ちょっと待って。なんで俺、Gガンダム世界にTS転生して、東方師匠と拳交えてるの!?   作:ひいちゃ

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 どうもこんにちは、ストーカーです。
 さて、この話も、いよいよ終局を迎えつつあります。

 果たして、ジャンヌの進む道がどこにいきつくのか、しかと見届けることといたしましょう。

 もはや、死が目前となったマスターアジア。しかしそこで、シュバルツ、いえキョウジ・カッシュが秘策を提示します。
 それは、マスター・アジアにDG(デビルガンダム)細胞を注入し、それを彼の生命力でアルティメット細胞に変える、というもの。

 その処置を施したところに、アナザー五人衆が来襲!! さらにパワーアップした彼らの前に、ジャンヌたちはピンチに陥りますが、そこに復活したマスター・アジアが参戦!

 『東西南北中央不敗・スーパーアジア』と名乗るほどの彼のパワーによって、形勢逆転!
 しかし、五人衆も負けてはいません。合体して、五悪魔合体デスメギドガンダムとなって襲い掛かりますが……

 そこでデビルガンダムが出現! デスメギドガンダムを瞬殺したばかりか、地球をDG細胞で侵食し始めたのです。
 果たして、地球の運命やいかに!?

 今回のカードは、ガンダムエンジェルフィール。

 それでは、ガンダムファイト、Ready Go!!



37th Fight『一体何が!? デビルガンダム大暴走!!』

 デビルガンダムが出現して、五人衆が乗るデスメギドガンダムを秒殺した。それはいい。

 

 しかし問題はその後。デビルガンダムは急速に、地球を侵食しだしたのだ。

 この突然の事態には、俺……ジャンヌ・エスプレッソも、驚愕を禁じ得ない。

 

 そしてそれは、ドモンたちも同じようだ。

 

「ジャンヌ、どういうことだこれは!? 人類追放計画は破産になったはずでは!?」

「えぇ、そのはずなのですが……」

 

 そう言葉を交わしているうちにも、侵食はさらに進んでいく。もはや、ランタオ島のこの火山全体がDG細胞に侵食されてしまったようだ。

 そこに、ゴルビーからカッシュ博士の声が届く。

 

「みんな、ゴルビーに帰還してくれ! このままでは地球は人の住めない星になってしまう。大至急、地球に住んでいる人々の、宇宙への脱出作戦を行わなければならん!」

「わかった! みんな、話はあとだ。ゴルビーに戻るぞ!」

 

 ドモンの言葉にみんなうなずき、ゴルビーに戻ろうとする。しかし!

 

 DG細胞に侵食された大地から、何かが浮上し、姿を現した。それは……。

 

「これは……ヘルマスターガンダム!?」

「こちらは……ガンダムヘブンズソードですか」

「ジャンヌ……もしやこれは」

 

 師匠の問いにうなずく。

 

「えぇ。私の本体が、今倒したデスメギドガンダムのデータから生み出したコピーだと思います」

「まずはこいつを倒さなくちゃ、脱出できないみたいだな。やってやろうぜ!」

 

 チボデーの強がった陽気な声に、サイ・サイシーもうなずく。

 

「あぁ! コピーなんかにやられるもんかい!」

 

 そしてドモンたちは、コピーたちとの戦いをはじめた。

 俺もビームセイバーを抜いて戦おう……としたところで!!

 

「……!!」

 

 胸を、そして全身を激しく貫くような激痛に襲われた!

 そして倒れ、意識を失った……。

 

* * * * *

 

(世界にはまだ陰謀と悪意が……)

 

 俺が目を見開くと、そこには俺……いや、ジャンヌ・エスプレッソ本人がいた。俺の本体だ。

 その『俺』は、悲しく目を伏せると再び嘆き、自問する。

 

(各国は陰謀を繰り広げ、ウォンも陰謀を繰り広げていた……。どうすれば……)

(こうなれば……地球を……人類から……)

 

 そして、視界を光が埋め尽くす。

 

* * * * *

 

「ん……」

「あっ、アネキが目を覚ましたぜ!」

 

 目を覚ました時、聞こえてきたのは、サイ・サイシーの声。視界に映ったのは、真っ白な天井。

 

 ここは……ゴルビーのメディカルルーム?

