ちょっと待って。なんで俺、Gガンダム世界にTS転生して、東方師匠と拳交えてるの!?   作:ひいちゃ

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 どうもこんにちは、ストーカーです。
 さて、この話も、いよいよ終局を迎えつつあります。

 果たして、ジャンヌの進む道がどこにいきつくのか、しかと見届けることといたしましょう。

 地球保護のため、地球を人の住めない星にしようとするデビルガンダム!

 ジャンヌたちはそれを阻止しようと、奮闘しながら、コアとなっているジャンヌの本体を説得します。

 駆け付けたガンダム連合の助力もあり、ついに本体は説得に応じ、危機は救われたと思われました。

 ですが!

 突然異変を生じ、邪悪な姿に変貌したデビルガンダム! そこにはあの男の姿があったのでした。

 さてさて、人類はどうなってしまうのでしょうか!?

 それでは、ガンダムファイト! Ready Go!!



39th Fight『地球と人類危うし! 憎しみに染まったデビルガンダム!!』

 俺……ジャンヌ・エスプレッソを模した姿から突然、邪悪な異形の姿に変貌したデビルガンダム。その姿はまさに全てを滅ぼそうとする悪魔のようだ。

 

 そして、その頭部のクリスタルに封じられているのは……ウルベ!? 彼が、俺の本体からデビルガンダムから奪い取ったというのか!?

 

「ウワーハハハハアアァァァァ!!」

 

 クリスタルの中で高笑いをあげるウルベ。その笑い声は衝撃波となって、周囲に放たれた。

 俺もその衝撃波で吹き飛ばされてしまう。この衝撃で全身が粉砕されなくてよかった……。

 

「待ったぞ、待ちかねたぞ、この時を!!」

「ウルベ、なぜあなたがそこに……?」

 

 仮に彼が寄生していれば、危険因子として俺の本体に抹消されているはずなのだが……。

 

「言っただろう、この時を待っていた、と。私は、デビルガンダムを発見すると、そのサブシステムに寄生し、サブシステムのユニットの一つに擬態して、コアによる消去を免れていたのだ!」

 

 そして、俺の説得で、俺の本体が翻意して、コアによる支配が弱まったことを利用して、逆にデビルガンダムの制御を奪い取った、と……。

 だが、謎はまだ残っている。

 

 それは、カッシュ博士が言ってくれた。

 

「だが、男の身体では、デビルガンダムをそれほどに成長させることはできず、逆に弱体化してしまうはず!? なのになぜ!?」

 

 そうだ。デビルガンダムのコアに適応しているのは女性だ。男がコアになっても、これほどの成長はしないはずなのだ。

 

「それにウルベ大尉、なぜ君がこのようなことを?」

 

 カラト委員長がそう聞くと、ウルベは苦笑いを浮かべて言った。

 

「その質問、二つともに答えてやろう。それは……これだ!!」

 

 そしてウルベは、身に着けていた服を引き裂き、上半身をさらけ出した。そこにあるのは……本来そこにあるはずのないもの!!

 

「それは……女性の胸!?」

 

 驚きの声をあげるドモン。そう、ウルベの胸にはささやかながらも膨らんだ乳房があったのだ!!

 

「まさかあんた……女性だったのか!?」

 

 チボデーがそう聞くと、ウルベはチボデーに憎しみに満ちた視線を送り、デビルガンダムの腕からビームを発射して、マックスリボルバーを吹き飛ばした。

 

「馬鹿を言うな、私は男だ! だがあの時……」

 

* * * * *

 

 一年前……。アルティメットガンダムが地球に落ちてデビルガンダムになったばかりのころ。

 ウルベの駆るMS(モビルスーツ)、ファントマと、セイットのミナレットガンダム、そして、ルドガーのネーデルガンダムが、そのデビルガンダムと激闘を繰り広げている。

 

 デビルガンダムは、その巨腕をネーデルガンダムに叩きつけた。ネーデルガンダムは吹き飛ばされ、大破してしまう。

 

「おのれ、デビルガンダムめ!」

 

 ミナレットガンダムが背後から、デビルガンダムに斬りかかった! しかし、そのデビルガンダムの背中から無数の光弾が放たれ、ミナレットガンダムを撃ち落としてしまう。

 その光弾の中には、DG(デビルガンダム)細胞でできた弾丸も含まれていたらしい。ミナレットガンダムが少しずつ、でも着実に、DG細胞に侵食されていく。

 

 そして残ったのは、ウルベのファントマのみ。デビルガンダムは不気味に、ゆっくりとそのファントマに近づいていき……。

 

* * * * *

 

