fate/rezi.rider   作:ガラクタ山のヌシ

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第3話

ライダーと話し終えるのとほぼ同時にスライドドアが開く。

 

音のした方を見ると中に入って来たのは、白衣を着た女生徒だった。

 

「あ、目が覚めたんですね。よかったです」

 

特に表情を変えるでもなく、彼女はそう言う。

 

「体の方に異常は見られませんので、もうベッドから起き上がっても問題ありませんよ」

 

歩み寄ると彼女は続ける。

 

「魔術師は記憶を抹消され一時的にここの生徒として過ごします。それが第一の試練、言わば聖杯戦争の予選なんです。自身の名と、過去を取り戻すことがいわば突破条件なわけですね」

 

事務的な説明。

 

「ですが、あなたはそれを通過しましたので、セラフに入った際にお預かりした記憶もお返ししますね」

 

その言葉に、先ほどのライダーの言葉を思い出して、記憶が未だに戻っていない旨を伝える。

 

「…えっ?そんなはずは…個人差があるんでしょうか…ですがいずれにせよ、わたしの権限では分かりかねます。わたしはあくまでも聖杯戦争の運営用AIなので…」

 

一瞬困惑したようだったが、しかしすぐに事務的な対応になる。

 

「それとこれを」

 

…手渡されたのは携帯端末のようだ。

 

「参加者はその端末に表示されるメッセージに注意するように、とのことです」

 

……なるほど。

 

端末から色々と調べてみるが、どれも白紙だ。

 

なにかしら重要なことをメモしておくのもよさそうだ。

 

礼装の装備もこの端末から出来るらしい。

 

他にもSTATUSをタップしてみる。

 

サーヴァント

 

CLASS ライダー

 

真名 ?????

 

MATRIX LEVEL 1

 

筋力 E

耐久E

敏捷 E

魔力E

幸運E

 

………………

 

そっと、ポケットに端末をしまう。

 

保健室から出ようとすると、先ほどのAI…間桐桜というらしい…が話しかけてきた。

 

「そう言えば、言峰神父には会えましたか?本戦は厳しい戦いが待ち受けていますが、頑張ってください」

 

彼女なりの激励の言葉なのだろうそれを聞き、まずは探索をしようと思い至る。

 

保健室を出てすぐ右手、金属の扉がある。

 

重量感のある音とともに開くと、そこには教会が建っており、その前には噴水と、それを囲むベンチがあり、その更に外縁に囲むように花壇があった。

 

興味本位に、教会に近づくも中から聞こえる不思議な、まじないめいた声に本能的に危機感を覚え、結局はそこを離れることとした。

 

他にも用具室に校庭、弓道場も見て回ったが、一部を除いて予選の時とは特に変わった様子も無い。

 

マスター達と話もしたが、皆まだこの空間に慣れていない様子だ。

 

強いて役に立った情報を挙げるなら、分からないことは黒い制服の生徒…生徒会所属らしい…に聞くのが一番ということと、屋上の景色が良い、というところだろうか。

図書室も情報収集に役立つだろう。

 

取り敢えず、勧められるまま屋上へ向かうこととした。

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