ちょっと待って。なんで俺、Gガンダム世界にTS転生して、東方師匠と拳交えてるの!?   作:ひいちゃ

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 どうもこんにちは、ストーカーです。
 さて、この話も、いよいよ終局を迎えつつあります。

 果たして、ジャンヌの進む道がどこにいきつくのか、しかと見届けることといたしましょう。

 突然地球と人類に牙をむき、DG(デビルガンダム)細胞で地球を侵食し始めたデビルガンダム!
 ガンダムエンジェルフィールを倒し、他の人々と共に地球を脱出したジャンヌ一行の前で、地球はDG細胞に包まれてしまったのでした。
 タイムリミットはあと三日! 果たしてジャンヌたちは、地球を救うことができるのでしょうか?

 それではガンダムファイト、Ready Go!!



38th Fight『想いよ届け! 集結ガンダム連合!』

 

「地球を人類から取り上げるつもりって、どういうことだよアネキ!」

 

 衛星軌道上のゴルビーⅡにて、サイ・サイシーが俺……ジャンヌ・エスプレッソに、ショックを張り付けた顔でそう聞いてきた。

 一方の俺も、答える声が震えるのを隠し切れない。

 

「おそらく私の本体は、大会中断後も、ウォンや各国が争いや陰謀を続けていることに絶望して、地球をDG細胞の塊にして、星としての生命を終わらせることで、人類から地球を永遠に奪い、人々に地球の大事さを思い出させようとしているんだと思います……」

 

 その答えに、アルゴが口を開いた。

 

「なるほど。だが、地球の大事さを思い出させるために、地球を消滅させるなんて本末転倒ではないか? 思い出しても大事にする地球がないのではどうしようもないだろう」

「えぇ……。きっと本体は、それも思いつかないほど、思い詰め、これに固執してるんでしょう……」

 

 そこで、チボデーが口を開いた。

 

「だけど、こうして見ているだけというわけにもいかないんじゃないか? あと三日で、地球は人が住めなくなっちまうんだろ!?」

「えぇ。彼女の志はともかく、それを許すわけにはいきません」

 

 ジョルジュの言葉を聞き、ナスターシャ女史がうなずき、びしっと棒鞭を鳴らした。

 

「よし! ジョルジュの言う通りだ。DG細胞の駆除の方法を模索しつつ、これ以上のDG細胞の侵食を阻止するのだ!」

 

 しかし、そこに!

 

「ナスターシャ、あれを!」

 

 チボデーギャルズのジャネットが声をあげる。ナスターシャと俺たちが地球のほうに目を向けると……。

 デビルガンダムから、デスセラフたちが大挙して出撃してきた! そいつらは、まだ衛星軌道上に存在している脱出ポッドばかりか、それより外にある脱出ポッドまでも攻撃していく。

 

「奴ら、この周辺宙域にいる奴らを皆殺しにする気か!?」 

 

 と、ドモン。

 チコも顔をしかめて言う。

 

「もしかしたらジャンヌの本体は、地球に一歩も人類を近づかせないために、人類をコロニーから一歩も出させないつもりなのかもしれん……」

「ソレヤバイ! ソレナッタラ、人類ノ文明、ドンドン衰退シテシマウ!」

 

 カンちゃんのいう通りだ。人の文明の営みは、違う地域との交流があってこそ。それを断たれては、人類は衰退するばかりとなってしまう。俺の本体は、地球保護に固執するあまり、そのことに気づいてないのか、それとも、そうなってしまっても、地球が保護できるならよし、と考えているのか……。

 目を閉じて問いかけてみるも、本体は心を閉ざしているのか、リンクを断ったまま返事を返してはこない。

 

「ナスターシャ殿、こちらにもデスセラフたちがやってきていますぞ!」

 

 瑞山の報告に、ナスターシャ女史は再び、棒鞭を鳴らした。

 

「よし、ならばガンダム各機、出撃せよ! ゴルビーⅡを護衛しつつ、可能なら他の脱出ポッドの離脱も援護するのだ!」

「わかった!」

 

 そう言ってハンガーに駆け込むサイ・サイシーを先頭に、俺たちはブリッジを走り出て行った。

 

* * * * *

 

「ヒュー! 来やがる来やがる! 次から次へと!」

 

 ゴルビーⅡから出撃した俺たちに、デスセラフの軍団たちが突撃してくる。その数は、以前俺たちが戦ったデスアーミー・オルタ軍団の数よりはるかに多い。だがそれを前にしても、面白そうに強がってしまうのは、ファイターの性だろうか。

 

 師匠も、動じず面白そうに言い放つ。

 

