待ち合わせの校門前に行こうとすると、何処からか悲鳴が聞こえてきた。悲鳴が聞こえたところへと向かう途中、ゆいとここねの二人と合流し……
「なゆくん!」
「悲鳴が聞こえたんだが……」
「私たちも聞こえた」
三人で悲鳴が聞こえたことを確認すると、慌ててこっちに向かってくる女生徒と出くわした。
「どうしたの?」
「家庭科室に」
「やかんの怪物が~」
女生徒二人はそのまま走り去っていく。
「ブンドル団?」
「でもウォッチが鳴ってない」
「家庭科室?」
三人で確認しに行くが、怪物の姿はなかった。だけどやかんが置いてなかったのが少し気になるところだけど……
ブンドル団アジトにて
「パン、スープに、ことごとくプリキュアが現れ、邪魔を……困ったものですね。まるで、エビフライの尻尾を食べたら、舌に破片が刺さったような感じでしょうか」
「え?」
「ゴーダッツ様は、エビフライをソースで尻尾まで召し上がるそうです。っていうか、私はタルタルソース派」
「はっ! 承知しました! では、エビフライのレシピッピを……」
「何か策はあるのですか?っていうか、当然あるよな?」
「はっ! プリキュアの邪魔が入らぬよう、今までとは違う場所でレシピッピを奪ってみせます!」
「それでは、まいりましょう。せーの……」
『ブンドルブンドルー!』
二人の姿を那由多は見詰めていた。
「今回も行くの?」
「いや、憤怒の力はまだ安定してないからな」
「危険な力だよね~それ」
「お前もよく勇者の力を扱える。本来はなかったものを」
「頼んできた人曰く使えるように調整はしてくれたんだよね」
「そうか……」
そして次の日、学校では昨日の化け物の話で持ちきりだった。
そんなとき、放送のチャイムがなった。
『全校生徒の皆さん。昨日から我が校に怪物が出たなどと噂が出回っています。ここで先生方の了承の元、本日昼休み、我々生徒会が校内をパトロールすることになりました』
生徒会長からの放送だけど……そんな一般人がパトロールしてどうにか出来るものなのか?
昼休み、クラスで待機することになったが、ゆいとここねはブンドル団の仕業かと思い、トイレに行くと言い教室を抜け出した。僕もそれに合わせて出ていく。
「たとえ怪物がブンドル団だったとしても、そうじゃなかったとしても、同じ浜のご飯を食べたみんなを不安にさせるなんて許せない!」
「え? 同じ浜?」
「お祖母ちゃんが言ってた。同じ浜のご飯を食べた人とは、ずっと友達だって!」
「釜ね」
「え? 同じ釜? 同じ浜じゃなくて?」
「それじゃ、シーフード限定になるから。」
「そっか! 同じ釜のご飯か!同じ学校で一緒にご飯食べてるから、あたし達もクラスのみんなも友達だよ!友達を怖がらせてる怪物の正体、早く突き止めないと!」
「とりあえず二手に別れよう」
「そうね。なゆは……」
「僕は一人で!」
「分かった!」
二手に別れ、学校を回っていく。それに僕としては少し心配なことがあったりするからだ。怪物が何であれ、あの生徒会長が襲われる可能性があるしな……
そんなことを思っていると……怪しい影が校庭の方へと向かう姿を見つけ、追いかけると……
「フッ。思った通り、邪魔も入らず楽な仕事だったな」
「お前は!ジェントル!」
「ブンドル団!」
丁度ゆいたちも合流してきた。それにしてもまさか学校にまで出てくるとは……
「お前たち!?まさかこの学校の生徒とはなんと言う偶然……」
何かを呟いていたけど、ここからじゃ聞こえないけど……なんだ?何に驚いてる?