 

「おぉ、気が付いたか、よかった」

「私は……激痛で昏倒していたのですか……」

 

 俺がそう聞くと、ジョルジュがうなずいて答えてくれた。

 

「えぇ。びっくりしましたよ。突然倒れたのですから。世界が凍ったように感じました」

「デモ、キガツイテクレテヨカッタ。カンチャン、ヒトアンシン」

「だが、ジャンヌ、もしかして……」

 

 チコの質問に、俺はうなずいた。

 

「えぇ。流派・東方不敗の亜流の技を使ってきた反動による、私の身体のDG細胞の損傷が、深刻なレベルにきてしまったのだと思います」

 

 そこで重い空気があたりを包んだ。

 

「そうか……。ならばこれからは、戦わず、身体を休めていたほうがいいぜ」

 

 チボデーはそう言ってくれた。それはありがたいが……。俺は微笑んで首を振った。

 

「いえ。私には、人類追放計画に関与した責任があります。この緊急事態を収め、地球を緑あふれる星に戻すまで、剣を置くわけにはいきません。それが私の贖罪ですから」

「でもよぉ……」

 

 そう言い募るサイ・サイシーの肩に、ドモンが手を置いた。

 

「それ以上はやめておけ。武道家が自分の命を賭して、戦い続けると言っているんだ。ならばそれを止めさせる権利は、俺たちにはないはずだ」

「うぅ……」

「ドモン、ありがとうございます……」

「あぁ、だが無理はするなよ」

 

 そのドモンの言葉が暖かった。いかん、目に涙がにじみそうに。俺はそれをごまかすように、ナスターシャ女史に聞いてみた。

 

「それでナスターシャさん、侵食はどうなりましたか?」

 

 俺がそう聞くと、ナスターシャ女史は、深刻な表情をして答えてくれた。

 

「最悪だ。既に、ネオ・ホンコン全体がDG細胞に侵食されてしまった」

 

 引き続き、カッシュ博士が話してくれた。

 

「計算の結果、あと1日で地表全てがDG細胞に侵食され、それから三日で、地球は中枢部まで浸食され、DG細胞の星になってしまう。そうなれば、なんらかの方法でDG細胞を除去したとしても、地球は人類の住める星ではなくなってしまうだろう」

「今、カラト委員長が中心となり、世界各国が協力して、地球の人々を全て宇宙に脱出させる計画が進行中だ。我々も、その計画が実行中であるタネガシマのスペースポートに向かい、その計画を支援する予定だ」

「そうですか……」

「あと一時間ほどでゴルビーは、タネガシマに到着する。それまでゆっくり身体を休めていろ。それも立派な任務だ」

「えぇ、そうさせてもらいます」

 

 そして俺は、ベッドに横になって、再び目を閉じた。でも休むことはできたが、眠ることはできなかった。

 それは、あの夢のことが頭に残っていたからだ。

 

 あれはもしかしたら、俺の本体の心がかすかに俺に届いたのかもしれない。ならば、あの言葉の意味は……? 『俺』は何を考えているんだ……?

 俺は悲しみが混じった不安を感じるのを否定することはできなかった。

 

 そしてゴルビーは、一路タネガシマに向かっていった……。

 

* * * * *

 

 そして約1時間後、ついにゴルビーはタネガシマのスペースポートに到着した。

 

 スペースポートでは、既に世界中から集められた人々が、脱出ポッドに乗せられ、そして宇宙に打ち上げられていった。幸いながらに、デビルガンダムによる邪魔は入れられていないようだ。俺の本体も、『人類を宇宙に追い出す』という目的の根本だけは忘れないでいる、ということなのだろうか。

 

「よし。それでは、任務を開始する。報告では、デスセラフが、ここに追いやるように、人々を襲っているそうだ。お前たちは奴らが人々を傷つけないように、ここにやってくる人々を、デスセラフから守ってやってくれ」

「わかりました!」

 