「ふん。いくら来ようが、雑魚にすぎぬわ。こんな奴ら、あっという間に蹴散らしてくれよう。行くぞ!」

 

 そして戦闘に突入した。

 

「ぬあああぁぁぁぁっっ!!」

 

 ドモンのゴッドガンダムが、拳でデスセラフの一体を貫き、それが爆散したのと同時にそこを離れ、次のデスセラフへと向かい、それも葬る。

 

「マシンガン・パアアァァンチッッ!」

 

 チボデーが駆るマックスリボルバーが、迫りくるデスセラフの軍団を、豪熱マシンガンパンチでまとめて吹き飛ばしていく。

 

「そーれ、焼かれちまえ!」

「行きなさい、ビットたち!」

 

 サイ・サイシーのダブルドラゴンが、龍モードの火炎放射でデスセラフたちを焼き尽くし、ジョルジュはローゼス・ビットによるオールレンジ攻撃で、デスセラフたちを撃滅していく。

 

 そして俺もスプラッシュ・ソードでデスセラフたちを貫いていく……が!!

 

 ビキィ!!

 

「んあああっ!!」

 

 ついに技の反動が限界を超えたのか、俺の右腕が(物理的に)砕け散った!! 砕け散った腕のカケラたちは風化して消えていく。いよいよ、俺の命の終わりが迫ってきているのか……。

 その激痛に耐えながら、ビームセイバーを左腕に持ち替えて戦い続けるが、続いて後ろに回りこんだデスセラフに蹴りを喰らってしまう!

 

「きゃあああぁぁ!」

 

 そして別のデスセラフがメイス型ビームライフルをこちらに向ける!! そこに!

 

「はあっ!!」

 

 師匠のマスターガンダムが駆け付け、デスセラフをマスタークロスで一刀両断した!

 

「師匠……!」

「ジャンヌ、デビルガンダムの元へ向かうがよい」

「え?」

 

 俺がデビルガンダムの元に行ったところで……あ……。

 

「そうじゃ。わしらガンダムファイター……いや、武道家にとって、想いを伝える方法は言葉だけではなかろう?」

 

 そうだ、拳はただ敵を打ちのめすだけにあらず。拳は己の心を物語るもの。そう言っていたのは、目の前の人だったじゃないか。

 ならば、私の本体の元まで駆け付け、この拳を使えば、直接想いを伝えることができるかもしれない!

 

「はい……!」

「チコ、ジャンヌの護衛をしてやれ。彼女一人では無理だが、お主ら二人なら、なんとかデビルガンダムまでたどり着くことができようからな」

「わかった!」

「後詰はわしらに任せておけい! はあぁぁぁ!!」

 

 そして師匠は後方から迫ってくるデスセラフたちに突撃、次々とこれをせん滅していった。

 

「よし、行くぞ、ジャンヌ!」

「はい!!」

 

 そして二機で突撃していく! ただデビルガンダム……俺の本体のもとへただ一直線に!

 

* * * * *

 

 目の前の敵を斬り捨てながら、デビルガンダムに向けて一直線で進んでいく。

 そうしていく俺たちの目前に、デスセラフが突っ込んできた!

 

「はぁっ……!」

 

 そのデスセラフに蹴りを見舞う!

 

「……っ!」

 

 蹴りを放った右脚に激痛が走る。その痛みとともに、右脚が、膝の下から砕け散った! でもそのかいあって、デスセラフは大きく態勢を崩した。そこに、チコのヘルトライデントが槍の一撃を放ち、撃破することができた。

 

 そしてデスセラフを倒しながら進んでいくが、やはりデビルガンダムの、デスセラフを生み出す能力はすさまじく、その物量の前に、俺たちは苦戦を強いられていた。

 

 無双を続ける師匠は相変わらずだが……。

 

「ぐわっ!」

 

 ゴッドガンダムが、デスセラフたちの集中砲火を吹き飛ばされる!

 

「くそ、とっととやられちまえ! くっ!!」

 

 マックスリボルバーが拳で、デスセラフの一機を撃破するも、背後から別の敵の攻撃を受けてよろめいてしまう。

 

「くっ……ローゼス・ビットの残りが。でも、まだまだ負けませんよ!」

 

 ほとんどのローゼス・ビットを破壊されたジョルジュのヴェルサイユが、それでも、残りのビットたちとビームサーベル片手に奮闘する。

 

「くそ、これではらちが明かん。だが、負けるわけにはいかない! うおおぉぉぉぉ!!」

 

 ボルトクラッシュがビームやミサイルを浴びながら、その傷だらけのボディを駆り、グラビトン・メガハンマーと拳で、デスセラフたちをなぎ倒し続ける。そのボルトクラッシュに、またビームが命中した!