「私はセイット・ギュゼルとともに、DG細胞に侵されてしまった。だが、私の身体の遺伝子はDG細胞とは相性が悪かったらしく、こともあろうに、細胞は私の身体を、女性のものに作り替えてしまったのだ!!」

 

 そう叫ぶウルベの脳裏に、はじめて膨らんだ自分の胸を目撃して、衝撃を受けた時の様子がフラッシュバックされる。

 

「それで私の軍人としてのキャリアは終わった。男と女のあいのこと軽蔑され、侮蔑され、出世街道から外され、ガンダムファイトとデビルガンダム捜索の部署に回されてしまったのだ! そればかりか、軍の奴らどころか、市民まで私に心無い視線を送ってきた! お前たちにわかるか、男としてのプライドが女の身体によって打ち砕かれた衝撃を! わかるか、男女と侮蔑され、さげすまれた目で見られるあの屈辱を!!」

 

 そしてさらに吠える。その叫びは再び衝撃波となって俺たちに襲い掛かった。

 

「くぅ……!」

「人類なんてそんなものだ。所詮、自分たちとは異なる者に対しては、軽蔑し、侮蔑し、排除しようとする! そんな人類など滅べばいい! そうだ、デビルガンダムによる世界征服などどうでもいい! 私はこのデビルガンダムで、人類を、地球を滅ぼしてやるのだ!!」

 

 彼の気持ちはわかる。だが、それでも奴のしようとすることを許すわけにはいかない! なぜなら……!

 

 アルゴのボルトクラッシュが一歩進み出た。そしてアルゴが言う。

 

「ウルベ、お前は一つ間違えている」

「なにぃ!?」

 

 さらにジョルジュが。

 

「あなたのその境遇にはささやかですが同情を感じます。ですがそれも、アルティメットガンダムを奪い取って良からぬ目的に使おうとしたことによる自業自得!」

 

 サイ・サイシーも続ける。

 

「それに、辛い思いをしてるのはあんただけじゃないぜ!」

 

 チボデーも厳しい言葉をぶつけてくる。

 

「世界には、あんたの他にも差別や心無い目に苦しむ人たちや、力による理不尽に苦しめられる人たちもいる! ネオ・ケニヤの人たちのようにな! でもそれでもみんな、世界に恨みを持つことなく、必死に生きてる!!」

 

 そして、四人のガンダムの前に、ドモンのゴッドガンダムと、キョウジのガンダムシュピーゲル、師匠のマスターガンダムが現れて、言い放つ!

 

「なのに、世界や、お前と似たような目にあっている人々を含めた人類に憎悪を向けて滅しようなど!」

「くだらぬ私怨! 理から外れた的外れな恨み、憎しみにすぎぬわ!!」

「そんなもので地球と人類を滅ぼそうなど、俺たちが許しはしない!」

 

 おぉー! 俺が思っていること、言おうとして思っていたことを全部言ってくれた! まさにその通り!

 

 だが、そう断じられても、ウルベの恨み、憎しみは揺るぎもしなかったようだ。再び叫びとともに衝撃波が俺たちに叩きつけられる。

 

「えぇい、黙れ! わからぬならわからぬともよい。お前らをせん滅し、人類を滅ぼすだけだああぁぁぁぁ!!」

 

「そうはさせないと言っている! いくぞみんな!!」

『おぉ!!』

 

 そして俺たちと、ウルベ操るデビルガンダムとの決戦がはじまった!

 

* * * * *

 

 そして、ウルベとの決戦に突入した俺たちだが、ウルベのデビルガンダムは強敵という言葉すら生ぬるい強敵だった!

 

 彼が女性だったことに加え、彼の持つ憎しみの力によってさらに強化され、そのパワーを十二分にふるってくるのだ!!

 

「ぐわぁーーー!!」

 

 キラルのマンダラガンダムが、デビルガンダムの触手、ガンダムヘッドの直撃を受けて吹き飛ばされる。彼の横で戦っていたアレンビーも……!

 

「キラル!! きゃあーーー!!」

 

 別のガンダムヘッドからの光弾を受けて吹き飛ばされた!

 

 そして俺たちの元へも!

 

「喰らいやがれ、マシンガン・パーンチッ!!」

「極・流星胡蝶剣ーーーー!!」

「グラビトン・メガハンマアアアァァ!!」

「ローゼス・ハリケーンッッ!!」

 

 チボデーたち四人の必殺技が、ガンダムヘッドに直撃! ガンダムヘッドが爆炎に包まれた!!

 

「やったぜ……!」

 

 そう安心したように言い放つサイ・サイシー。しかし!!

 

「!!」

 

 チボデーが何かの気配を感じ、衝撃に目を見開く! その爆炎の中から、ガンダムヘッドが突っ込んできたのだ!

