放課後になり、ゆいと僕の二人で芙羽に会いに来ていた。と言うか本当に僕まで行くことになっていたとは……
「か……か……」
芙羽はパムパムとコメコメを見て、目を煌めかせていた。
「お待たせ! どれも美味しそうで迷っちゃった!なゆくんはコーヒーだけでいいの?」
「そこまでお腹すいてないし……」
「マリちゃんも来れば良かったのに……」
来ればいいのにって、明らかに来たそうにしてなかったか?まぁマリさんもマリさんで素直に行くと言えばいいのに……
「ハートパンと新作のロールパンサンドで迷って、両方にしちゃった!」
「私も、ロールパンサンドと迷った……」
「やっぱり?」
ゆいはパンを半分に分けると笑顔で……
「良かったら半分どうぞ!」
芙羽にあげるのであった。
「ありが……」
「ほら、ワンちゃん用のもあったよ!」
なんと言うか僕は本当にここにいていいのか?邪魔してるような気がするけど……
「美味しい……」
「ね!」
「……結城くんも……どうぞ」
芙羽はゆいがしたようにパンを半分に分けてくれた。
「いいのか?」
「うん……」
断る理由もないから、受けとり一口食べた。うん、美味しい
「素敵なお店だね。よく来るの?」
「うん。静かで穏やかな空気がいつも満ちてる。ここで過ごす1人の時間が好きなの………」
「あ……じゃあ、うるさくしちゃったね。ごめんね」
「別に……」
するとパンのレシピっピが姿を現すと、芙羽も見えてるみたいだった。
「もしかして、見えるの?」
「あなたも?」
「うん!すごーい! 嬉しい!」
ゆいは芙羽がレシピッピが見えることに嬉しそうにしているし、芙羽も何だか嬉しそうだな
「やっぱりカレーパンを買ってこよー」
「和実さん!」
ゆいはまだ足りないのか買いに行こうとすると、芙羽が呼び止めた
「ん?」
「あの……これ……」
芙羽は自分の分のカレーパンを分けようとすると……
『ブンブンドルドル!ブンドルー!』
突然レシピッピが奪われた。僕とゆいはジェントルーの前に行こうとすると……
「ジェントルー! なんて事を!」
「マリちゃん!? どうしてここに!?」
「うらやましくてこっそり来ちゃったなんて、恥ずかしくて言えないわ!」
「言ってるよ!」
マリさん……
「レシピッピが3匹……まぁいいだろう!いでよ!ウバウゾー!」
『ウバウゾー!』
ウバウゾーが出現し、マリさんはデリシャスフィールドを展開させた。フッと芙羽がフィールドに入ろうとするのが見えたけど…………
「ここは……」
「どうして中に入ってるパム?」
やっぱり中に入ってたか……ゆいもマリさんもまだ気づかず……
「プリキュア! デリシャスタンバイ! パーティーゴー!にぎにぎ、ハートを、シェアリンエナジー!あつあつごはんで、みなぎるパワー! キュアプレシャス! おいしい笑顔で満たしてあげる!」
プリキュアに変身するゆい。芙羽は驚きを隠せないでいた
「貴方は!?」
「芙羽さん!?」
「どうして中に!?あの子は私に任せて」
「うん!なゆくん!」
「あぁ!」
僕とプレシャスはウバウゾーに向かっていくが……こっちの攻撃を防いでいく
「強い!?」
「今までとは違うみたいだな」
ここねside
あの二人……どうして戦ってるの?
「何が起きてるの? どうしてあの子は戦っているの!?」
「それは……」
私はパムパムに話しかけた。この子は喋れるはず……何か知っているはずだから……
「あなた話せるんでしょう!? 教えて! お願い!」
「レシピッピが盗まれたせいで、パンの味が変わってしまったパム……」
「パムパム!」
「レシピッピ?」
「プレシャスはそれを元に戻すために戦ってるパム」
あの二人が……そんなことを……
なゆside
攻撃は弾くし、避けているから戦いづらい……するとウバウゾーは大きく飛びあがり、僕とプレシャスを押し潰してきた。プレシャスと僕は何とか耐えるけど……
「暴食の力が……発動しない?」
『こういう押し潰そうとする攻撃に対しては暴食が通じないみたいです!』
「捕まえたレシピッピが多いほど、ウバウゾーも強くなる。決まりだな」
これ、けっこうヤバイな…………だけどプレシャスは……
「大丈夫……芙羽さんの大切なパン屋さんは、あたしが守るから!」
「そうだな……諦めるわけにはいかないよな」
何とかこいつを吹き飛ばせれば……
「マリちゃん、早く芙羽さんを!」
ここねside
「さあ、ここから外へ!」
「早く逃げてパム!」
逃げる……でも……
「ごめんなさいパム。パムパムが会いたいなんてワガママ言わなければ、こんな事には……」
泣きながらそう言うパムパム。私はパムパムに優しく抱き上げた。
「あなたに会えて良かった」
「パム?」
「私、ここに残る…あの子と一緒に、また美味しいパンを食べたいの…私、1人が楽だった…静かな1人の時間が好き…人と関わるのは面倒だし、すごく疲れるから……でも、あの二人と一緒だと、心の中で温かいものが、今まで知らなかった思いが、どんどん膨らんでいく……私、守りたい! 大切な場所を、あの子と!だって、どんな事も、一緒にやればきっとできるって、もう知ってるから!」
「ここね……パムパムも、ここねと一緒に守りたいパム!」
「パムパム……」
その瞬間、まばゆい光と共に私の手首に和実さんと同じものが……
「ハートキュアウォッチ!?」
「ここね、プリキュアに変身パム! プレシャスと一緒に助けるパム!」
「うん!プリキュア! デリシャスタンバイ! パーティゴー!」
青い衣装を身に纏った姿に変わった
「ふわふわサンドde心にスパイス! キュアスパイシー! 分け合うおいしさ、焼きつけるわ!」
なゆside
押し潰そうとするウバウゾーを誰かが吹き飛ばした。吹き飛ばしたのは……青いプリキュア……もしかして……
「芙羽さんなの?」
「キュアスパイシーよ」
芙羽もプリキュアに変身するとはな……
「二人目のプリキュア!?ウバウゾー!」
ジェントルーが指示を出し、ウバウゾーは計量皿をブーメランみたいに飛ばすが、スパイシーはその攻撃を青い障壁で防ぎ、僕とプレシャスは同時に蹴りを喰らわした。
「ピリッtoサンドプレス!」
スパイシーは両手で食パン型エネルギー体を2つ生成し、対象を挟んで拘束した
「500キロカロリーパンチ!」
「勇者パンチ!」
拘束されたウバウゾーを二人で吹き飛ばし、スパイシーはハートキュアウォッチに手をかざして、水色の丸を両手で描いて
「プリキュア! スパイシーサークル!」
青いハートの螺旋ビームをウバウゾーに向かって放ち浄化するのであった。
「スパイシー、やったね!」
「一緒だから、できたの。それに、私、ずっとあなたに伝えたかった……ありがとう」
「エヘヘ、こちらこそありがとう!」
「これからはずっと一緒パム!」
「心強い仲間ができたわね!」
「うん!」
スパイシーが仲間になったのはいいけど、それにしてもレシピッピが多いほど強くなるか……
「暴食の力もまだ扱いきれてない感じがするな……」
何となくそんな感じがする……どうにかしないとな