 

 サイ・サイシーも、ダメージを受けながら、それでも負けずに戦い続ける。

 

 そして俺たちのほうも……!

 

「きゃあ!!」

 

 デスセラフの攻撃を受けた俺のオルタセイバーは吹き飛ばされ、ヘルトライデントのそばを離れてしまう!

 

「ジャンヌ!! ……くっ!」

 

 そのヘルトライデントに、別のデスセラフが斬りかかる!

 さらに、それとはまた違うデスセラフが、俺に斬りかかろうとした! 万事休すか!

 

 その時!

 

「ネーデル・ビームタイフーン!!」

 

 どこからか、光の渦巻きが放たれ、そのデスセラフを飲み込んで粉砕した!

 

 そしてやってきたのは……。

 

* * * * *

 

「ルドガー!」

「ジャンヌ・エスプレッソ! 間に合ってよかった!」

 

 そう。かつて戦った、ルドガー・バンホーベン。そして彼の駆るネーデルガンダムだった。ところどころ、宇宙戦用に改修されているようだが。

 

「ありがとうございます。でも、身体のほうは大丈夫なのですか?」

「あぁ。コクピットをMF(モビルファイター)仕様ではなく、通常のMS(モビルスーツ)仕様に改装してあるからな。心配してくれてありがとう」

 

 そう言葉を交わしているうちに、別のデスセラフが襲ってきた!

 しかし、それは両肩のパーツと、長大な曲刀(ミナレット)が特徴のガンダム……ミナレットガンダムに一刀両断された!

 

「セイット! あなたも来てくれたんですね、ありがとうございます」

「礼はいらないよ。君には、ドモンとともに、俺をDG細胞から解放してくれた借りがあるからね。それに、駆け付けてきたのは俺たちだけじゃない」

「え?」

 

 デスセラフの一機とつばぜり合いを演じているドモンのゴッド。その背後から別のデスセラフが襲い掛かろうとしたところに、細身のまるで女の子のようなガンダムが飛び掛かり、そのビームリボンで、デスセラフを撃破した!

 

「アレンビー!」

「へへ、久しぶりだね、ドモン! 約束通り、身体を治してきたよ!」

 

 そう、アレンビー・ピアズリーのノーベルガンダムだった!

 

 一方、傷つきながらも奮闘するアルゴの元へは……。

 

「ふん!!」

 

 別のガンダムがその巨大な斧で、ボルトクラッシュに迫ってきていたデスセラフたちをまとめてなぎ倒した!

 

「アンドリュー!」

「助けたわけではない。痛みを抱えても進むといったお前の覚悟を全て見せてもらう前に倒れられては困るからだ」

 

 そう言い放ったアンドリュー・グラハムのランバーガンダムが、接近してきたデスセラフを叩き潰す。

 

 それ以外にも、ガンダムゼブラやマーメイドガンダム、ジェスターガンダムにマンダラガンダム、いやその他にも、俺たちが戦ったガンダムや、それ以外の世界各国のガンダムたちが、コロニーのほうからたくさん駆け付けて、援護してくれている。

 

 その様子に、思わず目がしらが熱くなってくる。

 

「さぁ、行ってこいジャンヌ。お前にはまだするべきことがあるのだろう? ここは私たちに任せておけ」

「はい、ありがとうございます!」

「恩に着るぞ!」

 

 ルドガーの言葉を受け、俺とチコは再びデビルガンダムへと突撃していく。

 そして、ついにその至近まで到達した俺の目前に、巨大ジャンヌの姿をとったデビルガンダム……デビルジャンヌの額に、コアとなっている俺の本体の姿が映った。

 

 だがそこで、そのデビルジャンヌの胸部に穴が開くと、そこにエネルギーがチャージされ始めた。まさか!?

 

* * * * *

 

 デビルジャンヌがエネルギーをチャージし、超高出力ビームを発射しようとしていることは、ゴルビーⅡの面々、戦っているガンダムたち、そしてそのうちの一機である、マンダラガンダムを駆るキラル・メキレルにも感じ取れた。彼はすかさず、同胞たちに指示を出す。

 

「いかん、奴らはネオ・ジャパンコロニーをビームで破壊しようとしているぞ! ガンダム連合第一部隊は我に続け! 我らの力を合わせて、コロニーをデビルガンダムから守るのだ!」

 

 彼の言葉を受け、アレンビーたち、他のガンダムたちが全員、デビルジャンヌとネオ・ジャパンコロニーの中間点に集結する。そして一斉に構え、気を練り始める。

 

 そして、デビルジャンヌから超高出力ビームが発射された!!