「いでよ!ウバウゾー!」
ジェントルがウバウゾーを出現させると、偶然外に出ていた女生徒達が悲鳴をあげていた。
「怪物!?」
「本当にいた!?」
「先生を呼びに行こう!」
「邪魔をするな」
ジェントルが女生徒たちを襲い、女生徒三人は体育倉庫に逃げ込むが、ジェントルの攻撃で倉庫の扉が壊された。
「行くぞ。ウバウゾー」
「ブンドル団は私となゆくんが」
「私はみんなを」
ゆいはサッカーボールでウバウゾーの注意を引き、僕は勇者に変身し、ジェントルの足止めをしていた。
「貴様、どこまで邪魔を」
「悪いけど、そう言う性分なんだよ!」
こっちの攻撃をジェントルーが避けていく。
「ゆいがマリさんを呼んだから、後は時間を稼がないとな!」
ここねside
落ちていた棒で歪んだ扉を何とかこじ開けようとする私。
「大丈夫だから落ち着いて!」
「助けて!」
「助ける! 同じ釜のご飯を食べた友達だから!絶対助ける!」
絶対に……絶対に助けないと!
「ウウウ……もう少し……お願い! みんなも中から戸を押して! 一緒に開けよう!」
中にいる子達も中から扉を押してもらうと、何とか倉庫から抜け出せた。外に出れたことでみんなは安堵していた。
「もう大丈夫!」
「怪物は?」
「あっちに行ったみたい。今のうちに逃げて!」
「芙羽さまは?」
「怪物がまた襲ってこないか見てくる……早く逃げて!」
『う、うん!』
みんなを助け出せた。早くゆいとなゆの所に行かないと!
なゆside
ジェントルーの足止めをして行くが、ゆいの方がそろそろ危ない。
「ゆい!なゆ!」
するとここねが合流してきた。どうやらあっちは何とか助け出せたみたいだな。
「お待たせ~」
「マリちゃん」
「保護者カードを見せてら学校に入れたわ。ゆいがお弁当忘れたって言ってね」
マリさんは包みを見せると中からコメコメとパムパムが姿を見せた。
そしてマリさんはデリシャスフィールドを展開させ、ゆいたちはプリキュアに変身した。
「プリキュア! デリシャスタンバイ! パーティーゴー!にぎにぎ、ハートを、シェアリンエナジー!あつあつごはんで、みなぎるパワー! キュアプレシャス! おいしい笑顔で満たしてあげる!」
「プリキュア! デリシャスタンバイ! パーティゴー!ふわふわサンドde心にスパイス! キュアスパイシー! 分け合うおいしさ、焼きつけるわ!」
僕らはウバウゾーに向かっていくと、ウバウゾーは両腕から水流を発射してきた。
「くっ!?」
ウバウゾーの攻撃に吹き飛ばさせる僕ら。何とか着地するが更にウバウゾーは水流を発射しようとしていた。
「なゆの暴食で防げないの!」
「壁とかの激突ならまだしも……あの攻撃は水流で体の自由を奪うだけだから……無理みたいだ」
再度ウバウゾーが水流を発射してくるが、スパイシーが防ぐとプレシャスがキックを喰らわせようと飛び出す。だがウバウゾーはプレシャスに向かって水流を発射し、また水流の中に閉じ込められる
「まずいわね!今度吹き飛ばされたらいくらプレシャスでも」
するとスパイシーが水流の中に飛び込んだ。あのままだとスパイシーも吹き飛ばされると思っているも、スパイシーは身体を回転させた。もしかして……
「回転の中心に入れば吹き飛ばされない!」
スパイシーはプレシャスの手を取り、回転を利用してプレシャスを外へと出して
「500キロカロリーパンチ!」
プレシャスの一撃を喰らい、ぐらつくウバウゾー。追撃に僕も
「勇者パンチ!」
攻撃を喰らわせ、ウバウゾーは倒れた。
「スパイシー!今だよ!」
「プリキュア・スパイシーサークル!」
スパイシーの浄化技を喰らい、ウバウゾーは浄化され、レシピッピも無事助け出せたのだった。
それからパムパムから学校の怪物は自分だと告白を聞かされた
「ここねの事が心配で……」
「パムパム……ありがとうね」
「まぁ正体も分かったことだし、一件落着だな」
怪物の噂もなくなり、良かったと思っていると……
「あ、生徒会長」
「結城か。どうした?」
「いや、怪物に出くわさなかったかと思って」
「なんだ?心配してくれていたのか?」
「まぁ……一応は」
普通の女の子が怪物……と言うよりウバウゾーに出くわしたら大変だったかもしれないし……