 そして待機すると、ナスターシャ女史が言ったように、人々が乗った数機の飛行機と、それを追撃するデスセラフがやってきた。

 俺の本体からの指示が十分に届いていないのか、それとも、その過程で人々の被害が出てもやむなしと考えているのか、一機の飛行機が撃墜された。

 他にも、避難民の乗った船と、それを追撃するデスセラフもやってくる。

 

 俺たちはさっそく手分けして、そのデスセラフたちに向かっていった。

 

「……っ」

 

 全身を激痛が駆け巡る。鎮痛剤をてんこもりに打ち、気を保っていられるギリギリまで痛みが緩和されていたが、それでも抑えきれない激痛が俺を襲う。

 それに耐えながら、俺はビームセイバーを一閃! デスセラフたちを斬り捨てた。

 他のみんなも、船や飛行機を守りながら、デスセラフを撃破している。

 

 激痛に耐えながら戦い続ける俺。だがその激痛で注意が散漫になったのが致命的になったのか、気が付いた時には、一機のデスセラフが俺の背後に迫っていた!

 

 そこに!

 

「はあっ!!」

 

 ドモンのゴッドガンダムのビームソードが一閃! その敵機を一刀両断した。

 

「大丈夫か、ジャンヌ?」

「えぇ……ありがとうございます」

「少し休めとは言わん。だが、わかってるな?」

「はい、わかってます……」

 

 そして、戦いを続ける。そんな中……。

 突然、巨大な影が、俺たちの下に降りた。

 

「! いけません、皆さん、離れてください!」

「「!?」」

 

 俺の警告と同時に、みんなはその場を離れた。そしてその直後、俺たちが戦っていた地点に何かが落下……いや、着陸してきた!

 それは……!

 

* * * * *

 

 俺たちが離れたその場に落ちてきたもの……それは巨大なガンダム。デビルガンダムではない。

 

 かつて俺たちと戦い……そして、デビルガンダムに潰された、デスメギドガンダムだった。だが、その姿はあれよりさらに清らかさ、神々しさが増しているような気がした。そう、例えるなら、天使と悪魔が交わったような。

 

「ふむ……これはどうやら、あのデスメギドガンダムを元に、デビルガンダムが生み出した輩のようだな。さしずめ名前をつけるなら、ガンダムエンジェルフィール、といったところか」

 

 師匠……東西南北中央不敗・スーパーアジアが余裕たっぷりに言う。さすがだ。

 一方のサイ・サイシーは苦々しい顔をしていた。

 

「とんでもないが来やがったもんだぜ。こっちは、人々の護衛で、こいつと戦う余裕はないってのによ!」

「ですが、こいつをなんとかしなければ、人々の被害も……。下手したらスペースポートもやられるかもしれません」

 

 ジョルジュも焦りながら、そう言う。そこに!

 

「心配はいらん。例え地獄から蘇ろうと、天使と悪魔が交わっていようと、わしの敵ではない。こんな奴ら、わしがたやすく葬ってくれよう。ドモン、手を貸せい。共にこいつを葬るぞ」

「はい!」

「キョウジ・カッシュ、いるのであろう? お主も力を貸すがよい。カッシュ兄弟拳を放ったお主の力、頼りにさせてもらう」

「承知した」

 

 いつの間に、キョウジのシュピーゲルが、師匠のマスターガンダムの隣に立っていた。

 正体を明かしても、神出鬼没なのはそのままなのね。

 

「ではいくぞ。他のみんなは引き続き、人々の護衛を頼むぞ」

「わかった!」

「いくぞ!」

 

 師匠の言葉にチボデーが返し、そして師匠が掛け声をかけたその直後、ガンダムエンジェルフィールが、その巨大な腕をマスター、ゴッド、シュピーゲルに叩きつけた! が数瞬早く、三機はその場から散開する。

 

「キシャアアアアアァァァァ!!」

 

 そして、エンジェルフィールと師匠たちの戦いが始まった。エンジェルフィールは三機が集まると大技を撃たれると理解しているのか、ビームやミサイルを乱射し、三機が集合する隙を与えない! だがそれでも、師匠たちはその攻撃を軽々とかわしていく。

 

「ふん、なかなかやるようだが……」

「劣化コピーなら恐れるに足らん!」

「巨体だからと言って、俺たちを捉えられると思うな!」

 

 余裕をもって交わし続ける三機。そして。

 

「石破天驚拳ーーーーー!!」

「石破天驚ゴッドフィンガアアアァァァァ!!」

「シュツルム・ウント・ドランクウゥゥゥゥゥ!!」

 

 ドゴォ!! バゴァ!! ズバアァァァァ!!