 

* * * * *

 

 デビルジャンヌは、なりふり構わなくなったのか、ネオ・ジャパンコロニーにビームを発射して消し去ろうとしていた!

 

「やめてーーーーー!!」

 

 俺がそう叫びながら、本体の元に急ぐも、たどり着く前にビームは発射された!

 

 それはネオ・ジャパンコロニーに向かって直進し、そして爆発!!

 

「なんとことを……」

 

 そして絶句するチコ。そしてそれは俺も同じだった。

 

「私……。え?」

 

 俺は驚いた。ネオ・ジャパンコロニーからの信号は健在だった。コロニーは無事だったのだ。

 そして、デビルジャンヌと、ネオ・ジャパンコロニーの中間地点には、多くのガンダムたちが。彼らが力を合わせて、コロニーとそこに住む人々を守ってくれたのだ。

 

 そのことに、俺の本体も驚愕し、動きを止めている。チャンスは今しかない!

 

「やああああぁぁぁぁ!!」

 

 俺はオルタセイバーのバーニアを全開にして、一気に本体に急接近する。そして目前まで近づいたところで、コアとなった俺の本体を守っているクリスタル状のカバーに、その左拳を叩きつけた! そして念じる。

 

* * * * *

 

―――私、もういいでしょう? 彼らの姿を見れば、人類が排除するべき存在なのかどうか、わかるはずです。

―――……。

―――許してくれ、とは言いません。ですが、彼らを、人類をもう一度、信じてみてはくれませんか?

―――……。

―――彼らはただ地球を汚し、傷つける存在だけの問題ではないんです。

―――……。

―――彼らには、欲望のために地球を傷つける心だけではなく、地球を労り、守りたいという心もあります。今、彼らが見せてくれたように、その心が集まれば、このような手をとらずとも、地球を蘇らせることができるはずです。その可能性を信じてあげてほしいんです。

―――私……そうですね……。

―――私……。

 

* * * * *

 

 俺の想いは届いたようだ。デスセラフたちの動きは止まり、戦いがとまっている。

 そこに、ナスターシャ女史からの報告が届く。

 

「カッシュ博士から朗報だ。DG細胞の、地球中心部への侵食が止まったそうだ。これなら、細胞の駆除方法を確立すれば、地球は再び人が住めるようになるだろう。みんな、よくやった」

 

 間に合ったか、よかった……。

 それも、みんなが力を合わせて頑張ってくれたおかげ。そして彼らの奮闘と、俺の想いを受け取った俺の本体が翻意してくれたおかげだ。

 

 ふと目の前を見る。クリスタルのカバーの奥、金属のようなDG細胞で包まれた俺の本体も、やわらかい微笑みを向けてくれている……ような気がする。

 

 だがそこで!

 

「あああああああああ!!」

「私!?」

 

 突然、俺の本体が顔を歪ませて苦悶の悲鳴をあげた。そして、俺の本体は封じられたカプセルごと、DG細胞の中に埋もれていく。

 こ、これは一体……!?

 

 そこに響く声。

 

「ふふふ……待っていたぞ。この時を! コアの支配が緩むこの時を、私が人類に復讐する時を!!」

 

 ゴルビーⅡからまた報告が届く。

 

「デビルガンダム、地球のDG細胞、再活性化を確認!」

「なんだと!? 再び、地球への浸食を再開するつもりか!?」

「い、いえ、これは……!!」

「デビルガンダムが変形していきます!」

 

 その報告の通り、俺の姿をとったデビルガンダムは蠢きながら、変形を開始した。

 デビルガンダムは、少しずつ、まがまがしい、恐ろしい、まさに悪魔というべき姿に変形していった。

 

 そしてその頭頂部に水晶のカプセルに封じられて現れたのは……。

 

「ウルベ……!?」

 




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* 次回予告 *

皆さん、お待ちかねぇ!

さてさて、またまた大変なことになってしまいました!
あの男の手により、禍々しい悪魔と化したデビルガンダムは、全人類に対して攻撃を開始!
たちまち人類は、再び滅亡の危機にさらされてしまいました!

この事態に、ジャンヌは、自らの命と最期の力を賭けて、本体の解放に立ち上がります!
デビルガンダムの猛威に苦しめられながらも、シャッフル同盟や新生四天王、そしてガンダム連合のガンダムたちも、彼女を援護します。

果たして彼らは、あの男の魔の手から、ジャンヌの本体を助けだすことができるのでしょうか!?

次回、『ちょっと待って。なんで俺、Gガンダム世界にTS転生して、東方師匠と拳交えてるの!?』

第39話『地球と人類危うし! 憎しみに染まったデビルガンダム!!』

にReady Go!!
それではみなさん! 8/27 12:00にまたお会いいたしましょう!
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