FF14と原神って親和性高そうだよね 作:PNPcon
5/10:
・脚注追加・描写追加(あらすじに影響無し)・誤字修正
Ver1.0; 自由都市モンド城
旅人、パイモンと出会ったあなたは、彼女らの勧めで、知らずままモンド城へ歩いていた。
話を聞くところによると、おそらく旅人も、あなたと同じく外の世界からやってきたらしい。
それも、あなたとは違い、様々な世界を旅してきたのだという。
あなたは、この世界の話など完全にそっちのけで、旅人の話を聞いていた。固有名詞が多く、話のほとんどが
一方旅人らは、言語が分からないのだから、外の世界から来たんだろう、とは流石に結びつかず、ずいぶん遠いところから来たんだな、と思うばかり。遠い外国からやってきたとはいえ、モンドの事も知らずここまでやってきているとは考えられず、モンド、ひいてはテイワットの話をする必要性を考慮していなかった。
つまりあなたは、旅人たちがモンド城に向かっていることも知らず、なんの目的も無いまま旅人達に同行しているのだった。
「あ、スライム」
旅人が指さした先には丸型生物が2体。大きさは直径約2メートル弱というところか。
赤色、水色に染まっていて、いかにも火属性、水属性の攻撃を繰り出してきそうなモンスターである。
旅人は剣を取り出してあなたに見せる。
その様子は「戦える?」と訊いており、あなたは杖を取り出して、大きく頷いた。
それを見た旅人は、前は任せろと言わんばかりに全力ダッシュ。タンクでもそうそう見ない勢いっぷりである。
しかしあなたから見た旅人は、剣だけ……? というのが正直な感想である。もっと盾とか水晶玉とかは出さないのかな? と思ったのだ。なんか物足りない感じがするが、その装備からして被弾をよしと出来る装備でも無さそうだし(ミラプリ*1をしているなら別だが)、火力系ジョブであることは明白である。
であれば、自分にも攻撃が飛んでくる前提の動きのほうがいいだろう。
そう考えたあなたは、近づきながら旅人のファーストアタックを待つ。
旅人から残り2メートル。スライムもあなた達に気づいたようだ。
「ハァッ!!」
旅人が攻撃した直後にリジェネ、即効性は無いが、時間経過で回復する魔法をかける。
あなたがパイモンにちらっと目を向けると、空から様子を伺っていた。どうやら、パイモンは戦えるわけではないらしい。
異世界からの旅人・冒険者の
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どこにでもいる、丸いゼリー状の元素生物。
異なる元素のスライムで作られたスイーツが異なる味わいがする。
知能は極めて低いが、放っておくと小さな災害を引き起こす。
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さて、初バトルを終えたあなたは衝撃を受けていた。
別にモンスターが倒せなかったわけでも、誰かが大怪我をしたわけでもない。
むしろ順調そのものだったといえよう。
なにがあなたを驚かせたのか──旅人がノーダメージだったのだ。
スライムの体力は低く、あなたの無属性魔法、グレア*2で吹き飛ぶ程度のレベル差があったとはいえ、ダメージとは受けるものである。あなたにとって戦闘とは、見える攻撃*3はともかく、
これを旅人はすべて躱していた。だからこその軽装なのだ。これはあなたにとって革命だった。
しかし、冒険者を続けてもう数年を経たあなたにとって、この
──じゃあいいか。このままで。
難しい問題を放棄するのは、あなたの悪い癖だった。
さて、ここであなたは気づく。はて、どこに行っていたんだっけ。
「【どこに行きますか?】」
「モンド城、モンド城。ご飯にしよう」
「ごはん! やったぜ!」
言葉が通じないあなたへの扱いが慣れた旅人。あなたはモンドジョウという場所に向かっていることが分かった。
手を口に近づけるエモートから、モンドジョウで、ご飯にしようということも分かった。
あなたは喜んだ。料理に関しては全くの専門外であるあなたは、お腹が空けばりんごを齧っていたのだ。知り合いから何故か大量に押し付けられた赤いりんごだ。そんな生活をしばらく続けてきたあなたにとって、人の作ったご飯であること、それだけでご馳走なのだ。
「【やったー!】」
「やったー!」
あなたとパイモンはハイタッチをした。ぐるぐるまわるパイモン。両手を上げて喜ぶあなた。
一方旅人は、モラを持っていないだろう旅人を見て、パイモンほど食い意地を張るタイプじゃなければいいんだけれども。と少しだけ頭を悩ませた。
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風は
穏やかな旅人を連れてくる
モンドへようこそ。
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湖に囲まれた都市、モンド城。数多の都市を駆け巡ってきたあなたには、サイズが少し小さく感じたが、この街からは活気を感じた。行く街々でトラブルに当たってきたあなたには、それは珍しくも冒険の幸先としてとても良いものを感じた。
「パイモン、私は冒険者協会に今日の報告をしてくるね。ヒカセンと一緒にいてあげて。あとから鹿狩りでご飯にしよう」
「おぅ! わかったぜ! ご飯待ってるからな!」
「私は待ってくれないのね……」
すっと肩を落とす旅人。3メートルほど離れた緑のカウンターの受付嬢が、旅人をなぐさめている様子があなたには見えた。
すわトラブルか……? 言葉が分からないあなたは、旅人について行こうとする。
「待て待て! 旅人は成果を報告しに行ったんだ! オイラたちは一足先にご飯に行こうぜ!」