 その体当たりに四機は吹き飛ばされてしまう。

 

 忌々し気にアルゴが言う。

 

「くそ、これではらちがあかない……!!」

 

* * * * *

 

「やらせはせん! 恵雲ビーム!」

「瑞山レーザー! 発射!!」

 

 ネオ・チャイナの恵雲と瑞山の二人が、両舷のビーム砲からビームを放ち、ガンダムヘッドに吹き飛ばされたガンダム連合のガンダムを援護する。

 

「レイモンド、そっちに行きましたわ!」

「かしこまりました!!」

 

 マリアルイゼ姫の管制に従い、レイモンドが機銃を指示した方向に向け、対空砲火を放つ。

 

 必死にガンダム連合のガンダムを援護しながら、デビルガンダムの攻撃をかわし続けるネオ・ロシアの輸送艦ゴルビーⅡ。

 そのブリッジには、ガンダム連合各機からの悲痛な報告が立て続けに届いていた。

 

「こちらネーデルガンダム部隊! マーク3、マーク5、マーク6大破!! うわぁーーーー!!」

「こちら、ガンダム連合第4部隊、損耗率76%! え、援護を!!」

 

 それを聞きながら、危機感と焦りに表情を歪ませるナスターシャ。そこに、キャスから驚くべき報告が入る!!

 

「いくつかのガンダムヘッドが、後方にある他のコロニーに向かっています!」

「なんだと!?」

 

 その報告に、カラト委員長が驚きの声をあげ、ライジングに搭乗しているカッシュ博士が顔を歪ませて言う。

 

「奴め、コロニーまでも飲み込み、滅ぼすつもりか!?」

「全世界に警告! 地球が……いや、地球圏、そして全ての生きとし生けるものたちが危ない!!」

 

 ナスターシャから切羽詰まった警告が送られた。

 

* * * * *

 

 いつ終わるともしれない苦闘を続ける俺たちとガンダム連合たち。

 

 ドモンと師匠はまだ余裕がありそうだったが、それでもその消耗は無視できないようだ。

 

「なかなかしぶとい奴よ。これはさすがのわしも少しきついわい」

「くそ、なんでこんなにしぶといんだ!?」

「おそらく、ウルベ本人の憎しみの力に加えて、取り込んでいる私の本体の女性としてのパワーも加えてるんだと思います。せめてそれらを切り離せれば……あ」

 

 そこで俺は一つ思いついた。俺の本体とデビルガンダムを切り離す術、必殺の策を。俺の命と引き換えにの策ではあるが……。

 

 だが、背に腹は代えられない!!

 

* * * * *

 

「……師匠、ドモン、それに他の皆さん。私を援護してもらえませんか?」

「ぬぅ……?」

「何をする気だ、ジャンヌ!?」

 

 触手の一本をビームソードで断ち切ったドモンが俺に、そう聞き返してくる。

 

「私の本体に接近し、私の力、記憶、心全てを、私の本体に託します。そうすれば、私の本体をデビルガンダムから解放することができるはずです」

「なるほどな……」

「だが、そうすればお前は……?」

 

 ドモンの質問に、俺は苦笑して返す。それが答えだった。

 

「えぇ。これまでの戦いで傷ついたこの体、もたずに砕け散ってしまうでしょうね……」

「なんと……!」

「ですが、悔いはありません。私の命が、地球圏を助けるきっかけになれるなら……」

 

 そこに、サイ・サイシーから通信が入る。

 

「そんな、アネキ……! そんなの……」

「やめろ、サイ・サイシー。ジャンヌ、それしか手はないんだな?」

「はい……」

「それしか手はないなら、それをファイターであり武道家であるお前が決めたのなら、俺たちにそれを否定する権利はない。せめてもの手向けに、全力で援護してやる」

「うむ。それがわしらにできるせめてものことよ」

 

 ドモンと師匠、二人の言葉を聞き,目がしらが熱くなる。そこに。

 

「ジャンヌ……」

「ジャンヌノアネキ……」

「チコ、カンちゃん、今までありがとうございました。もしできれば、私の本体も憎むことなく、あなたたちの仲間として受け入れてもらえませんか?」

 

 二人とも同時にうなずく。

 

「あぁ、約束しよう」

「ワカッタ。タトエ本体ダロウガナンダロウガ、ジャンヌハジャンヌダ」

「ありがとうございます……カッシュ博士。私の本体の位置を探ってください」

「了解した。任せてくれ」

「……行きます!」

 

 そして俺はオルタセイバーを駆り、デビルガンダムへと突撃していった。

 

* * * * *

 

 ただ一筋にデビルガンダムへと突進してくる俺のオルタセイバー。加速によるGの影響で、身体が少しずつ崩れていく。

 だがそれでもいい。俺はこの作戦に命を賭けている。彼女……俺の本体のもとに、俺の全てと、このオルタセイバーを託せれば。

 

 その俺に、ガンダムヘッドが追撃してきた! いけない、振り切れない!!

