが大量に降りてきたのだ。

 

「な、なんだぁ!?」

「ぬぅ……!」

「あ、あれは!?」

 

 彼らが見たもの、それは、堕天使の黒い翼を背に持つデスセラフたちの群れだった。

 そして群れの奥にいるのは、新生デビルガンダム四天王、チコ・ロドリゲスのガンダム・ヘルトライデント!

 

 チコに率いられたデスセラフたちは、空中からビームを発射して、あたりを焼き尽くしていく。

 彼が制しているためか、近くに人がいない施設を狙って攻撃しているおかげで、犠牲者は出ていないが、それでもあたりはたちまち炎に包まれた。

 

「じ、ジャンヌの姉ちゃんの差し金か!?」

「そんなことより、このままではやられる。ネオ・ジャパンのキャンプに合流するぞ!」

「サイ・サイシー、ドラゴンガンダムに乗り込めい! わしらもキャリアーに乗って撤退する!」

「わ、わかった!」

 

 そしてなんとかドラゴン・ガンダムとキャリアーに乗り込んだサイ・サイシーたちは、大急ぎでキャンプから撤退した。

 

* * * * *

 

 一方、ネオ・ロシアのキャンプにも、デスセラフ軍団の襲撃があった。

 そちらの群れを指揮するのは、カンちゃんのダークホッパーガンダムである。

 

「おのれ……! カンガルーごときにいいようにさせるな! 迎撃せよ!」

 

 ナスターシャの号令一下、ネオ・ロシアの量産型MS、オブイェークトが出撃し、デスセラフたちに攻撃を開始するが、やはり多勢に無勢……。

 

「ち、ちくしょう、吹雪にも耐えるロシア魂がこんなところで……うわあー!!」

 

 オブイェークトの一機がデスセラフのビームに貫かれて沈黙する。幸いにも、動力炉はやられなかったので爆散せず、擱座しただけだったが。また一方では、別のオブイェークトが、敵のビームサーベルによって両断された。その残骸から、パイロットが命からがら脱出する。

 

「ナスターシャ、撤退だ。このままでは全滅するぞ」

「わ、わかっている……。後退、戦略的後退だ!!」

 

 アルゴに言われて、ナスターシャがスタッフたちに撤退を指示する。

 さすがはネオ・ロシアのスタッフ。あわただしくもテキパキと撤退準備を済ませて撤退を開始する。

 

 だが、ボルト・ガンダムとキャリアーがキャンプを後にする中……。

 

「!!」

 

 爆発によって崩れ落ちたガレキが、ナスターシャたちスタッフが乗るキャリアーに落下してきた。

 

 ガシィ!!

 

「アルゴ!」

 

 間一髪、アルゴのボルト・ガンダムが身を挺してガレキからキャリアーをかばった。

 パワーと耐久性が自慢のボルト・ガンダム。この程度の衝撃にはびくともしない。

 

「いいから早く行け。言いたいことはあとで聞く」

「わ、わかった! 感謝するぞ!」

 

 そして撤退していくネオ・ロシアの一団。

 

 それを見下ろしながら、カンちゃんは確認するようにつぶやいた。

 

「コレデOK。イヨイヨ、シアゲ」

 

* * * * *

 

 そして、ネオ・ジャパンのキャンプ。いまだドモンがシュバルツに導かれて修行に励むこの地には、今、シャッフル同盟の四人と、その関係者が集まっていた。

 

 そう、デスセラフ軍団の襲撃を受けたネオ・アメリカ、ネオ・ロシア、ネオ・フランス、ネオ・チャイナのファイターとそのスタッフたちは、みんなここに集まってきたのだ。

 

 テントの中、テーブルを囲んで話し合う中、シュバルツが不審そうに唸って曰く。

 

「だが、解せぬ。なぜ奴らは、ネオ・ジャパンのキャンプには手を出さないのだ?」

 

 ネオ・チャイナの恵雲、瑞山も頭をひねりながら言う。

 

「それに、奴らの攻撃は容赦がなかったが、不思議なことに人間には手を出すことはなかった。其れも不思議ですな」

「まぁ、先の襲撃の時にも、ジャンヌ殿は人死にが出ないように立ちまわってはいましたが……」

 

 続いてナスターシャが眉をひそめて言う。

 

「何よりも、奴らの攻撃は我らを追い込もうとしているようだった。そう、まるでこのネオ・ジャパンキャンプに、我らを集めるように……」

 

 そしてみんなで顔を見合わせて唸る。

 ちょうどその時、ネオ・アメリカのスタッフの一人、チボデーギャルズのジャネットが飛び込んできた!