 

「ウグアァァァァァ!!」

 

 三方向から師匠たちの技が直撃し、ガンダムエンジェルフィールは苦しさにのたうち回った。そしてそれこそが必殺の隙となる!

 

「よし、いくぞ!」

「はい!]

「これでとどめだ!」

 

 三機が集まる。そして、気を高める。それぞれの機体が黄金色に染まり、金色の光を放つ!

 

「わしらのこの手が真っ赤に燃える!」

「亡霊砕けと!」

「轟き叫ぶっ!!」

 

 そして天驚拳の構えを取った! その高まりつつある気は、今にも弾けるかのようだ!

 なんとか立ち直ったエンジェルフィールが三機に襲い掛かるが、もう遅い!

 

「「「超究極! 石破! 天驚拳ーーーーーー!!」」」

 

 三機から通常の天驚拳をさらに超える大きさと輝きの気弾が放たれた!!

 それは見事に、師匠たちに飛び掛かったガンダムエンジェルフィールに直撃!!

 

「キシャアアアアア!! ドモ……キリキリィ……マロ……ワシコソワ……ヒイヤアアアア!!」

 

 その圧倒的なエネルギーは、エンジェルフィールの身体を光の粒へと変えていく。奴は必死に身体を再生しようとするが、それすらも光に変わる。超究極・石破天驚拳が、奴を光に変えていくスピードが、エンジェルフィールの自己再生能力を上回っているのだ。

 

「ァァァァァ……」

 

 そしてガンダムエンジェルフィールは、光の粒になって消えていった。

 

「ふん、こんなものじゃな」

「はい」

「やりましたね、師匠!」

 

* * * * *

 

 そして、最後の脱出ポッドを打ち上げた後、俺たちも、ネオロシアの宇宙輸送艦ゴルビーⅡに乗り換えて、地球から脱出した。

 

 そして衛星軌道まで脱出したところで、俺たちの目の前で、地球はDG細胞に完全に包まれてしまった。

 もはや一刻の猶予もない。早く、この地球を侵食したDG細胞をどうにかしなくては、人類は地球を失うことになる。永遠に。

 

 そして、その俺の危惧を裏付けることがさらに起こった!

 

「ナスターシャ殿、見てくだされ、あれを!」

 

 ゴルビーⅡに乗り込んでいた恵雲が何かを見つけ、叫ぶようにナスターシャ女史に報告する。

 そして、窓に集まった俺が見たものは……。

 

「地球からDG細胞が盛り上がって、何かの形に……」

「あれは……巨大なジャンヌさん……?」

 

 レイモンドとマリアルイゼ姫が、そうつぶやいて絶句する。

 

 そう、地球を覆ったDG細胞が、DG細胞に覆われた地球を大事そうに抱えた俺の形をとったのだ。まるで宝玉を守る女神のように。

 

 その様子を見て、俺の中でつながった。そして気づいた。俺の本体が何を考えているかを。

 

「これは……!」

「何かわかったのか、ジャンヌ!?」

 

 そう聞いてくるドモンに、俺は我知らず声が震えながら答えた。

 

「私の本体は……ジャンヌ・エスプレッソは……地球を人類から永遠に取り上げるつもりです……!」

 




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* 次回予告 *

デビルガンダムによる、地球消滅の危機!
ジャンヌたちは、それを阻止するべく、彼女の本体を説得しながら戦いに挑みます。

しかし、あまりにも多勢に無勢! その力の前に圧倒され大ピンチに!
その時、世界各国から、あのライバルたちが救援に駆け付けるのです!

次回、『ちょっと待って。なんで俺、Gガンダム世界にTS転生して、東方師匠と拳交えてるの!?』

第38話『この想い届け! 集結ガンダム連合!!』

にReady Go!!

それではみなさん。8/24 12:00にまたお会いいたしましょう!
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