 

 そこに!

 

「石破天驚拳ーーーーーー!!」

 

 師匠が放った石破天驚拳が直撃し、ガンダムヘッドを消滅させた。

 

「師匠!」

「全力で援護してやると言っただろう? お主は後ろや周囲を気にせず、ただ本体の元へ向かうがよい」

「はい……!」

 

 さらに加速して向かう。前方からガンダムヘッドが二体迫ってきた! それらが口を開け、ビームを放とうとしたその時!

 

「ガトリング・デススピアー!!」

「たあああぁぁぁーーー!!」

 

 駆け付けたチコのガンダムヘルトライデントと、アレンビーのノーベルガンダムがガンダムヘッドを撃破してくれた。

 

「ありがとうございます、二人とも!」

「うむ!」

「さぁ、ここは私に任せて、先に行って!」

「はい!」

 

 さらに突撃する。そこに、カッシュ博士からの報告が届いた。

 

「発見した! デビルガンダムの胸元だ!」

「しかし、DG細胞の筋肉に包まれているな……」

「ならこじ開けるのみだ! ビーム砲、発射用意! 目標、ジャンヌの本体が封印されているポイントの周辺部分だ!!」

 

 そして。

 

「行きますぞ! 恵雲ビーム!」

「瑞山レーザー!」

「「最大出力斉射!!」」

 

 ゴルビーⅡから高出力のビームが放たれ、デビルガンダムの胸元に直撃した!

 そのビームの連射を浴びているうち、そのダメージに耐えかねたのか、胸元の一部分が盛り上がり、開いた。そこには、俺の本体が封印された水晶が!! いまだ!!

 

* * * * *

 

 その衝撃で、ウルベの奴に縛られた俺……ジャンヌ・エスプレッソ本人の意識が戻った。

 

 その俺の視界に、俺の分身が生み出したガンダム、ガンダムオルタセイバーが映った。

 そのオルタセイバーは、攻撃をかわし、またある時は攻撃を受けながら、ただ一直線へと向かってくる。そしてそれを、他のガンダムたちが必死に援護している。

 

 それを見守る俺に、分身からの思念が届いた。

 

―――待っていてください、『私』。今行きます!

―――『私』、なぜそこまで……。道を誤り、罪を犯した私に……。

―――だからこそです。私たちは罪を償わなくてはなりません。そして、人類を救い、明るい道を切り開くことこそが、その償いです。

―――『私』……。

 

 そして、そこでデビルガンダムが大きな口を開いた。まさか……!

 

「だめええぇぇぇ!!」

「オオオォォォォォ!!」

 

 デビルガンダムが、その咆哮とともに、衝撃波を放った!! その直撃を受け、オルタセイバーは中破するも、さらに接近してくる。

 

―――だから、また立ち上がりましょう、『私』。私とあなたに託すことを決心してくれた、みんなのためにも!!

―――『私』……!

 

 そしてオルタセイバーは俺の目前まで接近すると、頭突きで水晶を破壊した! そしてハッチが開き、中からもう頭部と肩までになった俺の分身が飛び込んでくる。その身体もどんどん崩れていく。

 

「私……!」

 

 そして頭部も砕けると、後には光の玉だけが残された。その玉を俺は抱えると、胸へと抱え込んだ。光がどんどん俺にしみこんでくる。

 

 彼女の力、記憶が俺の中にしみこみ、精神が『彼女』と融合していくのがわかる。

 

 そして俺は、ついにデビルガンダムの、ウルベの支配から完全に抜け出した! そして、目前にたたずむオルタセイバーに向かって言う。

 

「行きますよ、『私』! そして、オルタセイバー、いえガンダムピュセル!!」

 




ファンアート、そして感想募集中!
テテテUCを書いてくださる方も募集しています!

* 次回予告 *

皆さん、いよいよお別れです!

ジャンヌが解放されたとはいえ、ウルベが操るデビルガンダムの力はいまだ強大!
果たして、この化け物を止める術はあるのでしょうか!?

地球と人類の運命やいかに!?

『ちょっと待って。なんで俺、Gガンダム世界にTS転生して、東方師匠と拳交えてるの!?』

最終回『俺とみんなで切り開く明日! 光あふれる未来へレディーゴー!!』

それではみなさん。8/30 12:00にまたお目にかかりましょう!
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