ちょっと待って。なんで俺、Gガンダム世界にTS転生して、東方師匠と拳交えてるの!? 作:ひいちゃ
さてさて、大変なことになってしまいました。
『アナザー五人衆』と名乗るガンダムたちの襲撃で、ガンダムファイト第13回大会は中断! 世界はたちまち不穏な空気に包まれることに。
この先、世界はどうなるのでしょうか? もしや、またカオス戦争がはじまってしまうのでしょうか?
古巣であるローマに墜落したガンダム・ヘブンズソードのファイター、ミケロ・チャリオットは決勝参加から先の記憶を失い、元のギャングとして時を過ごしていました。
ですがそこに、あのデモンガンダムのファイターが襲来!
「なんだと!? もう許さねぇ、お前など俺のガンダムで……。ガンダム……! 俺の……ガンダムは……」
「さぁ、思い出せ。お前はガンダムファイターだった。お前のガンダムはなんだった……?」
彼の手により、ミケロは記憶を取り戻し、五人衆へと戻ってしまったのです!
「そうだぁぁぁぁ! ひゃはははぁ!! 俺様はミケロ・チャリオット! アナザー五人衆様だああぁぁぁ!!」
さてさて、今回のカードは、アナザー五人衆、獅王争覇グランド・ガンダム。ファイターは、ジェントル・チャップマン。
それでは! ガンダムファイト、Ready Go!!
砂漠の中、ネオ・クウェートの直轄地である、オールド・クウェート(地球上にある直轄地は、オールド・〇〇と呼ばれているのである)に向かうトラックと
今、オールド・クウェートは、人類の営みとガンダムファイトによる地球環境の悪化と、アナザー五人衆の破壊活動により、食料不足にあった。この輸送部隊による援助物資の輸送がなければ、人々は餓えに襲われることになるだろう。
それを知っている彼らは、なんとしてもこの物資をオールド・クウェートに届けようと使命感に燃えていた。しかしそれは、無情にも打ち砕かれる。
彼らの眼前に、何者かが現れたのだ。
「な、なんだあれは?」
「き、巨大なMSだ!!」
「もしや、世界各地で暴れまわっている、アナザー五人衆とかいう……?」
隊員たちが話している間に、その巨大な陰はビームを放ち、物資を積んだトラックを爆破してしまった!
「と、トラックが!」
「迎撃だ! ただちに迎撃しろ!」
「了解!」
隊長の指令一過、ネオ・クウェートの量産型MS、サバッハが輸送隊の前面に展開し、敵にマシンガンを浴びせる。しかし、その攻撃は相手に大したダメージを与えるができず、巨影はさらに前進を続ける。
そして再びビームを発射! サバッハの一機が撃ち抜かれて爆散し、それに巻き込まれた数機も擱座してしまう。
「ひるむな、反撃しろ!」
「う、うわぁー!!」
だが、輸送部隊の奮闘もむなしく、護衛のサバッハたちは次々と敵の巨大MSに破壊されていき……
ついに輸送部隊は壊滅した……。
* * * * *
そんな事件を起こったのを受け、俺たち新生デビルガンダム四天王と、ドモンたちシャッフル同盟を乗せた、輸送機『ゴルビー』は、その襲撃があったというルートに向かっていた。
このままにしては、オールド・クウェートの人々が苦しむということで、ネオ・ロシア政府を通して、俺たちに護衛支援の依頼が来たのだ。
ブリッジから、ナスターシャ女史が通信で指示を送ってくる。
『まもなく、問題のルートだ。準備はいいか?』
「はい。いつでもOKです」
ナスターシャに俺……ジャンヌ・エスプレッソはそう返答を送る。
続いてチボデーも返答を送ってきた。
『俺のマックスリボルバーもいつでもいいぜ。しかし、輸送隊を潰すとは、ひどいことしやがるぜ。人道支援の物資を積んでたんだろ?』
『そうだ』
ナスターシャはそう短く答えるが、その口調と声色に、義憤が強くにじみ出ていた。
『輸送隊を襲えば、この事件をきっかけに、ネオ・クウェートと周辺諸国の関係が悪化しますし、さらにはその周辺諸国間の間でも不信が広まり、深まっていきますからね。それが狙いでしょう』
ジョルジュの考察に、アルゴも同意する。
『うむ。中東は、昔も今も不安定できな臭い匂いに満ちた地域だからな。カオス戦争の引き金とするにはぴったりだろう』
そして最後に、ナスターシャ女史が〆た。
『その通りだ。そしてそんなことを許すわけにはいかない。諸君らの奮闘に期待する』
「はい!」
* * * * *
そして到着すると、既にネオ・クウェートの護衛部隊が、巨大なMSと戦っていた。もうはじまっていたのか!