 

「大変よ、みんな! あれを見て!」

 

 その言葉に、全員がテントの外に出ると、そこにあったのは……。

 

* * * * *

 

「こ、これは……!」

 

 彼が見たのは、陸も空も、キャンプの周囲を埋め尽くすデスセラフの群れ。

 そう、ネオ・ジャパンのキャンプは、デスセラフによって完全包囲されていたのだ。

 

 一同が驚愕する中、上空に立体映像が映し出される。そこに映し出されたのは、金髪碧眼の少女……ジャンヌ・エスプレッソの姿だった。

 

 それを見て、ドモンが叫ぶ。

 

「ジャンヌ・エスプレッソ!!」

 

「ドモン・カッシュ、そしてシャッフル同盟。ついに最後の試練の時が来ました。決勝大会の会場にたどり着きたいなら、この包囲網を突破し、私の元までたどり着いてみせてください。そして私を倒すことができれば、デスセラフたちを撤退させましょう。もしそれができなければ……ここでデスセラフたちにやられるだけです」

 

 そしてジャンヌの立体映像は消えた。

 

「これがトレーニングのラストステージってわけかい! 面白れぇ、やってやるぜ!」

 

 チボデーが面白そうに言って、ガンダム・マックスターに乗り込み、いの一番に包囲網に突っ込んでいく。

 

「オイラだって負けねぇよ! ジャンヌのアネキに一泡吹かせてやらないとな!」

 

 同じく、サイ・サイシーもドラゴン・ガンダムで出撃していく。

 

「あれだけの数で、この私を止められるとはなめられたものですね」

 

 不敵な笑みを浮かべて、ジョルジュがガンダム・ローズで出陣する。

 

「……ふん」

 

 ただ鼻を鳴らしただけで、アルゴが黙したままで、ボルト・ガンダムで出撃した。

 

 そして。

 

「よし俺も行くぞ!」

「待て!」

 

 ドモンも出撃しようとするが、それはシュバルツに止められる。

 

「なぜ止める、シュバルツ!?」

「お前はまだ明鏡止水に目覚めていない。そんな状態で出て行っても、やられるだけだ!」

「くっ、だが……!」

 

 苦渋の表情を見せるドモンを後目に、残りの四機はデスセラフとの戦いを開始した。

 

* * * * *

 

 俺……ジャンヌ・エスプレッソは、高台の上から、シャッフル同盟が包囲網を突破しようとするのを眺めていた。

 

 ある地点では、ガンダム・マックスターの豪熱マシンガンパンチで、その前方のデスセラフたちが破壊されていくのが見え、また別の地点では、ドラゴン・ガンダムの炎で、円形にデスセラフたちが薙ぎ払われていた。

 また別の地点では、ビームセイバーとローゼス・ビットを使った変幻自在の攻撃で、ガンダム・ローズが次々にデスセラフを翻弄、撃破していき、さらに別の地点では、ボルト・ガンダムのグラビトン・ハンマーでドラゴン・ガンダムのように円形にデスセラフたちが薙ぎ払われていくのが見えた。

 

 しかし、やはり多勢に無勢。どの機体も、包囲網の突破に四苦八苦しているようだ。

 

 そんな中、ドモンのシャイニング・ガンダムはその戦列に参加していない。どうやら彼は、いまだにシュバルツのもとで明鏡止水の修行をしているのだろう。

 

 だが、シュバルツには悪いが、俺はこのまま、のんべんだらりと修行をさせておくつもりはない。もう決勝までの残り時間は少ないのだ。

 少々強引にでも、ドモンには明鏡止水に覚醒してもらわなければならない。

 

 俺は音なき指笛で、配下のデスセラフたちに指示を出した。

 

* * * * *

 

「くっ……!」

「雑念が混じっているぞドモン! そんなことでは明鏡止水には遠いと教えたはずだ! 余計なことを考えるな! 木を切ることだけを考えるのだ!」

「わかっている! だが、みんなが必死に戦っているのに、平然としていられるか!」

 

 シュバルツに反発しながら、明鏡止水の修行に励むドモン。そこにレインが駆け付けてきて言った。

 

「大変よ、ドモン、あれを見て!」

「なに? ……あれは!?」

 

 遠くに現れたのは、邪悪で美しい、巨大な姿だった。

 ドモンが見間違えるはずがない。あれは……。

 