あなたへの気遣いが全く無い話し方だが、パイモンはついて来い、というエモートをしている。
正規ルートはこっちか。
そう感じたあなたは、旅人を置いてパイモンについて行くことにした。
「そうだ! 話がわかるじゃねーかお前! サラの作る料理は美味いんだぞー! 旅人が来るまでにメニューを決めておこうぜ!」
ややテンションの高いパイモン。あなたはパイモンのその大げさなアクションから、ご飯を食べに行くことが分かった。
しかし街に来たのに何もすることが無い。街に行けば何かしら問題があって、それに対処する。そういう生き方をしてきたあなたにとって、何だか変な感覚だった。
もしかしてこの街は、もう旅人によって問題は解決されたあとなのかもしれない。そう思ったあなたは、パイモンに質問をした。
「【助けはいりますか?】」
「ん、旅人のことか? それともご飯の味のことか? 大丈夫! すぐに来るし、ご飯は絶品だぜ。何も心配いらないぞ!」
グッジョブ! と右手を突き出すパイモン。あなたには問題ないことが伝わったが、どうにもまだこの街にはなにかある。冒険者としての勘がそう囁いている気がしてならない……気がする。
なお重要でない場面においてのみだが、あなたの勘が仲間たちから全くあてにされていなかったことを、あなたは知らない。あなたは決めるべき時には決めてくれる光の戦士として定評がある一方、フラフラと歩き回る、浮浪者のようにどこでも
閑話休題。
「ヒカセン! もう見えてるあれが鹿狩りだ! サラー! 3人だ! 旅人はあとから来るんだけど、いいかー?」
あなたの左手に見える店、鹿狩り。そこのスタッフに向けてパイモンは手を振りながら叫んだ。
サラと呼ばれたカウンターのスタッフは笑顔で手を振りなおし、大丈夫ですよ! と言った。
あなたには言葉の意味は伝わらなかったが、席は確保できたということは察した。
「ここに座ろうぜ。メニューは……」
「はい、鹿狩りのメニューです。来るときにも見えていましたが、珍しい種族の方ですね。ここに来るのは初めてですか?」
パイモンにメニューを渡しながら、あなたの身体を眺めるサラ。褒められた態度ではないが、それほどあなたの身体が珍しいようだ。しかし、あなたにとって値踏みされる視線は珍しいものではないし、自身も他の冒険者の服装や装備、ミラプリを観察……どころか特定までしていたものだ。今更何も失礼に当たることは無い。
そんなことは知らないサラ、ハッと気づいた様子で頭を下げる。
「失礼しました。何しろ珍しいもので」
「すっごく遠い場所から来たらしい。エオルゼア……とかいう場所らしいんだ。言葉も、簡単な言葉なら話せるけど、聞くのは慣れていないらしい」
「【はじめまして。】」
あなたは片手を上げて挨拶をする。
「はじめまして! ではぜひともモンド
「おう! しばらくしたら旅人が来るから、その時に頼むぜ! ありがとな!」
「承知しました。ではまたお呼びくださいね」
サラは小走りでカウンターに戻っていった。パイモンはさっそく貰ったメニューを机に広げる。
「いいか? オイラのイチオシはここの漁師トースト、それとこの串焼き! 最高に美味いんだ! それからこのサラダもシャキシャキで新鮮! それにだな……」
メニューを1つづつ指差しながら、解説をするパイモン。
笑顔でヨダレが見えてしまっているが、あなたにはそれだけここの料理が美味しいんだろうということはよく伝わった。
あなたは一息で料理を説明しきったパイモンを見て、メニューを指差して言った。
「【なるほど。】【お願いします。】」
「冷製肉盛り合わせだな! オイラはどれにしよっかな~」
ペラペラとメニューを行ったり戻ったりしながら考えるパイモン。そんな中、あなたは旅人がこちらに来ているのが見えた。
しかしパイモンはメニューに夢中になっており、気づいていない様子である。あなたはどう声をかけるべきか迷っていたが、旅人が来てしまえば一緒だろうと思い、小さく旅人に手を振った。
旅人は一瞬だけ目尻を緩めてあなたを
ああ、ちょっとだけ怒ったクルルさんはこんな感じだったか。静かに気づくのを待ってから、子供に言い聞かせるような話し方をしていた。
あなたは遠い目でそう思い出した。一体どれだけ世話になったか噛み締めながら。
一方パイモンは気付かない。そうして、大声でトリガーを引いた。
「よぉし、オイラはここからここまでにしよう! ヒカセン! 急いでサラを呼ぶぞ! 注文してしまえばこっちのもんだ!」
「パイモン」
かくして炸裂した爆薬。あなたからすれば、見えてる地雷を踏んだパイモンだった。
ヒィ! と引きつった声を上げるパイモン。まるでギギギギと聞こえるかのように振り返って、旅人と向き合う。空中で後ずさるというなんとも奇妙な事をしながら、言い訳を話し出す。
そんなに食べるつもりなの? いや、お前もきっと腹を空かしているだろうと思ってだな……
たとえ言葉は通じなくても、仲良しな二人だな、と笑みを浮かべざるを得ない、そんなあなただった。
ちなみにあなたにとって、料理はとても美味しかった。
酒という単語をすぐにでも覚えなければ、とあなたが危惧するほど。
ヒカセンの種族・性別は好きにご想像ください。
便宜上、アウラ♀(西洋竜を擬人化したような種族。尻尾と一部表皮に鱗を持ち、頭部両耳辺りから角が生えている。♀は身長はやや低い〜普通、身体つきは華奢)を想定しております。
種族に対する反応で話を大きくすると、軸がブレて話が脱線しそうなので、もれなく5行程度で済ませます。
原神でもメインストーリーではそれほどそういうネタはありませんし。
(覚えてる限りで仙人、煙緋くらい?)