……が……。
サイ・サイシーが言う。
『なぁ、あれはどう見てもグランド・ガンダムじゃないんじゃないか?』
『確かにそうですね。細かいところどころか、全てが違っているように見えます』
そこで、アルゴが何かがわかったように言った。
『むぅ、あれはネオ・イスラエルの拠点攻略用大型MS、『グレート・メルカバー』のようだ。大きく改造を加えてあるようだが』
ということは……。
「なるほど、つまり今回の件、真犯人はネオ・イスラエルだったんですね」
確かこの前、アルゴが『五人衆の所業を利用して、策謀を巡らせる国もあらわれる』と言ってたが、これもその一つか。
『そのようじゃな。さしづめ、この補給隊を潰して、オールド・クウェートを困窮させ、ネオ・クウェートとの交渉を有利にしようというところじゃろう』
師匠……東方不敗・マスターアジアの考察に、ジョルジュも同意する。
『ありそうですね。ニュースでも、ネオ・イスラエルとネオ・クウェートの間には、色々な係争があると聞きますから』
「でも、どんなわけがあろうと、こんなことを許すわけにはいきません!」
俺が怒りに燃えてそう言うと、ナスターシャが棒鞭をびしっと鳴らして言った!
『その通りだ! 各機出撃、あの不埒者を叩き、輸送隊を守るのだ!』
「はい!」
『おう!!』
そしてゴルビーから、パラシュートを装着したガンダムたちが降下した!
* * * * *
俺たちが輸送隊の前面に着陸すると、さすがにネオ・イスラエルの大型MSはうろたえたようだ。何しろ、戦闘のプロであるガンダムファイターたちがやってきたのだから。
着陸した俺たちに、ナスターシャからの指示が届く。
『確認したところ、あの機体にネオ・イスラエルのマークはない。どうやら非正規部隊、使い捨ての奴らのようだ。どうせ潰しても、ネオ・イスラエルは黙殺するだろう。安心して、存分に暴れてこい!』
『OK、任せな!』
『腕が鳴るぜ!』
そう言って、突進していくチボデーとサイ・サイシーを筆頭に、俺たちは『グレート・メルカバー』に襲い掛かった!
フライヤー・シールドⅡに乗ったガンダム・マックスリボルバーが、グレート・メルカバーからの機銃を問題なくかわし、ギガンティック・マグナムで攻撃する。
『そーれっ!』
サイ・サイシーのガンダム・ダブルドラゴンは飛び上がると、両腕の竜の顎から炎を放射して浴びせた。
『輸送隊には一撃たりとも、当てさせはしませんよ!』
グレート・メルカバーからのミサイルやロケット弾は、ジョルジュのガンダム・ベルサイユがローゼス・ビットのオールレンジ攻撃で防ぎ……。
『グラビトン・メガハンマアアァァァァ!!』
『ガトリング・デススピアアアァァァ!!』
アルゴのガンダム・ボルトクラッシュのグラビトン・メガハンマーと、チコのガンダム・ヘルトライデントのガトリング・デススピア―が、巨大MSに炸裂する!
もちろん俺も。
「不埒な真似、許しはしませんよ! スプラッシュ・ソードッ!!」
俺たち連合チームの猛攻を受けるネオ・イスラエルのグレート・メルカバー。さすがに無勢に多勢、しかも俺たちガンダムファイター相手では分が悪いと思ったのか、後退をはじめた。だがしかし!
ドグオオォォォォォ!?
どこかからビームが放たれると、それはグレート・メルカバーを貫き、爆散させた。
ネオ・イスラエルの証拠隠滅!? いや、違う……。これは……!
『グオオオォォォォ!!』
そして響く咆哮。これは、間違いない!
『おいおい、こいつぁ……』
『本当に来るとは思いませんでしたね……』
戦慄に彩られた、チボデーとジョルジュの声。
そして現れたのは……。
ベヒーモスを思わせる巨体。四門の巨大な砲門。
そう、獅王争覇グランド・ガンダムが現れたのだ!
* * * * *
『グオオォォォ! 潰す、潰すぅ……! シャッフル同盟も四天王も、輸送部隊もみんな潰すぅぅぅぅぅ!!』
そう咆哮を放つグランド・ガンダムに、俺たちは戦慄に身体を貫かれながらも身構える。
「いいですか、皆さん! 輸送隊を壊滅させるわけにはいきません! 猛攻を仕掛けて、奴の注意をこちらにひきつけましょう!」
『わかった!』
俺がそう声をかけると、ドモンをはじめてとして、みんなから返事がかえってきた。そして、俺を先駆けとして、みんながグランド・ガンダムに突進していく。
『喰らいな! ギガンティック・マグナムスペシャル!!』
対フェイク
『マシィィィン・キャノンッ!!』
ゴッド・ガンダムのマシンキャノンから放たれた対フェイクDG細胞弾が、グランドガンダムに浴びせられる。
『はあっ!』
「えぇいっ!!」
俺のオルタセイバーと、ジョルジュのベルサイユのビーム剣が鮮やかな軌跡を描き、グランド・ガンダムを切り裂く!
