……気がつけば、ベッドに横になっていた。
「おう、気がついたか?」
横を見ると、先ほどの大男が立っていた。
「で、思い出せたかい?」
……思い出す?
なにを?
問いかけると、男は顔をしかめる。
「まぁだ混乱してんのかもなぁ…流石にサーヴァントについては知ってんだろ?」
サーヴァント…?
「それも忘れてんのか?」
男は呆れがちにそう言う。
「サーヴァントってのは…まぁ、世に言う英雄って呼ばれた連中の残滓…まぁ伝説や逸話なんかをムーンセルが膨大な魔力でもって再現してるって言やぁいいか?」
男は一拍置いて、再び口を開く。
「サーヴァントにもクラスってえのがあってな。例外はあるんだろうが…まぁ大抵は七つに分けられる」
男の話をざっくりとまとめると
セイバー…最優とされ、攻防共にクセのないクラス。名のある騎士であったり、武人とされる人物は大抵コレに当てはまる。
アーチャー…中遠距離攻撃を得意とする。なお、弓だけでなく銃などの近代兵装の遠隔攻撃手段を持つ英雄がサーヴァント化することも。
ランサー…俊敏性と燃費の良さが売り。ただ、総じて運が悪い。
ライダー…馬や船に乗って未知を切り拓き、勇名を馳せた偉大なるクラス。
若干贔屓気味なのは…まぁ、そう言うことだろう。
アサシン…正面切っての戦いは基本苦手。場外戦術などの絡め手に注意。
キャスター…アサシンと同じく一対一は基本苦手。
しかし準備期間と本人の陣地作成スキル次第で文字通り化けるため馬鹿にはできない。
バーサーカー…全クラス中頭ひとつ飛び抜けた火力、破壊力を持つものの魔力消費もまたバカにならない。
また、基本非力なサーヴァントが能力の底上げのために狂化するもので、そのために元となった人物自身が無名だったりして、たまに真名が分かりにくいことも。
故に色々な意味で一番使い手を選ぶ。
「で…オレのクラスはライダー。真名は…まぁ今はいいか」
?
今は教えられない…何故なのだろうか?
「別にマスターを信頼してねぇ訳じゃねぇさ。ただ…真名ってのは分かっちまえばそのまま対策にもなる。うっかり話してボロを出すより本当に知らないなら隠蔽にもなる。自分のこともろくすっぽ覚えてねぇヤツに教えたところで上手く活用出来るたぁ思えんだけさ」
結構な辛辣さだが、まぁ不安はわかる。
というか、自身を呼んだ相手が、まさかろくに記憶も無いなど、自分でも多分同じような不安を抱くだろうし。
まぁ、話を聞く限り時間が解決してくれる可能性もあるし、後で報告すれば問題はないか。
「っと…おしゃべりが過ぎたな。誰が近づいてきてるから、さっきのことは言っとけよ?」
そう言うと男…ライダーは姿を消した。
ふと、誰かが近づいてくるのが気配でわかった。
多分続く…かも?