「デビルガンダム! ……くそっ!」

「どこへ行く、ドモン!」

「黙れ! デビルガンダムが現れたというのに、じっとしていられるか! あれを倒すのは俺に与えられた任務なんだ!!」

 

 そう言ってドモンは、シャイニング・ガンダムに乗り込んでいく。それを見送り、シュバルツは苦虫をかみつぶしたような表情を浮かべた。

 

「ドモンの奴……!」

 

 そして自身も、愛機であるガンダム・シュピーゲルに乗り込んでいく。

 

* * * * *

 

「キョウジィ……! デビルガンダム……!」

 

 ドモンのシャイニング・ガンダムは、スーパーモードを発動し、デビルガンダムをめがけて一直線。進路上のデスセラフたちを一蹴しながら突き進んでいた。

 その分、機体にはかなりの負担がかかっているが、デビルガンダムを倒すことに囚われたドモンはそれを意に介した様子もなかった。

 

 デビルガンダムまでかなり接近してきたその時。

 

 デビルガンダムが動きを見せた。まるでドモンを挑発し、あざ笑うような動きを。

 それを見て、ドモンは完全に頭に血が上ってしまった!

 

「キョウジ! キョウジ! キョウジイイィィィ!!」

 

 そして、機体のバーニアを全開にして、その目前までジャンプ!

 

「俺のこの手が光って唸る! お前を倒せと輝き叫ぶっ! うおおおおおっ! 必殺! シャイニング・フィンガー・ソオオォォォ……!」

 

 だがその時、それを制止する声があった。

 

「馬鹿者、ドモン! よくそれを見ろ!」

「え……なっ!?」

 

* * * * *

 

 デビルガンダムに斬りかかろうとしたドモンのシャイニング・ガンダムが驚きに動きを止める。

 

 そう、それは実はデビルガンダムではない。

 

 俺が支配下のデスセラフたちに命じて、集合してそっくりに擬態させた偽物なのだ。それを見抜けず、あのような無謀な突撃を行うとは……やはり彼は、まだ明鏡止水には至っていないということだろう。

 

 デビルガンダムを構成していたデスセラフたちが一斉にビームを発射。シャイニングはそれをかわしきれず、ビームの雨を浴びて吹き飛ばされた。さらに、巨腕の一撃を受けて中破してしまう。

 もっとも、あそこでシュバルツが制止してなければ、今よりさらに強烈な攻撃を受けて、大破していたかもしれないが。

 

 俺はドモンに少し失望しながら、ガンダム・オルタセイバーをシャイニングに突進させた。

 

「あなたには少しがっかりしましたよ、ドモン! それでもキング・オブ・ハートですか!」

「!!」

 

 そして俺がビームセイバーを一閃させようとしたとき!

 

「!?」

 

 目の前から、そのシャイニングの姿が消えた。後ろを振り向くと、デビルガンダムの頭の上に、シャイニングを抱きかかえたシュバルツのシュピーゲルの姿があった。

 

「まだドモンを、お前たちに倒させるわけにはいかん!」

 

 そして、ネオ・ジャパンのキャンプの方向に飛び去って行った。俺はそれを追撃しようかと思ったがやめた。

 

「……っ。無理はいけませんね」

 

 また身体の不調を感じたからだ。少しではあるが、前に感じた不調より重くなっている気がする。

 焦る必要はない。包囲網は重厚で、シャッフル同盟たちはそれを突破することができずにいる。ならば一日ほど決着を待っても問題はないだろう。そのぐらいなら決勝に遅れることもあるまい。

 

 明日だ。明日にはわかる。彼らの力が、俺たちの理想に対抗する力があるのかどうかが。

 




感想、そしてファンアート、絶賛募集中です!
それと、テテテの続編『テテテUC(ユニコーン)』を書いてくれる方も募集しています。書いてみたいと思う方は、メッセをくださいませ!

* 次回予告 *

皆さん、お待ちかねぇ!!

空も地も、全てを埋め尽くした、ジャンヌ率いるデスセラフの大軍団! もはやギアナ高地からは脱出不可能!
それに対し、今ここに、シャッフル同盟による必死の突破作戦が開始されるのです。

そのさなか、機能不全を起こしたシャイニング・ガンダムが、ジャンヌの目前で膝をついたその時!
ドモンはついに、あの力に目覚めるのです!

次回、『ちょっと待って。なんで俺、Gガンダム世界にTS転生して、東方師匠と拳交えてるの!?』

第15話『目覚める明鏡止水! ジャンヌ包囲網突破作戦!!』

にReady Go!!
それではみなさん。また6/16 12:00にお会いいたしましょう!
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