『酔舞・再現江湖デッドリーウェイブッ!! ……爆発!!』
師匠のデッドリーウェイブが炸裂! グランドが爆炎に包まれる。
サイ・サイシー、アルゴ、ジョルジュ、チコも、おのれの技でグランド・ガンダムに猛攻を加える。
しかしそれでも、グランド・ガンダムの脚を止めるには至らない。
『くそっ、まだ止まらないのかっ……!』
「さすが、あの巨体だけのことはありますね。ですが、こちらに注意をひきつけ、輸送隊がこのエリアを離脱する時間は稼げています。今はとにかく猛攻を浴びせるしか……」
そう、俺とドモンが言葉を交わしたその時!
『ウオオオォォォォォォ!!』
グランド・ガンダムが、山をも揺るがすほどの咆哮を放った! その咆哮は衝撃波となって、奴の周囲で攻撃していた俺たちに襲い掛かる!
「くぅっ……!」
そしてその衝撃波の直撃を受けた俺たちは吹き飛ばされ、砂漠に倒れ伏してしまう! その俺たちを一瞥すると、グランド・ガンダムは悠々と輸送隊を追おうとする。いけない、このままでは輸送隊が……!
「皆さん、大丈夫ですか……?」
『あぁ、俺たち自身はなんとか大丈夫だ。だが、今の衝撃で、制御システムが異常をきたしてしまって、動けん……っ! 師匠はどうですか?』
『わしも同じよ。いくらわしが無事でも、機体がいかれてはな……!』
俺と師匠、チコの機体はDG細胞で強化されているが、それでも制御系は、通常の
機体の復旧に必死になる俺たち。そうしているうちに、グランド・ガンダムは輸送隊に迫り、俺たちがなんとか立ち上がった時には、もう奴は輸送隊を、あと数歩でその巨砲の射程に収めるってところまで進んでいた!
いけない! 今からではもう間に合わない!
だが、奴が射程に収めようと一歩を踏み出したその時!
『グオォ!?』
突然、グランド・ガンダムが砂に沈んだ!? そしてその機体が、爆発に包まれる!
そこにとどろく声。
『ゲルマン忍法、砂塵爆裂の術!! ……どうにか間に合ったようだな』
どこが聞いたような声が響いた。俺たちがその声のほうを向くと。
『シュバルツ!!』
ドモンの声。そう、太陽を背に、シュバルツのガンダム・シュピーゲルが腕を組んで直立していたのだ。彼が罠を張っていてくれたのか! 助かった!
だが、グランド・ガンダムは諦めず、砲門をシュピーゲルに向ける。しかし。
『させん!!』
『甘いわっ!!』
シュピーゲルと、一足先に立ち直り、グランド・ガンダムに向かっていた師匠のマスターガンダム(偽装の必要がなくなったので、元の姿に戻しているのだ)が、その一閃で、四門の砲門を一刀両断した!
そうしているうちに、俺たちも二人に追いつき、さらに輸送隊も無事にこのエリアを抜けることができた。
『ぐごおぉ……! 許さぬぅ……! いつか、必ずうぅぅ……! グガアアァァァ……!』
それで作戦の失敗と、自らの不利を悟ったグランド・ガンダムはそのまま砂の中に沈んでいった。すぐさま、ゴルビーのナスターシャから通信が入る。
『奴と思われるエネルギー反応は、オールド・クウェートとは逆の方向に向かっていった。どうやら撤退したようだな。ご苦労だった』
なんとか守り切ったか、よかった……。だけど、シュバルツがいなければどうなっていたか……。
改めて、アナザー五人衆の強大さを思い知った俺たちは、再び護衛任務を再開するべく、輸送部隊のほうへと向かっていったのだった。その強大さへの戦慄と、それでも燃える闘志を胸に秘めながら。
ファンアートや感想、募集中です! それと、テテテUCを書いてくださる方も募集しています!
* 次回予告 *
皆さんお待ちかねぇ!
アナザーデビルガンダムを復活させようとする偽マスター・アジアを阻止するべく、新宿に急行する一行。しかしそれは、偽マスター・アジアの罠でした!
彼の仕掛けた奇門遁甲の陣から、彼らが抜けだしたその時! あのデモンガンダムの謎が姿を見せるのです!!
次回、『ちょっと待って。なんで俺、Gガンダム世界にTS転生して、東方師匠と拳交えてるの!?』
第30話『牙をむく奇門遁甲の陣! 黒いガンダムの謎!』
にReady Go!!
それではみなさん! 7/31 12:00にまたお会いいたしましょう!